Facebookが発表した2014年第1四半期の決算によると、Facebookは驚くほどモバイル化が進んでいることが判明した。なんと10.1億人のユーザーが小さいスクリーンからFacebookを利用しているという。
決算自体も好調で、売上25億ドル、1株あたり利益0.34ドルはいずれも予想を上回った。月間ユーザーは12.8億人、1日あたりユーザーは8億200万人、1日あたりモバイル・ユーザーは6億900万人だという。
Facebookは広告でも着実にモバイル化されており、広告収入の59%がモバイル・デバイスからのものだった。なおウォール・ストリートのアナリストは売上23.6億ドル、1株あたり利益0.24ドルと予想していた。
2013年第4四半期と比較すると、 Facebook’の月間ユーザー数は12.3億人から4%増加し、1日あたりユーザー数は7億5700万人から5.9%増加した。1日あたりモバイル・ユーザー数は5億5600万人から9.5%と大きく増加した。昨年の第4四半期にモバイル広告が総広告収入の53%と初めて過半数となったが、現在はこれが59%に増加している。昨年の第1四半期にモバイル広告は広告収入の約30%に過ぎなかった。この発表を受けて、太平洋時間2:45pm現在、時間外取引のFacebookの株価は3.6%アップした。
広告売上総額は22.7億ドルと対前年同期比で82%アップした。ゲーム、アプリなどサイト内購入による売上は2億3700万ドルと前期の2億4100万ドルからわずかにダウンした。 GAAP経費は14.3億ドルで対前年同期比で 32%のアップだった。内訳は主として人員の増加とインフラ投資だ。資本支出は今期、3億6300万ドルだった。
もうひとつの大きなニュースはFacebook CFO(最高財務責任者)、David Ebersmanが6月1日付けで辞任し、企業財務担当副社長のDavid Wehnerが後任となるというものだ。Ebersmanは9月まで引き継ぎを行い、その後はヘルスケア・ビジネスに戻る予定だという。
Facebookのモバイル化が対前年同期比でどのくらい進んだか振り返ってみると、月間ユーザーは10.1億人から34%アップ、1日あたりでは43%アップした。また今は月間ユーザーのうち3億4100万人はモバイルのみでアクセスしている。2013年の第1四半期は1億8900万人、第4四半期は2億9600万人だった。Facebookは急速なモバイル化に対応できないのではないかという懸念が上場後の株価を低迷させる原因になった。しかしFacebookはそういう悲観論者が間違っていたことを完璧に証明したといってよいだろう。
今回はFacebookが160億ドルで世界最大のメッセージ・サービス、WhatsAppを、拡張現実ヘッドセットのOculusを20億ドルで買収した後、最初の決算発表だった。決算の内容に関して質疑応答を行うカンファレンス・コールではこれらの買収が有利な投資である理由の説明も行われるだろう。
もうひとつ質疑応答で注目されるのは報じられているティーンエージャーのFacebookの利用率の低下に関して何か新たな情報が開示されるかどうかだ。Facebookは2013年第3四半期の決算報告でティーンの利用が若干低下していることを発表した。前四半期では「特に報告すべき顕著な変化はない」ということだった。
われわれはカンファレンス・コールその他関連事項についてもレポートする。
下のグラフはFacebookの財務とユーザー数の四半期ごとの変化を表したもの。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)