モバイルアプリの中に組み込む小さなデータベースを作っているRealmが今日(米国時間3/24)、2000万ドルの資金調達を発表した。
このラウンドを率いたのは、同社のシリーズAも担当したKhosla Venturesで、新たな投資家としてScale Venture Partnersが参加した。これで同社の資金調達総額は2900万ドルになる。Scale Venture PartnersのAndy Vitusと、ゲームエンジンのメジャーUnityのファウンダでCEO David HelgasonがRealmの取締役会に加わる。
Realmは、1MB足らずのとても小さなデータベースを作っているが、デベロッパがこれを利用すれば数週間ぶんのコーディング作業を節約できる。協同ファウンダのAlexander Stigsenによると、デベロッパはほんの数行のコードを書くだけで、自分のアプリにデータベースを加えられる。彼によると、クラウド上など外部のデータベースを呼び出さずにアプリ内に組み込むのは、いくつかのアドバンテージがあるからだ。
まず第一に、いつでも使える。オフラインでもよい。第二に、超速い。しかも完全にローカルだからプライバシーも良好。外部サーバ上のデータベースは、政府や悪人のハッキングに遭うおそれがある。外部データベースは使うたびに課金されるが、Realmにはそれがない。
だからRealmは、デベロッパにとって魅力満載だ。6月にステルスを脱したばかりの同社は、今では1億台のデバイスで動いている、と同社は言ってる。顧客の中には、Groupon、Buzzfeed、Intuit、Zynga、Coinbase、Expensifyなど、有名企業も多い。
同社の主な競合企業はSQLiteだ。15年前に軍用に開発されたが、今ではモバイル向けに改作されている。でもStigsenによると、最初からモバイル向けに作る方がよりシンプルであり、クロスプラットホームな互換性も最初から提供できる。
同社がローンチしたのは2011年で、Y Combinatorからだった。YCを卒業してからはステルスモードに入り、プロダクトの開発に専心していた。
Stigsenはこう説明する: “データベースを作るのはとても時間がかかるから、誰も手を出そうとしない。うちはデータベースのコアも自分で作り、初期的なベータテストを行った。とてもソリッドなものができたから、苦労のかいがあったと言える”。
サンフランシスコにオフィスのある同社は、今回の資金で現在21名の社員を年内に倍に増やす。また新たな市場開拓も行う。つまり、サポートするプラットホームを増やすとともに、営業努力を拡大する。
Realmの二人の創業者はどちらも元Nokiaの社員だ。彼らはNokiaでフィーチャーフォンを作っていたが、そのときモバイルを熟知できたことが、Realmに生かされている。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)