ブラウザーメーカーのOperaは中国のコンソーシアムから12億ドルで買収というプロポーズを受けていたが、株主たちの賛意が得られたため、その実現に向けての一歩を踏み出すことになった。
Operaからの今日の発表によると、発行株の90.6%および議決権の90.9%に相当する株主たちが、買収を承認した。これは同社が公式に確認する前の結果だが、最終結果がこれら以上の数字なら、会社の売却がOKとなる。さらにその後は、ノルウェーと中国の関係当局からの承認が必要になる。
これまではGolden Brickへの売却に対し一部の不満もあっただけに、今日の承認は注目すべき結果だ。グループを構成するQihoo 360は中国でいちばんよく知られているインターネット企業のひとつで、最近93億ドルで非公開企業になり、物議をかもしたこともある。また上場しているゲーム企業Kunlunは、ゲイの人たちのためのデートサービスGrindrの60%のオーナー、そして投資企業のYonglianがグループの三つめのメンバーだ。
買収の申し込みが発表された数週間後にOperaのCEO Lars BoilesenとCTO Håkon Wium Lieは本誌に、自分たちは売る決定をしていない、と語った。
Boilesenはそのときこう語った: “私はOperaに99年からいるし、Håkonは98年からだ。彼が8番目の社員、私は16番だ。二人とも、Operaは長い。2004年にはストックホルム証券取引所に上場した。だから要するに、買収云々は株主たちの決定だ。われわれの決定ではない”。
それは到底、積極的な承認とは言えない。
買収の一件でOperaのアップデートなどが頓挫したわけではない。デスクトップブラウザーへのVPNの内蔵、そしてそのモバイルアプリ、さらに広告ブロッカーなど、いずれも予定通り進行する。