Dropboxには大きなストレージのPlusアカウントがあり、いろんな機能を揃えたBusinessアカウントがある。しかしこれまでなかったのは、一部の高度な機能はほしいけどBusinessにグレードアップする理由はないという個人事業主や小企業のためのサービスだ。今日(米国時間10/17)同社は、この宙ぶらりんのユーザーを対象とする新しい種類のアカウントDropbox Professionalを発表した。
この月額19ドル99セントのアカウントには、単なる多めのストレージ以上のおまけ機能がある。Dropbox Plusと同じくストレージは1テラバイトだが、それだけではない。Dropboxにストレージがあるのは当たり前だ、ストレージ屋さんだからね。問題は、それ以外の機能だ。
ずば抜けて最大の機能は、Dropboxがショーケース(showcase)と呼ぶ、コンテンツをパッケージする新しい方法だ。それはマーケティングのための一揃いのコンテンツ・セットだったり、金融サービスならカスタマイズされたアプリケーション、あるいは各クライアントとシェアする広告のポートフォリオだったりする。
たとえばそういうコンテンツをPDFでまとめておけば、クライアントにそれを渡して簡単にちょっとしたプレゼンができる。それはAdobeが何年も前から提供しているマルチドキュメントPDFとそれほど変わらないが、Dropboxがユーザーのコンテンツをパッケージされた形式で保存してくれるのは、今回が初めてなのだ。
ProfessionalアカウントにはSmart Syncもある。これは従来、Businessアカウントだけだったが、ユーザーはコンテンツ(ファイルまたはフォルダー)を、ローカルにのみ保存/Dropboxのクラウドに保存/その両方に保存、のどれかに決める。たとえばローカルなハードドライブを節約したいクリエイティブの人は、Dropboxにアーカイブしたコンテンツをまるでローカルみたいに利用するだろう。
さらに、OCRの機能もある。これによりPDFなどのドキュメントをスキャンしたテキストを読んで、ドキュメントの方は守秘性などの理由で廃棄してもよい。機密ドキュメントをクライアントとシェアしたり、知財がらみのRFPを送るときなどに便利だろう。
Dropbox Professionalには、Businessのようにアドミンのためのバックエンド的機能はない。でも、それほど高くない費用で高度な機能がいくつかある。Businessバージョンに投資するほどではないが、Plusでは物足りないという個人事業主や小企業には魅力的だろう。