Googleアシスタントに電話の保留待ち時間を有効活用できる新機能「Hold for Me」が加わる

Googleは、スマートフォンの最も基本的な機能の1つについて、その可能性を広げてきた。最近では見過ごされがちだが、スマートフォンの特徴の1つは電話機能だ。数年前には、着信を調べるCall Screenレストラン予約のためのDuplex、そして9月には「誰がなぜ電話をかけてきたか」を教えてくれるVerified Callsという機能(未訳記事)をローンチした。そして米国時間9月30日に「Hold for Me」(私のために待って)という機能を追加した(日本語は現在のところ非対応)。

9月30日、グーグルが新しいPixelスマートフォンを発表した同社のハードウェアイベントで、Pixelの最新のトリックが披露された。Hold for Meと呼ばれる機能は、利用者が電話を保留にしている間、回線接続を維持して相手が電話に出たときに警告してくれるという機能だ。接続先の電話が混み合っているときは延々と保留音を聞かされるハメになるが、Hold for Me機能を利用すれば保留から切り替わって電話口に人が出るまでの時間を有効活用できるわけだ。

グーグルは、同機能が既存のスパム電話を判別する技術であるCall Screen(コールスクリーン)と、Googleアシスタントが人間を相手に電話で自然に会話させる技術であるDuplex(デュプレックス)を組み合わせて実現したことを明らかにした。ちなみに後者はAIベースの技術で、電話での会話分析に焦点を当てている。

Hold for Meの短いデモをみたところ、同社はPixelデバイスの所有者が回線を保留にした後で機能を有効にする方法を示していた。通話をミュートするボタン、スピーカーフォンをオンにするボタン、およびそのほかの通話中の電話の各種コントロールボタンの上に表示される新しいボタンをタップすることで機能がオンになる。

有効化されると、Googleアシスタントが通話内容を聞いているので、画面には「電話以外のほかのことを続けられます」というメッセージと「回線を切らないでください」というアラートが表示される。

もちろんこの画面には、いつでもタップして通話に戻れるボタンも用意されている、その下には「music playing」と書かれたオンスクリーンメッセージが表示され、Googleアシスタントがまだ接続先の保留中の音楽を聞いているかどうかを示している。この画面から電話を切る赤いボタンを押して通話を終了することもできる。

電話口に人が出てくると、Pixelデバイスは通話に戻る時間になったことを利用者に知らせてくれる。

人々が失業給付のような新型コロナウイルス関連の政府援助のために何時間も電話を保留して待っている時にHold for Meオプションは非常に有用な新機能だろう。失業による財政危機の真っ只中にある人々には文字どおりの救世主かもしれない。

グーグルによると、このHold for Me機能はまずはPixel 5で利用可能になるという。そして、近日中に予定されているPixel端末向けのアップデート「Pixel feature drop」のロールアウトのタイミングで、旧世代のPixelスマートフォンに順次搭載される。

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画像クレジット:Google

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(翻訳:TechCrunch Japan)