TikTokのライバル「Triller」が音楽ストリーミングサービスのJioSaavnと提携してインドに積極進出

TikTok(ティクトック)と同様の機能をもつアプリ、Triller(トゥリラー)は、インド最大の富豪が所有するプラットフォームと戦略的提携契約を結び、中国製アプリが禁止された最大の海外市場でひと儲けを目論む。

米国時間8月24日にロサンゼルスを拠点とするTrillerは、Reliance(リライアンス)傘下でインド最大の音楽アプリであるJioiSaavnと提携し、アプリのセンター位置にTrillerビデオを据える。

Trillerがいうところの「デジタルの大手2社による多くの発表の第1弾」の一環として、JioSaavnアプリはTrillerのビデオを作成できる「prominent」ボタンをメイン画面に設置すると同社は語った。

この発表は、インド政府がTikTokなど59の中国製アプリを禁止したことで生まれた空隙を埋めようと殺到する多数の地元スタートアップの動きに続くものだ。インド政府は2020年6月末に起きたサイバーセキュリティー問題を懸念して禁止を決めた。

TikTokの不在に乗じて稼ごうとする地元企業には、オンデマンドビデオストリーミングサービスのZee5、ニュース集約アプリのDailyHunt、Times Internetの音楽ストリーミングサービス、GaanaとビデオストリーミングのMX Playerなどがある。

インドの億万長者であるMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏の所有するJioSaavnは、インド最大の音楽ストリーミングサービス(未訳記事)であり、ユーザー作成ビデオがもはや馬鹿げたアイデアではないことを示している。

Trillerは、JioSaavnにはインドで3億人以上のユーザーがいるといっている。私はそう思わない。2020年8月に同サービスのAndroidアプリは週間アクティブユーザーが3000万人に満たなかったと、インド有数のモバイル調査会社はいう。そしてJioSaavnのウェブサイトに掲載されている2カ月前のプレスリリースには、月間アクティブユーザー1億400万人と書かれている。

しかし、それよりも興味深いのはこの提携そのものだ。2020年8月初めに通信の巨人であるJio Platformsを運営するReliance Industriesは、TikTokのインドでの事業への投資についてByteDanceと検討を始めたJio Platformsは2020年に、Facebook(フェイスブック)をはじめとする10社ほどの投資家から200億ドル(約2兆1190億円)を調達し、JioTV、JioCinemaおよびHaptikなどのデジタルサービスを運営している。

JioSaavnの共同ファウンダーでCEOであるRishi Malhotra(リシ・マルホトラ)氏は、Trillerとの提携は「アーティストが最も革新的な方法で我々のカルチャーを作り、表現することを可能にする。我々はこの提携によって両社が飛躍的に成長すると信じている」と語った。

TrillerのエグゼクティブチェアマンであるBobby Sarnevesht(ボビー・サーネベシュ)氏も、この提携を喜んでいると声明で語っている。

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カテゴリー:ネットサービス

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画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook