郵便局が毎日あなた宛の郵便物のスキャン画像を配達前にメールで送ってくれる

Informed Delivery〔仮訳: 通知配達〕はアメリカ郵政公社(United States Postal Service, USPS)のサービスで、あなた宛の郵便物の外側をスキャンして、毎朝その画像をメールし、その後(その日のうちに)実際に配達をする。

USPSがこの無料サービスのテストを始めたのは1年あまり前だが、このほどやっと、(ほぼ)全国の居住住所に対して展開することになった。最初は主な大都市圏のみだが、4月14日からはそのほかのZIPコードのほとんどで可利用になる。

他人の郵便物を受け取らないためには、USPSに登録すると確認コードを通常の郵便で送ってくる。

郵便物の中身は実際に配達されないと見られないが、重要な手紙が今日届く/届かないことが分かると、ありがたい場合がある。

現在このサービスは、ふつうの手紙サイズの郵便物のモノクロのスキャン画像だが、今後は雑誌など、そのほかのサイズのフラットな郵便物が加わる。登録ユーザーは毎朝、最初の10通の郵便物の画像と、それ以上の郵便物があればそれらの画像のリンクを受け取る。

実はUSPSはメールの外観のスキャンを前からやっており、そのための自動化装置がZIPコードと住所による郵便物の分類(ソート)を行う。そのスキャン画像が、犯罪捜査のために、求めに応じて警察に提供されることもある

だからこのサービスを開始するための新しいハードウェアは要らないが、スキャンした画像を正しいアカウントにメールするソフトウェアは必要だ。

かつてOutboxというスタートアップが、郵便物の外と中をスキャンしてメールするサービスを提供していたが、需要が少なく、そして “郵便物のセキュリティ”を心配する郵便公社総裁の反対に遭って閉鎖した。

ご自分のZIPコードをここで入力すると、あなたの地区におけるサービスの可用性が分かり、ユーザー登録ができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Matter and Formの3Dスキャナは600ドルと安いけど上出来

 

Matter and Formの600ドルの3Dスキャナは、今いちばん安い3Dレーザースキャナだろう。良質なスキャンをさせるためには調整等が必要だけど、結果は十分によろしいし、しかもこいつは、既存のメジャーな3Dスキャナに負けていない。

これまでの3Dスキャナの多くは、テーブルを回転させてオブジェクト(対象物)をスキャンする。あの感動的だったMakerbot Digitizerのように、Matter and Formはレーザーでオブジェクトを“読み取り”、三次元のポイントデータの集合を作る。この‘クラウド’と呼ばれる点データ集合を、3Dプリンタはなぞりながらプリントを行う。データの一部を変えて、プリントされる物の形状をオリジナルとは違えることもできる。

ぼくの場合、最初はうまく行かなかったけど、まわりのいろんなものを片付けてスキャナの目にオブジェクトしか見えないようにすると、成功した。だからたとえば、バックが白い壁だとうまく行くし、あたりに雑多な物があるとスキャナはそれらも読んでしまう。

3Dプリントを本気でやりたい人には、スキャナとしては3D Systems Sense Scannerか、このMatter and Formをおすすめしたい。まだ完璧ではないが、魅力的なツールだし、お値段のわりには十分楽しめる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


東京のアーチストが自分のヴァギナを3Dプリントして逮捕さる

Megumi Igarashiという名前の42歳のアーチストが、彼女のヴァギナの3Dモデルを送信したため、日本の刑法175条わいせつ物頒布の容疑で、東京で逮捕された。彼女は自分のWebサイトで購入した顧客に、ファイルをメールで送っていた。彼女は、ヴァギナの形をしたボートを作るために、資金を集めていた。

問題のファイルは、はっきり言って、女性の構造の、彼女のアートの多くがそうであるように、かなり様式化された表現である。Igarashiは自分のことを“ろくでなし子”、つまり“何の役にも立たない女の子”と呼び、自己の性と日本の文化における女性の構造(ヴァギナ)の役割を探求しようと決めたときから3Dプリントを始めた。日本の文化において男性の器官はタブーではないが(例(職場不適))、女性の性器はほとんどの場合隠される。

彼女はWebサイト上に書いている: “アーチストとして、私は自分自身のヴァギナを自分のアートのモチーフとしてのみ見ている。私の作品はヴァギナに対する差別や無知な扱いに対抗するものだ”。

彼女は、“警察がなぜ3Dデータをわいせつ物とみなすのか、理解できない”、とも言っている

彼女の資金募集の目標は、Manko-boatないしManboと呼ばれる物を作るためだ。Manko-boatを英語で言えば”pussy boat”、すなわちヴァギナの形をしたボートだ。彼女の天真爛漫人畜無害でチャーミングなピッチ(売り込み)を、下のビデオで見られる。

この逮捕が喚起する問題は言うまでもなく、自分をスキャンした3Dプリント物が、果たして、犯罪としてのわいせつ物に該当するのか、だ。道理をわきまえた人間なら誰しも、Igarashiの作品をポルノと見間違えることはないだろう。しかし明らかに、彼女が今日相手をした人たちは、道理をわきまえた人間ではなかった。結局のところ、彼女の体と彼女の2D/3D画像に対するコントロールは彼女だけのものであり、だから、アートは必ず世に出るはずだ、とぼくは予感する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Shapify.meで、自分のミニチュアを作ろう

業界向けハイエンド3Dスキャナーのメーカー、Arctecが、ちょっと暫新なことを始めた。Shapify.meは、あなたの体をスキャンしてフルカラーで3Dプリントするサービスで、あなただけのミニサイズの自分を作れる。

システムは Kinectセンサーを使用 ― Kinect for WindowsまたはKinect for Xbox 360のいずれも可 ― しており、PCまたはMacがあれば自宅で体全体をスキャンできる。データはダウンロードして3Dプリントするか、59ドルで注文できる。プリントは米国とカナダで利用できるが、他の国々も近くサポートする予定。

画像の取り込みは少々トリッキーで、ライティングや回転の問題がいろいろとあるが、スムーズで使い物になるスキャン結果が得られるようだ。他のサービス、例えばあの驚顎のTwinkindなどと比べると、美しいとは言い難いかもしれないが、Kinectのあまり高くない解像度やCPUパワーの制約を考えれば、モデルの細部が少々欠けていても許せるだろう。

私は3Dスキャンが難しいことを知っているので、何であれこれが簡単になるのは良いことだ。大好きな母と父にShapifyで作ったフィギュアをプレゼントするには、少し遅いかもしれないが、楽しいオモチャであることは間違いなく、ホームホビイストにとって興味深いツールになるかもしれない。それに、3Dで自撮りしたくない人がいるだろうか?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook