野菜収穫ロボのRoot AIが7.7億円調達、新型コロナ需要により米国とカナダで配備数拡大へ

誰に聞いても、新型コロナウイルスの感染蔓延は、少なくともロボット工学と自動化の導入タイミングを数カ月加速させた。理由はかなり明確だ。ロボットは病気になることもないし、人間と同じように病気の媒介者にもならない。食品生産と農業がこの傾向から最大の勝者の一人になると見られているように、Root AIが新たな資金調達ラウンドを発表しているのも不思議ではない。

ボストンを拠点とするこのスタートアップ企業の農産物のピッキングロボットは、すでにかなりの注目を集めている。今週、同社は720万ドル(約7億7000円)のシードラウンドを発表し、PJCのRob May(ロブ・メイ)氏、First Round CapitalのJosh Kopelman(ジョシュ・コペルマン)氏、Outsiders FundのJason Calacanis(ジェイソン・カラカニス)氏とAustin McChord(オースティン・マクコード)氏の協力を得て、同社の資金調達総額は950万ドル(約10億1600億円)に達した。

農業は人手不足で離職率が高い仕事の1つで、農産物のピッキングに特化したロボットは数多く存在する。しかし同社のVirgoロボットがほかロボットとは一線を画しているのは、その適応能力の高さだ。ほとんどのロボットは単一の種類の農産物に焦点を当てているが、Virgoの器用さとソフトなグリッパーは異なる農作物にも対応できるように設計されている。

「最初の商用ユニットはトマトの収穫に焦点を当てる予定だ」とCEOのJosh Lessing(ジョシュ・レッシング)氏はTechCrunchに語った。「将来のソフトウェアアップデートで新たな作物の収穫も可能にする予定だ」と続ける。常に限られた数量ではあるが、同社のロボットはすでに現実の世界に出回っている。現在カリフォルニアの畑には2台が配備されており、新型コロナウイルス感染蔓延の影響による需要増加に対応するため、今年後半には米国とカナダにもロボットが配備される予定だ。

画像クレジット:Root AI

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(翻訳:TechCrunch Japan)