PlaycoはGame Closure(未訳記事)共同創業者のMichael Carter(マイケル・カーター)氏、Zynga共同創業者のJustin Waldron(ジャスティン・ウォルドロン)氏、ゲームプロデューサーの大塚剛司氏とTeddy Cross(テディ・クロス)氏によって設立された新たなモバイルゲーミングスタートアップだ。
東京に本社を置く同社は米国時間9月21日にその存在を発表したばかりだが、すでにユニコーンだ。シリーズAラウンドで1億ドル(約105億円)を調達し、バリュエーションは「10億ドル(約1050億円)ちょっと」という。
シリーズAはJosh BuckleyとSequoia Capitalがリードし、Sozo Ventures、Raymond Tonsing(レイモンド・トンシング)氏のCaffeinated Capital、本田圭佑氏のKSK Angel Fund、孫泰蔵氏のMistletoe Singapore、Digital Garage、Will Smith(ウィル・スミス)氏のDreamers、Makers Fundなどが参加した。
PlaycoのCEOであるカーター氏は、同社が年内にゲーム第1弾を発表すると述べている。差し当たって同氏はPlaycoのビジョンを語る。それは「アプリストアで1つのゲームを2人で利用するのはかなり難しい」という事実を解決しようとしている、というものだ。特に、リンクだけが必要だったウェブやソーシャルゲーミングの初期に比べると、結局、アプリのダウンロードはかなり大きな障壁となっているという。
「我々はそれを取り戻したい」とカーター氏は話した。Playcoのタイトルでは、モバイルゲームを友達とシェアして遊んだりすることは、友達にテキストしたり電話したりするのと同じくらシンプルであるべきだと考えている。「本当に必要なのはハイパーリンクだけだ」。
クラウドゲーミング、HTML5 、Apple(アップル)の新たなApp Clipsのようなプラットフォーム特有のツールなど、モバイルでの「すぐにプレイ」経験を可能にするいくつかのテクノロジーを同氏は指摘した。そしてPlaycoのチームは「こうした最先端の技術を得意とする」と話した。同社は自前のゲームエンジンを作ったが、テクノロジーだけにフォーカスしているわけではないとも述べた。「それは最低限必要なものにすぎない」。
Playcoのプレジデントであるウォルドロン氏はゲームにおける次の大きなプラットフォームシフトになる、と主張する。ソーシャルゲーミングが新たなタイプのゲームを可能にしたように、完全に新しいジャンルを作る一方で、「今日最も人気があるジャンルの多くを新たに作り直す」必要があると語る。
「FarmVilleを例にとると、ローカルのコンソールゲームストアで広告されている農場がテーマのゲームはなかった」とウォルドロン氏は話した。「そうしたゲームはさほど売り込まない。農場ゲームのポスターを掲げても、誰もプレイしたいとは思わない」。しかし友達がデジタルの作物を送ってあなたを招待したら、あなたは絶対にプレイしたくなる。
カーター氏はインスタントプレイゲームはまた、ゲームそのものが少なくとも初見でかなりわかりやすいものでなければならない、と付け加えた。
「究極的には、ポートフォリオを構築するなかで、どうやったらさまざまな場所、都市に住み、さまざまな言語を話すあらゆる人にとってアクセスしやすいゲームにできるかを考えている」と同氏は述べた。「答えはこうだ。広くアピールするものでなければならない。これは、割合におもしろくてそれなりの機能を持つゲームを作ることはできない、ということにはならない。しかし最初の印象は、人々が簡単に取っ付けるようなものでなければならない」。
カーター氏はまた、スタートアップがシリーズAで巨額の資金を調達するのは尋常ではないことも認識しているが、資金調達により野心的であることでPlaycoはすぐに総勢75人のチームに成長することができたと述べた。
「才能ある人材を連れてくることが最も重要だ。資金調達のおかげで、本当に難しい決定を下す必要はなかった」と語った。
ゲームでどのように稼ぐかに関しては、Playcoは既存のビジネスモデルの多くを参考にする、との考えをウォルドロン氏は示した。
「車輪を再発明する必要はない。自身の直近の会社から学べることは素晴らしいものになる。我々はゲームが収益を上げられるよう多くの方法を作り出した。しかし現在利用できる新たなテクノロジーは新たなチャンスを生み出す。世界は大きく変わり、すべてが追いついたとは思わない」と同氏は話した。
カテゴリー:ゲーム / eSports
画像クレジット:Playco
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(翻訳:Mizoguchi)