コンテンツマーケティングのイノーバがセールスフォースと提携、2.2億円調達

TechCrunch読者であれば、コンテンツマーケティングという言葉をご存じだろう。企業が自らメディアとなり、顧客が興味を持ちそうなコンテンツを継続的に出すことで、自社のファンになってもらう手法だ。アメリカに続いて日本でも関心が高まってきているようだが、コンテンツマーケティングの導入を支援するイノーバが2日、セールスフォース・ドットコムとの資本・業務提携を発表。あわせて、セールスフォース、Draper Nexus Venture Partners、日本ベンチャーキャピタルから、総額2億2000万円の資金調達を実施した。

過剰なSEOに頼らない本質的なSEO

イノーバは、企業がターゲットとする顧客のペルソナ設計から、コンテンツの企画・制作までを手がける。コンテンツは主に企業のオウンドメディアに掲載するもので、これまでに1万本以上を制作。4月時点ではヤフーや楽天、ディー・エヌ・エー(DeNA)といったネット大手や中小企業など72社が導入している。料金は10〜20本のコンテンツで月額30万円前後という。

コンテンツを制作するのは、合格率50%以下という課題文の審査を通過した1200人の登録ライター。能力や過去の実績に応じて仕事をマッチングしている。最近ではクラウドソーシングで安価に執筆依頼するケースも増えているが、「紙媒体の執筆経験があったり、学歴や職歴が高い『ハイスペック主婦』も多く、ライターの質はクラウドソーシングよりも高い」と、イノーバ代表取締役の宗像淳は語る。

コンテンツマーケティングへの関心が高まってきている背景には、PandaやPenguinの名前で知られるGoogleの検索アルゴリズム変更がある。以前まで有効だった有料の被リンクによるSEOが通用しなくなり、内容が薄っぺらいサイトの検索表示順位を下げたためだ。

そうした中でイノーバは、過剰なSEOに頼らない本質的なSEOを実現することを謳っていて、「オウンドメディアを始めたいけど、コンテンツを内製する人手が足りない」という企業からの引き合いが多いようだ。

イノーバの顧客

コンテンツマーケに特化した日本初のクラウドソフト投入へ

今後はコンテンツ制作に加え、コンテンツマーケティングに特化した「日本初のクラウドソフト」(宗像)をまもなく投入する。同ソフトは専門知識が不要で、オウンドメディアの構築やコンテンツの制作・配信、顧客管理までを一貫して行えるというもの。セールスフォースのモバイル向けプラットフォーム「Salesforce1」とも連携し、コンテンツマーケティングで獲得した見込み客への営業活動を強化する。

今回の業務提携は、イノーバがセールスフォースの知名度を生かし、顧客を獲得できるのがメリット。一方、セールスフォースは自社のCRMサービスにイノーバのコンテンツマーケティングを組み込めるのが利点といえそうだ。