今日、Googleは、Googleドキュメントの新しいAPIが一般向けに開放されたことを発表した。これにより、これまでこのオンラインのオフィススイート上で、通常はユーザーが手動で行っていた多くのタスクを、デベロッパーの手で自動化できるようになる。このAPIは、昨年4月のGoogle Cloud Next 2018以降、デベロッパー向けプレビュー版となっていたが、今後はすべてのデベロッパーが利用できるようになる。
Googleによれば、デベロッパーはREST APIを利用して、ユーザー向けのワークフロー自動化のサービスを設計し、コンテンツ管理サービスを構築して、ドキュメントを大量に作成できる。後からアップデートする必要が生じた際には、デベロッパーはそのAPIを使用して、ドキュメントを修正するプロセスを設定することも可能となる。また同APIには、テキストの挿入、削除、移動、結合、フォーマット、画像の挿入、リストの操作など、さまざまな機能が備わっている 。
標準的なユースケースとしては、請求書の発行が考えられる。注文番号や項目の内容は、サードパーティのシステムや、他のGoogleスプレッドシートから情報を取り込んで、毎回変化するものの、常に似たようなドキュメントを作成する必要があるような場合だ。またGoogleは、APIが備えるインポート/エクスポート機能により、Googleドキュメントを社内のコンテンツ管理システムとしても使用可能だと述べている。
プレビュー期間中に、この新しいAPIを利用してソリューションを構築した企業には、Zapier、Netflix、Mailchimp、Final Draftなどがある。たとえばZapierは、GoogleドキュメントのAPIを自社のワークフロー自動化ツールに統合し、ユーザーがテンプレートを利用してオファーレターを作成できるようにした。一方Netflixは、エンジニアがデータを収集したり、ドキュメント作成のワークフローを自動化するのを補助する社内用のツールを構築した。
画像クレジット:FABRICE COFFRINI/AFP/Getty Image
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(翻訳:Fumihiko Shibata)