3Dテレビは10年前のCESで大きく報道されたが、その後成功した消費者製品はない。でも、全員がギブアップしたわけではなくて、一部はアプローチを変えて再挑戦している。
2年前にステルスを脱したベイエリアのLight Field Labは、視聴者が特殊なグラス(眼鏡)をつける必要のない、奥行き感のある3Dをホログラフで実現しようとしている。それは画像に奥行きがあるだけではなくて、視聴者がディスプレイの回りを動くとそれによって物を見る視野角(パースペクティブ)も変わり、まるでデジタルのコンテンツが実際に空中に浮いてるような感覚を与える。
こういうライトフィールド(Light Field)技術は、これまた市場で難産を経験したきた。ライトフィールドを捕捉するカメラであるLytroはGoogleに捨て値で買われたし、これまでに数十億ドルを調達したMagic Leapは今だにその拡張現実技術の商用化に苦戦している。
Light Field Labは、彼らが達成したライトフィールドディスプレイの技術的進歩によって、消費者製品がやっと実現すると期待している。でも、いわゆる3Dテレビの時代から未解決のまま遺されている課題も山のようにある。
Light Field Labは目下、家庭用のライトフィールド体験にはフォーカスしていない。今彼らが力を入れているのは一種のモジュール的なプラットホームで、遊園地やテーマパークなどの娯楽施設がそれを全方向に大量に敷き詰めることによって巨大な3Dビデオの壁を作り、今までになかったような新しい3D体験を提供するというものだ。
壮大な計画だが、今の同社には資金が十分にある。というのもLight Field Labは米国時間8月12日、Bosch Venture CapitalとTaiwania CapitalからシリーズAで2800万ドル(約29億5000万円)を調達した。Khosla VenturesやSamsung Ventures、Verizon Ventures、Comcastなどもこの投資に参加している。さらに昨年同社は、Khosla VenturesとSherpa Capitalから700万ドル(約7億3700万円)を調達した。
同社はプレスリリースで「Light Field Labは当初、一定の位置にある大規模なエンターテインメント施設をねらうが、当社のホログラフ技術の今後のバージョンは最終的に、消費者製品の開発に向かうだろう」と表明している。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)