CRMからのデータマイニングで営業の効率を高めるImplisitが$3.3Mを調達

営業の人たちがCRMのデータをマイニングして商機の芽を取り出し、同時に商談関連データの手入力も省けるという自己学習システムImplisitが、Gemini Israel Venturesから330万ドルを調達した。

協同ファウンダのGilad Raichshtainによるとこのサービスは、メールやカレンダーにCRM中のコンタクト情報を結びつける。そして見込み客に対する商談に、付加的なステップ…より良いアプローチ、そのほかの情報など…を持ち込む。長く使っているとサービス自身が(自己学習機能により)ビジネスの過程に適応して、その日の商談に合わせた情報を提供できるようになる。

新たなユーザがImplisitの利用を開始すると、サービスは営業履歴のデータ(メールなどの通信の履歴とCRMデータの履歴)を分析し、そのユーザの営業のパターンを把握する。そしてそこから、サービスのエンジンが、そのユーザの商談過程に合ったオーダーメードのインサイト(insights, 知見-情報識別能力)を作り出す。

Implisitはデータを分析する際に、テキストクラスタリング、機械学習、自然言語処理(平文の解析)、データ分類アルゴリズムなど、複数の方法を利用して、商談成功のための鍵を見つけ出す。

Raichshtainが説明してくれた例として、大手のオンライン広告企業がある。同社のCRMデータの扱いはとても後れており、また50名の営業スタッフには商談データを入力する能力と余裕がなく、営業のマネージャたちはいちいち口頭で商談の進捗などを現場営業マンに尋ねていた。しかしImplisitを使い始めて数時間後には、CRMに記録される営業活動件数が従来の4倍に増えた。Implisitは、それまでデータのなかったビジネスコンタクトや商談をCRMに登録した。営業チームは、商談の最新の現状をCRM中に見ることができるようになった。しかも、データ手入力の手間は50%減り、営業マン一人当たりの商談並行抱え数が約20%増えた。

Implisitを創ったRaichshtainとElad Donskyは、イスラエルのテク界隈でもっとも優秀な技術者として知られている。二人とも15歳で大学に入学し、16歳のRaichstainはIntelにスカウトされた。Intelの歴史上、最若のエンジニア、と言われている。二人は、イスラエルの首相官邸で数年間働いた。

今、さまざまな営業分析プラットホームが市場に存在する。その中で一派をなすのが、Hadoopのエコシステムの連中だ。この分散コンピューティング技術を利用してHortonworksなどの企業が顧客管理、メールやソーシャルメディアやブログ記事の分析、CTRなどの情報の生成配布、と言ったサービスを提供している。より直接的な競合相手であるInside Salesは、予測分析技術により営業のプロたちを支援している。そのアルゴリズムによって営業マンは、次にコンタクトすべき見込み客、いつコンタクトするか、どんなメッセージを伝えるべきか、などを前もって知ることができる。

対してImplisitのメインの技(わざ)は、CRMの対話データを人間の手入力なしで
自動的にアップデートすることにある。営業はそのデータを利用して商談の効率を高めたり、今後の見通しを把握したりしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))