Naborlyは、家主のためにテナントを自動的に評価してくれるサービス

img_8675

想像してみてほしい。あなたはサンフランシスコにいい物件を持っていて、善良な人々にあまり高くない家賃で貸したいと思っている。果たして新しいテナントが一文なしの怠け者でないことをどうすれば確認できるだろうか?Naborlyには、アイデアがあるらしい。

ブリティッシュコロンビア大学のDylan Lenz、Zeke Kan、Anastasia Foxの3人が設立したこのスタートアップは、カスタム版入居申し込みフォームを作って、家主にとって重要なテナント情報を集めてくれる。システムはこれを元にテナントの総合的調査書類を作り、このテナントに貸すことにリスクがあるかどうかを家主に伝える。

同社はこれまでに50万ドルの資金を集め、シード資金200万ドルの調達を目指している。

現在、1日当たり2000ドル程度の売上があり、毎日20~50人の新規家主が登録しているという。API経由のサービスも提供している。信用調査会社の協力を得て、同社のシステムにデータを追加しテナント評価方法の改善も行っている。

「信用の良し悪しは(ほとんどの場合)テナントの質に影響を与えないので、われわれは他の要素に注目している」とLenzは語った。「機械学習と人工知能がわれわれのサービスの核を成している。他のサービスは、人間の勘に頼っているものが多い。たとえ誤っていても」

「われわれのシステムは各テナントについて500以上のデータポイントを瞬時に分析する。ソーシャルメディア、信用情報、賃貸履歴、Google、等々。今や、ミクロ経済的事象に基づいて賃料支払いの遅れを予測したり、財務状態、業種等に基づいてルームメイト間の争いを予測することもできる」

3人がNaboryを設立したきっかけは、Lenzが担当した企業テナントから、未払い家賃2万2000ドルと家屋損壊の被害を受けたときだった。

「そのテナントは自宅や職場で私を脅すことさえあった。その時、こうしたハイリスクのテナントを家主が見分け、他の家主に知らせるためのツールがないことに気付いた」とLenzは言った。

Screen Shot 2016-08-15 at 3.33.46 PM

サービスは既に運用中で、テナント1件の基本プランは59ドル、年間最大5件までのプランは149ドルで利用できる。システムは信用調査と借用調査を自動的に行い、家主にテナント毎の「スコア」を提供する。これでミッション通りにあるあなたの家賃500ドルの2ベッドルームを、堅実で信用ある労働階級の家族に貸すことができそうだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook