SEOのエキスパートを目指すために最適な21の方法

「SEOのエキスパート」という肩書を考えるにあたり、そもそも検索アルゴリズムがブラックボックスであることや、対象範囲が拡大の一途を辿るという状況を考えると、どの段階までいけば「SEOのエキスパート」と呼べるのか、なかなか定義が難しいです。

もちろん、他の業種もそうではありますが、自分自身の力量を把握する際、悩ましい気持ちになったりします。

今回の記事は、「SEOのエキスパートになる方法」という記事ですが、自身のスキルアップを図る際の指針となりそうな内容です。初心者の方にはもちろん、中級者以上の方にも、SEOのレベルアップの参考になればと思います。

あなたはSEOのエキスパートを目指したいと考えているだろうか。

もしそうであるならば、それは素晴らしいことだ。

この記事では、真のSEOのエキスパートになるために、あなたが知るべき21の項目を紹介する。

あなたがSEOのエキスパートになることを望んでいるとするなら、その理由を私は十分に理解できる。

SEOを愛すべき理由は沢山ある。

SEOはとても魅力的だ。

SEOは変化が激しく、長期間の需要がある領域だ。

しかし、SEOは、お金儲けのための手段や、在宅ワークの手段として考える人も引きつけてしまう。

いくつかのブログ記事を読み、専門用語を学び、終了。Linkedinの役職を「SEOエキスパート」に変更する。

この変更は数日間で行われる。

数時間の場合さえある…(´・ω・`)

これは数冊の医学書を読み、自身を医者と呼ぶようなものだろう、上手くいくはずはない。

SEOのエキスパートになることは、他の領域と同様、時間や努力や経験が必要とされるのだ。

単に、自身をSEOエキスパートと名乗るだけでは十分でない。

SEOはもはや経験や歴史の浅い分野ではないのだ。

何十年もSEOに従事しているエキスパートもいる。

彼らの足跡をたどる準備はできているだろうか?

ここから、SEOのエキスパートになるために知るべき、21の項目を紹介していこう。

1.SEOの基本を理解する

SEOのエキスパートになるためには、まずは基礎から始めよう。オーディエンスと検索エンジンがどのように影響し合うのかを理解し、コンテンツを効果的に最適化する方法を理解する必要がある。

SEOの基礎は3つの要素に分割することができる。

・ユーザーが求め、期待し、必要とするコンテンツの種類。それらは、全てユーザーインテントに関係している。
・検索エンジンがどのように機能しているか、その内部的な仕組み
・Webサイトを最適化するために必要なツールやテクニック

これらのバックグラウンドが無ければ、「何」を説明できても、「なぜ」を説明することはできないだろう。

15年間、この業界で働いた者としての経験であるが、理由を知ることは、あなたを際立たせることにつながる。

SEOの高度な側面に入り込むにつれ、1つ1つの理由を知ることで、より効果的になる。

Search Engine JournalはこうしたSEOの基礎を扱った電子書籍を作成しているので、ぜひ、ご確認いただきたい。

2.自身のWebサイトを構築する

SEOの基礎を理解したら、その知識を実際に使用してみよう。

多くのプロフェッショナル達が、Webサイトを構築し、課題を克服することが、最も学びになると述べている。

Razorfishのライアン・ジョーンズ氏は、Search Engine Journal Showでのインタビュー時に、下記のように述べている。

ビッグブランドを相手に、いきなりSEOを始めるべきではない。自身のWebサイトでSEOを始めるべきだ。ブログでも、アフィリエイトサイトでも、アプリでも、何でもいい。自身のためにSEOを行い、腕を磨こう。

HTMLを学び、あらゆるタグを覚え、テストする。

コンテンツに調整を加え、検索結果画面にどう影響するかを知る。

興味のあるトピックを選ぼう。コンテンツが作成しやすいはずだ。

コンテンツのライティング以上に、最適化に時間をかけよう。

3.WordPressを学ぶ

Webサイトの1/3はWordPressで作られている。

そのため、SEOのエキスパートになるためには、WordPressについても学んでおく必要があるだろう。

WordPressは広く普及しているだけでなく、SEOにとって最適なCMSである。

WordPressはSEOのパフォーマンスに直接的(例:メタタグ)にも間接的(例:ユーザー体験)にも関係する多くの機能を有する。

Kinstaが作成した有益なリソースのリストを読むことから始めよう。

4.Google AnalyticsとGoogle Search Consoleを学ぶ

SEOのプロフェッショナルはコンテンツの最適化や、施策の効果を分析するために、複数のツールを使用している。

Google AnalyticsとGoogle Search ConsoleはあらゆるSEOの領域における、必須のツールである。

Google Analyticsは測定とレポートのためのツールだ。

Google Search ConsoleはWebサイトの最適化に役立つ。

SEOのエキスパートになるためには、これら2つのツールをマスターすることが求められる。

5.SEO関連の記事を毎日読む

SEOのエキスパートになるためには、「努力が必要である」と前述した。

SEOについての記事を毎日読むという決意が必要だ。

主要な検索エンジンは、日々、改良を加えている。それらの変更は、あなたのWebサイトのランキングにも影響してくる。

SEOについての記事を毎日読み、知識を最新のものにしておこう。

どの記事を読めば良いだろうか? まずは、この記事で紹介されている25のソースから始めてほしい。

6.検索エンジンの仕組みを理解する

あなたの運命の多くを、検索エンジンが握っているように感じられるかもしれない。まさにその通りだ。

これが、あなたがクローラーについて知る必要がある理由となる。

これらのボットが、あなたのコンテンツの品質や関連性についての決定を下すのだ。

いくつかの主要な要素は、こうした決定から派生する。

検索意図、関連性、コンテンツの品質、リンク、ユーザビリティについて理解することは、「アルゴリズムがなぜそのような方法で作用するのか」をより良く把握する手助けとなる。

検索エンジンはブラックボックスだ。その製品の背後に隠れている秘密のソースを明らかにすることはない。

しかし、既知の要素を用いることで、Webサイトを最適化し、自身を優位にさせることができる。

Googleの各種特許を理解したければ、ビル・スロースキー氏による、SEO by the Seaのブログを読もう。

もしくは、我々が作成した、検索エンジンの仕組みの記事を読んでいただきたい。

7.Googleの品質評価ガイドラインを読む

その背景をさらに深く理解するために、Googleの品質評価ガイドラインを確認しよう。

GoogleはWebサイトの評価者を雇用している。品質評価ガイドラインは、評価者が見るべき要素について書かれている。

品質評価ガイドラインは、短いガイドではない。

品質評価ガイドラインの要約バージョンのほうが親しみやすいかもしれない。いずれにせよ、E-A-Tとして知られる概念は覚えておくべきだ。

・Expertise(専門性)
・Authoritativeness(権威性)
・Trustworthiness(信頼性)

要約バージョンは初級者や中級者にとって有益だろう。しかし、エキスパートになるためには、オリジナル版を読むべきだ。

評価者はSEOのプロフェッショナルではない。一般の人々だ。

検索エンジンのボットと同様、評価者もあなたのWebサイトのパフォーマンスに影響を与える。

8.検索結果画面を確認する

検索結果画面は、全てのアクションが起こる場所だ。

検索結果画面 (SERPs:Search Engine Results Pages)の各要素を確認しよう。

・検索結果画面はどのように構成されているか?
・どのようなコンテンツを表示しているか?
・うまく立ち回っている人は誰か?

検索キーワードによって、検索結果画面が変化することに気がつくだろう。

「アルフレードソースの作り方」と「アルフレードソース」の検索結果画面の違いを見てみよう。

質問を検索ボックスに入力しているため、レシピの強調スニペットが表示される。

右側にナレッジパネルが表示されている。

Googleはキーワードの裏に隠れているインテントについての決定を下し、ユーザーが最も気にいるであろうフォーマットでコンテンツを提供している。

そのため、検索結果画面の確認を怠らないようにしよう。

可能な限り、多くの検索結果画面を見るべきだ。

9.テクニカルSEOを学ぶ

テクニカルSEOは、Webサイトのクロールとインデックスを容易にするために必要な作業である。

テクニカルSEOには、ユーザビリティ、サイトスピード、構造化データ、JavaScript、その他、Webサイトの仕組みに影響するあらゆるメカニズムが対象となる。

これらの要素は、「検索結果画面の何位に表示されるか」において、重要な役割を果たす。

優れたコンテンツがあったとしても、サイトスピードが遅かったり、多くのバグがあったりすれば、パフォーマンスに影響してしまう。

競合コンテンツが多数ある中、テクニカルSEOの確固たる土台があることは、SEO戦略を成功に導くことにつながる。

詳細は、テクニカルSEOガイドの記事を参照していただきたい。
※参考:テクニカルSEOガイド(基礎編)

10.コンテンツの戦略、作成、最適化、プロモーションについて学ぶ

テクニカルSEOは検索エンジンがより効果的にWebサイトをクロールし、インデックスする手助けとなるが、コンテンツの理解は、ユーザー体験、サイト滞在時間、リンクなどの改善の手助けとなる。

キーワードを第一としたコンテンツ戦略は過去のものだ。

ハミングバードとRankBrain以降、コンテンツはユーザーを第一とし、作成することが求められている。

しかし、コンテンツを公開するだけで、ユーザーがそのコンテンツを見つけてくれるとは限らない。

検索エンジンが、そのコンテンツをどのように分類するかを理解する手助けとなるために、コンテンツにはコンテキストを追加するという最適化が必要となる。

また、コンテンツをサポートするためのプロモーション戦略も重要だ。

SEOはそれ単体では不十分である。他のマーケティング・チャネル(例:ソーシャルメディア、Eメール)の貢献も、そのコンテンツの成功と失敗に影響するのだ。

11.リンク構築の戦略を採用する

リンク構築は、SEOを勉強する際、最初に学ぶものの内の1つだろう。

また、怪しげなアドバイスが多い領域の1つでもある。

リンク構築を成功させるためには、リンクの量ではなく、質が重要となる。

そのためには、優れたレポートと関係性の構築が必要だ。

リンク構築において、関係性は非常に重要である。私は、PointVisibleに「How To Write A Perfect Guest Post Pitch (We Asked 84 Editors)」を寄稿するよう依頼された。結果として、Search Engine Journalへの優れた被リンクを獲得することができた。

初心者の方は、我々が作成した「初心者のためのリンク構築」という電子書籍を参照していただきたい。

さらに詳細を知りたければ、リンク構築ガイドの上級編を確認していただきたい。

12.チェックリスト信者にならない

チェックリストの項目を追うことに集中し、柔軟性を欠いたり、ルーティン作業が意味をなさなくなったことに気が付かなかったり、といった事態は避けよう。

検索エンジンは常に変化している。

それに対応する力が求められるのであり、チェックリストの項目のみを追うことは、To-Doリストを盲目的に従うことを意味する。

時間が経つにつれ、To-Doリストの項目は古くなり、新しいアップデートに対応できない内容になってしまう。

その結果、チェックリスト信者であることは、Webサイトのパフォーマンスにネガティブな影響を与えてしまうだろう。

そうではなく、オープンなマインドで、結果重視の考え方を持とう。

Webサイトの順位が下がった場合、チェックリストの項目に固執するのではなく、クリエイティブに考えてみよう。

誰かに助けを求めたってかまわない。変化に備えよう。

チェックリストの考え方にのみ支配されるべきではない。

ここからは、あなたの継続的な成長を助けてくれる、優れた情報ソースを紹介していく。

13.Facebookグループに参加する

FacebookにはSEOプロフェッショナルのための、活動的で有益なグループが多数存在する。いくつか紹介しよう。

Global SEO Network

Digital Marketing Questions

SEO Tips, Tricks & Tools

Facebookグループに所属することで、既存の同業者とのネットワークにアクセスすることができる。

SEOのグループのみを探すのではなく、マーケター、コンテンツ作成者、ソーシャルメディアのプロフェッショナルなどが所属するグループも探してみよう。

ECサイトやBtoBマーケティングに興味があれば、そうした領域のグループを探そう。

Facebookでアクセスできるネットワークの数は、比類なきものである。

14.TwitterでSEOのエキスパート達をフォローする

たまには、典型的なブログやニュースサイトから一息つくことも必要だろう。

TwitterでSEOのエキスパート達をフォローすることで、彼らの知識に触れる機会を手にすることができる。

最新ニュース、議論への参加、判断が難しいトピックに対しての見解、などを得るためにTwitterを活用しよう。

まずは、有名なSEOブログがすでにフォローしているSEOのエキスパート達をフォローしよう。

Twitterで適切な人々をフォローすることで、あなたのSEOの知識が磨かれ、まだ聞いたことのない意見を得る機会となるだろう。

確実にフォローすべきSEOエキスパート達のリストを作成しているので、ぜひ、ご確認いただきたい。

15.SEOやマーケティングのカンファレンスに参加する

SEOのスキルをレベルアップさせるための手段として、イベントに参加するという方法がある。

カンファレンスやウェビナーは、コンテンツマーケティングの特定の側面について学ぶための優れたリソースだ。

対面のイベントは現在自粛されているはずだが、オンラインカンファレンスは多数行われている。

多くのSEOのプロフェッショナルが頭を悩ませるトピックに対し、エキスパートによる見解が語られている。

費用は高いかもしれないが、優れたカンファレンスへは投資する価値がある。

イベントへの参加は、業界のエキスパート達から直接意見を聞ける機会となる。

今年度と来年度に開催される有益なイベントをまとめた記事があるので、ぜひ、ご参照いただきたい。

16.ポッドキャストを視聴する

読むこと、見ることに疲れたのであれば、聞けばいい。

ポッドキャストは近年盛り上がりを見せている領域であり、SEOを扱うポッドキャストもある。

通勤時間、料理を支度しているとき、運動している時などで聞いてみよう。

ポッドキャストは、複数のタスクを抱えながら、頭に活力を与えるための優れた方法だ。

複数のフォーマットがあり、長さを表示してくれ、自分の好みに合わせることができる。

先入観があることは認めるが、The Search Engine Journal Showを、ぜひ、聞いてほしい。今日のSEOの様々なトピックに対するアドバイスや知見が得られるはずだ。

17.自身のネットワークを育てる

あなたは全てを知っているわけではない。全ての答えを持ち合わせているわけではない。

SEOにおいて、ずっとこの状態は続く。

しかし、問題は無い。

JavaScript SEOのエキスパートはリンク構築についての知識が全く無いかもしれない。

コンテンツの戦略とプロモーションに長けている人は、テクニカルSEOを苦手としているかもしれない。

ある時点で、あなたは他の人からの助けが必要となるはずだ。

そのため、コネクションの構築を始めよう。

関係性を作るために、ソーシャルメディアを活用しよう。TwitterやLinkedInなどのプラットフォームは非常に便利だ。

コネクションを構築し、ネットワークを育てるための優れた方法は、情報を積極的に共有することだ。

受け取るだけではいけない。情報を与え、受け取ろう。

関係性は、双方向であることをお忘れなく。自身の経験や専門性を共有してみよう。親密な関係を築き、それを持続することが大事だ。

時間が経つにつれ、こうしたコネクションは自身をエキスパートとして見てくれるようになるだろう。

また、他社が共有したコンテンツに対してのコメントや共有も積極的に行おう。

最終的に、信頼できる人達とネットワークを築くことは、トラブル対応、アドバイス、戦略などを学ぶ優れた機会となるはずだ。

18.無料のレッスンを受ける

SEOを学ぶ優れた方法の1つとして、豊富に存在する無料の情報を活用することが挙げられる。

もちろん、無益な情報も含まれている。

しかし、著名な会社や人物による品質の高い無料レッスンも豊富にあるのだ。

例えば、Mozは彼らの知見をトピックごとに分けて公開している。

また、SEMrushLynda.comのコンテンツも確認していただきたい。

19.継続的に学び、自身のスキルセットを育てる

エキスパートになるための終着点はない。

また、より有能なエキスパートになるための、SEOに適応する他のスキルは山ほどある。

Web開発、コピーライティング、グラフィックデザインなどもその対象だ。

特定の業界について学んだり、特定のタイプのコンテンツに特化したりすることも良いだろう。

継続的にスキルセットを拡大していくことは、あなたの専門性に磨きをかけ、自身を知識のソースとする地位を得られるはずだ。

また、あなた自身の価値向上にもつながる。より多く、稼ぐことができるだろう。

20.失敗からは学び、成功は繰り返す

SEOは科学ではない。そして、エキスパート達もトライ・アンド・エラーを繰り返し、学んできた。

失敗は避けることができない。失敗から学び、前へ進もう。

反対に、上手くいった経験があれば、それを書き留めよう。成功を再現するためだ。

その効果が見えなくなるまで、継続しよう。そして、それが失敗となった時、そこから学べばいい。

ポイントは、学習と改善を止めないことだ。

21.忍耐強くあれ

この記事の冒頭で述べた通り、SEOのエキスパートになるためには時間が必要だ。

アルゴリズムの変化の波に乗ろう。検索ツールのアップデートに振り回されないようにしよう。自身のコミュニティを形成しよう。

そのどれもが一朝一夕にして為しえるものではない。

しかし、SEOへの情熱があれば、いつか報われ、需要のあるキャリアを築くことができるはずだ。

まとめ

SEOのエキスパートになることは、世界を広げるきっかけとなる。

スタートアップでの主要な役割を果たすことができる。50年以上続く企業のWebサイトの露出を高めることができる。新興企業が新しいオーディエンスを獲得する手助けをすることができる。小売店が営業目標を達成する手助けをすることができる。

信頼される人物となるために、学ぶべきスキルは多くある。

しかし、忍耐強さ、誠実さ、学習への意欲から、その全てが始まるのだ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「How to Become an SEO Expert」を翻訳した内容です。
具体的なテクニックやアドバイスというよりも、SEOのエキスパートとなるために学習が必要な領域の説明と紹介、といった内容でした。おそらく、紹介された領域の中で、「知らなかった」という領域はなかったかもしれません。

しかし、全ての領域を完ぺきに行える人は少ないのではないでしょうか? 記事内にもある通り、継続して、自分の領域を広げていきたいですね。

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投稿 SEOのエキスパートを目指すために最適な21の方法SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

検索結果1位のクリック率は25%超。Google検索のCTR最新調査データ

SEOによる流入予測を立てる際に重要になってくるのは、検索ボリュームと順位別のクリック率(CTR)です。

「1位が21.12%、2位が10.65%、3位が7.57%…」というデータを見たことがある方は多いと思いますが、これはInternet Marketing Ninjasが2017年に出した調査データでした。

2020年現在で3年ほど経っており、データとしては古くなってきた頃合いですが、この度シストリックス社から最新の調査データが発表されました。

今回は検索結果(SERP)のレイアウトがCTRにもたらす影響についての調査データを紹介した記事であり、参考となる内容となっています。

何十億人もの検索結果を調査した結果、Googleで検索するユーザーのうち、25%以上が自然検索結果の1位をクリックしていることが判明した。

新たに発表された調査データによると、Googleの検索結果の1位の平均CTRは28.5%であった。

シストリックスは、ユーザーがSERPに対し、どのように関与しているかを理解するために、8000万以上のキーワードと数十億の検索結果を分析した。

平均CTRは1位以降で急激に低下し、2位と3位のCTRはそれぞれ15%と11%となっている。

驚くべきことではないが、Googleの10位のCTRは2.5%という驚異的な数字になっている。

ユーザーが検索結果の2ページ目にほとんど進まないことはよく知られているが、あまり知られていないのは、1位から10位までのクリック数に大きな差があることだ。

この研究は、Google検索結果の1ページ目におけるCTRの理解を深めることを目的としている。

ここでは、1位のCTRが13.7%と46.9%の間で揺れ動く原因となる可能性があるものについての情報と、研究から得られたより多くの重要な知見を紹介したい。

Google検索のCTR

Googleの検索結果のCTRによってどのような影響を受けるかは、SEOにおいて特に重要だ。

結局のところ、多くのSEO担当者の仕事は、Googleの1ページ目にコンテンツをランクインさせることだ。

順位よりも重要なのは、それらのページへトラフィックを誘導することである。

誰もそのページでクリックをしない場合、最初のページの結果に何が表示されるのが望ましいのだろうか。

これは、1ページ目の順位によって生成されるトラフィックの量が大きく異なることを示しています。

例えば、2位のページは、6位のページよりも平均3倍以上のクリックを得る。1位のページは、10位のページと比べて、10倍以上のCTRを獲得する。

Googleの2ページ目においては、CTRが1%未満だ。そのため、この調査では検索結果の1ページ目のみに焦点を当てている。

1ページ目に表示されたページのCTRに影響を与える要因のいくつかを紹介したい。

Google検索のCTRに影響を与える要因

Google検索結果のCTRに影響を与える最大の要因は、検索結果(SERP)のレイアウトである。

ほとんどのクエリがよく見慣れた10個の青いリンクページを展開するが、一部のクエリでは別のレイアウトが展開される。

これまでに参照したデータはすべて、10個の青いリンクページレイアウト内での順位を指しています。

ここでは、その他のSERPのレイアウトとそれぞれのCTRについての情報を紹介する。

サイトリンクを含むSERP

検索結果のサイトリンクは、CTRを高めることがわかっている。

サイトリンクを持つ1位のページは、実に46.9%のCTRを誇る。

これは、特定のウェブサイトが検索されたときにサイトリンクがGoogleによって表示されるという事実に起因していると考えられる(指名検索)。

つまり、サイトリンクのあるSERPの1位が全クリック数のほぼ半分を占めるのは理にかなっている。

強調スニペット

強調スニペットが表示されているSERPのCTRは、平均より5.3%ポイント低い。

この研究では、検索結果に強調スニペットが表示されているWebページにはメリットがないとしている。

実際、検索結果の最初の1位に強調スニペットが表示された場合のCTRは、2位と3位が平均を上回っています。

ナレッジパネル

ナレッジパネルのあるSERPはCTRにも打撃を与えており、1位のクリック数は28%ではなく16%にとどまっている。

この研究では、検索者はナレッジパネルで必要な答えを得るため、これらのSERPはクリック数が少なくなるとしている。

1位と2位のCTRは、平均と比較して大幅に低下している。多くのユーザーは、探している情報をナレッジパネルで見つけているように見える – 特にスマートフォンでは、ページがロードされるたびに多くの時間がかかる

Google広告によるSERP

CTRは、SERPの上位が広告で埋め尽くされている場合、すべてのポジションで平均を下回っている。

しかし、Google広告のレイアウトは、ナレッジパネルのレイアウトよりも自然検索結果への影響が少ない。

ナレッジパネル付きのSERPでは12ポイントの減少であるのに対し、Google広告は10ポイントのCTRの減少をもたらす。

その他の注意事項

これらは、この調査の対象となった様々な検索結果のレイアウトの一部の情報である。

全体を通じて、この調査では、潜在的なクリックを評価する際に考慮すべき要素は、キーワードの検索ボリュームだけではないことが証明されている。

この分析からわかるように、キーワードに対する検索結果のレイアウトも評価に含める必要がある。検索ボリュームと検索結果のレイアウトの組み合わせにより、実際の潜在的なユーザー数を測ることができる。

検索結果のレイアウトがCTRに与える影響の詳細については、「Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid」を見てほしい。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Over 25% of People Click the First Google Search Result」を翻訳した内容です。
1位が28.5%、2位が15.7%と、2017年に発表されたデータより、CTRのポイントが高くなる結果となっていました。

このデータを参考として、「平均よりCTRが低いページのタイトルを変えてみよう」「3位以内を目指そう(10%超)」といった意思決定に役立てることができそうです。

CTRの高め方については、「500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実」も合わせてご覧ください。

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Googleはユーザーの”感情”をランキング要素としているのか?

Googleが検索順位を決定するアルゴリズムには、実に数百もの指標があると言われています。

それは外からは知る由もないことですが、「Googleはユーザーの感情を分析して検索順位を決定している」という説があるようです。最もらしく聞こえますが、果たしてそれは事実なのでしょうか。

今回は、感情分析=センチメント分析とGoogleの検索アルゴリズムについての記事をSearch Engine Journalよりご紹介します。少し堅い記事となっていますが、参考になる内容となっています。

Googleがセンチメント分析(感情分析)を使用して、Webページを順位付けしていることは事実だ。

多くのSEO担当者は、Webページの”感情”がGoogleがページを順位付けすることに影響を与えていると信じている。

検索結果(SERP)で順位付けされたすべてのページがポジティブな感情を含む場合、ネガティブな感情が含まれているとページを順位付けできないと考えられている。

センチメント分析の観点からは、Googleの調査がどこに焦点を合わせてきたかを示すのに有効なエビデンスとファクトがある。

Google関連の特許の専門家であるビル・スロースキ氏(@bill_slawski)に、Googleがセンチメント分析を使用してWebページを順位付けするというSEO理論について、彼がどう思っているかを尋ねた。

感情とは、バニラやチョコレートの味のようなものだ。それは記事の持つ情報提供能力を直接的に示すものではない。

情報提供能力は、NLP処理を使用してエンティティとそれらに関する知識を抽出することで理解でき、それは情報提供能力の算定に繋がる可能性がある。

感情の値は、記事がトピックにもたらす可能性のある情報の量を必ずしも反映しない。

ポジティブ、もしくはネガティブな感情それ自体は、ページにどれだけの知識が存在し、トピックに追加されているかを反映するものではない。

ビル氏は、Googleがレビュー関連のクエリに対し、様々な意見を示す傾向があることを確認した。

Googleが1つの感情を、他の感情より優先するとは思わない。それはトピックに潜在的な偏見を示すものだ。

Googleは感情に関して、ある程度の多様性の存在を望んでいると思う。

したがって、彼らがその意思に基づいて検索エンジンを動かしている場合、彼らはポジティブな情報もネガティブな情報も、どちらか一方だけを示すことはないだろう。

Googleの検索結果が感情の偏りをもたらした場合における有用性の欠如について、ビルは優れた点を示した。

一部のSEO担当者は、すべての検索結果にポジティブな感情が存在する場合、それは検索者が探しているものを反映していると考えている。しかし、それは単純な相関に過ぎない。

その結果が表示された理由を説明するためには、リンクなど、数多くのランキング要素がある。ユーザーが特定のクエリで特定のサイトを表示したがっているなど、他の要因もある。

1つの要素を取り出して、「すべてのサイトにこの要素があるので、このような検索結果となっている」と単純化すべきではない。「そうであってほしい」と願ったことを口に出しているだけだ。

例えば、同じSEO担当者がある検索結果を見て、すべてのサイトが同じSEOプラグインを使用していることを確認したとしよう。

その場合、SEOプラグインが上位表示に寄与していることを意味するだろうか? 答えはNoだ。

同様に、検索結果に表示される感情は、検索者が探しているものを必ずしも反映していない。

これが、感情などの1つの要素だけを見てランキング要素を判断することが未熟だと思う理由だ。

相関関係が見受けられるからといって、それ自体はランキング要素とイコールではない。

Googleは順位付けにセンチメント分析を使用しているだろうか?

Googleは2018年以降、センチメント分析にほとんど触れていない。

2018年7月、Twitterでこのような質問がされた。

「検索エンジンのアルゴリズムは感情を認識して、それを考慮しているようだ。感情検索の演算子は存在するのか?」

この質問に対し、ダニー・サリバンは以下のように答えた。

「検索エンジンのアルゴリズムは感情を認識しない。したがって、そのような演算子は存在しない」

ダニー・サリバンは、Googleの検索アルゴリズムが感情を認識しないことを明らかにした。

2018年の最初に、ダニーは感情を述べた強調スニペットに関するGoogleの公式発表を行った。

しかし、感情の文脈では、一部のクエリには多様な意見が存在する可能性がある。そのため、Googleは2つの強調スニペット(一方は肯定的、もう一方は否定的)を表示する可能性があるということだった。

「爬虫類は良いペットか?」を検索するユーザーは、「爬虫類は悪いペットである」と同じ強調スニペットを取得することになる。彼らは同じ情報を求めているためだ。

爬虫類はペットとしてどのように評価されるか? ただし、キーワードによって強調スニペットは矛盾しているように見えるかもしれない。

爬虫類は良いペットであると主張するページは、爬虫類が良いペットであると信じて検索する人々に適している。同様に、爬虫類が悪いペットであると主張するページは、爬虫類が悪いと信じて検索する人々に適している。

このような場合に複数の回答を表示する必要があると思うが、この課題の解決策を模索しているところだ。

このセクションのポイントは、Googleが複数の回答を示すことを模索しているということだ。

2018年以降、Googleは「爬虫類は良いペットか?」といった曖昧なクエリにおいて、強調スニペットの表示を停止している。そして、ユーザーに再考を勧め、より具体的な爬虫類について検索するように促す。

ダニー・サリバンは以下のようにも書いていた。

「サイト運営者によって提供される意見は多様性に富んでおり、ユーザーが複数の視点から情報を取得できるような経路を提供したいと考えている」。強調スニペットチームを率いるソフトウェアエンジニアであるマシュー・グレイは私にこう言った。

これらの声明は、検索結果の感情がどちらかに傾く場合、サイトを順位付けするためにはどちらかに寄せなければならないというSEO担当者の考えに矛盾している。

Googleはむしろ、意見の多様性を示したいと主張している。

レビューにおけるポジティブとネガティブ

Googleの研究論文である「Structured Models for Fine-to-Coarse Sentiment Analysis(微細なセンチメント分析のための構造化モデル)」では、質問応答システムには段落レベルでのセンチメント分析が必要であると述べている。

レビューを要約するシステムは、文または語句レベルでポジティブか、もしくはネガティブな意見を理解する必要がある。

これはオピニオンマイニングと呼ばれることもある。この種の分析のポイントは、意見を理解することだ。

研究論文では、センチメント分析の重要性を以下のように説明している。

「アプリケーションによって様々なニーズがあるため、感情を複数のレベルで分類する機能は重要だ。

例えば、製品レビューの要約システムでは、文または語句レベルでの極性分類が必要になる場合がある。

質問応答システムでは、おそらく段落ごとの感情の理解を必要とするだろう。そして、オンラインのニュース記事においては、どの部分が編集されたものなのかを判断するためには、文書レベルの分析を必要とする」

さらに、センチメント分析がどのように役立つかについても説明している。

「”解析と関係の抽出”,”エンティティのラベル付けと関係の抽出”,”品詞のタグ付けとチャンキング”。感情分析に関する興味深い研究のひとつは、Popescu and Etzioniによるもので、製品の機能に対して、フレーズ単位でのセンチメント分析を試みている。」

その研究が際立っているポイントは、厳密には「テキストが表している感情を理解しようとしている」ということだ。

よって、ユーザーの検索クエリに込められた感情に沿った検索結果を表示するためのコンテキストは存在しない。つまり、コンテキストは、感情によるテキストの順位付けに関するものではない。

しかし、感情がランキング要素に組み込まれていないことを知ってなお、一部のSEO担当者はこの種の調査を引用し、感情がランキング要素となっていることを主張する。

複数の研究論文は一貫して「テキストを理解すること」について述べており、そのテキストはランキング要素の文脈と外れたところにあり、その主張は間違っていると言えよう。

センチメント分析はポジティブとネガティブ以上のものを包括する

別の研究論文である「What’s Great and What’s Not: Learning to Classify the Scope of Negation for Improved Sentiment Analysis(何が正しく、何が違うのか:感情分析を改善するための否定範囲分類学習)」は、製品レビューの感情を理解する方法を示している。
※論文名は直訳

研究の範囲は、意見の表現方法の曖昧さに対処するためのより良い方法を見つけることだ。

これらの種類の否定文の例は次のとおりだ。

  • メーカーの評判が悪いことを考えると、このデバイスには期待できないだろうと考えていた。しかし、それは正しくなかった
  • このおいしいガーリックブレッドの注文をお忘れなく。
  • なぜ彼らはこの電話にまともなスピーカーを埋め込むことができなかったのだろうか?

上記の例は、この研究論文が、人間が特定の方法で発した言葉の意味を理解することに焦点を当てる方法を示している。

これがセンチメント分析が、ポジティブおよびネガティブな感情だけを分析しているわけではない理由だ。

センチメント分析で本質的に解読しようとしているのは、言葉・フレーズ・段落・文書の意味についてだ。

この論文は、質疑応答を含むいくつかのシーンにおけるセンチメント分析の有用性を述べることから始まる。

言語否定の範囲の自動検出は、医療データマイニング、一般的な事実または関係の抽出、質疑応答、感情分析など、さまざまな文書を理解するタスクで発生する問題に対応するものだ。

これらの種類の文を正確に分類することは、アンサーエンジンとしての検索エンジンにどのように役立つのだろうか?

検索エンジンは、順位付けしたいWebページを理解しないと、質問に正確に答えることができない。

そのデータをランキング要素として使用するわけではない。そのデータを使用してページを理解し、ランキングの基準にしたがってページを順位付けできるようにする。

センチメント分析の1つの捉え方として、ランキングの候補となるWebページを取得することと考えるものがある。Webページを理解できない場合、検索エンジンは候補を選択できない。

検索エンジンがWebページを理解できると、質問に回答できる可能性が高いページに順位を付けることができる。

これは、上記の研究論文で示されているように、否定形であるなどの理由で意図が曖昧となっている検索クエリに有効だ。

Googleがセンチメント分析を使用しているとしても、センチメント分析によって、Webページが直接順位付けされているわけではない。センチメント分析は、順位を付ける上でWebページを理解するのに役立っている。

Googleは理解できないものに順位を付けられない。Googleは理解できない質問に答えることができない。

その他のセンチメント分析に関する研究

感情分析のための監視対象のユーザー項目ベースのトピックモデル

https://www.aaai.org/ocs/index.php/AAAI/AAAI14/paper/viewFile/8663/8620

この研究論文では、ユーザーがWebサイト・フォーラム・ブログなどにコメントを投稿する際、何を意味しているかをよりよく理解する方法を研究している。

「既存のトピックメソッドは、感情的なテキストをモデル化するだけであり、感情を表現するユーザーや、感情が表現されるアイテムは考慮しない。

ユーザーごと、アイテムごとに異なる感情表現が使用される可能性があるため、センチメント分析を行う際はユーザーとアイテムの情報をトピックモデルに組み込むことを主張したい。」

End-to-EndのASR機能による音声感情分析

https://arxiv.org/pdf/1911.09762.pdf

ASRとは、自動音声認識を意味する。この研究論文では、スピーチを理解する上で、笑いや息継ぎのような言葉以外の抑揚に重きを置くことを示すものである。

調査では、重きを置く要素として、息継ぎと笑いを使用した例を共有しており、順位を付ける目的ではなく、音声感情分析のコンテキストによって感情を理解できるようにしている。

この論文では、音声感情分析が役立つ場所のコンテキストについて説明している。

音声感情分析は、カスタマーサービス・ヘルスケア・教育など、多くの業界で幅広いアプリケーションを備えたインタラクティブインテリジェンスシステムにとって重要な問題である。

音声感情分析が担うタスクは、発話された音声をポジティブ・ネガティブ・ニュートラルなどの固定セットのカテゴリのひとつに分類することだ。

この調査は、2020年以降に行われた非常に新しい調査であり、検索に限った内容ではない。

しかし、Googleが行っている調査の種類と、一般的なSEO担当者が単純化して捉えている”調査”よりもはるかに洗練されていることを示している。

Googleにはセンチメント分析バイアスは存在しない

Googleは一貫して、検索者の感情の意図をそのまま反映するページを表示しないようにすると述べた(「ヤモリは悪いペットですか?」に対するアンサー)。

実際、Googleはユーザーが求めていることと反対のことを示しており、多様な意見を示すことを試みている。Googleは検索クエリで表現された感情に対し、単純なアンサーを返さないようにしている。

上記のスクリーンショットからわかるように、Googleは検索クエリで表現された否定的な感情が、単純にネガティブな感情を抱かせるページを表示するトリガーになることを許可していない。

これは、検索クエリに感情バイアスが存在する場合、Googleが特定の感情に偏った検索結果を表示するという考えに矛盾する。

センチメント分析に関するGoogleの調査と特許は掘り下げることができる。そして、コンテキストは、検索クエリとWebページを理解することに関するものであることがわかる。

感情を分析して、その感情に沿ったページをそのまま順位付けするという調査は公表されていない。

Googleが上位に表示しているページの感情が偏っているからといって、その偏った内容が上位表示の要因であると決めつけないでほしい。

Googleの研究論文・公表された情報・検索結果から、Googleがサイトを順位付けする際に、検索クエリに含まれる感情をそのまま反映しているわけではないことは明らかだ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Does Google Use Sentiment Analysis to Rank Web Pages?」を翻訳した内容です。
Googleは検索結果に多様性を持たせたいと考えており、単にユーザーが望んでいる結果だけを表示しているわけではないという結果でした。

よくケースバイケースといいますが、検索するユーザーのその時々の感情や背景によって、適した内容は変わってくることでしょう。Googleとしても、検索結果の多様性・中立性を保つために尽力していることがわかる内容だったかと思います。

また、「手に入れた情報がすべてではなく、自分の望んでいる状態が事実とは限らない」という戒めを与えてくれる記事でした。感情を偏らせることなく、冷静に事実を判断して取り組んでいきたいですね。

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投稿 Googleはユーザーの”感情”をランキング要素としているのか?SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

【LIGブログ掲載】SEOの過去・現在・未来について、弊社遠藤のインタビュー記事が掲載されました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

著名Webメディア『LIGブログ』に、弊社遠藤(@KouzaburouE
のインタビュー記事を掲載いただきました。

記事の内容

  • 日本におけるSEOの歴史
  • SEOがうまくいく会社の共通点と意識すべきこと
  • アイオイクスの特徴

遠藤が10年以上SEOの実務に携わる中で感じたこと、考えていることについて、LIGのまこりーぬさん(@makosaito214)にインタビューしていただきました。

SEOの過去・現在・未来を一瞥できる内容となっています。ぜひ以下のリンクからお読みいただければと思います。

SEOがうまくいく会社の共通点と、やっぱり専門家に頼った方がいい理由って?老舗のSEOコンサル会社・アイオイクス遠藤氏インタビュー
※記事広告となります。

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【30分で実践可能】優れたコンテンツのアイディアを出すための15の質問

コンテンツの作成がWebマーケティングにとって重要であることは明らかですが、実際は、どのようなコンテンツを作成すべきか悩むことも多いです。

オリジナルで、顧客の役に立ち、サイトの価値を高めてくれるコンテンツが望ましいですが、そのアイディアを出すことも一苦労かと思います。

今回は、そうしたコンテンツ作成の悩みについて、ポイントとなるシーンをまとめた記事を紹介します。単純なアイディアのリストではなく、そこから考えることで初めて役に立つような記事です。考え方の整理としても、非常に有用な内容となっています。

あらゆるマーケティングチームが新鮮なコンテンツのアイディアを求めている。

同じ題材でコンテンツを書き続け、遂にはアイディアが枯れ果ててしまった経験が、おそらく、あなたにもあるだろう。

もしくは、ターゲットキーワードに限界があり、アイディアは豊富なまま、ということかもしれない。キーワードの優先付けがままならず、最適なチャネルを探し出すことに苦慮しているかもしれない。

どのような事情であれ、この記事で扱うプロセスがあたらしいアイディアの獲得に役立つだろう。また、コンテンツ作成がマーケティングとビジネスの目標に沿ったものであることを、確かめられるだろう。

セールス/マーケティングの目標を達成するコンテンツプランニング

今になって、「従来のセールスファネルの各段階に対してコンテンツを作成する」という記事を読む気にはならないだろう。私もそういった記事を多く書いてきた。

そして、最初のファネルを通過して、一直線の経路をユーザーが辿ることはほとんどないことを、我々はすでに知ってしまっている。

しかし、コンテンツプランニングの観点から言えば、一直線のファネルモデルは、未だに価値がある。

大雑把と言えど、それぞれの段階は、複数のマーケティングやビジネスの目標に関連しているのだ。

そのため、コンテンツマーケティングのリソースをどこに、どのように割り当てるかを判断しようとしているのであれば、最も大きな目標(もしくは、明らかな弱点)を知ることが、優先度の決定に役立つはずだ。

下記の4つの段階のファネルを使用してみよう。

①認知(Awareness)
露出、教育、そして、新しい見込み客があなたの会社に対するエンゲージメントを発生する気づきに注力する

②評価(Evaluation)
競合他社との差別化を生まなければならない

③購入(Purchase)
この段階で、購入の意思決定が成される

④購入後(Post-Purchase)
購入者が、あなたから購入したことが正しい判断であったかどうかを決定する

このモデルの場合、あなたの目標がトラフィックの増加、ブランド認知の改善、エンゲージメントの発生であるならば、認知の段階に注力すべきだ。この段階では下記のタイプが含まれる(これらのみということではない)。

あなたの目標が、リードの総数、マーケティング活動で得られたリード、営業活動で得られたリードの増加であるならば、評価の段階に注力すべきだ。この段階では、下記のタイプが含まれる。

  • 非公開のケーススタディ
  • 非公開のホワイトペーパー
  • 非公開のリードマグネット
  • コンテンツのアップグレード
  • ウェビナー
  • 説明動画

収益の発生や新規顧客のサインアップの優先度が最も高いのであれば、購入段階をサポートするコンテンツを作成すべきだ。例えば、下記のように。

また、リファラやポジティブなレビューの増加、価値の認知の加速、解約の最小化などが目的であれば、購入後の段階の顧客のためにリソースを割こう。

健全なファネルは、各段階をサポートするコンテンツを有している。予算に限りがある場合は、下記をサポートするコンテンツ作成のために時間を費やそう。

  • 最も優先度が高いファネルの段階
  • 複数のファネルの段階

例えば、ケーススタディは評価と購入後の両方の段階に貢献するコンテンツだ。

30以上のアイディアを生むブレインストーミング

この記事の残りで、ブレインストーミングの演習として、15の質問を掲載する。

その全てが、あなた自身、所属会社、属する業界、顧客、そして、あなたのビジネスに当てはまるわけではない。

しかし、このエクササイズのために30分間を費やし、それぞれの質問に対し、最低でも2つのアイディアを出してほしい(ファネルの段階を制限しているのであれば、それ以上のアイディアを出してほしい)。

認知

1.顧客はどのような質問をしているか?

マーカス・シェリダン氏は質問の王様である。彼は質問ベースのコンテンツを用い、大不況下の2008年において、ビジネスの倒産を防いでいる。

彼の戦術についての詳細は、著であるThey Ask Your Answerにて述べられている。しかし、核となるコンセプトは非常にシンプルだ。

顧客の質問を特定し、コンテンツによって、それらに答える。

サードパーティー製のツールによると、ドメイン評価は72で、月間で90,000の自然検索からの流入がある。ローカルをメインとしたスモールビジネスにとってはとてつもなく大きな数字だ。

多くの顧客をセールスファネルに導くだけでなく、質問を中心としたコンテンツを作成することで、強調スニペットに表示させる可能性を高めることもできる。

潜在的な質問は多くのソースから得ることができる。

  • 自然検索からのトラフィックを発生させる検索キーワード
  • 内部検索のキーワード
  • セールスチームからの報告
  • カスタマーサービスチームからの報告
  • R&Dチームからの報告

周囲の人に尋ねてみよう。会社内の別の部署のメンバーから情報を得ることができれば、そのメンバーをコンテンツ作成の担当に抜擢することも可能だ。こうすることで、チーム内の創作能力の限界を無くすことができる。

2.顧客が経験する問題点はどこか?

セールスチームのメンバーと話す機会があれば、彼らがセールスをする際に感じる問題点について尋ねてみよう(まだ、バイヤーペルソナを用いてこれらを特定していないのであれば)。

問題点についてのコンテンツを作成することで、潜在顧客の共感を得る可能性が高まる。彼らの経験を語ることで自然と信頼性を構築できるからである。これらはTOFUコンテンツであるため、「売上目的」である必要はない。
※TOFUコンテンツ=潜在顧客に向けたコンテンツのこと

問題点に関して、役に立ち、教育的で、インスピレーションな観点からコンテンツを作成しよう。

このタイプのコンテンツの例を記載しよう。

※拡大可能な統合インフラの欠如が、製造業を脅かす理由(意訳)

さらに大きなインパクトを与えたいのであれば、コンテンツを作成した後に、再度セールスチームのもとを訪れよう。完成したコンテンツは、今後のセールスキャンペーンに活用できるかもしれない。

3.顧客があなたの製品やサービスを使用する際、どのような前提知識が必要か?

数歩下がり、顧客があなたの提供するものを使用するために必要な前提知識を確認しよう。

MailshakeというEメールマーケティングの自動プログラムを例に考えてみよう。顧客が必要とする学習系コンテンツの種類について考えた場合、Eメールキャンペーンの構築、メッセージのスケジューリング、自動返信機能などが候補に挙がるはずだ。

しかし、より基本的な段階では、優れたEメールの書き方を知る必要がある。MailshakeのCold Email Academyの柱となるページには、このニーズを満たすための優れたリソースの例が記載されている。

Eメールのコピーライティングの技術の習得が必要な新規顧客にとっての価値だけではなく、Eメールの自動プログラム機能を使用する準備ができているか定かでない見込み顧客にとっても価値がある。

彼らが購入を決断する際、この種のリソースは記憶に残ることだろう。

4.あなたの業界で利用可能な教育とリソースに、どのようなギャップがあるか?

Backlinkoのブライアン・ディーン氏は、単純なアドバイスではなく、調査と実験データに基づいたアドバイスを提供し、デジタルマーケティングのコンテンツへのニーズを引き出している。

翻訳記事:1,180万の検索結果を分析した結果、自然検索のランキング要因についてわかったこと

あなたの業界にも、似たようなギャップはないだろうか? どのようなリソースであれば、顧客は利益を得るだろうか?(彼らはその存在にすら気づいていないかもしれない)

このようなギャップを発見することで、認知段階での興味を引き起こすだけでなく、リーダーとしての認識も構築できるはずだ。

5.あなたにとっては既知の事実であるが、顧客が知りえない知識は何か?

TOFUコンテンツのアイディアを出す上で、これはお気に入りの質問である。多くの組織が、自身の「知識」を意識の外に追いやっているのだ。

これは、専門知識そのものにありがちな性質的な課題である。一度十分に成熟してしまうと、多くの初心者が最初に知っていること以上に、あなたが選択した主題について忘れてしまう。

例えば、私が共に働いたポッドキャストのホスティング会社では、制作やマーケティングのような、深い洞察に基づいた上級者向けのトピックの作成に多くのリソースを費やしてきた。

しかし、彼らがアプローチしていた認知段階にいる顧客は、より基礎的な内容を欲していた。

録音を開始するために買うべきツールや、ファイルのホスト先などを知る必要があった。これら2つのトピックは、このホスティング会社が、顧客はすでにそのことを知っているだろうと想定している内容だった。

こうしたトピックに関連したコンテンツを作成することで、見込み顧客のニーズを満たすことになり、意図せずにサイトを去ってしまうことを防ぐことができる。

初心者のニーズをコンテンツのアイディアに落とし込むことのメリットは、この種のコンテンツは作成が容易であるということだ。あなたも、すでにその専門知識を持っているはずだ。あなたがすべきことは、それらをパッケージ化することなのである。

評価

6.あなたの業界はどこに向かっているのか?将来のトレンドに対するあなたのコメントは何か?

人々はエキスパートの後を追いたがる。彼らは、そうしたエキスパート達と共に働きたいと思う。

あなた自身を権威のある存在にするための最速の方法は、あなたが属する業界に与える影響を予測し、それらに対する準備や対応についてのガイダンスをオーディエンスに提供することだ。

これは、ニュースのジャックや、付加価値を与えないリソースの使いまわしを意味するものではない。あなたがすでに持っている洞察力を用い、自身をエキスパートのポジションに置く機会を特定することだ。こうすることで、他社と競う場面において、あなたはリーダーとしてふるまうことができる。

そのためには、下記の項目を行おう。

  • エキスパート達へのインタビュー:Eメールでの回答はうまくいかない場合が多い。フォローアップの質問も確認してくれないだろう。
  • アイディアのリストではなく、物語を作る。何度も繰り返されるテーマは何か? どこに回答者は賛成し、反対するか?

7.業界の他社が犯した過ちは何か?それをバッシングすることなく、証拠として提示できるか?

以前、私はとある女性と仕事を行っていた。

彼女は個人向けのトレーニングスタジオを経営していたが、近くにできたCrossFitの施設によって脅威にさらされていた。ある時期、両方の施設を利用したことがある顧客が、私のクライアントにある情報を共有してくれた。

CrossFitジムのオーナーは彼に対し、「ストレッチは行う価値がない」とアドバイスをしたとのことだ。私のクライアントはそのアドバイスに賛同しなかった。

私はトレーナーではない。そのため、ストレッチの重要性についてコメントできる立場ではない(CrossFitのファンへの悪口は良くない)。私が勧めたのは、彼女のストレッチに対する考えをサポートする、良く調査された学術的な根拠のあるコンテンツを作成することだった。

結果はどうなったか? このトピックにおける権威性の構築に一役買うことができた。また、競合他社ではなく、彼女とともに運動すべきという強力な理由を、見込み顧客に提示することができるようになったのだ。

競合他社を貶めるようなコンテンツを作成するべきではない。しかし、あなた自身を際立たせる機会や、あなたの価値を伝え、強化する機会を探すべきだろう。

8.あなたの製品やサービスは、競合他社と同等であるか?

評価段階において、見込み客はあなたと競合他社とを比較している。そこで、彼らの比較を手助けするコンテンツを作成してみてはどうだろう?

下記はHubspotのWebサイトに掲載されているコンテンツであるが、競合他社であるMarketoと比較をしている。

実際のコンテンツはもっと長文であるが、上記のテーブルは、比較コンテンツが見込み顧客によるあなたのブランドへの見方を形成する一助となることを、鮮やかに表している。

比較コンテンツは、それぞれの選択肢を公平に扱うことで意味を成す。機能について偽ったり、意図的にミスリードを引き起こしたりすることは、見込み顧客があなたのブランドに対する見方を形成することを邪魔してしまう。

(一方で、自社製品と関連している製品の場合は、公平な判断者となる。これを利用し、他の企業ができないような、信頼できる比較コンテンツを作ることができる)

9.スタッフ、施設、コミュニティの中で、顧客の利益として還元できるものはあるか?

スミス・ノース葬儀社のセラピスト犬、ミート・ルーイーを紹介しよう。彼は、ビジネス関連で最も有名なFacebook投稿のスターだ。

十分理解できることに、葬儀社はコンテンツ作成という意味では、気をつけなければならない一線がある。スミス・ノース葬儀社が採用したアプローチは、スタッフ、コミュニティ、Facebookページを特集したストーリーの提供であった。

その結果、新しいコンテンツのアイディアが枯渇することはなく、コミュニティに属する家族によるブランド認知を高め、他の葬儀社よりも優位に立つことができた。

コンテンツの作成のみを目的として、地域活動にかかわるべきではない。

しかし、十分なスタッフや施設がある場合、コミュニティ活動(それが、ローカルのエリアであれ、業界内のネットワークであれ、アフィリエイトのグループであれ)に活発な場合は、これらをコンテンツ作成に活かし、差別化要素を際立たせよう。

購入

10.どのような反対意見を顧客は持っているか?そして、それにどのように対応するか?

ジョン・バローズ氏は営業トレーニングの中で、見込み客が反対意見を出す前に対応することが、どれほど重要であるかを語っている。嬉しいことに、営業担当が矢面に立ち、この難しい課題を率いる必要はない。あなたが作成するコンテンツがそれを行えるのだ。

下記は、高級車のサービスを扱うSAVOYAが投稿した記事である。ROIの観点から会話を導いており、価格に対する反対意見に対し、事前に対応することができている。

購入段階に至るまでに営業担当の話を聞きたくないという購入者が20%もいる」という算出もある。こうしたコンテンツは、営業担当では解決が難しい問題によって、あなたの会社が顧客の選択の対象外になってしまう可能性を減らすことができるはずだ。

11.顧客は、あなたの製品やサービスからどのような利益を得られるか?それについて、あなたはどのようなストーリーを伝えることができるか?

明らかに、ケーススタディがこの場合のコンテンツには適している。

しかし、多くの会社は、ケーススタディを1回きりのコンテンツと考えている。一度、顧客の成功体験を捉えることができれば、その価値を拡大させる方法はいくらでもある。例を挙げてみよう。

・複数の問題点に対するコンテンツや、複数のオーディエンスに対して関連のあるコンテンツなど、短いケーススタディを複数作成する(しかし、ソースは同一のものを使用する)

・あなたの会社が顧客の成功に貢献した、舞台裏の作業の詳細に言及したコンテンツを作成する

・ソーシャルメディアでのグラフやEメールの証明などを含む、Webサイトで用いると強い印象を与える引用を記載する

・ケーススタディの対象者を招き、カンファレンスでのプレゼンテーションやポッドキャストでのインタビューを行う

これらの戦略があらゆる状況で適応できるわけではない。

しかし、顧客は異なる方法でストーリーと関わるということは覚えておこう。顧客の成功を共有できる機会が増えるほど、彼らがあなたのメッセージを受け取ってくれる可能性も高まるだろう。

12.どういった種類のレビューやソーシャルでの評判を得ているか?なぜ、人々はそのようにあなたを言及するのか?

ソーシャルプルーフやお薦め文として、レビューや称賛をすでに使用しているかもしれない。しかし、そうした称賛の言葉をなぜ得ることができたのか、それを説明するコンテンツの作成は過小評価されているだろう。

例えば、カスタマーサービスの質の良さに称賛が集まっているとしよう。偶然、そのような状況になる可能性は低いはずだ。顧客のニーズを満たしていることを説明するコンテンツを作成しない手はないはずだ。

こうしたコンテンツには、下記のようなコンテンツが考えられる。

  • カスタマーサービスの提供方法の指針となる、会社全体で共有されている哲学
  • スタッフの雇用の際、評価しているポイント
  • スタッフが受けている特別なトレーニング
  • カスタマーサービスのスタッフを評価する指標
  • 過去に起こした過ちと結果として得た教訓

あなた自身の仕事を示そう。顧客に舞台裏を見てもらうことは、記憶に残りやすく、信頼される会社となるはずだ。

13.購入の意思決定のリスクを、どのように取るか?

30日間の金額保証のようなコンテンツは、針を動かすことすらない。購入に至らない理由となる、見込み客が抱えている目に見えない恐れとはなにかを考えよう。

  • 投資に対し、ポジティブなROIを得られないことを恐れているか?
  • 同様の製品を買ったことが過去にあり、良い思い出がないのか?
  • 正しいソリューションを選択しなかった場合、重要な目標を失ってしまうことを心配しているのか?

こうした恐れは、コンテンツ作成のアイディアとして非常に優れている。あなたの製品を購入して正解だった顧客が、それ以前に失敗したという話はあるだろうか?

あなたの製品を購入することで顧客が良い結果を得られるという確証を、システム、ポリシー、手順を通して、見込み客に説明することができるか?

何か新しいものを買う際、顧客が取りうるリスクについて、あなたが理解していることを示そう。そして、そうした恐れが不要であることを確認するため、必要なステップを踏んでいることを説明しよう。

購入後

14.可能な限り速く、新しい顧客がその価値を初めて見出すために、あなたについて知る必要がある情報は何か?

SaaSに携わる読者は、「Moment of Truth(真実の瞬間)」という考えをすでに知っているはずだが、これはあらゆるビジネスに関連している。

Baremetricsによると、「価値」とは、「あなたの製品から顧客が得ることを期待している利益」とされている。

新規顧客がこの価値を自覚するまでにかかる時間は、購入した製品に対する満足感に大きな影響を与える(また、それに応じて、返金の要求、他者からの言及ポジティブな評価の記載、などにも影響する)。

自社のMoment of Truthを特定することは、あなた次第だ。しかし、それを把握できれば、顧客を最初の価値を自覚する速度を高めるコンテンツの作成が可能となる。これを手助けするコンテンツには、下記の要素が必要だろう。

  • デモやチュートリアルのコンテンツ
  • 研修動画
  • 新規顧客向けのトレーニングメール
  • チェックリスト

下記はAsanaの研修メールのサンプルである。新規顧客がこのプログラムの価値をすぐに気づくことができるポイントについて、3つの具体的なアクティビティを紹介している。

Moment of Truthへ顧客を誘うことは、コンテンツの主要な役割ではないかもしれない。顧客が体験する障壁を乗り越えるため、(パーソナルの研修が必要となる場合では)実際に手取り足取り教えることが重要となる場合もあるはずだ。

しかし、こうした機会でさえ、ブログ、Web、動画などのコンテンツで、購入前の活動として新規顧客が期待している可能性もある。自身の研修プロセスを振り返り、明確にすべき箇所やコンテンツによる説明が可能であるか、確認しよう。

15.あなたの製品やサービスを使用した新規顧客が犯した最大のミスは何か?

新しい製品やサービスにサインアップし、使い方を間違え、すぐに購入を後悔してしまった。そんな経験はないだろうか? 仮に、その原因が明らかにユーザー側にあったとしても。

あなたの顧客も、ミスを犯すかもしれない。そうした場合、彼らは機嫌を損ねるだろう。

潜在的な問題を事前に解決するようコンテンツを作成し、また、顧客が直面する可能性が高い状況を先取りして提示するなどして、彼らが使い方を覚えるまでの時間を短縮しよう。

あなたが使用している分析ツールにもよるが、エンゲージメントの指標を分析することで、顧客が問題に直面しているというメッセージを受け取ることも可能だ(例えば、購入後1週間以内で3日間もアプリにログインしていない、など)。

こうしたソリューションがなければ、営業、マーケティング、カスタマーサービスなどからフィードバックを得てみよう。

顧客が犯しやすいミスを察知する感覚があれば、気分を害する経験をポジティブな結果へと変えてくれるだろう。それは、あなた自身と顧客にとっての利益となる。

まとめ

長文の記事となったが、この記事は、包括的な内容にする予定はなかった。あなたのマーケティングとビジネスの目標に基づいた、適切なコンテンツを形成する無数のフォーマットや新しいアイディアは他にも沢山ある。

アプローチの方法にかかわらず、下記のステップを踏むことで、新しいコンテンツのアイディアを得ること、また、それらに対する優先度を設定することに役立つはずだ。

1.企業にとって最も熱心なニーズと、それに伴うマーケティングとビジネスにおける指標を特定する

2.それらの指標を適切なファネルの段階に当てはめる。また、それらをサポートするために、最もよく使われるコンテンツの種類を特定する。

3.あなたが選択したファネルの段階に対し、コンテンツのアイディアを得るため、前述の質問に答える。すでにアイディアがある場合は、ターゲットとするファネルの段階と実現するために必要なリソースに応じて優先度をつける。

4.少なくとも四半期ごとに、このプロセスを用いて作成したコンテンツのパフォーマンスを評価する。全体のセールスプロセスのファネルの各段階に、何らかの成果が割り当てられていることを確認する。

5.新しいアイディアの特定だけでなく、ひらめきや偶然の出来事など、今後のブレインストーミングで役立つような、アイディアをキャッチするための努力を怠らない

この記事は、CXLに掲載された「30+ Killer New Content Ideas in 30 Minutes (and How to Prioritize Them)」を翻訳した内容です。
コンテンツマーケティングに取り組む際、最初に出したアイディアが枯渇し、無理を重ねた内容になり、「作成すること」が目的となってしまう・・・。こうした状況に陥らないよう、常にフレッシュなアイディアを出す意識は持ちたいところです。

漠然と、Webサイト全体への寄与というテーマで始めてしまうと、テーマが散らかってしまう可能性もあります。そのような場合、今回の記事で紹介されたポイントから考えを整理することで、効果的なコンテンツが作成できるはずです。

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Googleの新アルゴリズムとページエクスペリエンスについて

5/11にGoogleはユーザー体験をランキングシグナルとするCore Web Vitalsを発表しました。

平たく言えば、ユーザー体験が順位に影響することになりますが、その実装は2021年以降になるとのことです。

ただし、Googleから正式に告知された以上、一度「自身のサイトのユーザー体験(UX)は良いものかどうか」を確認しておきたいですね。

今回の記事は、ニール・パテル氏がユーザー体験とSEO、そしてその具体的なチェック方法を述べたものになります。ぜひ今のうちに確認してみてはいかがでしょうか。

まだ心配は無用だ。

ページエクスペリエンスアルゴリズムのアップデート(Core Web Vitals)はまだロールアップデートされておらず、トラフィックへの影響はまだない。

Googleによると、そのアップデートは2021年になるということだ。

新型コロナウイルスが原因で、Googleは将来のアルゴリズムアップデートと、それに伴うものについて、予告することを決定した。

つまり、Webサイトを見直す時間ができ、それによってトラフィックの急激な減少を防ぐことができる。

本題に入ろう。ページエクスペリエンスアップデートとは何だろうか?

ページエクスペリエンス(Page Experience)

ページエクスペリエンス(Page Experience)とは、Googleによると次のとおりである。

ページ エクスペリエンス シグナルは、ユーザーがウェブページの操作体験をどのように感じるかという側面を測定するものです。

これらの側面を最適化することは、すべてのウェブブラウザおよびサーフェス全体でユーザーにとってウェブをより快適なものにし、モバイルに対するユーザーの期待に沿ってサイトを進化させるのに役立ちます。

ユーザーはもっとサイトを利用するようになり、よりストレスを感じずに操作できるようになるので、そうした取り組みはウェブでのビジネスの成功に寄与すると考えています。
※参照:より快適なウェブの実現に向けたページ エクスペリエンスの評価

言い換えれば、彼らは「Webサイトの使いやすさ」を探しているということだ。

以下の動画は彼らが望まない例だ。

この動画からわかるように、ユーザーは「No, go back」をクリックしようとしたが、インストールバーが上部にポップアップされたため、ページ全体が押し下げられ、ユーザーが誤って「Yes, place my order」をクリックしてしまった。

ページエクスペリエンスアップデートの目的は、上位に表示されているサイトが、ユーザーが嫌う体験を作成していないことを確認することになる。

このアップデートについて考える最も簡単な方法は、「ユーザーフレンドリーなサイトがユーザーフレンドリーでないサイトよりも上位表示されること」だ。

しかし、この変化はSEOにとって大きなものとなる。

なぜこのアップデートはそれほど重要なのか?

Googleが上位に表示したいと思うサイトは何だろうか。考えてみてほしい。

  • 最高のバックリンクを持っているサイトか?
  • ページのコードが丁寧に整理されているサイトか?

実際には、そのどちらでもない。Googleは、ユーザーが最も愛するサイトを上位表示したいと考えている。

例えば、運動靴を買いたいとき、どんなブランドが思い浮かぶだろうか。

おそらく、NIKEが真っ先に思い浮かぶことだろう。

クレジットカードなら、Visa・Amerikan Express・Mastercardが思い浮かぶのではないか。

これがブランドクエリ(指名検索)がランキングに影響を与える理由だ。これは私が学んだ最も重要なSEOの教訓の一つとして分類している。
※参考:3,000万ユーザーを集客した結果わかった、SEOに関する30の教訓

Neil Patelの指名検索が時間と共にどのように成長しているのかを見てほしい。下のグラフは、時間の経過と共に私の名前を検索している人々の数を示している。

そして、これが私のSEOの成果推移である。

ブランドが成長するにつれて、自然流入数も増加する。

しかし、それは古い情報であり、何年もの間Googleのアルゴリズムの一部であった。

一方でこちらは事実となるが、ほとんどのサイトはブランドと呼べるほどのものではなく、Googleもそれを理解している。そのため、ブランドがなくても順位は付く。

私のクライアントとその成長を見てみると、有名な大規模ブランドを持つ企業はわずか4%に過ぎない。しかし、残りの96%は依然として流入数の増加が見られる。

Googleが行っていることは、「ユーザーが最も愛するサイトを1位に表示する」という使命により密接に一致するようにアルゴリズムを適応させることだ。

そして、指名検索を増やすというのは方法のひとつであるが、ユーザー体験はまた別の指標である。

今後数年間で、ユーザー体験に焦点を当てた多くのアルゴリズムアップデートが発表されることだろう。

それでは、ユーザー体験をどのように最適化していくべきだろうか。

個別ページの最適化から始めよう

Googleが将来のアルゴリズムアップデートについて述べた記事を見ると、「ページエクスペリエンス」、または「Webサイトエクスペリエンス」が強調されている。

「Webサイト全体が良いユーザー体験を持っていなくてはならない」という意味ではないが、その代わりに彼らは個別のページの評価から始めることだろう。

Webサイトにユーザー体験の悪いページがいくつかあるものの、他は良い場合において、サイト全体のランキングを下げることはGoogleにとって意味がない。

特に多くのページが競合よりもはるかに優れた体験を提供する場合は。

ユーザー体験を最適化する方法は以下のとおりだ。

①速度を最適化し、400エラーを減らす

Webサイトの読み込みが速いほど、より良い体験が得られる。

SEOアナライザーでURLを入力してみてほしい。

すると、次のようなレポートが表示される。

上記のスクリーンショットで強調したユーザーエクスペリエンスに影響を与えるレポートの2つの重要性に気づくだろう。

このヘルスチェックボックスでは、壊れたページがないことを確認する必要がある。壊れたページは悪い体験を生み出す。

ページスピードのボックスには、サイトの読み込み時間が表示される。ページスピードが速いほど、読み込みが速くなる。デスクトップとモバイルの両方で、Webサイトのロード時間を3秒未満にしよう。

理想を言えば、1秒未満に留めたいところだ。

②ユーザー体験を競合他社と比較する

あなたのサイトは素晴らしいユーザー体験を提供しているかもしれないが、それはあなたのSEOにどう関係しているだろうか?

Ubersuggestで、競合相手のURLを入力してほしい。

ナビゲーションに移動し、トップページをクリックする。

すると、次のようなレポートが表示される。

トップページのレポートは、SEOの観点から、競合サイトで最も人気のあるページを示している。上に行くほど、流入数の多いページとなる。つまり、適切な処理が行われているということだ。

彼らの上位50ページを見てほしい。それらのページをくまなく、真剣に見て、ユーザー体験を確認してみよう。

彼らは何をしているのだろうか。コンテンツの品質はあなたのサイトとどう違うだろうか。あなたと彼らのサイトの違いは何だろうか。

順位付けされた各ページについて、「View All」をクリックすると、各ページがどのようなキーワードで順位が付いているかが表示される。

競合のユーザー体験を評価する際は、それらのキーワードで検索するユーザーが、どのように喜んでいるかを考えてほしい。考えることで、「何をすべきか」という示唆が与えられることだろう。

ただし、「競合に合わせること」ではなく、「競合より優れること」であることを忘れないでほしい。

③デザインを分析する

この動画を覚えているだろうか。設計に課題を抱えているUIだ。

多くの場合、そのような問題が生じることはないが、他のユーザビリティの問題がある。

ユーザビリティの問題を見つけるには、ヒートマップを使用することだ。

ユーザビリティの問題を見つけるためには、Crazy Eggでテストを実行すると良い。

Crazy Eggにログインすると、次のようなダッシュボードが表示される。

右上の「Create new」をクリックして、「Snapshot」を選択しよう。

次に、「Multiple Snapshots」を選択する。

そこから、少なくとも3つのポピュラーなURLを追加する必要がある。やがて、すべてのページでテストを実行することになる。

次に、以下の画像のような設定が表示される。ここでは何もする必要がないため、「Next」をクリックする。

すると、すべての設定を確認できるようになる。問題がなければ、右下の「Create Snapshots」ボタンをクリックする。

最後に重要なこととして、トラッキングスクリプトをインストールする必要がある。

「Install  Tracking Script」をクリックしよう。

次にオプションを選択しよう。例えば、NeilPatel.comではWordPressを使用しているため、WordPressオプションを選択する。

セットアップが完了すると、結果が表示されるまでに少なくとも1日待つことになる。その期間はサイトの流入数によって前後する。

もし、1日に何千ものアクセスがあるなら、数時間以内に結果が得られるだろう。

テストを設定して数日が経過したら、Crazy Eggに再度ログインして、サイドバーの「SNAPSHOTS」をクリックする。

移動すると、作成したスナップショットのリストが表示される。

スナップショットのいずれかをクリックすると、人々があなたのページにどのように関与しているかというヒートマップが表示される。

砂プショットの優れた点は、1回クリックするたびに表示されることだ。NeilPatel.comのサイトの例を見てほしい。

ご覧のように、人々はテキストの上にある画像をクリックしている。しかし、問題がある。その問題を推測できるだろうか?

これらの画像をクリックしても何も起こらない。しかし、クリックされるということは、「クリックすると何かが起こるはずだ」と思われていることに他ならない。

簡単に修正するなら、それらをクリック可能にすることだ。ユーザーがクリックした時に、各機能の詳細を説明するページに移動させる。もしくは、各機能についての説明を加えることもできるだろう。

ページに修正を加えたら、同じページでCrazy Eggのスナップショットを撮り直し、その修正がユーザー体験の向上に役立ったかどうかを確認する。

④UbersugesstのChrome拡張機能をインストールする

UbersuggestのChrome拡張機能をインストールしていない場合は、ぜひインストールしてほしい。

インストールすると、Google検索を実行した際に、各URLのデータが表示される。

1日を通して自然にGoogleを使用しており、業界に関連するキーワードを検索している際、Ubersuggestの2つの主要な指標を確認してほしい。

  1. ドメインスコア – 数値が高いほど、Webサイトのオーソリティが高い
  2. リンク – リンクが多いほど、通常は順位が高くなる

したがって、検索を行う場合はドメインスコアが低く、バックリンクが少ないサイトを探すことになるが、それでも上位に表示されているサイトがある。

これは推測だが、ユーザー体験が良いなどの理由で上位に表示されている。

彼らのコンテンツは競合のものより魅力的なのかもしれない。そのページの直帰率は競合より低いのかもしれない。

様々な理由が考えられるが、そういったサイトはぜひ分析したいところだ。

上野画像では、AMAの順位がHubspotより高くなっているが、リンクの数もドメインスコアもHubspotより劣っている。そのため、AMAの方がより高品質なページと言え、分析する価値はあるだろう。

まとめ

ユーザー体験は、この先ますます重要になっていく。

あなたが自身のサイトを愛していて、他の誰もがそのサイトを愛しているなら、Googleは最終的にそのサイトが上位表示されることを確認したいだろう。

反対に、誰もがWebサイトのユーザー体験が悪いと感じている場合、Googleはそのサイトを長期的には評価しないだろう。

Googleのアルゴリズムアップデートと同様に、時間の経過と共に複数のアップデートが行われることを期待してほしい。彼らが学ぶにつれて、アルゴリズムをより効果的にするように適応するだろう。

しかし、今回のアップデートのユニークな点は、事前の通知があることだ。この機会を利用して、ユーザビリティの問題を修正しよう。

あなたのWebサイトをより使いやすくする方法には、何があるだろうか?

この記事は、NEILPATELに掲載された「Google’s New Algorithm: Page Experience」を翻訳した内容です。
ページエクスペリエンス、ユーザー体験を良くする上での考え方や具体的な方法がわかりやすくまとまった記事でした。

特にヒートマップを使ったサイト改善は有名ですが、「まだヒートマップは使ったことがない」という方はぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

ページを改善することは、コンバージョンの改善にも繋がります。やるべきことは多いですが、アップデートの告知をひとつの機会として、施策を整理してみるのも良いかもしれません。

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投稿 Googleの新アルゴリズムとページエクスペリエンスについてSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

3,000万ユーザーを集客した結果わかった、SEOに関する30の教訓

SEO Japanでもたびたび紹介しているNeilpatel.com。多数の有益な記事が記載されており、ニール・パテル氏自身の知名度も抜群です。大量のトラフィックを獲得していることは想像に難くないですが、その成功の秘訣はどこにあるのでしょうか。

今回は、氏が特に重要と考えているだろう30個のアドバイスを共有している記事を紹介します。

単にSEOの施策リストというわけではなく、ブログ運営で必要な姿勢や考え方、繰り返すべきでない失敗など、広範囲に渡り扱っています。

上記のスクリーンショットでお分かりの通り、私はSEOから私のWebサイトへ、3,000万のトラフィックを獲得している。

細かく言えば、その数はもっと増えるのだろうが、誰が正確にカウントすることができようか?

面白いことに、Googleが継続的にアルゴリズムのアップデートを行っているにもかかわらず、私は自身のサイトへのトラフィックをめったに確認しない。

あなたがSEO担当者であれば、私は矛盾しているように思えるかもしれない。なぜ、トラフィックに注目しないのかと。

なぜなら、私は過去数年間で大きな教訓を得たからだ。多くは、自身のミスに原因がある。

今回の記事では、私はそのことをお伝えしようと思う。私の失敗から、あなたが学ぶものがあるはずだ。

1.固執するのはコンバージョンであり、ランキングではない

かつて、私は文字通り毎日、ランキングを確認していた。

さらに、Google Analyticsを日に4~5回訪れ、常にトラフィックを確認していた。

当時、私が気にしていたのはそれだけだった。自然検索からのトラフィックを増やすことだけに注力していたのだ。

しかし、このような状況に陥ってしまった。ランキングとトラフィックは時をかけて上昇していったが、収益はそれに比例してあがることはなかったのだ。

例えば、2017年の第1四半期では、SEOからの流入は39.52%上昇したが、収益の上昇はたったの4.29%だった。

私はそこで、トラフィックが全てではないことを学んだ。トラフィックを収益に変換できなければ、意味がないのだ。

コンバージョンを発生させる適切なキーワードに注力すること、コンバージョンのためにWebサイトを常に最適化し続けること、これらが必要であると学んだのだ。

あなたがまずすべきことは、Crazy Eggをインストールすることだ。そして、ヒートマップを確認し、ユーザーがクリックする箇所を探そう。そこからWebサイトのデザインやコピー文を、もっと売上に寄与するよう、調整していくのだ。

2.SEOからのトラフィックを上昇させる最も簡単な方法は、他国への展開である

このWebサイトがSEOからのトラフィックを多く獲得していることはご存知だろう。しかし、どの国からのトラフィックが最も多いか、ご存知だろうか?

もし、アメリカからだろうと考えているのであれば、それは間違いだ。

ブラジルが私のWebサイトにおいて最も人気のある地域だ。インドがその後に続く。

インターナショナルSEOは、トラフィックの拡大と成長のための最も簡単な方法である。SEOをグローバルに展開する前に読んでおくべき記事を紹介しよう。
※注:全英語

3.キーワードは、とても、とても、とても、とても重要だ

かつて、私はコンテンツを執筆する際、その記事で使用すべきキーワードについて、それほど注意を払っていなかった。

私のチームは、それが間違っていることを証明した。

以前、私はコンテンツを人に対して書くことに注力しており、検索エンジンについてはそれほど気にしていなかった。反対に、私のチームはキーワードを非常に注力していた。

ブラジルからのトラフィックの成長を見てみても、正しいキーワードに注力した結果であると考えている。

コンテンツを書く前にUbersuggestに行き、使用する予定のあるキーワードをいくつか入力すること。これだけでも大きな助けとなる。

Ubersuggestでは上記のようなレポートが手に入る。また、左側にある「キーワード候補」をクリックして欲しい。

そこには、あなたのターゲットとなりうるキーワードのリストが表示されているはずだ。

「関連」、「疑問」、「比較」などのタブもご確認いただきたい。何百というキーワードが得られるだろう。

関連するキーワード、また、理想的にはCPCが高いキーワードを全てピックアップしよう。これらはトラフィックだけでなく、収益も発生させるキーワードなのだ。

私はブログ記事を書く際、常にこの作業を行っている。毎回だ。

4.AMPページはより多くのSEOトラフィックを発生させる

AMPページは非AMPページよりも、モバイルデバイスでの読み込みが速い。

AMPのフレームワークに馴染みがないのであれば、こちらを読んで欲しい。

AMPページについて、多くの人が伝えていない項目は下記である。

  • アメリカ、カナダ、イギリスなど、インターネットのインフラが整っている地域では、トラフィックの大きな上昇は見られない。
  • ブラジルなど、インターネットのインフラが整っていない地域では、AMPページを持つことで、モバイルの検索結果からのトラフィックは10~15%ほど上昇する。
  • AMPページでは、通常のレスポンシブデザインのページほど、訪問客を顧客へとコンバートしない。そのため、AMPページを採用する際は、コンバージョン率が上昇するか、テストを行うべきだ。

5.SEOはペイド広告ほどコンバージョンしない

SEOの取り組みを始めたばかりのころ、どの程度のトラフィックを得られるか、見込みを算出していた。

しかし、上位に表示されたとしても、目標の数字にはいつも届かなかった。

大きな原因はこうだ。自動車保険のようなキーワードを広告で入札した場合、多くの人々を下記のようなランディングページに連れてくることができるだろう。

しかし、自然検索で上位表示されるためには、コンテンツによってそれを叶えなくてはならない。そのため、そうしたページは下記のようになるはずで、コンバージョンは低くなるだろう。

SEOが悪いというわけではない。実際、長い目で見れば、ペイド広告よりも安くなり、ROIも良くなるだろう。

しかし、広告では100人の訪問客と3つの契約を獲得できたとしても、それと同じコンバージョン率を、SEOからのトラフィックで得られることはできない。

おそらく、SEOは広告と比べてコンバージョン率は2~3倍ほど低くなる可能性がある。しかし、SEOは広告より安く施策できるため、収益性は高いはずだ。

6.リマーケティングはSEOからのROIを発生させる、最善の方法の1つである

SEOからの流入が多く獲得できていれば、コンバージョンを増やすために実施する簡単な戦略がある。

Facebook、Google、YouTubeにいるユーザーへのリマーケティングだ。

あなたのサイトに訪れ、コンテンツを読み、あなたとブランドへの信頼を築いてくれるはずだ。

そして、彼らに対し、あなたの製品やサービスを宣伝する広告を提示しリマーケティングすることにより、彼らをランディングページに遷移させ、売上の上昇が見込める。

私は何年もこの方法を採用している。過去のリマーケティング用の広告を記載しよう。

私がリマーケティングを行った地域は、リードの内、46%を占めている。

7.過去のコンテンツのアップデートを怠らない

私は週に1度、新しいブログ記事を投稿している。時間があれば、投稿頻度を増やすよう努めている。しかし、今の所、週に1度としている。

私が日々、どのくらいの数のブログ記事をアップデートしているか、想像できるだろうか? 実質的には、0である(少なくとも、私にとっては)。

しかし、私のチームは毎日3つの過去のコンテンツをアップデートしている。1ヶ月で約90記事だ。

すでに数百ページのコンテンツがあるならば、過去のコンテンツのアップデートを怠らないでほしい。さもなければ、トラフィックが急激に落ちてしまうかもしれない。

Content Decayを使用すれば、どの記事をアップデートすべきかを示してくれる。

こうすることで、SEOからのトラフィックを継続的に伸ばすことに役立つ。停滞期に陥ることや、大規模な下落を防ぐことができるはずだ。

8.タイトルタグの最適化を怠らない

ランキングを上昇させる最も簡単な施策の1つは、タイトルタグの最適化である。

説得力のあるコピー文と多くのクリック数を得られれば、Google検索の順位もすぐに上昇するだろう。

我々は、アメリカ以上に、ブラジルに対し、この最適化作業のために多くの時間を費やしている。

ブラジルでのインプレッション数はアメリカでのインプレッション数と同程度であるが、タイトルタグの改善とテストに注力しているメンバーが多くいるため、ブラジルではSEOのトラフィックは95%も多い。

クリック数を上昇させるためのアドバイスが必要であれば、「500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実」を参照して欲しい。

他の方法として、Ubersuggestの「コンテンツ候補」のレポートを使用するという手もある。

このレポートの右側に、FacebookとPinterestの共有数が表示されている。左側には、その記事のタイトルが表示されている。

一般的に、ユーザーはタイトルが気に入れば、それをシェアする傾向が強くなる。そのため、多くのシェアを獲得しているタイトルを確認し、それらからアイデアを得て、自身のWebサイトのクリック数とランキング上昇のためにどう使用できるかを考えてみよう。

9.URLに日付は含めない

かつて、私は下記のようにURL内に日付を含めていた。

Neilpatel.com/2017/12/title-of-post/

こうすることで、そのコンテンツが特定の日付と関連していると、検索エンジンが想定してしまうことになる。その日付が古くなるにつれ、検索エンジンはあなたのコンテンツの関連性は低く、古いコンテンツであると想定してしまうだろう。

タイトルから日付を削除したタイミングで、SEOからのトラフィックは30日間で58%上昇した。

URL内に日付を含めているのであれば、コンテンツに変更を加えたタイミングで、古いコンテンツから新しいコンテンツへの301リダイレクトを設定しよう。さもなければ、ランキングが下落してしまうかもしれない。

10.ポップアップの使用を恐れない

ポップアップを嫌いだろうか? むしろ、嫌いではない人はいるだろうか?

しかし、ポップアップを使うWebサイトは多い。なぜなら、効果的だからだ。

上位表示されているページの多くが、ブログ関連のコンテンツだろう。

そして、ブログ記事はダイレクトのコンバージョンが少ない傾向がある。なぜなら、ユーザーはコンテンツを読むために来ているからだ。

SEOからのコンバージョンを最大化させるために、イグジット(出口)のポップアップの使用を検討しよう。そうすれば、より多くの訪問客を顧客へとコンバートできるはずだ。

私のサイトを離れる際、多くの場面で下記のポップアップを目にしているはずだ。

こちらのクイズにユーザーを遷移させることも、私にとっては、SEOからの訪問客を顧客へとコンバートすることになる。

Hello Barを使用すれば、すぐにこの施策を真似ることができる。B2B、ECサイト、また、リードジェネレーションのサイトにとっても、この施策は効果的だ。

11.ブランドクエリはランキングに影響する

ランキングの上昇のためにはリンクが必要であると、皆が口をそろえて言う。

しかし、ブランドクエリについて言及する人は僅かだ。

Googleの元CEOと元Webスパムチームのトップは、ブランドの重要性を強調している。

私のSEOの成長の大きな理由の1つが、私のブランドの成長である。私の名前を検索し、私のWebサイトを発見する人が多くなるにつれ、より多くのSEOからのトラフィックが発生するという、直接的な相関関係が確認できている。

私のブランドの成長の経過を見てみよう。

私の名前に関連したキーワードでのGoogle検索は、過去16ヶ月で190万を超えている。

12.有料リンクにお金を費やさない

私は16歳の頃からSEOを行っている。非常に長い時間だ・・・。

SEOを始めたばかりで、私がまだ若かった頃、私は有料リンクに手を出していた。そして、「オンラインカジノ」、「オンラインポーカー」、「ウェブホスティング」、「自動車保険」、「クレジットカード」、などのキーワードの上位表示を独占していた。

こうしたWebサイトからアフィリエイト収入を得ていたのである。

しかし、その全てが短命に終わった。

なぜだろうか?

なぜなら、私はリンクを購入していたからだ。そして、ついにGoogleは私の全てのサイトにペナルティを与えた。

もし、私がリンクを全く購入していなければ、こうしたサイトが上位表示されるまでに、より多くの時間がかかってしまっていたはずだ。しかし、今日でも上位表示されており、そこからの収益も得られていたはずだ。

リンクは購入してはいけない。悪習であり、近視眼的な考えだ。

13.ゲスト投稿は、リンクの構築ではなく、ブランド構築のために行う

ブランディングの重要性については、すでに述べた。

そして、ブランド構築のための優れた方法であり、間接的にSEOからのトラフィックを獲得する手段として、ゲスト投稿が挙げられる。

しかし、ゲスト投稿をリンク構築の手段として使用すべきではない。

ゲスト投稿のオファーを出すサイトの殆どは、そのリンクをnofollowにしており(そうすべきだ)、また、Googleはそれがゲスト投稿であると十分に理解しているため、Forbesのようなサイトからでも、ゲスト投稿へのリンクを無視するようになっている。

人間にとっても、アルゴリズムにとっても、それがゲスト投稿であると理解することはたやすい。

しかし、ゲスト投稿をブランド構築の手段として使用するのは、優れた考えだ。注力するのはリンクではなく、コンテンツの品質である。

14.内部リンクを忘れるべからず

私のWebサイトで最も順位の高いページは何か、ご存知だろうか?

内部リンクが設置されているページである。

内部リンクの効果が見られるまでに6ヶ月から1年ほどかかるが、それでもなお、この施策は効果的である。

コンテンツを作成する際、それが意味を成す場合は常に、過去に作成した記事へ発リンクを設置している。

しかし、私は大きな失敗をしていた。過去に作成したコンテンツから、新しく作成したコンテンツへのリンクの設置はしていなかったのだ。

この変化は私にとって非常に大きかった。その影響が出るまでには時間がかかるが、非常に効果的なのだ。

私の記事は「Eメールマーケティング」のような競合性の高いキーワードでも上位表示されているが、この施策がその原動力となっている。

15.Googleが唯一の検索エンジンではない

Googleは最も知名度の高い検索エンジンではあるが、あなたが注力すべきたった1つの検索エンジンというわけではない。

YouTubeが2番目に巨大な検索エンジンであるということをご存知だろうか。

また、Bingからも多くのトラフィックが見込める。

Bingでの上位表示を目指すのであれば、こちらの記事を読んでいただきたい。

もしくは、下記の動画をご視聴いただきたい。

YouTubeについては、【2020年版】YouTubeチャンネルを伸ばすための厳選された17のテクニックが詳しい。ここで説明されている施策はとても効果的だ。私のYouTube SEOのトラフィックを見て欲しい。

28日間で、429,501のビューをYouTube SEOから獲得している。

16.スピードは正義

サーバーが速く、Webサイトが最適化されているほど、より多くのトラフィックを獲得できる。

数年前、知人のオティス氏は、GoodReadsという彼のWebサイトのサーバーを追加した。

その後1ヶ月以内で、SEOからのトラフィックは20%以上アップした。

スピードの評価は、Googleのアルゴリズムに組み込まれている。デスクトップとモバイルの両方で最適化しよう。

自身のWebサイトのスピードを計測する簡単な方法は、SEOアナライザーにURLを入力することだ。

モバイルとデスクトップの両方のロードタイムに分割され、改善箇所も記載されたレポートが手に入る。

17.質は量を凌駕する

かつて、SEOは質よりも量が重要だった。

現在は、このような状況ではない。何百万のブログの中から、Googleは公平に選ぶようになっている。

About.comの例を見てみよう。彼らは最終的にDotdashと名前を変え、その戦略も変更した。

彼らはAbout.comで掲載されていたコンテンツを、6つのバーティカルなサイトに移動させ、900,000の低品質な記事を削除した。

この施策によりトラフィックが回復し、収益は140%も増加した。
※参考:「SEOは死んだのか?」、データから考えるSEOの滅亡論

高品質なコンテンツの作成に注力しよう。これが、記事数を抑え、素晴らしい内容を作成しようと、私が努めている理由である。

18.コンテンツマーケティング以上にツールは効果的

かつて、私はコンテンツマーケティングに全ての労力を注いでいた。多くのリンクとトラフィックをもたらしてくれるからである。

しかし、時間がたつにつれ、無料ツールが最も多くの自然リンクを獲得することに気がついたのである。

Ubersuggestを例に挙げよう。作成に数年を費やしたが、獲得したリンク数を見て欲しい。

30,603本のバックリンクだ。非常に大きな数字と言えよう。

私のようにツールを作成するリソースが無いのであれば、Code Canyonから$10~$20でホワイトレーベルのツールが購入できる。文字通り、あらゆる業界のツールが揃っている。

19.SEOに依存しすぎない

私がSEOに着手し始めた頃、私が考えうる物事はSEOのみであった。

私にとっては、それが最善のマーケティング・チャネルだったのだ。大企業とも競争できる可能性があったためである。

今日でも、私は他のあらゆるマーケティング・チャネルよりも、SEOが好きである。

しかし、他のマーケティング・チャネルをないがしろにしているわけではない。

数年前であれば、1つのマーケティング・チャネルにより、ビジネスを行うことは可能であった。

YelpはSEOで、Dropboxはソーシャルメディアで、FacebookはEメールの招待で。

こうした日々はかつての存在となっている。たった1つのチャネルからトラフィックを構築することはもはや不可能だ。

SEOは行うべきだが、同時に、ペイド広告、ソーシャルメディアマーケティング、Eメールマーケティング、プッシュ通知など、他のチャネルも活用すべきだろう。

トラフィックのソースを分散させ、SEOに依存することはやめよう。

20.人々はデータにリンクすることを好む

独自のデータ構築のためにお金と時間を費やすことは、リンク構築のおける簡易な方法である。

私が作成した、コンテンツマーケティングのトレンドと、ソーシャルメディアのトレンドの記事を見て欲しい。

これらの記事には、多くのデータ、統計、チャートなどを記載している。

結果はどうだったか? 多くの被リンクを獲得できた。

コンテンツマーケティングのトレンドの記事は447本以上のリンクを獲得している。

独自のデータを収集する時間がないのであれば、手助けしてくれる人をUpworkで探すことができる。

21.インフォグラフィックの存在を忘れてはならない

今日でも効果を発揮するSEO戦略の中で、私が好きなものとして、インフォグラフィックが挙げられる。

NeilPatel.comのブログ記事に多くインフォグラフィックを掲載している。

インフォグラフィックはこのブログから始めたわけではない。過去のブログである、Quick SproutKISSmetricsでも掲載していた。

KISSmetricsに掲載したインフォグラフィックが上位表示されていた際の、興味深い統計がある。

2010年から2912年の間で、47のインフォグラフィックが2,512,596の訪問と、3,741のユニークなドメインからの41,142本の被リンクを獲得している。また、41,359のツイートと20,859のいいねも獲得している。

デザイナーを雇う余裕が無いのであれば、InfogramCanvaを利用すれば、独自の作成も可能だろう。

22.Googleは重複コンテンツにペナルティを与えない

多くの重複したコンテンツをWebサイトに掲載したくはないだろう。ユーザー体験としてベストではないからだ。

しかし、「重複したコンテンツを理由にGoogleがペナルティを与えることはない」ということは覚えておくべきだ。

ただし、Googleは重複したコンテンツを上位に表示させない。

そのため、時間を費やして作成した、素晴らしく、ユニークなコンテンツは、自身のWebサイトで最初に公開すべきだろう。

数時間後、もしくは、安全策を取る場合は数日後、FacebookやLinkedInなど、あなたのコンテンツを受け入れてくれるあらゆる場所で公開すればいい。

文字通り、作成した全ての言葉を、ソーシャルメディアに投稿するのだ。こうすることで、認知とブランディングに貢献してくれるだろう。

また、自身のWebサイトで公開したコンテンツがすでにGoogleにインデックスされている状態にしよう。

そうすれば、GoogleはそのコンテンツがあなたのWebサイトで最初に公開されたものであると理解できる。

それでも、LinkedInで公開したコンテンツが上位に表示されることを懸念するかもしれない。それでも、ブランディングとしては優れているのだ。

言い換えれば、重複コンテンツという状況を作るとしても、コンテンツの再利用について、心配することはない。

例えば、まさにこの記事を見て欲しい。私は、このコンテンツを4つのシリーズにわけたポッドキャストで再利用している。

23.車輪の再発明はしない

私は週に数時間、キーワード調査のために時間を割いている。新しいキーワードで順位がついているか、把握するためだ。

そして、私は新しいコンテンツのトピックや使用すべきキーワードを発見するための簡単でより良い方法を思いついた。

Ubersuggestに行き、競合サイトのドメイン名を入力し、検索しよう。

左側のナビゲーションで、「トップページ」をクリックしよう。

競合サイトの中で人気のあるページの全てが記載されたレポートが表示される。このリストから、あなたのWebサイトで作成すべき種類のページのアイデアを得られる。

また、「流入見込み」の下の「全て見る」をクリックしよう。すると、そのページへのトラフィックを発生させている全てのキーワードが表示される。

今後作成すべきトピックと、そのトピックに対するキーワードが得られるのだ。

24.一般的なドメイン名は使用しない

No.11で、ブランドクエリがランキング上昇の手助けになるという解説をした。

これを学んだ後、私はドメイン名がキーワードとなる完全一致のドメインの購入を決断した。

その結果、大きな努力もなく、ブランドクエリを大量に獲得することができた。

しかし、問題もあった。たとえ上位に表示されたとしても、多くの場合、クリック率が非常に低かった。

クリック率が低いという状況は、Googleに対し、「あなたのブランドが強力ではなく、人々が好んでいない」ということを伝えることになる。その結果、ランキングに悪影響を与えるだろう。

そのため、Hotels.comのようなブランディングに費やすお金がない限り、完全一致のドメインに注力するのではなく、人々の記憶に残るようなブランド戦略に注力しよう。

ユニークで、書きやすく、覚えやすいものを考えてみよう。

25.ブラックハットSEOから学ぶものもあるが、ダークサイドに足を踏み入れてはならない

ブラックハットSEOも興味深いデータと実験を提供してくれる。

多くの場合、長くは続かない施策だ。しかし、興味深い施策ではある。

ブラックハットSEOの施策を行うことは推奨しないが、彼らの動向を追うことは、強く推奨する。

彼らの動向を追う最も簡単な方法は、Blackhat Worldを閲覧することだ。

ここでは、多くの人々が自身の見解を共有している。大規模なGoogleのアップデートがあるタイミングは特に。

繰り返すが、彼らの手法を実践することを、私はおすすめしない。

しかし、彼らの動向を追うことで、順位上昇に寄与する「ホワイトハット」のテクニックを発見する手助けとなるかもしれない。

彼らが行う全てが、悪い行為というわけではない。彼らの多くが、効果的な施策を行ってもいるのだ。

26.短いURLは長いURLよりも上位に表示される

かつて、私は記事のタイトルをURLに使用していた。

例えば、下記のようなURLを使用していたのだ。

Neilpatel.com/blog/30-lessons-after-30-million-seo-visitors/

その後、私はURLを短くすることにした。

Googleは短いURLの方を好む。私自身、それを実感している。短いURLを使用しているのも、そのためだ。
※参考:1,180万の検索結果を分析した結果、自然検索のランキング要因についてわかったこと

1位に表示されているURLの文字数の平均は、10位に表示されているURLの文字数の平均よりも、9.2文字短い。短いURLの使用を心がけよう。

27.リストのパワー

Googleの検索結果の上位に表示されたいのであれば、あなたのコンテンツがより多くの人に読まれる必要がある。

ソーシャル経由であれ、プッシュ通知であれ、Eメールのお知らせであれ、より多くの人々があなたのコンテンツを読めば、より多くのエンゲージメントが発生し、より多くのリンクが集まる。

かつて、私はコンテンツを作成するたびに、手作業でこれを行っていた。また、そのコンテンツへのリンクを設置するよう、皆に依頼していた。

効果はあった。しかし、時間はかかるし、作業も大変だ。

今日では、私はより良い方法を採用している。コンテンツを新しく作成するたびに、多くのEメールを送付しているのだ。

今では、20,000から50,000のクリックを、Eメールから獲得している。

もちろん、あなたもすぐにその数のクリックを獲得できるわけではないだろう。この数に至るまで、私もEメールのリストの作成に数年かかっている。

しかし、Eメールアドレスの収集は、今日から開始することができる。Hello Barを使用すれば、それも容易いだろう。

そして、リストが増えるにつれ、あなたの記事へのクリックとリンクの数も増え、結果的に、ランキングの上昇へとつながるはずだ。

28.足元をすくわれるな

これは、私が学んできた中でも、最も厳しい教訓だ。

ブログを書き続け、自身のSEOを行うことは、本当に骨が折れる。時には、休憩も必要だろう。

私の昔のブログであるQuick Sproutでは、私は月に12個のブログ記事を公開していた。それを、3年間続けたのだ。

ある日、私は1ヶ月間、ブログの更新をストップすることにした。30日間の休憩だ。

トラフィックはどう変化しただろうか? 32%も減少したのだ。

その後、私はブログを再開した。トラフィックはどう変化しただろうか?

