NVIDIAの中国のライバルHorizon Roboticsが約725億円の資金調達を目指す

先進的な欧米のチップに代わるものを提供しようと急ぐ中国の半導体メーカーであるHorizon Roboticsは、投資家から多額の資金を調達している。ロボットや自律走行車用のAIチップに特化し5年前に創業されたユニコーン企業である同社は米国時間12月22日、1億5000万ドル(約155億4000万円)の資金を確保したと発表した。

今回のラウンドは、Horizon Roboticsが求めている7億ドル(約725億円)を超えるシリーズCラウンドの最初の締めくくりとなる。資金調達の一部は、著名な投資家である5Yキャピタル(Morningside Venture Capital)、Hillhouse Capital、Capital Todayが共同で実施した。また中国の証券会社であるGuotai Junanの国際部門と、韓国コングロマリットであるKTB傘下の投資事業体であるKTBネットワークも共同で出資している。

今回のラウンドは、Horizonが6億ドル(約621億5000万円)のシリーズBラウンドを完了してから2年も経たないうちに実施された。同社の評価額はポストマネーで30億ドル(約3107億3000万円)となり、財閥SKグループの中国子会社であるSK ChinaやSKの半導体部門であるSK Hynixなど、韓国の著名な金融機関も参加している。

Baidu(バイドゥ)のベテランが設立したこのスタートアップは、Intel Capitalが率いる1億ドル(約103億6000万円)超のシリーズAラウンドを2017年後半に調達した。

Horizonは今回の資金調達により、自動車用チップと自律走行ソリューションの開発と商用化を加速する計画だ。また、業界パートナー向けの「オープンなエコシステム」の構築も目指している。

ここ数年、中国はスマートフォンから自動車に至るまでの分野で、欧米の大手チップメーカーへの依存度を下げようと努力してきた。Horizon RoboticsやBlack Sesame Technologies、通信大手のHuawei(ファーウェイ)などの中国の新興企業は、NVIDIA(エヌビディア)やIntel(インテル)のMobileyeの技術に匹敵する、あるいはそれ以上の自律走行プロセッサにリソースを投入している。

Horizonによると、HorizonのOEMおよびTier 1自動車パートナーにはAudi(アウディ)、Bosch(ボッシュ)、Continental、SAIC Motor、BYDなどが含まれる。

中国のADAS(先進運転支援システム)搭載車とレベル3(特定の状況下での自律運転)車の75%が、2030年までに中国のサプライヤーの部品を利用し、2019年の20%から増加すると投資銀行のCITIC Securitiesは予測している。

カテゴリー:ハードウェア
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(翻訳:塚本直樹 / Twitter