Slackが、大型顧客向けのアップデートを行っている。2週間前に高度なセキュリティツールを導入した同社は米国時間8月14日、Slackの大規模な展開と管理を助けるアドミンツールをいくつか発表した。
まずSlackは、全社にメッセージを送るための「Announcements」チャンネルを作った。これはHR(人事)のポリシーの変更とかソフトウェアのアップデートなど、管理的な連絡事項に使われることが多いだろう。まだ管理者はAnnouncementsチャンネルで、メッセージを送ってもいい人や応答してもいい人を制限できるので、チャンネルがゴミだらけになるのを防げる。
Slackで大企業向けプロダクトを担当しているIlan Frank(イラン・フランク)氏によると「企業はこんな機能を要望していた。彼らは情報と情報源の両方の信頼性の高いクリーンなチャンネルを求めていたからだ」という。
さらに同氏は「このチャンネルは、発信者をITやHRなどに限定して、彼らからの発表専用として利用できる。重要な発表やアップデートが、ノイズが混じらずにクリーンに伝わる」とコメントしている。
本日のSlackの発表の中には、上記Announcementsチャンネルのほかに、ワークスペースのテンプレートを作れる新しいAPIがある。これはユーザーが頻繁に新しいスペースを次々と作らなければならない環境で特に便利だ。例えば大学では、教授たちが自分の複数の担当クラスそれぞれのためにスペースをセットアップして、そこに参加する学生のためのツールを用意するだろう。
これを、新学期の始まりなどの忙しいときに手作業でやるのは、あまりにも大変すぎる。そんなときワークフローのテンプレートを利用できれば、かなりの自動化が可能だ。
フランク氏によると「ワークスペースそのものは前からあるが、それをテンプレートである程度自動化できることは新しい。この機能の新しいところは、APIでコネクターの制作と管理を自動化できることだ。コードを書いてプログラミングもできる」と説明する。
ワークスペース作成の自動化にはウェブのフォーム機能を利用し、そこに情報を入れていく。「今後はもっと高度なワークフローを作り、その構成やアプリやコンテンツの導入を自動化できるためのスクリプト機能も実装したい」とフランク氏。
さらに今後のSlackでは、チャンネルやワークスペースで使うツールの承認を自動化できる。事前に承認されたアプリケーションはSlackに自動的に加わり、そうでないアプリケーションは承認プロセスを経由しなければならない。
Announcementsチャンネルは、PlusとEnterprise Gridプランの顧客なら今日から利用できる。テンプレートAPIと承認ツールは、Enterprise Gridの顧客がもうすぐ使えるようになる。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)