新型コロナが注目される以前から、農業ロボットにとってこの2年間は大きな意味を持っていた。人口増加と環境問題は、将来的に人々に食料を供給する方法を考える上で大きな原動力となってきた。またパンデミックは、多くの農家が現場作業員の確保に苦労していることから、その懸念に拍車をかけている。
2016年にテルアビブで行われたピッチオフ(投資家への売り込みコンペ)で優勝して、TechCrunchにでも紹介したFieldinが米国時間11月17日、Midnight Roboticsを買収する計画を発表した。外野からすると、お似合いのカップルだ。イスラエルとオーストラリアを経由し、現在はカリフォルニアを拠点とするFieldinは、農家のデータ収集と自動化を支援する。一方、Midnightはトラクターなどの農業機械にLiDARを利用したセンサー技術をもたらす。
Fieldinによると、同社の技術は1日程度で立ち上がるという。他の多くのサービスと同様に、同社は技術者を農場に派遣し、農家をサポートしている。少なくとも、新しい技術を手に入れなければならない既存の多くの技術に比べると、コスト的に楽だ。
この買収によって、Midnightの技術がFieldinの既存のソリューションに統合される。Fieldinの共同創業者でCEOのBoaz Bachar(ボアズ・バチャー)氏は、プレスリリースで次のように述べている。「過去8年間、私たちは数百の農場と1万台以上のトラクターと、その他の農業機械をデジタル化してきました。大規模農業の世界ではどこよりも多いと自負しています。またその間、農場管理のベストプラクティスを伝えることができる大量の貴重なデータを集積しました。Midnight Roboticsを買収することで、農家はデータから得る洞察を自律的なアクションに結びつけるループを閉じることができます。農家は、自分が何をやるべきかを正確に知り、すべてを同じプラットフォーム上で、自律的に実行できます」。
Midnight Roboticsの共同創業者であるYonatan Horovitz(ヨナタン・ホロビッツ)氏とEdo Reshef(エド・レシェフ)氏はFieldinに移り、それぞれ自律担当最高責任者(chief autonomy office)とCTOになる。またこの買収により、両人はFieldinの共同創業者に名を連ねることになる。
画像クレジット:Midnight Robotics
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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)