Appleが、デジタル教育サービスを提供しているiTunes Uが節目の数値を達成したことをアナウンスしている。ダウンロード数10億件を突破したのだそうだ。また、このアナウンスと同時に、世界中の教育機関に対して800万台のiPadを販売したこともアナウンスしている。iTunes Uは、2012年6月より単独のアプリケーションとなり、講座などの教育コンテンツを広く公開するための場として機能するようになっている。
iTunes Uを独立させた当時は、コンテンツのダウンロード数は7億件ほどだった。以来、ダウンロード数はさらに増加傾向を示しているのがおわかりだろう。iTunes U自体は2007年5月から提供されている。ここ9ヵ月でのダウンロード数は3億件ほどだが、その倍ほどである7億件のダウンロードには5年ほどもかかっているのだ。このところのペースアップは専用アプリケーションのリリースや、教育界でのiPadの普及などの相乗効果によるものなのだろう。
AllThingsDによると、Appleはアメリカ国内の教育機関に対して450万台のiPadを販売したとのことだ。ちなみにこの数字はAppleにも確認済みのものだ。また、一般に公開されている情報をもとにした9to5MacのJordan Kahnの計算によれば、その450万台の大半は最近(昨年)になって販売されたものであるとのことだ。AppleのCEOであるTim Cookも、iPadにとって教育市場がいかに大切なものであるかを何度も繰り返し述べている。そして確かに、Appleはアメリカ国内においても、あるいは海外においても、教育機関向けに多数のiPadを販売している。
またiTunes Uにコンテンツを投稿している学校についての情報もいくつか発表している。コンテンツを公開している教育機関数は大学およびカレッジが1200以上、そして高校以下の段階(K-12)でもやはり1200以上になるのだとのこと。こうした教育機関が登録した公開コンテンツ数は2500を超えており、さらに特定の学生のみ閲覧可能なプライベートコンテンツが数千件登録されているそうだ。StanfordやOpen Univercityなどのように、非常に積極的に取り組んでいる大手教育機関も存在する。この両者のコンテンツだけで、これまでに6000万件のダウンロード回数を数えているのだそうだ。最も人気のあるコースでは、25万人が登録しているものもあるとの話だ。
掲載された最近の記事にもあるように、オンライン教育は急速に広まりつつある。またCourseraのようなスタートアップも、大いに注目を集めつつあるところだ。Appleは最初期の頃からこの分野に進出しており、iPadが大いに普及していることも相まって、今後ますますオンライン教育面でのプレゼンスを高めていきそうな気配だ。
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(翻訳:Maeda, H)