以前の水準にすぐに戻すことはできなかった。

かつて獲得していたトラフィック数を再び獲得するまでに、3ヶ月間かかった。

物事がうまくいっている間は、その速度を緩めるべきではない。疲れていたとしても、公開し続けよう。あなたが止まってしまった瞬間、下落が始まってしまう。

そして、以前いた場所に戻ってくるまでに、多くの労力が必要となってしまう。

29.最高のSEOのアドバイスはカンファレンスで得られる

ここ数年で私が学んだSEOの最高のアドバイスは、カンファレンスで得ることができた。

ただし、各セッションに座り、聴講するだけで良いというわけではない。もちろん、それでも多くの学びを得られるが。

最高のSEOのアドバイスは、ネットワーキングで得られるのだ。カンファレンスに赴けば、数千ではないにしろ、数百人のSEO担当者と交流できる。セッション後にバーに行き、参加者と交流すれば、様々な話しが聞けるだろう。

そうしたアドバイスの中には、驚くべきものもあるはずだ。これが、私が今までSEOの戦術を学んできた方法であり、それは今日においても有効である。

30.学ぶ姿勢を止めない

明らかだと思われるかもしれないが、人々はうまくいっている間、自己満足をしてしまう。

Googleは平均して毎年3,234回のアップデートを行っており、時が経つにつれ、その数は増えている。

少し考えてみて欲しい。1日で約9回もアルゴリズムは更新されているのだ。

その変化はとても速いため、あなたの知識が最新の状態でなければ、生き残ることは難しいだろう。

もちろん、理想としては、ユーザーや訪問者にとって長期的な目線で最善となる施策を行うことだ。GoogleはそうしたWebサイトを上位表示するだろう。

しかし、だからといって、この業界で起こっていることを無視していいわけではない。

SEOについてのあらゆるブログを読む、(前述の通り)カンファレンスに参加する、テストサイトで実験を行う。自身をより良くしていくべきである。

常に改善し、常に学ぶ姿勢が、私を大きく支えてきた。何年もの間、私が順位を上昇させ続けることができた理由の1つである。

まとめ

ランキングが上昇するにつれ、SEOに費やす時間が増えるにつれ、学ぶことは増えていくだろう。

しかし、願わくば、あなたに無駄な時間を費やしてほしくないし、私が犯したミスを繰り返さないで欲しい。これらの学びを、苦しい方法で得る必要はないだろう。

これが、今回の記事を作成しようと決意した理由である。あなたの時間を節約し、目標とするトラフィック数にいち早く到達できるよう、願っている。

この記事で紹介したどのレッスンがお気に召しただろうか?

この記事は、NEILPATELに掲載された「30 Lessons After 30 Million SEO Visitors」を翻訳した内容です。
今回の記事を読み、思うところは、やはり「SEOは複数の小さな施策の積み重ねだ」といったところです。多くの有益なアドバイスが共有されていましたが、この中の数個を行えばすぐにランキングが上昇するわけではないでしょう。

ついついサボってしまいがちな施策や気遣いが、結果として大きな違いを生むのだろうと感じました。SEO Japanもニール・パテル氏の姿勢を見習い、長期的に愛されるブログを目指していきたいと思います。

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【無料ダウンロード】「テクニカルSEOガイド」を翻訳・リリースしました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

SEOを行う上では、コンテンツの作成・ブラッシュアップも重要ですが、サイトの構造を整理したり、スピードを改善したりといった施策も必要になってきます。いわゆるテクニカルSEOと言われるものです。

今回はそんなテクニカルSEOについて、Backlinkoの許可を得まして、「テクニカルSEOガイド」を翻訳・リリースいたしました。
(翻訳元:Technical SEO: The Definitive Guide

サイトの技術的なSEOの課題を解消する上での基礎や、方向性を示したガイドとなっています。

ぜひテクニカルSEOに取り組む上での参考としていただければ幸いです。

※ダウンロードはこちらからお願いいたします → テクニカルSEOガイド(基礎編)

ホワイトペーパーの目次

  1. テクニカルSEOの基礎
  2. Webサイトの構造とナビゲーション
  3. クローリング・レンダリング・インデキシング
  4. 内容の薄いコンテンツ・重複コンテンツ
  5. ページスピード
  6. テクニカルSEOのアドバイス

ダウンロードはこちら

テクニカルSEOガイド(基礎編)

投稿 【無料ダウンロード】「テクニカルSEOガイド」を翻訳・リリースしましたSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

SEOの成果が出るまでには、どれだけ待てばいいのか?

「SEOには時間がかかる」とはよく言われることですが、「果たしてどれくらいで成果が出るのか?」はよくある質問のうちのひとつです。

投資するのもタダではない以上、芽が出るまでの期間を知っておきたいというのは当然の心情でしょう。

今回はそんなよくある質問に対して、SEOコンサルタントがSEOの3つの変数を取り上げて語った記事となります。

既にSEOに取り組んでいる方も、これから取り組まれる方も参考にしていただければと思います。

SEOで成果を得られるまでにかかる時間を左右する3つの要素がある。

それは、競合の取り組み・被リンク・コンテンツだ。

私がSEOの専門家としてよく受ける質問のひとつに、「SEOにはどれくらいの時間がかかるか?」というものがある。

クライアントが明確な回答を求めていることは当然ではあるものの、SEOには関連する変数がいくつもあるため、そのすべてを明確に回答する方法がなく、質問を受けるたびに私は困ってしまう。

SEOの成果が出るまでの時間を推測するには、「Webサイトの最適化」「競合の最適化への取り組み」にかかわる変数をすべて評価しなければならない。

これにより、ただでさえ複雑な質問への回答が余計に複雑さを増す。

「Pawn Starsから検索シェアを奪うにはどれくらいの時間がかかるか?」
「推測ではあるが・・・」

SEOの成果が出るまでの期間を見積もる上では、4ヶ月から1年ほどの範囲で答えざるを得ない。

その期間は、3つの主要な変数に基づいている。

  • 競合の取り組み
  • 被リンク
  • コンテンツ

これらの変数の背後に何かデータがあったとしても、この質問に答えるための公式はないことを伝えることは重要だ。

回答を導きだすためには、シンプルな要素だけではなく、複雑な要素も検討しなければならない。

SEOの成果が出るまでの期間を推測するためには、まずどれだけ迅速に取り掛かれるか、その結果を評価できるようになるかが重要だ。

そして、得られたデータの外の要素からもヒントを得て、特定のポジションに到達するのかをかかる時間を把握する。

SEOの成果が出るまでの時間に影響する3つの要素

①競合の取り組み

サーモン風味の朝食用シリアルなどのニッチな商品を扱っている場合は、競合することはないだろう。

しかし、人が実際に購入する製品やサービスを扱う場合は、人の需要に基づいて程度の差はあれ、様々な競争に直面することになる。

例えば、小さな地元の市場にサービスを提供する配管工は、大規模な都市にサービスを提供する不動産ブローカーよりも競争が激しく、国の住宅ローン会社より競争は激しくない。

ご想像のとおり、競合するWebページが多いほど、検索結果の上部に到達するまでの時間は長くなる。

これは一貫性のあるパターンとなるが、下位のページを上回る方が簡単かつ高速だ。

しかし、検索結果を登っていくにつれ、各ステップにおいて多くの労力と時間がかかることなる。

これは競合他社が増えることと、上位ページがその背後にSEOの専門家を携えている傾向があること、その両方の事実によるものだ。

競争の見過ごされがちな側面に、競争率と、上位のWebページの背後についているSEO専門家の能力との相関関係がある。

次のように想像してみてほしい。

ユーザーのニーズにより、企業はニッチな市場に追い込まれ、競争が激化していく。

その競争は、彼らに競争力のある取引を提供するように促す。

それは、彼らが利益を維持するために市場のより大きなシェアを取らなければならないことを意味する。

これは、通常より多くのリソースを投下できる大企業に有利な環境であり、彼らは業界で最高峰のSEO専門家を雇う余裕がある。

もし、この状況に直面している場合、長く険しい戦いが待ち受けるだろう。

したがって、競合他社のSEOの全要素を評価する必要があるが、それは現在の状況のみならず、その先をも見据える必要がある。そしてそれは出発点に過ぎない。

また、過去数か月間の彼らの活動を見て、その後も彼らの活動を追跡し続ける必要がある。

競合を追い越すために、そして、追い越したいのであれば、彼らよりも多くの努力をすることが求められる。

②被リンク

SEOにおいて、リンクが依然として大きな役割を果たしていることは公然の事実だ。

しかし、リンクがSEOの成果にどのような影響を与えるかどうかは、より深いいくつかの要因に依存する。

まずは、Webサイトへのリンクの量だ。

一般的に、より多くのリンクを獲得することはSEOの迅速な成功に役立つが、ただ多ければいいわけではない。

関連性の高いWebサイトからの高品質なリンクが少ないと、低品質なリンクが大量にある場合よりも、結果に大きな影響を及ぼす。

高品質なリンクは獲得するのが難しく、競合が真似するのも難しくなるため、そういったリンクの獲得は重要だ。

また、自動化して生成されたリンクとは対照的に、高品質なリンクの効果は長く続く傾向がある。

一方で、リンクを獲得する速さと、これまでにリンクを獲得してきたペースも要因となり得る。

リンクの急激な増加は、ランキングを操作する不自然な試みを表す可能性があるからだ。

Googleのウェブマスター向けガイドラインに準拠しない方法を使用している場合や、急激な被リンクが増加した場合は、手動対策を受けることもあり得る。

以下はリンクの増加量を表したグラフだが、自然な形に見えるだろう。

以下は自然に見えないかもしれないが、メディアへの露出、新製品の発売、キラーコンテンツによるマーケティングプロモーションなど、他の要因によっては自然な増加になり得る。

以下は到底自然に見えないだろう。

したがって、一般的に関連性の高い高品質なリンクを早く獲得するほど、順位付けも早くなるが、注意が必要だ。

リンクを獲得する速度は、比較的安定した成長が求められる。

リンクビルディングの戦略がGoogleのガイドラインに従っている場合、リンクの増加は自然になる。

ブラックハットな戦術を使用した場合にのみ、不自然なパターンが見受けられる。

③コンテンツ

Webサイトに公開されたコンテンツは、上位表示の速度にも影響する。

最初に知っておくべきは、品質が非常に重要であることだ。

幸いなことに、Fiverr(クラウドソーシング)に依頼して用意した短文の記事を精査し続けたとしても、ランキングに影響を与えることはない。

一方で、長文コンテンツが良いという解釈もしないでほしい。

実際、SEO上有効な最低限の文字数や理想的な長さはない。コンテンツは、ユーザーの課題を解決するのに十分な長さである必要がある。

「新規のコンテンツを一度に大量公開するとGoogleに不自然とみなされ、ランキングに悪影響を与える可能性がある」という神話がある。

人々がこの神話を信じるのも無理はないが、Googleによって公式に否定されている。

すぐに使えるすばらしいコンテンツがある場合は、SEOの観点からいっても、すぐに公開しない理由はない。

早く公開すればするほど、ランキングに良い影響を与える。

公開を待つだけで、成果が出るまでに時間がかかってしまう。

Webページのランキングが、その年齢(ページエイジ)と相関していることは注目に値する。

新しいページは古いページほど良い順位になりにくい傾向にあるが、これはページエイジではなく他の要因によるものだ。

一方で、次の2つの理由から一度に公開するのではなく、一貫した公開スケジュールを維持することを推奨する。

  • 新しいコンテンツが定期的にWebサイトへ追加されることをGoogleに示す。これによって、クローラーがコンテンツをより頻繁にクロールするようになる
  • コンテンツが定期的に公開することで、ユーザーが頻繁にWebサイトへ訪れやすくなる。それにより、UXを向上させるシグナルがGoogleに送られる

また、コンテンツを作成することだけが良いわけではない。

コンテンツを削除することも、成果を出すための時間を早めることに役立つ。

重要なのは、保持するコンテンツ・改善するコンテンツ・削除するコンテンツを決めることだ。

ダニー・グッドウィンはこのトピックに関するウェビナーを主催し、Search Engine Journalが特定のアプローチを使用して、パフォーマンスの多数のページを間引いた方法を説明した。結果として、サイトの全体的なパフォーマンスは向上したとのことだ。

最終的に重要なのは、ユーザーのニーズを満たす独創的かつ有用なコンテンツを作成し、継続的に改善することだ。

また、高品質で長文のコンテンツは、低品質、または短いコンテンツと比較してより多くのリンクを獲得する傾向がある。

実際、Backlinkoのブライアン・ディーンは9億1,200万のブログ記事を分析し、長い形式のコンテンツは短い記事よりも平均して77.2%多いリンクを獲得していると判断した。

コンテンツはそれ自体でも重要な役割を果たすが、リンクビルディングにも良い影響を与えるため、一石二鳥と言えるだろう。

「それで、その推測は正確なのでしょうか?」という質問

我々の仕事は気象学者の仕事によく似ている。

持てる限りの知識・経験・ツールをすべて用いても、我々はしばしば判断を間違う。

クライアントの望むような成果が迅速に出ないとき、私は厳しい目を向けられることになる。

気象予報士が「雨は降らない」といったのにもかかわらず雨が降り、私のビーチプランが台無しにされた時のように。

SEOの専門家の仕事のひとつは、クライアントの期待に応えることだ。

しかし、これは多くの専門家にとって困難な仕事ともいえる。

非常に多くの営業マンが都合の良いことを並べてきたせいで、多くのクライアントは非現実的な期待を抱くことになっている。

その結果、多くの企業はSEOを数週間、または数か月程度しかかからないものだと考えている。

確かに競争のほとんど見られない領域であれば、わずか数週間で順位が上がり、流入が増加するケースもある。

一方で、それなりに競争が発生する領域では数か月かかる場合があり、競争の激しい領域では1年以上かかることもある。

例えば、我々のチームは「マーケティング会社(marketing company)」というキーワードでWebサイトを1位にすることができた。

しかし、我々の高度なスキル・人材・リソースにもかかわらず、1年の地道な作業が必要となった。

他方で、ほとんどオンラインでの優位性を持たないクライアントが最適化されていないWebサイトの公開後に我々のもとへ相談しにきたことがある。

彼自身の名前で1位を取っていたため、これは彼に対し、かなりの取引をもたらした。

幸い、彼自身の名前では競争がほとんど発生せず、競争相手のWebサイトには権威性がほぼなかったため、検索結果の数ページを数週間で思いどおりに埋めることができました。

また、クライアントや代理店でさえ、SEOの成果を早く出すためにウェブマスターガイドラインに違反する戦術を使用しているケースを見てきた。

ブラックハットな戦術は短期的にうまくいくかもしれないが、最終的にはペナルティを受け、開始当初より順位を下げる結果になるだろう。

Googleから語られたこと

SEOの成果を確認するためには、数か月から1年を投資する準備が必要となる。しかし、それでも良い成果を得られるとは限らない。

GoogleがSEOの成果について触れた動画は以下だ。

実際、ティム・サウロによる包括的な統計分析によると、新規公開されたページが1年以内にトップ10にランクインするのは、全体の5.7%のみということだ。

そして、一度上位表示を達成したとしても、その栄光がいつまでも続くわけではない。なぜなら、競合他社は常にその地位を狙って施策しているからだ。

言い換えれば、SEOは終わることのない継続的な取り組みと言えよう。

まとめ

SEOに取り掛かるまでの間に、SEOの成果が出るまでの時間を正確に予測することはできない。

ただし、特定の変数に基づいて裏付けのある推測を行うことはできる。

そして、時間の経過と共に、特定の領域において競合他社と比較し、どれだけの時間がかかるかをより良く理解できるようになるだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「How Long Does SEO Take?」を翻訳した内容です。
SEOは広告出稿と比べて、成果を感じられるまでの期間が長い取り組みです。

記事の中には4ヶ月~1年とありましたが、実際にはそれ以上かかるケースも少なくないでしょう。特に新規で取り組む場合であればなおさらです。

しかし、「SEOには時間がかかる」という言葉を逃げ道にすることなく、時間がかかるからこそしっかりと仮説を立てて取り組んでいきたいですね。

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検索結果全体を意識するSEO、「On-SERP SEO」について

デバイスやテクノロジーの進化、ユーザー行動や嗜好の変化により、Googleの検索結果も以前とは大きく変化しています。

こうした状況の中、SEO担当者が行う仕事が従来のまま、というわけにはいかないでしょう。「10本の青いリンク」以外の検索要素に目を向ける必要がありますが、こうした現状を「On-SERP SEO」と呼び、各項目を解説した記事をCXLよりご紹介いたします。

SEO戦略全体の考察のために、きっと役に立つはずです。

SEOは日々変化している。

かつて、1ページ目に表示させる方法は、正しいキーワードの選択と、わずかなバックリンクが全てであった。そのような日々は、すでに過ぎ去っている。

Googleの検索結果は、もはや「10個の青いリンク」だけではなくなっている。

検索結果に表示されるリンクはよりリッチに、よりインタラクティブになっており、Webサイトへ与えられるクリック数は減少している。

新しいコンセプトが、従来のSEOのアプローチに取って代わっている。

自然検索の順位のモニタリングと改善のみではなく、より総合的な戦略を受け入れる必要がある。つまりは、「On-SERP SEO」である。

On-SERP SEOを行うことで、あらゆるWebサイトへのクリックを発生させるかどうかにかかわらず、各キーワードから得られるビジネス上の価値をより多く受け取ることができるだろう。

では、話を進めていこう。

「On-SERP SEO」とは何か?

「On-SERP SEO」とは、ターゲットとなるGoogleの各検索結果の表示領域を、可能な限り占めることに注力した、多角的なSEO戦略である。

また、特定の順位を最適化し、モニタリングするのではなく、各検索クエリ全体についての戦略でもある。

具体例を挙げながら、これを説明してみよう。モバイルデバイスで[ピザ]と検索した場合、下記の検索結果が表示される。

完全な検索結果はこちらから見られる。

従来の自然検索結果のリンク(青い、クリック可能なリンク)を発見することが非常に難しい。

自然検索の順位は、もはやビジビリティを獲得するために十分な要素ではなくなっているのだ。

そのため、自然検索の順位内に表示されるための努力をするのではなく、下記の項目を検討することが重要である。

  • 強調スニペットでの表示(さもなければ、検索結果の下部に押しやられる)
  • 動画カルーセル内に表示される動画コンテンツを保持する
  • 関連するエンティティ(ブランドなど)での表示を狙う
  • ユーザーが「関連する検索」のいずれかをクリックした場合、あなたのサイトが表示されるようにする
  • 「Interesting finds」の枠に表示されるコンテンツを保持する
  • ピザレストランを経営しているのであれば、近くのユーザーが検索した場合、ローカルビジネスとして表示されるようにする

キーワードによってGoogleの検索結果は変化するため、自身のブランドを可能な限り露出させるために、固有のアプローチが求められている。

なぜ、「On-SERP SEO」はホットな領域なのか?

「On-SERP SEO」自体は、新しい考えではない。

しかし、Googleの検索結果がよりリッチに、よりインタラクティブになるにつれ、従来の10個のポジションのみに注力することへの価値は低くなっており、その傾向は今後も続くはずだ。

ユーザーがあなたのブランドに関連する検索を行った際、いつでも、どこでも、あなたのブランドを際立たせる必要があるのだ。

状況はさらに複雑になっている。

例えば、2019年にGoogleが強調スニペットの重複をなくして以降、「ターゲットキーワードで1位をとるべきだろうか?」という非常にシンプルなこの質問に対し、簡単に答えることはできなくなった。

Googleによる強調スニペットの重複の削除は、強調スニペットに採用された場合における、自然検索結果からの排除を意味している。

そのため、かつて、あなたのWebサイトが1位に表示され、また、強調スニペットにも採用されていたとしても、今は強調スニペットのみに表示されるようになっている。

これは大きな問題なのだろうか?

「検索結果の1番上に表示されているではないか」と感じるかもしれない。

しかし、残念ながら、全ての自然検索に表示されるリンクが平等に作られているわけではない。

各強調スニペットの表示はそれぞれ異なっているため、どれがクリックを発生しやすいのか、それを知る術はないのだ。

実際、自然検索結果の上位に表示されている場合より、クリック率がずっと低くなる強調スニペットも存在する。

  • 左側:強調スニペット無し。クリックの26%は1位のURLで発生する。
  • 右側:強調スニペット有り。クリックの8.6%は強調スニペットで発生する。クリックの19.6%は強調スニペットのすぐ下に表示される自然検索結果で発生する。

現在、強調スニペットに採用されることで、結果として得られていたはずのクリック数の50%を失う可能性もある。

強調スニペットに採用された場合、例え実質の2位と考えられていたとしても、通常の自然検索結果内に含まれる方が喜ぶかもしれない。

非常に判断が難しい選択を求められているのだ。

あらゆる自然検索結果の上位に表示される強調スニペットに採用されるべきか?
それとも、通常の自然検索結果内にとどまることを好むべきか?

