ヤフーとYJキャピタル、テック領域特化の新ファンド「YJテック」を組成

ヤフーと100%子会社であるコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のYJキャピタルがテック領域での投資を強化する。両社は7月27日、ビッグデータやAI、サイバーセキュリティ分野特化の投資ファンド「YJテック投資事業組合(YJテック)」を5月に組成。あわせて国内外2つのファンドへのLP出資を決定したことを発表した。

YJテックは2016年5月末時点で35億円規模(持分割合ではヤフー98.6%、YJキャピタル1.4%)の資金を運用する投資ファンド。米国やイスラエル、日本などで最先端技術を保有するスタートアップ企業への投資を行い、最先端の知見や技術トレンドをYahoo! JAPANが提供するサービスに活用していくことを目指すという。

ファンド組成にあたり、ヤフーコーポレート統括本部企業戦略本部総合事業企画室長/データ&サイエンスソリューション統括本部D&S事業開発室長を兼任する谷口博基氏が専任パートナーに就任する。これに加えて、Yahoo! JAPANの技術領域の3人の執行役員が助言を行う。

またYJテックでは米Data Tribeおよび慶應イノベーション・イニシアティブの両ファンドに対してのLP出資を決定したとしている。Data Tribeはサイバーセキュリティ、アナリティクス、ビッグデータ領域のスタートアップに特化した投資を実施している。また慶應イノベーション・イニシアティブはグリー共同創業者で元副社長の山岸広太郎氏が手がける7月設立の慶應義塾大学初のファンド。IT融合領域、デジタルヘルス、バイオインフォマティクス、再生医療の4分野を中心にして、大学の研究成果を活用したスタートアップへの投資を行うとしている。