先ほどMicrosoftは、会計2013年第4四半期の決算を発表した。売上は199億ドル、1株当たり利益は0.59ドルだった。これはアナリスト予測の範囲内だが、最近3ヵ月で彼らの予測が下方修正されていたことは留意すべきだ。
ウォール街の合意は、売上207.4億ドル、1株当たり利益0.75ドルだった。
今回のサプライズは、Microsoftが「Surface RT在庫調整に関連して」9億ドルを計上したことだ。これは、プロジェクトに大量のリソースを注ぎ込みながら、可もなく不可もない評価を得て消費者を捕えることのできなかったMicrosoftにとって大きな打撃だ。
1年前の同四半期、Microsoftは売上180.6億ドル、1株当たり0.06ドルの損失を記録した。これは同社史上初の赤字四半期であり、aQuantive買収の失敗による多額の減損処理が原因だった。
「当社の第4四半期は、パソコン市場低落に影響されたが、当社のエンタープライズおよびクラウド製品の需要は依然として高く、今期の前受収益は過去最高を記録した。さらには、Office 365、Outlook.com、Skype、およびXbox LIVEなどのサービスにおける消費者需要も伸びている」とMicrosoftのCFO、Amy Hoodは語った。「今後もやるべきことは残っているが、クラウドサービスをはじめとする長期的成長機会に必要な投資に集中していく」。
Microsoft ― および 半導体巨人のIntelらのPC事業会社 ― を苦しめているのは、 あまり芳しくないWindows 8の評判だ。調査会社Gartnerの報告によると、全世界のパソコン出荷台数はこの四半期に11%下落し、Microsoftは他の事業で補うことによって巨額の利益を上げたが、Windows部門に重くのしかかっていることは間違いない。この打撃を和らげている要素の一つは、多くの会社がようやく古いXP機をWindows 7にアップグレードしたことだ。
多くの評論家が注目する領域の一つが、Microsoftのオンラインサービス部門で、1年前の四半期には81億ドルの赤字だった。しかしそれ以来、同部門は徐々に損失を減らし、昨期は「わずか」2.62億ドルの赤だった。そして今期オンランサービス部門は、売上を9%伸ばしたが、それでも3.72億ドルの損失だった。
会計2013年度通年で、Microsoftの売上、経常利益、および希薄化後1株当たり利益は、それぞれ、778.5億ドル、267.6億ドル、および2.58ドルだった。
主要ビジネスユニットの業績は以下の通り。
- Windows部門:利益10.9億ドル、売上44.11億ドル
- サーバーおよびツール:利用23.3億ドル、売上55.02億ドル
- オンラインサービス:損失3.72億ドル、売上8.00億ドル
- ビジネス部門:利益48.7億ドル、売上72.31億ドル
- エンターテイメントおよびデバイス:損失1.10億ドル、売上19.15億ドル
今月Microsoftは、「一つの戦略、一つのMicrosoft」を旗印に、事業部門の大規模な組織変更を行ったことを発表した。会社は機能別(エンジニアリング、マーケティング、事業開発およびエバンジェリズム、先進的戦略および研究、財務、人事、法務、およびCOO)に組織化された。もちろんこの再編は今期の業績には反映されていないが、Microsoftがより敏速になるためにこれを行っていることを踏まえると、今後の四半期で何らかの結果を出すことを同社自身期待しているに違いない。
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(翻訳:Nob Takahashi)