そこで、「On-SERP SEO」の出番である。上記の選択を検索結果ごとの基軸で判断すべきなのだ。

より多くのクリックを獲得できるのは何か?

  1. 検索結果の上位に表示される、サードパーティの情報(誰かの画像、関連するトピックなど)を付与された情報型の強調スニペット
  2. 商業インテントを満たしたリッチスニペット。クリック可能であなたのWebサイトに遷移させる

検証にはテストが必要であるが、この場合では、強調スニペットの下部に表示されるとしても、私はリッチスニペットの方を好む。

次の質問だ。この特有の検索結果において、どの要素を最適化すべきだろうか?

関連する検索、人気の商品、レシピ、検索サジェストなど、これら全てが(自然検索結果以外の)最適化すべき要素である

こうした分析が、我々の核となるターゲットキーワードのために必要なことになるのだ。

「On-SERP SEO」への最適化

まずすべきことは、どのようなコンテンツと戦術が、各クエリにとって最適化の手助けとなるかを特定することだ。

最も有益なコンテンツのタイプは、検索結果によって異なる。

そのため、最初のステップは、ターゲットキーワードを実際にGoogleで検索することである。モバイルとデスクトップの両方で検索し、あなたが取るべきアクションを特定しよう。

もし、この作業をスケールさせたいのであれば、クエリ単体ではなく、クエリの構文について考えてみよう。ケビン・インディグ氏が詳細をこちらに書いている。

現状、Googleの検索結果は2つのグループの要素で構成されている。

  1. 我々が最適化できるOn-SERPの要素
  2. バイヤージャーニーを変更するOn-SERPの要素

1.我々が最適化できる、On-SERPの要素

Googleは、Googleが保持するデータをベースとした、検索者にとって有益な機能を検索結果に追加している。

とある検索結果では、それが画像であるし、別の検索結果では、ニュース枠やショッピング枠かもしれない。

では、1つの検索体験でブランドの露出をより発生するために最適化が可能な、最も頻度の高い要素について見てみよう。

動画カルーセル

動画カルーセルは、モバイルとデスクトップの両方において、非常に多くの検索クエリで表示されている。

特にモバイルにおいて、動画カルーセルは検索結果の大きな面積を占めている。

モバイルの検索結果では、Googleはクリック可能な動画のタイムラインを表示しており、その動画内の特定のポイントを見られるよう、ユーザーを遷移させている。

「On-SERP SEO」においては、動画カルーセルは明らかにターゲットとなる要素だ。YouTubeの動画はカルーセルの最適化にとって非常に容易であるため、私はあらゆるコンテンツの動画バージョンを作成することを勧めている。

InVideoのようなツールを用いれば、このプロセスは容易となる。テキストベースのコンテンツをプロフェッショナルが仕上げたような動画に落とし込むのに、数分とかからない。

  • 「Article-to-Video」を選択し、重要点をコピー&ペーストする
  • テンプレートを選択する
  • ツールが動画を生成したら、独自の画像(スクリーンショットなど)を追加し、見栄えが良くなるよう、編集する

デフォルトでは、サブタイトルとトランジションだけでなく、ストックフォトとBGM(これはあまり素晴らしくはない)も含まれている。どこまで時間を費やせるかによるが、全ての変更と調整が可能である。

※参考:ストックフォトと、自ら撮影したオリジナルの写真。どう使うべき?

この戦略が悪用されているのを見ることは簡単だが、大量のスクリーンショットやGIFを伴った、プロセス重視の投稿に価値を見出すことも容易であるのだ。

画像検索結果

画像も頻繁に表示される検索要素であり、検索結果のファーストビューの大部分を占めることもある。

自然検索結果の上位を占めているのは画像だけ、という検索もある

基本的な画像検索のSEOを実施することや、Webサイトの各ページに画像を記載するということを省けば、このセクションに表示させるための特別なトリックは存在しない。

ビジュアルに対しての包括的なブランド戦略という考えは良いと思う。

それらの画像がクリック数を保証してくれることはないが、検索者が認知し、あなたのブランドを覚えてくれる手助けとなってくれる。

Webサイトの全ての画像にあなたのロゴを配置し、認知しやすいスタイルになっているか、確認しよう。

レシピカルーセル

レシピカルーセルは、食べ物に関連したクエリにのみ、表示される。

自身のサイトでレシピの記事を投稿している場合、レシピの構造化データを使用することが、レシピカルーセルに表示される手助けとなる。

ここで紹介されているプラグインの全てがschemaをサポートしている。こうしたツールを使えば、最適化の作業は非常にたやすいだろう。

ローカルパック

ユーザーが近くの場所を訪れたり、何かを行ったりしたいと考えているとGoogleが判断した場合、ローカルパックは検索結果の大部分を占める。

Googleがクエリと検索者のロケーションに最も関連していると判断した3つのビジネスがローカルパック内に表示される

Googleマイビジネスの認証を受けたローカルビジネスの場合に限り、ここに表示される。

Googleショッピング検索

ショッピング検索は、Googleが商業的(購買)インテントがあると判断したクエリに対し、一般的なGoogleの検索結果に表示される。通常、「スポンサー」とラベルがついたボックスの中に表示される。

自身の商品をこのボックス内に表示させるためには、Google Actionsのプロジェクトの一員になる必要がある。

Interesting finds(注:日本未導入と思われる)

「Interesting finds」は、モバイルデバイスのみで表示される、若干、不可思議な検索要素である。

その業界内で評判を得た記事がランダムに表示される。従来のランキング要素というよりは、優れたコンテンツをGoogleが集めようとしているように見える。

ここで表示される可能性を高めるために、ターゲットとするトピックに関連するあらゆる興味深い記事(変遷、ハウツー、まとめ記事など)を作成しよう。

2.バイヤージャーニーを変更する、On-SERPの要素

実際の検索結果とは別に、表向きはユーザーが検索を完全に行う手助けとして、Googleは検索のサジェストとインタラクティブなセクションを追加している。

現実は、ユーザーを検索結果のクリックから遠ざけ、Googleの検索結果ページに彼らを留まらせる施策となっている。

こうした検索要素はさらなるGoogle検索の引き金となる。これらをクリックすることで、検索結果に表示されたパブリッシャーのサイトではなく、ユーザーはさらに別の検索結果に遷移される。

最適化を測るためにあなたがすべきことは、ユーザーがあなたのターゲットキーワードを検索した後に辿るであろう経路を特定することだ。こうした余分な検索は、キーワードデータの追加のソースとなるはずだ。

我々の強調スニペットのツールは、あなたにとって重要なクエリに関連して表示されるサジェストデータを集めているため、こうしたキーワードに対応するコンテンツを作成する手助けとなるだろう。

ターゲットカスタマーの検索行動を変容しうる検索サジェストを発見し、それらに対してコンテンツを最適化させる。

このような無料のプラグインを使用することで、この種の検索サジェストを確認できる。各検索結果ページの下部にある全ての検索要素の優れたまとめを作成できるだろう。

[amazon]という検索クエリでGoogleが表示する検索サジェスト

検索セクションのいくつかは、最適化のための要素にも、検索結果で行われるアクションの引き金となる要素にもなりうる。

例えば、「People Also Ask」は、非常にインタラクティブである反面、気を散らす要素にもなっている(私はより多くの質問を発見するために多くの時間を費やしている)。

各質問に対しての答えを提供しているページにはいくらかのクリックが発生しているため、可能な限り、この枠に表示させたいものだ。

「People Also Ask」はクリックが発生する追加要素にもなりうるし、キーワードの新しいアイデアのソースともなる

「People Also Ask」に表示させる可能性を高めるため、質問の最適化の戦略を採っていただきたい。

  • 特定のトピックについてのコンテンツを作成した場合、常に質問を調査する
  • 記事、商品ページランディングページにFAQのセクションを含める
  • ヘッダータグを戦略的に使用し、関連した質問に答えているサイトのセクションへ、Google(とユーザー)を誘導する。

質問の調査と最適化のために、Text Optimizerのようなツールを使用することもできる。あらゆる検索クエリに関連する質問を特定し、それらに対してコンテンツを作成することを手助けしてくれる。

Text Optimizerはセマンティックなリサーチプラットフォームであり、よくある質問と、それに対するコンテンツ作成の手助けとなる。

「On-SERP SEO」の施策の効率化とモニタリング

最後に、あなたのコンテンツマーケティング戦略を多様化する方法をまとめたいと思う。

  • 記事を書く際、動画と図を追加する
  • かつて、見込み客をセールスファネルに落とし込む記事のみに集中していたのであれば、ターゲットオーディエンスを教育し情報を与えるため、トピックの幅を広げる必要がある

バイヤージャーニーはますます複雑化し、多様化している。

そのため、あなたのマーケティング戦略もそれに合わせる必要がある。

ブランドはより多くのコンテンツとコンテンツの種類を求めているため、コンテンツマーケターにとっては良いニュースだろう。

コンテンツマーケターの仕事は、より統合的で、エキサイティングなものとなるはずだ。

しかし、その成果を測定し、報告することはずっと困難になる。あなたのサイトへのランディングとコンバージョンの経緯はより複雑となるため、解析が難しくなるのだ。

Google Analyticsでファネルの設計に苦労しているのであれば、Fintezaのようなツールが役立つ。複数のチャネルとデバイスをまたいだコンバージョンファネルのモニタリングが可能だ。

このツールで重要なコンバージョン指標を設定すれば、どのステップでトラフィックが漏れるか、コンバージョンへの経路を省略できるか、などを示してくれる。

Fintezaはあなたのサイト上のユーザーの経路のモニタリングに役立つ。また、ユーザーがコンテンツにどのように関わっているか、それを理解する手助けとなる。

トラフィックのソースやランディングページによる結果を限定することができ、「On-SERP SEO」の施策がどのような効果をもたらすか、深く理解することができるだろう。

まとめ

Googleの検索結果はよりリッチに、よりインタラクティブになり、コンテンツマーケティングとSEO戦略はそれに追随しなければならない。

もはや、自然検索結果の順位のみをターゲットとし、モニタリングすることだけでは不十分となっている。

それぞれの検索結果全体で評価することが求められるだろう。自然検索結果以外の検索のセクションで表示される方法も模索するべきだ。

1つの検索結果画面に含まれる要素に対し、可能な限りの最適化を行うという戦略は新しい基準となり、これが、「On-SERP SEO」の核となる部分だ。

それぞれの検索結果に対し、下記のような疑問を持とう。

  • 強調スニペットに表示されるべきか? もしくは、現在の自然検索の順位を維持すべきか?
  • 画像のブランディングをより良く行うことは可能か? 明確にメッセージを述べるのか? 一貫したデザインを採用しあいまいな表現によって伝えるか?
  • どのようなコンテンツの種類や構造化データの要素が、検索結果画面の各セクションに表示されるために必要なのか?
  • ターゲットキーワードに対し、Googleが関連するトピックや検索クエリは何か? それらを、「People Also Ask」、「Interesting finds」などのセクションから調査する。

最後に、こうした変更をモニタリングすることも必要だ。それは、かつてのように、キーワードの順位と検索からのトラフィックを単純に報告する以上の作業が必要となる。

まとめると、「On-SERP SEO」は課題と可能性の両方を秘めている。

On-SERP SEPには、コンテンツの品質の改善、ブランドの評判、ロイヤリティ、エンゲージメントなどが含まれているのだ。

この記事は、CXLに掲載された「On-SERP SEO: The Future of SEO」を翻訳した内容です。

SEOの業務の複雑化と対象の拡大は今に始まったことではありません。その傾向は今後も続くと思いますが、「効果検証」も複雑化することは悩みの種であると思います。

記事中でも言及されていましたが、施策ごとに目的を設定し、それを周知するという作業も今後増えていきそうです。

ますます変化していくSEOという業務ですが、こうした変化を楽しみつつ、業務を行っていきたいですね。

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2020年5月のGoogleコアアップデートの第一印象と、注視すべきポイント

Googleのコアアップデートがリリースされて2週間ほど経ちましたが、ロールアウトは終了したようです(Google公式)。

ただし、コアアップデートはその後に大きな調整が入る可能性があるため、まだ落ち着くには早いかもしれません。

今回の記事は、Googleコアアップデートの現状について、まとめられた記事となります。

コアアップデートの直後に投稿されたものであり、現在の感覚と違う箇所もあるかもしれませんが、ひとつの指針として参考にしていただければと思います。

Googleが5月に行ったアップデートにより、多くの業界が影響を受けた。現在、我々が把握していることをまとめる。

Googleが2020年5月4日にアップデートを行うことを発表してから3日経っても、検索結果は変動し続けている。

Googleはアップデートの影響が落ち着くまでに数週間はかかるかもしれないと警告した。これは喜ばしいメッセージではない。

ほとんどのアップデートは、小さな変更が主となっており、迅速に終了する。しかし、このアップデートは異なるようだ。

このアップデートが大きいものであることが明らかになってきている。

Googleコアアップデートの影響を受ける領域の一部

  • ローカル検索
  • 健康に関するサイト
  • 全世界に展開しているサイト
  • 同時に複数の言語を展開しているサイト

変化は多くの人が感じており、検索結果は1時間ごとに、そして毎日変化しているように見受けられる。

2003年以降、これほど広範囲に影響するアップデートを見た覚えはない。

アップデートが順位変動を引き起こす理由

検索結果が不安定になる理由のひとつは、すべてのデータセンターへの変更をグローバルに展開するのに時間がかかるケースがあるためだ。

ブラウザがデータセンターに到達した際は、古いデータか新しいデータのどちらかを受信している可能性がある。

この絶え間ない変化を説明するもうひとつの理由は、変化する複数の要因があるためだ。

一般的に発生することとして、アップデートがロールアウトされた後、比較的落ち着いた期間が続き、その後、損失を取り戻すかのような反転の変動が起きることがある。

これは誤って検知されたものが逆転する現象として知られている。

関連するサイトがアップデートによって、意図しない影響を受けた場合、Googleのエンジニアはデータを測定し、検索結果を確認して微調整を行う。

関連:How to Analyze the Cause of a Ranking Crash

今回のアップデートに対する第一印象

話を聞いたところによると、人々はこのアップデートを「大虐殺」のような言葉を用いて説明している。

このような(新型コロナウイルスによる)悲惨な時期に、アップデートが行われることは企業にとっていかに辛いことか述べていた。

SEM担当者のトニー・ライト氏は、次のように述べている。

今回のアップデートは、ここ最近あった中で最も重要なアップデートのひとつであるようだ。分析するには時期尚早ではあるが、複数の領域におけるサイトが影響を受けるのが確認できた。

「勝者が誰になるのか」はまだ明らかになっていない。

まだ早い段階ではあるものの、有識者の何人かは、多くの業界で、特に健康関連のトピックにおいて変化が見られていると述べた。

誰がGoogleのアップデートの影響を受けるのか?

ローカル検索結果の変動

ローカル系の検索結果の変動について言及する多くのレポートがある。

一人が2020年4月下旬以降、ローカル検索が流動的であることを示す画像をツイートした。

関連:Google Publishes Core Algorithm Update Guidance

新型コロナウイルス(Covid-19)が検索アルゴリズムに影響したのか?

「新型コロナウイルス(Covid-19)がGoogleアルゴリズムの一部に影響を与えた可能性がある」と考えるのが合理的だ、と理論づけている人もいる。

このパンデミックが検索結果に影響を与えたことは、疑いの余地がないだろう。

今回の影響を受けて、Googleがアルゴリズムを慎重なものにする変更を追加した可能性はあるかもしれない。私達にそれを知るすべはない。

また、もうひとつの要因として、実際に認知度の高いサイトは順位を上げ、認知度の低いサイトは順位を下げているという報告があった。

世界的規模のアップデートがロールアウトされた

Googleのアップデートは、世界中の検索結果に影響を与えているようだ。

WebmasterWorldのレポートは、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアの順位変動を同時に示している。

また、日本のSEMエキスパートである鈴木謙一氏(@suzukik)は、このアップデートは日本でも大きな影響が見られると語った。

【May 2020 Core Update】Googleがコアアップデートを実施。大きな順位変動が発生か?

低品質なコンテンツで順位が下落しているのか?

別の観点としては、低品質なコンテンツが順位を失っているという複数の報告があることだ。

内容が薄いためか、その他の理由で順位を失っているかどうかはまだ検討されていない。

関連:WTF Is Thin Content? (And How Do You Fix It?)

アップデートの対象は何か?

Googleの大規模なコアアップデートは、通常特定の業界を対象したものでないことを理解することが重要だ。

アルゴリズムのアップデートは、特定の業界に大きな影響を与える可能性があるが、それはその業界が具体的に対象にされたことを意味するわけではない

Googleは最近、ユーザーの検索意図の理解や、「どのWebページがどのようなものか」、「それらのページが検索クエリにどのように関連しているか」などを理解する仕組みに影響を与える、大規模なコアアップデートを展開してきた。

例えば、検索の目的をよりよく理解するためのアップデートは、Googleが医療関連サイトを順位付けする方法に影響を与える可能性がある。

Googleが、検索社は健康に関するクエリに対して科学的な回答を求めていると判断した場合、それは民間療法を載せているサイトにマイナスな影響を及ぼす。

したがって、医療関連のサイトが過度に影響を受けている場合、それは検索意図の理解における変化の影響である可能性がある。

リンクに関連する要素も、最近のGoogleアルゴリズムのアップデートの一部となっている。例えば、Googleがランキングシグナルとして、nofollowリンクをヒントとして扱うことを決定したことが挙げられる。

アップデートは特定のサイトに報酬を与えるものではない

Googleは、特定のサイトに報酬を与えることはない。Googleは、検索クエリとの関連性が高いWebサイトを順位付けしている。

また、Googleはリンクシグナルを使用して、サイトの評価と関連性を判断している。

アップデートは品質の評価に重点を置いているのか?

Googleは常に低品質のサイトを順位付けしないことを目指している。

最も重要なのは、Webページがユーザーを満足させるかどうかだ。

高品質のサイトだからといって、Googleはそのページに順位を付けるわけではない。関連性が高いから、順位付けするのだ。

関連:Google Redefines What is Considered Low Quality Content

最後に

サイトに変更を加える前に、検索結果が落ち着くまで待機することが重要だ。

今回のアップデートで上がったサイトを観察し、そのサイトが上がった理由を理解すること。ただし、わかりやすい理由だけに囚われないでほしい。

「サイトが検索意図の変化に、どのように対応しているのか」という観点から、変化を確認することが最善だ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Google May 2020 Update – What We Know」を翻訳した内容です。
Googleコアアップデートの初動を受けて、「何に注意すべきか」がまとめられた記事でした。

コアアップデートも恒例行事となりましたが、今回のアップデートはかなり大きいものだと感じます。

もはや”SEOだけ”で上がることは困難になりつつある中で、どのようにSEOと向き合うべきか、Webマーケティングをしていくべきか、を考えなくてはなりません。

最後に宣伝となりますが、最近の検索結果やGoogleの動向を受け、「アフターコロナでSEOはどう変わるのか?」というテーマでWebセミナーを開催いたします。

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SEO Japan Mini - アイオイクスのオウンドメディア

投稿 2020年5月のGoogleコアアップデートの第一印象と、注視すべきポイントSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

1,180万の検索結果を分析した結果、自然検索のランキング要因についてわかったこと

GW中の5/5、Googleによるコアアップデートが行われました。

今回のアップデートは、かなり広い領域で大きな順位変動を引き起こしたこともあり、アップデートを受けてSEOの情報収集を急いでいる方も多いと思います。

この記事は、Backlinkoが1,180万の調査結果から得られたGoogleのランキング要因に関するデータを発表したものです。

コアアップデート前の記事ではありますが、優れた洞察が得られる内容ですので、ぜひ参考にしていただければと思います。

我々は、Googleの1,180万の検索結果を分析し、以下の疑問に対する回答を得た。

検索エンジンのランキングと相関するのは、どの要素か?

