新技術を育てるのはやはりポルノ?!

Andrew Nicholls demonstrates the latest version of a View-Master, a collaboration between Mattel and Google, at the Mattel showroom at the North American International Toy Fair, Saturday, Feb. 14, 2015, in New York. The new version of the classic toy uses Google's smartphone-based virtual reality solution, Cardboard. (AP Photo/Mark Lennihan)

大人向けの娯楽が、新しいテクノロジーの牽引役を果たした例は数えきれないほどだ。ISPについてもそうだったし、グラフィックカードの発展にも寄与している。バーチャルリアリティの分野でも、アダルトコンテンツこそがもっとも有力なユースケースとなるだろうと考える人は多い。重くて扱いにくいヘッドセットも、ポルノの力で広がり得るというわけだ。

その可能性を示すかのように、全世界でトップ50に入るアクセス数を誇るPornhubが、いくつかのデータを公開した。

たとえば昨年、PornhubサイトにおけるVRコンテンツの検索数は3800万にものぼるのだとのこと。ちなみにサイト内には1800本のVRコンテンツが用意されている。

ところで、Pornhubのレポートによれば、VRポルノはアメリカ国内よりも他の地域でより人気があるようだ。PornhubでポルノVRを検索した件数の多い国トップ10は以下の通りだ。

  1. 中国
  2. タイ
  3. 香港
  4. フィリピン
  5. ノルウェイ
  6. フィンランド
  7. ブラジル
  8. ベトナム
  9. エジプト
  10. チリ

現在のところ、Pornhubが対応を急いでいるのはCardboardだ。高性能というわけではないが、多くの人が利用している。VRを試してみたいと考える人にとても人気のデバイスだ。Pornhub自身も、プロモーションの一環として1万台のCardboardデバイスを配布したりもしていた。

ブラウザ上でVRを実現して、とくにモバイル環境で没入感を提供するWebVRは今後ますます普及していくのだろう。ただし、頭の動きに応じて視点を変更するというようなことは、少なくとも現在のところはできない。そのため、現在のVRポルノは、ステレオ立体視を提供したり、あるいは専用アプリケーションにダウンロードして楽しむものとなっている。

しかしWebVRが標準としての地位を確固たるものとしていけば、より高品質なVRポルノが登場してくるに違いない。

Pornhubだけでなく、他にも多くのアダルトコンテンツ・サイトがVRコンテンツの充実を目指している。ユースケース的に狙い目であるのと同時に、GoogleやFacebookなどの巨人たちが手を出しにくい分野であり、十分な商機があると考える人が多いのだろう。

2016年は、VR元年ともいえる年だった。当然に、2017年にかける期待も大きいものとなっている。アダルトエンターテインメント界は、さらなる発展を目指して動き出すこととなるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

Yahooがポルノを検出するニューラルネットワークをオープンソース化、ただし訓練はあなたの仕事

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インターネットの上のものに、どうやってNSFWを指定するのか? Yahooに聞こう。Yahooはそれをやっている。わいせつなコンテンツで訓練した、同社特製の、ポルノ検出ニューラルネットワークだ。そして今回、そのシステムがオープンソースになったから、誰もが使える。そう、そのとおり、フォークするのも自由だ。

それはもちろん冗談。Yahooのアルゴリズムは万能ではない。画像を見てNSFWだ、と判断するのは、もっとも手強い難問の一つだ。昔から、見れば分かるさと誰もが言うが、そう言える人は、全生涯をポルノを見て過ごした人だけだ。コンピューターには、そんな経験はない。

純潔無知なマシンもしかし、Yahooに捕まって何千もの画像で訓練され、画像認識エンジンにされてしまうと、腐敗のきわみに達する。もう、彼の純情は永遠に盗まれてしまった。しかしそれと引き換えに、あなたがネットで検索したとき、結果にいやらしいものが紛れ込む確率は低くなる。

でも、まじめな話、畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural networks, CNN)は画像を分類するための優れたツールだ。そのことは、これまでの数多い研究によって証明されている。特定のタイプの画像のデータベースで訓練すると、アルゴリズムは一定のパターンに対して敏感になる。犬を見分けるCNNなら、尻尾や鼻や、とがった口をたくさん見せられるだろう。車なら、車輪やドアの取っ手やラジエーターグリルを認識する。そしてポルノなら何を、…それはご想像におまかせしよう。

Yahooのシステムはいろんな画像を見て、それらに0から1までの点をつける。ポルノだと判断した画像の点は、1に近い。検閲目的だけでなく、いろんな状況で使えそうだ。刺激的な画像が歓迎される場面もあるが、Web上の大量のデータを相手にするときは、それらを篩い落とせた方が便利だ。

メールやメッセージを、プライバシー侵害にならずに、チェックすることもできる。同僚がいたずらで送ってきたNSFW画像を、職場でうっかり開く醜態は、たぶんなくなる。

オープンソースのコードをビルドしてエンジンができても、まだそれは全然訓練されていない。たくさんポルノを見せて訓練するのは、あなたの役目だ。でも今のインターネットの上なら、それは問題ないだろう。詳しい説明はYahooのブログ記事にある。そしてコードのダウンロードはGitHubからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))