最初はWho(誰)で、二度目はWhat(何)かもしれないけど、このお話の主人公はいつもつねにThis(これ)なのだ。そのThis.が今、初めてのシードラウンドをやっている。Atlantic Mediaで孵化した同社は、“ジャーナリズムとアートとエンタテイメントに関して情熱的な人びとのためのキュレーションプラットホーム”、を自称している。しかし、これだけでは、さっぱり分からないね。
このサービスのユーザは、気に入ったコンテンツのリンクを一日に一つポストして、それを互いにシェアする。ということは、今のSNSなどと違って、ノイズがほとんどない、ということなのだ。
ファウンダのAndrew GolisはAtlanticの社員起業家だったが、そこを飛び出てThis.を作った。61万ドルのシード資金は、エンジェルたちと、シード専門のVCたちからだ(The New Republic Fund、Matter Ventures、FusionのCTO Hong Qu、元Twitterのメディア担当VP Chloe Sladden、そしてJohn S. and James L. Knight Foundation)。
GolisはかつてFrontlineのデジタルメディア担当ディレクター、その前はYahooでYahoo! Newsを担当し、TalkingPointsMemoのパブリッシャー代理でもあった。
Golisは語る: “FrontlineやAtlanticで痛感したのは、今ではソーシャルネットワークがメディアの王座を奪いつつあるけど、本当に自分の時間を費やしたくなるコンテンツを、なかなか見せてくれないことだ。むしろ彼らはパブリッシャーやアクティブユーザたちを商業的に刺激して、量の競争に走っている。だからますます、すばらしいコンテンツに出会う機会が、枯渇している。2013年の秋に、某大学のランチタイムで、ぼくの不満を説明したときに、‘ぼくが毎晩欲しいと思うのは、Ta-Nehisi Coatesからのメールひとつだけだ。メールのタイトルはいつも「This.」で、内容はたった一つのリンクだ’、という例話をした。そしてそのとき、このThis.はすごいアイデアだ!とわれながら思った”。
こうして、This.が生まれた。
元Tumblrの社長でThis.に投資しているJohn Maloneyはこう言う: “This.には自己規制があるのが良いね。Golisと彼のチームは、今のインターネットの大きな問題を解決しようとしている。Webには毎日にように、とっても良いメディアがあるけど、雑多な情報の供給過剰の中でそれを見つけるのは、ますます難しい”。
サイトは今非公開ベータだが、ユーザ数は約4500。秋には一般公開される。