メルセデスベンツは2013年11月以来、Bピラー(前から2番目のピラー)と給油口の内側にQRコードを印字している、これによって第一応答者(事故や災害現場に最初に駆けつける職員)や救急隊員たちは、Rescue Assistモバイルアプリを使い、事故に巻き込まれたメルセデスベンツに関する詳細な情報をすぐに得ることができる。最新の更新では既存のアプリに3D映像だけでなく、拡張現実(AR)も取り込まれ 、事故に際して救助活動に携わる人々は、さらにわかりやすい全体像を得ることができる。
新しいAR機能を使うことで、救急隊員は閉じ込められた乗客を解放するために車を切断するといった行為に際し、警戒すべき重要な部分などを含め、色分けされた内部コンポーネントを見ることができる。アプリは、燃料ライン、バッテリー、その他の電気部品などの配置を示し、車両を救命のために通常ではない方法で解体する際の、さらなる損傷や怪我のリスクを軽減する。
Rescue Assistアプリはまた、特定のモデル(メルセデスベンツの普通車やバンだけでなく、Fuso(ふそう)ブランドの商用車も含まれる)に関する適切な安全情報の概要を記したレスキューカードなどのリソースも提供する。
これは、多くの人々にGoogle Glassを、特定の業種向けに役立つツールとして思い描かせたARのユースケースの一種である( 緊急事態への対応は特に頻繁に引き合いに出された)。そうした機能を、救助隊員が持っている可能性の高いスマートフォン上の既存のアプリで使えるようにしたことは、おそらく技術のはるかに良い応用である。たとえそれがハンズフリーではないとしても。
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(翻訳:Sako)