AIモデルの構築とトレーニングには時間がかかり、さらに組織のワークフローへの展開にも時間がかかる。ここにMLOps(Machine Learning Operations、機械学習オペレーション)の企業が参入し、AIテクノロジーをスケールする顧客を支援するチャンスがある。米国時間4月5日、台湾を拠点とするMLOpsスタートアップのInfuseAIがシリーズAで430万ドル(約4億7000万円)を調達したと発表した。このラウンドを主導したのはODMメーカーのWistron Corporationで、Hive Ventures、Top Taiwan Venture Capital Group、Silicon Valley Taiwan Investmentsが参加した。
InfuseAIは2018年に創業した。同社によれば台湾でのMLOpsソリューションの市場規模は年間3000万ドル(約33億円)で、調査会社のCognilyticaは2025年までにグローバルでおよそ40億ドル(約4400億円)の市場に成長すると予測している。InfuseAIの顧客には台湾最大クラスの銀行であるE.SUN(玉山銀行)やSinoPac Holdings、Chimeiなどがある。
InfuseAIは機械学習モデルのトレーニング環境、クラウドまたはオンプレミスのクラスタコンピューティング(Kubernetesのコンテナオーケストレーションなど)、チーム向けコラボレーションツールを含むプラットフォームであるPrimeHubというターンキーソリューションで、モデルの展開と管理を支援する。もう1つ別のプロダクトとして、AIモデルのトレーニング、展開、アップデート、監視ができるPrimeHub Deployがある。
Hive Venturesの創業者でマネージングパートナーのYan Lee(ヤン・リー)氏は報道発表で「製造業、ヘルスケア、金融などの企業がAIのオペレーションやモデルの展開をスケールしたいと考える中で、開発者とデータサイエンティストがシームレスにコラボレーションできるInfuseAIのようなプラットフォームが求められています。InfuseAIは、企業の採用サイクルの中で使われるプラットフォームとソフトウェアに力を入れるという我々の投資の方針にぴったりと一致しています」と述べた。
カテゴリー:人工知能・AI
タグ:InfuseAI、資金調達、機械学習、台湾、MLOps
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(文:Catherine Shu、翻訳:Kaori Koyama)