名古屋を拠点とするクラウド請求管理「Misoca」のスタンドファームが3,000万円の資金調達を実施

TechCrunch Tokyo 2011にも出場した名古屋のスタートアップであるスタンドファームがインキュベイトファンドから第三者割当増資で3,000万円を調達した。スタンドファームが運営するのはクラウド請求管理の「Misoca」というサービスだ。

Misocaはオンライン上で請求書や見積書を作成・編集することはもちろん、これらを紙に印刷して郵送してくれる。郵送システムは自動化されているので、請求書の中身が人の目に触れることはないそうだ。

また、請求書の管理やPDFの作成・ダウンロードなどの機能は無料で利用でき、書類の検索や納品書の発行といったものは有料プランのみの利用となっている。郵送には1通あたり160円から210円ほどかかる。

Misocaには2011年11月のローンチ以降、約8,000の事業者が登録しており、今では毎月700以上の事業者が登録しているという。今月からはGMOペイメントゲートウェイと提携し、口座振替による代金回収サービスなどにも力を入れている。

今回調達した資金は開発力をあげるためにエンジニアを増やすことはもちろんだが、エンジニアのみのチームで運営しているため、マーケティングの人材も採用していくという。さらに、請求書だけではなく支払い明細書や領収書といった文章類を電子配信する「MisocaのWeb請求書」というサービスもクローズドで運営し始めており、こちらも強化していくようだ。

冒頭でも述べたようにスタンドファームは名古屋に拠点を置くスタートアップで、どうしても東京と比べると先輩の起業家に会ってアドバイスをもらう回数や自社にジョインしてくれそうな人達と出会う回数は減ってしまうだろう(スタートアップは開発だけに専念すればよいという意見もあるが)。

この点に関してスタンドファーム代表取締役の豊吉隆一郎氏は「地方でスタートアップすることにデメリットは多いと感じる」としているものの、「今ぐらいの規模まで持って来れたのなら地方でも特に問題はない」と考え、来月末に予定しているオフィスの移転先も名古屋で検討しているようだ。