NVIDIAが価格59ドルの2GBメモリー版「Jetson Nano 2GB Developer Kit」を発表

NVIDIAが価格59ドルの2GBメモリー版「Jetson Nano 2GB Developer Kit」を発表

NVIDIA(エヌビディア)は10月5日、開発者イベント「GPU Technology Conference」(GTC)を開催。AIおよびロボティス学習者向けのシングルボードコンピューター「Jetson Nano 2GB Developer Kit」を発表した。価格は59ドル(約6200円)で、発売は2020年10月末。

CPUの64bit クアッドコアARM A57(1.43GHz)、GPUの128コア NVIDIA Maxwellについては変わっておらず、演算性能については従来通り472GFLOPSとしている。新たに給電用にUSB-C(5V 3A)端子を採用。

またメモリー4GBの従来製品(Jetson Nano Developer Kit)に対してメモリーを2GBに抑えたほか、カメラ用インターフェース(MIPI CSI-2)が1ポートとなった。USB 3.0ポートも減り、USB 3.0 Type-A×1、USB 2.0 Type-A×2、USB 2.0 Micro-B×1という構成になっている。DisplayPortも省略された。ネットワーク機能については、有線LAN(1000BASE-T)、Wi-Fi(11ac。国により非対応の場合あり)を利用可能。

NVIDIAが価格59ドルの2GBメモリー版「Jetson Nano 2GB Developer Kit」を発表

2GB版は、Linuxデスクトップ環境を含むJetPack SDK(JetPack 4.4.1)でサポート予定。画像処理用のOpenCV、VisionWorks、ディープラーニング用ライブラリーCUDA、cuDNN、TensorRTほか、ディープラーニング用フレームワークTensorFlow、PyTorch、MXNetなどを従来通り利用できる。

NVIDIAが価格59ドルの2GBメモリー版「Jetson Nano 2GB Developer Kit」を発表

カテゴリー: ハードウェア
タグ: NVIDIAGTCJetson人工知能・AI

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Nvidiaの開発者イベントGTCは新型コロナ懸念でオンラインでのみ開催

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Nvidia(エヌビディア)は3週間後に開催予定で、1万人の参加者がサンノゼに集うGPU Technology Conference(GTC)を中止する。この決定を「新型コロナウイルスに対する懸念の高まり」のためだと同社は説明し、可能な限り多くのコンテンツをオンライン上で提供するように努めると述べた。

NvidiaはGTCページのアップデートで「Jensen(ヤンセン)氏は引き続き基調講演を行い、発表内容を共有する。さらに、講演者による話を共有できるように努力する。これらはすべて、オンラインで実施される」と説明している。

GTCは3月22日から5日間。サンノゼのコンベンションセンターで開催される予定だった。イベントには約250社の企業が出展、参加し、GPUやハイパフォーマンスコンピューティングの最新アプリケーションに関する、プレゼンテーションや講演を行うはずだった。

残念なことに、GTCはGame Developers Conference(GDC)Mobile World Congress(MWC)F8といった数多くのイベントと同じ道をたどった。世界中の旅行者が集まることが新型コロナウイルスの温床になっているのではないかという懸念が、その理由だ。

かなりの数の出展者と参加者がすでに参加をキャンセルしたり、参加に疑問を呈していたことは間違いない。すでに多くの企業がさまざまな理由で、海外渡航を制限している。

GTCのイベントパスを購入した者は、誰でも全額払い戻しを受けることができるが、Nvidiaは少なくともプログラムの一部をサルベージしたいと考えている。

同社は今回の決定に関するブログ投稿で「今後数週間のうちにカンファレンスの講演者と協力して、そのオンライン公開を開始する予定だ」と記している。また「さらに、Nvidiaの開発者プログラムに登録していた参加者のために、研究者、エンジニア、およびソリューションアーキテクトと技術的な質問に答えるためのスケジュールを組む予定だ」としている。

コンテンツを含むすべてのアップデートは、GTCの公式ページに今後追記される。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter