Mobalyticsのゲームプレイ分析指導エンジンが公開ベータに入る、一般公開は年末を予定

eスポーツも真剣なスポーツの仲間か、とまで言われる今日このごろ、,Mobalyticsは前者における個人トレーナーを目指している。

昨年9月の本誌主催スタートアップコンペDisrupt SFで優勝カップをかっさらったロサンゼルスのMobalyticsが、ゲーマーのためのパフォーマンスツールを公開ベータでローンチした。

ゲーマーに戦績の分析と技術指導を提供するMobalyticsは、“GPI”と呼ばれるデータを重視する。GPI、Gamer Performance Index(ゲーマー戦績指数)とは、ゲーマーのスキルのレベルや、そのほかの多様な測度を表すスナップショットで、これに加えてMobalyticsのユーザーであるゲーマーは、ゲーム前の技術指導やゲーム終了後の分析にもアクセスできる。あそこでどーすべきだったか、なぜあのときドジッたのか、などなどを反省できるのだ。

 

同社は昨年11月に、Founders Fund, General Catalyst, Almaz Capital, GGV Capitalなどから260万ドルを調達した

Mobalyticsが目指すのは、うまくなりたいと願っているゲーマーに上達のための指導を提供することだが、これまでの経験から、人は百人百様であること学んだ。同じ指導でも、人によって受け取り方が違う。そこで同社は、十二分なカスタマイゼーション機能を導入することと、会話状態を維持して、真剣な気持ちで臨んでいるゲーマーに対しあまりきつい言葉を使わないようにした。

その結果今では同社は、ネットでLeague of Legendsをプレイしている1億のゲーマーたちから頼りにされているが、同社としては近い将来、CS:GOやOverwatchにも手を伸ばしたい。しかしゲームが変わると、その戦績やスキルを表す測度も相当変わるから、Mobalytics(とそのAPI)自身のカスタム化もたいへんな作業になる。

今同社は、26名の社員が、本籍地のウクライナだけでなく、ロシアやアメリカ(ロサンゼルス)に分散して、エンジンの構築と安定性の向上に努めている。ベータが終われば、ユーザー数は全世界的にどっと増えるだろう。ベータの終了は年末を予定、ベータの登録ユーザーは12万名だが、一般公開時にはユーザー数100万に達するものと予想されている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Eスポーツのプレイスタイル分析ツールを提供するMobalyticsがシードラウンドで260万ドルを調達

tc-disrupt2

Disrupt SFのStartup Battlefieldで優勝したMobalyticsは、苦労の後にデータ分析を駆使したEスポーツのコーチングサービスを公開するまでにこぎつけた。すでに2万人のユーザーがベータ版の利用登録済みだ。

Disrupt SFが閉幕してから6週間が経過した本日、同社はシードラウンドで260万ドルを調達したことを発表した。この資金を利用して同社は人員の強化を目指し、ビジネスをグローバルに展開していく予定だ。本ラウンドにはAlmaz CapitalFounders FundGeneral CatalystGGV Capitalが参加しており、これが同社にとって初の外部調達となる。

Mobalyticsは今月末、世界中で大人気のPCゲーム「league of Legends」に対応したベータ版のローンチを予定している。まずは、ベータ版に登録済みのユーザーの中から先着で1万人に公開していく予定だ。

Mobalyticsでは、既存のAPIなどから得たデータを分析することで、プレイヤーが自分自身のプレイスタイルを理解するための情報を提供している。彼らはGamer Performance Index(GPI)と呼ばれる指標を利用し、ユーザーのプレイスタイル、強みや弱点などをまとめたスナップショットを提供しているのだ。これにより、ユーザーはみずからのプレイスタイルの改善すべき点を把握できるだけでなく、自分の能力に合った対戦相手を探したり、バランスのとれたチームの構成に役立てることができる。

同社は今後しばらくPCゲームに注力していく予定だと話しているものの、将来的にはコンソールゲームへの拡大も視野に入れているという。2017年初旬にはPC向けシューティングゲームの「Overwatch」にも対応する予定で、同社のGPIをシューティングゲーム向けに改良することで、ユーザーに射撃の正確性やスピードなどの情報を提供していく。Overwatch対応のベータ版の事前登録はすでに始まっている。

現状では、同社はプロダクトをより多くの初期ユーザーに届けることに集中している一方で、Eスポーツにおけるスキルを評価する指標としてGPIを業界標準の指標にするという、彼らにとってより大きな目標を達成するためにも前進を続けている。チームメイトのGPIをチェックすることで、そのプレイヤーのスキルを素早く把握し、頼れるチームメイトなのかどうか判断することができるのだ。

「現時点での最重要項目は、私たちのアルゴリズムが有用な情報を生み出し、プレイヤーのゲーム体験に価値を加えられることを証明していくことです。」とMobalyticsの共同創業者であるAmine Issaは語る。「GPIを見れば、プレイヤー自身のことが手に取るように分かるようにしたいと考えています。そうすることで初めて、プレイヤーたちは私たちのプラットフォームを信用し、ゲームをプレイする上でMobalyticsを信頼するようになるのです」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter