GmailアプリでGoogle Meetへ直接参加可能に、近くMeet専用タブも登場

米国時間6月16日、Googleはモバイル版Gmailと同社のビデオ会議サービスであるGoogle Meetとの連携を深めたと発表した。Android版、iOS版のGmailにMeetのリンクが送られてきた場合、受信トレイ内からすぐに参加することができるようになる。

機能そのものからすれば根本的なアップデートというわけではない。現在でもGmailからMeetアプリを開くことは可能だ。しかし大きな違いはGmailで招待されたユーザーがビデオ会議に参加するためにMeetアプリをインストールする必要がなくなった点だ。

もうひとつは、こちらのほうが大きなアップデートだが、モバイル版のGmailアプリの画面下部にMeetタブが新設されるというものだ。こちらは公開まで数週間待つ必要がある。新しいタブには、Googleカレンダーに登録されたMeetを使ったビデオ会議の予定が表示される。ここからビデオ会議を開始し、会議のリンクを取得することができる。このリンクは他のユーザーを会議に招待したりGoogleカレンダーにスケジュールを書き込むために使える。

もしMeetを使う予定がないならこのタブを設定でオフにすることもできる。モバイル版Gmailの表示は小さいのでMeetタブで占領されることを嫌ってそうするユーザーも多いだろう。

とはいえGoogleがGmailとMeetをここまで密接に統合してきたことは興味深い。 メールやビデオ会議アプリの往復はそれほど大きな負担ではないが、GoogleはMeetの存在をさらに多くのユーザーに認識させたいようだ。無料プランを用意してMeetの普及を図っている現在、Googleは利用にあたってのフリクションをできる限り取り除こうとしているようだ。

ウェブブラウザのGmailからMeetを開けるということは、Gmailが昔からHangouts(あれは作り主の元へ旅立ったのか?)をサポートしていたことを考えれば不思議ではない。ただしモバイル版でもできるようになったのはかなりの努力が必要だったかもしれない。Hangoutsはモバイル版Gmailに組み込まれたことは一度もなかった。

関連記事:ビデオ会議システム「Google Meet」が近日中に一般無料開放、カレンダー連携の会議招待が便利

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

ビデオ会議システム「Google Meet」が近日中に一般無料開放、カレンダー連携の会議招待が便利

Google(グーグル)は4月30日、同社が法人向けのクラウドサービス「G Suite」向けに提供していたビデオ会議システム「Google Meet」を、Gmailアカウント(Googleアカウント)を持つすべてのユーザーに開放することを発表した。5月上旬以降に順次利用可能になる見込みだ。利用可能かどうかの通知を受け取りたい場合は、専用のウェブサイトでGmailアドレスを登録しておこう。

これまで法人向けに利用されてきたGoogle Meetは、新型コロナウイルス蔓延の影響もあり今年の1月以降の利用者は30倍に増え、4月には全ユーザーの利用時間の合計が毎日30億分(5000万時間)を超えたという。現在では毎日300万人ほどが新規ユーザーとして利用を始めており、4月20日の週には1日の利用者が1億人を超えた。

このGoogle Meetを個人で利用する場合、PCではウェブブラウザーを使えばOK。プラグインやアプリのインストールは必要ない。iPhoneやAndorid端末の場合は、専用の「Google Meet」アプリ経由でも利用可能だ。なお個人用の無料版Google Meetは、2020年9月30日以降は会議時間の上限が60分に制限されるが、それまでは制限時間なしで利用できる。

G Suiteを利用していない法人の場合は、G Suite Essentialsを導入すればいい。これはG Suiteの新しいエディションで、Google Meetのほか、Googleドライブ、Googleドキュメント(ワープロ)、Googleスプレッドシート(表計算)、Googleスライド(プレゼンツール)を利用できる。電話でのダイヤルインや⼤規模な会議、録画機能など、無料版に備わっていないGoogle Meetのより⾼度な機能を利用できる。こちらも2020年9⽉30⽇まで無料で提供されるので、テレワークの環境が整っていない企業には朗報だろう。申し込みは専用フォームで受け付けている。

そのほか、教育機関向けに「G Suite for Education」も用意しており、オンライン会議はもちろん、PTA会議、保護者面談、個別指導、学校の懇親会などに世界中で1億2000万人以上の教師や学生に使われているという。

なお、同社はGoogle Meetの特徴として以下を挙げている。個人的には、Googleカレンダーで予定を共有しておけば、カレンダー経由で手軽に会議への参加を打診できる点だ。Googleドライブにある資料をGoogle Meet上に映し出すこともできる。グーグルにすべてを握られる不安はあるが、すべてがシームレスに連携できるのでかなりの効率化が図れるのは確かだ。

  • 会議への参加の承認や拒否、または必要に応じて参加者のミュートや削除ができる
  • 個⼈向けのアカウントで作成された会議には、Googleアカウントを持たない匿名ユーザーは参加できない
  • 会議コードは複雑なコードが付与され、総当たり攻撃での推測が困難
  • ビデオ会議で転送される全データは暗号化され、Googleドライブに保存されるすべての録画・録⾳のデータも保存時に暗号化される
  • ウェブブラウザーでGoogle Meetを使⽤する場合、追加のプラグインをインストールする必要はない。Chromeやその他の⼀般的なブラウザ内で完結するためセキュリティ脅威に対する脆弱性が低い
  • iPhoneやAndroid端末向けにGoogle Meetアプリを用意
  • Googleの⾼度な保護機能プログラムに登録可能。本プログラムは、フィッシングやアカウントの不正使⽤に対し最も強⼒な保護機能を提供
  • 全サービスにおいてセキュリティとプライバシーに関する厳しい監査を定期的に実施。グローバルコンプライアンス認証を取得しており、GDPRやHIPAA、教育機関向けのCOPPAやFERPAなどの規制要件への対応を⽀援可能
  • 顧客データを広告に使⽤したり、第三者に販売したりすることはない