Orkutをご記憶だろうか。Googleが2004年に立ち上げたソーシャルネットワーク・サービスだ。ブラジルおよびインド以外ではほとんど利用されなかったサービスだが、いくたびもの春の大掃除を奇跡的に生き延びてきた。これまでずっと、サービス終了は時間の問題であるとみなされてきた。そして、ついにその時がやってくるようだ。
2014年9月30日をもって、Orkutはついにサービスを終了することとなる。その時点で、サービスへのログインはできなくなる。また、Google+へのデータのエクスポートもできなくなる。提供されているAPIなども、その時点をもって利用不能となる。
ただし、2016年9月までの間であれば、Google Takeoutを使ったエクスポートには対応するとのこと。ちなみにサービス停止の報を受けてOrkutに興味を持ったという人には残念な話がある。新しいアカウントの作成は、既に停止されているのだ。どのようなものだったのかと確認する術は永久に失われた。
GoogleはOrkutなどを擁してソーシャルネットワーク・サービスに参入を始めた。残念ながらアメリカではほとんど利用者を集めることができなかった。しかしブラジルでは、しばらくの間に過ぎなかったとはいえ、ナンバーワンのソーシャルネットワークであった。Facebookの方がメジャーな存在になったのは2012年になってからのことだった。インドでも善戦していて、2010年までは首位の座を保っていた。
現在の状況をいえば、Orkut利用者の50%がブラジル在住だ。また20%をインドからの利用者が占めている。アメリカからの利用者はといえば18%未満ということになっている。
システム開発についていえば、2012年からほとんど放置されていたというのが実際のところだ。以前のGoogleサービスがメニューバーに存在し、今ではなくなってしまったGoogle Talkも現役であるかのように言及されていたりする。そんなこんなで、Orkutのサイトは既に古臭い感じのするものとなっている。Googleとしては、速やかにGoogle+に乗り換えてほしいと考えているわけなのだろう。
Googleの20パーセントプロジェクトからはじまって、これまでサービスが続いたというのは悪い話でもあるまい。しかしGoogleによれば、YouTube、Blogger、およびGoogle+など成功したプロジェクトについては(Google+が成功かどうかについてはいろいろと議論のあるところだろう)、「成長率がOrkutの成長率を凌駕している」という状況であるようだ。Googleは限定的なリソースに注力することにより「提供するソーシャルプラットフォームを、利用者にとって本当にエキサイティングな場所として提供していきたい」ということであるようだ。
訳注:TechCrunch JapanでもOrkutの話題はいろいろと取り上げてきました。過去の関連記事はこちら。
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(翻訳:Maeda, H)