我々はページの内容、被リンク、表示速度のすべてを確認した。

また、データパートナーであるAhrefsの協力を得て分析したところ、興味深い発見があった。

今回は、我々が分析した結果を共有したいと思う。

調査結果の概要

1.我々のデータは、サイトの全体的な権威性(※)が検索結果におけるランキングと強く相関していることを示している。
※AhrefsのDomain Ratingで測定

2.被リンクが多いページは、被リンクが少ないページより上位にランキングされる。実際、Googleの検索結果における1位のページは、2~10位のページが受けている被リンクの平均よりも、3.8倍ほどの被リンクを受けている。

3.「コンテンツグレード(※)」が高く、包括的なトピックを含んだコンテンツは、包括的でないコンテンツの結果を大幅に上回っている。
Clearscopeによって測定

4.ページの読み込み速度(※)と、1ページ目のランキングの間に相関関係は見受けられなかった。
Alexaで測定

5.複数の異なるサイトから被リンクを受けることは、SEOにとって重要であるように見える。リンク元のドメインの数は、ランキングと相関関係があることがわかった。

6.検索結果で表示されるタイトルタグのほとんどは、対象となるキーワードと完全に、または部分的に一致している。ただし、タイトルタグでのキーワードの使用有無と、1ページ目のランキングの相関関係はほぼ見受けられなかった。

7.ページの権威性(※)は、ランキングと弱く相関している。
※AhrefsのURL Ratingで測定

8.単語数(文字数)は、上位10位の結果において、ほぼ等しく分散していることがわかった。Googleの1ページ目の検索結果には、平均して1,447語(※)が含まれている。
※日本語に直すと、約6,000~8,000文字になる

9.ページのHTMLの容量は、ランキングと相関関係がない。言い換えると、容量が大きいページは小さいページとほぼ順位が変わらないといえる。

10.URLの長さとランキングの間には、非常にわずかな相関関係があることがわかった。具体的には、短いURLの方が長いURLよりも、ランキングがわずかに有利になる傾向がある。

11.我々のデータは、構造化マークアップの使用は上位表示と相関しないことを示している。

12.平均的な「滞在時間」を超えるWebサイトは、Googleで上位表示される傾向がある。具体的には、サイトの滞在時間が3秒増えることは、順位が1つ上がることと相関している。

調査結果の詳細なデータと情報を以下に示す。

信頼性の高いドメインは、Googleの検索結果で上位に表示される傾向がある

Webサイトの全体的な権威性(Link Authority)は、1ページ目のランキングと相関していることがわかった。

そして、一般的に平均のドメインレーティングはSERPsにおける位置が上がるにつれて、増加する。

つまり、1ページ目に近づくほど、ドメインレーティングは高くなる傾向がある。

実際、Webサイト全体の権威性(Authority)は、ページ自体の権威性(URL Rating)よりもランキングとの相関が強かった。

■重要なポイント
ドメインの評価が高いほど、1ページ目における順位は高くなる。したがって、評価が高いドメインは検索結果で上位表示する上で有利である。

被リンクの数が多いページは、被リンクの数が少ないページよりも順位が高くなる傾向がある

今回の分析から得られた最も興味深い発見のひとつとして、全体を通じてリンクを受けているページが非常に少ないことが挙げられる。

実際、すべてのページのうち、約95%がリンクを受けていないことがわかった。

この調査結果は、9億1,200万のブログ記事を分析した結果と一致しており、すべてのコンテンツの94%がリンクを受けていないことがわかった。

実際、「ゼロバックリンクページ」がデータを歪めていたこともあり、このセクションでは、被リンクがゼロのページを除外して分析を行うこととした。

驚くべきことではないと思うが、総被リンク数が最も多いページがGoogleで1位を獲得する傾向があることを発見した。

また、1位のページは、2位~10位のページよりも平均して3.8倍多いリンクを受けていることがわかった。

■重要なポイント
Googleはアルゴリズムに多様性を加え続けているが、リンクは依然として重要なランキングシグナルであるようだ。

包括的なコンテンツであることは、上位表示されることと強く相関している

多くのSEOの専門家は、包括的なコンテンツはSEOにおいて、最高のパフォーマンスを発揮すると主張している。

別の言い方をすれば、単一のページにおいてトピック全体をカバーすることは、ランキングにおいて直接、または間接的に関係している可能性があるということだ。

この仮説をテストしてみることにした。具体的には、コンテンツの分析ツールであるClearscope.ioを使用し、1,180万のURLを分析した。

我々の分析では、デスクトップとモバイル、両方の結果で「コンテンツグレード」とGoogleのランキングとの間に、明確な相関関係があることが分かった。

実際、上位30件の結果を見ると、コンテンツグレードを1つ上げると、ランキングが1つ上がることとほぼ同義になる。これは重要な関係を示唆している。

例えば、PaleoLeap.comの以下のページを見てみよう。

このページには、通常、Googleの高いランキングと相関する多くの指標が含まれている。

例えば、ページのタイトルタグとh1タグにおいて、正確なキーワードを使用すること。また、AhrefsのDomain Rankが73と、ドメインの信頼性が高いことだ。

ただし、このページが検索結果の1ページ目にあるのは、「Paleo diet Breakfasts」の9位のみだ。

案の定、このページのコンテンツグレードは比較的低い値を示している。

包括的なコンテンツが、順位付けに直接影響するかどうかはわからない。

Googleは、包括的とみなすコンテンツを好む傾向があるのかもしれない。また、ユーザーが検索キーワードに対する包括的な回答を提供する検索結果に、より満足していることも考えられる。

これは相関性の研究であるため、データのみからこの関係の背後にある根本的な理由を特定することは不可能である。

■重要なポイント
包括的で詳細なコンテンツを作成すると、Googleにおける順位を上げることができる。

ページの読み込み速度は、順位との相関関係がない

Googleは2010年以降、サイトの速度を公式のランキングシグナルとして使用している。

また、Googleの最新の速度関連の記事である2018年の「Speed Update」は、モバイル検索ユーザーに対し、ページの読み込みを高速化するように設計されている。
ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します

しかし、我々は「サイトの速度は実際のランキングと相関関係があるのか?」という質問に対する答えを知りたいと感じた。

そこで、AlexaのDomain’s Speedを使用して、100万のドメインの読み込み時間の中央値を分析した。

データセット内の個々のページの読み込み速度は直接測定していない。あくまでも、ドメイン全体の平均的な読み込み速度を確認しただけである。

全体を通じて、サイトの速度とGoogleのランキングとの間には、相関関係がないことがわかった。

一見すると、この発見は驚くべきことかもしれない。

PageSpeedはよく知られたGoogleのランキングシグナルである。その前提に基づくと、一般に速いページは遅いページより優れた結果になるはずだ。

しかし、データは別の結果を提供している。そして、少し掘り下げると、相関関係がないことは理に適っている。

Googleがスピードアップデートを発表した際、彼らはこのアップデートが極端に遅いページへと大きく影響することを指摘した。

「スピードアップデートは、極端に遅いユーザー体験を提供しているページに影響するであろう」

そして、全体へはそれほど影響がないことも指摘している。

「スピードアップデートは、検索クエリのうち、わずかなものに影響するであろう」

要するに、Googleのアルゴリズムは非常に遅いページの順位を下げる一方で、速いページへは利益をもたらすようだ。

また、分析の結果、検索結果の1ページ目の平均読み込み時間は1.65秒であった。

以前行ったサイトの速度分析では、平均的なページはデスクトップでの読み込みに10秒、モバイルでの読み込みに27秒かかっていた。

それをベンチマークとすると、1.65秒の平均読み込み速度は非常に高速だ。

また、上位10位の結果は、比較的早く読み込まれる傾向があるため、Googleの様々なスピードアップデートによる影響は受けないようだ。

■重要なポイント
Googleの検索結果の1ページ目にあるページの読み込み速度は、平均1.65秒である。しかし、サイトの速度とGoogleのランキングとの間に相関関係は見られなかった。

参照ドメインの数が、順位に影響を与えているように見受けられる

多くのSEOの専門家は、同じドメインから複数のリンクを受けると、その恩恵は逓減する傾向にあることに同意している。

つまり、同じドメインから10個のリンクを受けるよりも、10個の異なるサイトから10個のリンクを受ける方が良いということだ。

我々の分析によれば、これは事実であるように思われる。ドメインの多様性は、順位に大きな影響を与えることがわかった。

被リンクと同様に、上位の結果には、下位にあるドメインよりも多くのドメインからのリンクを受けている傾向にある。

■重要なポイント
多様なドメインからリンクを取得することは、SEOにとって重要であるように思われる。

Googleの1ページ目のタイトルタグには、検索キーワードと完全一致、または部分一致であるキーワードが含まれている

検索エンジンの初期の頃からは、タイトルタグはページ上で最も重要なSEO要素とみなされてきた。

タイトルタグは、ユーザー(および検索エンジン)にページの全体的なトピックの概要を提供するため、タイトルタグに表示される単語は、おそらくランキングに大きな影響を与えるはずだ。

実際、Googleによる独自の検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイドでは、そのページの内容を証明するタイトルタグを記述することを推奨している。

案の定、Googleの1ページ目のほとんどのタイトルタグには、対象となるキーワードのすべて、または一部が含まれている。

対象となるキーワードにおいて順位付けされるほとんどのページでは、タイトルタグにそのキーワードが含まれているが、キーワードに最適化されたタイトルタグは、1ページ目の上位表示と相関しているようには見えない。

実際、我々の線形モデルでは、タイトルタグのマッチングとランキングの間には、ほとんど関係がないことが予測されている(1位と10位の違いは1%のみ)

キーワードが豊富に含まれているタイトルタグは、1ページ目にアクセスするのに役立つ「エントリーチケット」のようだ。

しかし、1ページ目に移動すると、タイトルに正確なキーワードを使用しても、それ以上順位を上げることには役立たない。

1ページ目においては、他の要因(被リンク・UXシグナル・ドメインの権威性など)が大きな役割を果たすように見受けられる。

■重要なポイント
Googleの上位10件の結果には、タイトルタグに対象となるキーワードの65%~85%が含まれている。ただし、キーワードに最適化されたタイトルタグと、1ページ目の上位のランキングとの相関関係はほとんどなかった。

キーワードに最適化されたh1タグは、上位の順位と相関しない

タイトルタグの結果と同様に、Googleの結果のほとんどのページには、ページのh1タグに対象となるキーワードが含まれている。

また、h1に対象となるキーワードが含まれていることは、基本的に上位表示されるかどうかということとは関係がない

■重要なポイント
タイトルタグの最適化と同様に、h1タグは、Googleがページを解読するのに役立つ「エントリーチケット」の要素を持つ可能性がある。ただし、h1にキーワードが豊富に含まれていても、上位表示されることを助けるのに十分なランキングシグナルではない場合がある。

Webページの権威性(URL Rating)は、上位表示とわずかな相関関係がある

Domain Ratingに加えて、次の質問にも答えたいと思う。

ページの権威性(Link Authority)はランキングに影響するのか?

言い換えれば、「特定のページへの被リンクを取得することは重要になるのか」、それとも「サイト全体の権威性がより重要になるのか」ということになるだろう。

この質問に対する答えを導くために、ページの権威性とランキングの相関関係を調べた。

URLの評価(Domain Rating)とランキングが関連していることがわかったが、その関係はわずかだった。

具体的には、上位6位に順位付けされたページは、7位から10位に順位付けされたページ(11)に比べて、URL Ratingがわずかに高くなっている(12)。

ただし、この相関関係は、ランキングに対するサイトのDomain Ratingの影響ほど強くはなかった。

全体として、ほとんどのURL Ratingは上位10位で類似している。

また、データセットにおけるすべてのページで、Googleの1ページ目にランクインしているURLの平均評価は11.2であることがわかった。

■重要なポイント
サイト個々のページの権威性は、サイト全体の権威性と比較して、ランキングへの影響が比較的小さいようだ。

検索結果の1ページ目にあるページの平均単語数は1,447語である

長い形式のコンテンツは、200ワードの短いブログ記事よりも優れているか?

他の調査によると、短いコンテンツに比べて、コンテンツは長いほど多くのリンクが蓄積される傾向があることがわかっている。

確かに、Googleでランキングされているコンテンツは比較的長いことがわかった。

全体を通じて、Googleの上位10位に位置するページの平均単語数は1,447語である。
※日本語に直すと、6,000~8,000文字程度

ただし、長い形式のコンテンツはリンクビルディングに最適であるという事実にもかかわらず、単語数と順位との間に直接的な関係は見受けられなかった。

これは、キーワードに最適化されたタイトルタグと同様に、長い形式のコンテンツは1ページに表示されることに役立っている可能性がある一方で、上位表示の要因となっていないことを意味している。

あくまでもこれは相関研究であるため、長い形式のコンテンツが10位以内に表示される傾向がある理由を特定することは不可能である。

■重要なポイント
単語数が多いページは、単語数が少ないページと比較すると、上位表示される可能性は高いと思われる。また、検索結果の1ページ目にあるページの平均単語数は1,447語である。

ページのHTMLの容量と順位に関係はない

ボリュームの小さいページ(リーンページ)があると、Googleのランキングに影響するだろうか?

調査によると、そのような結果はないことがわかった。

ページサイズとランキングとの間に相関関係は見当たらなかった。

SEOコミュニティでは、HTMLが肥大化したページは不利であると推測している。

ただし、分析した結果によると、ページサイズを順位に関連付けることはできない

■重要なポイント
ページサイズは、Googleのランキングに影響を与えていないようだ。

短いURLは長いURLよりもわずかに順位が高くなる傾向がある

Googleは「シンプルなURL」を使用することを推奨している。また、特に「非常に長いURL」は推奨できないともしている。

ただし、これらの推奨事項は、SEOよりもUXの観点からURLを最適化することを目的としているようだ。

これが、URLの長さと順位との関係を調査するために着手した理由だ。

実際、短いURLは長いURLよりも順位が高いことがわかった。

具体的には、1位のURLは、10位のURLよりも平均で9.2文字短くなっている。

また、Googleにおける上位10件のURLの平均は66文字である。

ただし、全体として、Googleの1ページ目におけるほとんどのURLは、ほぼ同じ長さ(40~100文字)である。

短いURLは、いくつかの理由でSEOに良い影響を与える可能性がある。

まず、URLが短いと、オーガニックのCTRが高くなる可能性がある。実際、我々の大規模なCTR調査(500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実)では、短いURLは長いURLもCTRが高いことがわかった。

次に、短いURLは、Googleがページの内容を理解するのに役立つ場合がある。

例えば、backlinko.com/my-postのような短いURLは、backlinko.com/1/12/2022/blog/category/this-is-the-title-of-my-blog-post pageid=891/よりもGoogleが理解しやすい。

最後に、長いURLはトップページから数回クリックした先のページを指す傾向がある。これは通常、そのページに流れる権威(Authority)が少ないことを意味する。権威が少ないと、順位は低くなる。

例えば、花瓶製品ページへの次のURLは、サイト内の信頼性の高いトップページから遠く離れているページを表している。

■重要なポイント
短いURLは高いランキングと相関関係がある。Googleの1ページ目にあるページの平均URLは66文字である。

構造化マークアップと順位との間に相関関係はない

ここ数年、SEOコミュニティではSchema.orgについて多くの議論がなされている。

Google自身は、構造化データがランキングに与える影響度合いについては明言していない。

多くの人は、構造化マークアップにより、検索エンジンがコンテンツの意味をよりよく理解できるようになると信じている。

このより深い理解は、Googleが自身のサイトをより多くのユーザーに見せることを奨励する。

例えば、構造化データにより、「トイストーリー」という単語を使用する場合に、フランチャイズ全体ではなく、元の映画のタイトルを参照していることをGoogleに通知できる。

多くのサイトでは、Schema.orgを使用してSERPでリッチスニペットを取得している。

しかし、これらの潜在的な利点にもかかわらず、Schema.orgを実装しているサイトはほとんどないことがわかった。

Googleの1ページ目の72.6%だけがSchema.orgを使用していることがわかった。

また、我々の分析によると、構造化データの有無はGoogleの順位とは関係がなかった。

■重要なポイント
構造化マークアップを使用することもできる。しかし、Googleで上位表示できるかどうかという観点からは、直接相関しているわけではない。

平均以上の「滞在時間」を持つWebサイトは、Googleで上位表示される傾向がある

SEO界の多くの人々は、Googleがランキング要素として「ユーザーエクスペリエンスシグナル」(直帰率・滞在時間・CTR・ポゴスティックなど)を使用していると推測している。

この理論をテストするために、Alexaを介してデータセットからドメインのサブセットを実行し、サイト全体の滞在時間を決定した。次に、滞在時間と1ページ目のランキングの間に相関関係があるかどうかを調べた。

実際、滞在時間とランキングとの間には強い関係があることがわかった。

具体的には、滞在時間が上位のランキングと強く相関していることを発見した。

一般に、Googleの1ページ目にあるサイトの平均滞在時間は2.5分である。

注意してほしい点として、滞在時間が上位にランキングされるかどうかという観点と直接の関係があるとは言っていない。

もちろん、Googleは滞在時間や直帰率などをランキングシグナルとして使用する場合がある(ただし、以前は否定していた)。

あるいは、高品質のコンテンツが人々の関心を高めているのかもしれない。したがって、サイト内の滞在時間は高品質なコンテンツの副産物であり、Googleはこれを測定している。

これは相関研究であり、データのみから判断することは不可能だ。

■重要なポイント
Googleの1ページ目におけるサイトの平均滞在時間は2.5分である。

まとめ

この調査を可能にした多くのデータを提供してくれたAhrefsに再度感謝する。

また、データの収集方法と分析方法について詳しく知りたい場合は、こちらの調査方法へのリンクを見ていただきたい。この分析で使用したデータもGitHubにアップロードしている。

そして、私はあなたの考えを聞きたいと考えている。

この分析から得た最も良い気づきは何か。または、調査結果について質問があるかもしれない。

いずれにせよ、ぜひコメントを残してもらいたい。

この記事は、BACKLINKOに掲載された「We Analyzed 11.8 Million Google Search Results. Here’s What We Learned About SEO」を翻訳した内容です。
SEOの基本がデータによりわかりやすくまとめられた記事でした。

なお、内容はあくまでも「相関関係」のデータであり、「因果関係」のデータではないことに注意してください。

この内容を鵜呑みにするのではなく、「なぜこのような結果になったのか?」という背景まで想像することが重要です。

また、アイオイクスではSEOのコンサルティングサービスを提供しておりますので、ご希望の方はお問い合わせフォームからお問い合わせください。

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構造化データを使用して、WebサイトのE-A-Tをサポートする方法

「いかにしてWebサイトのE-A-Tを高め、検索エンジン(Google)に認識してもらうか?」は、ここ数年で最も関心の高いトピックと言って良いでしょう。

特にYMYL領域において重要になるE-A-Tですが、今回は構造化データを活用してGoogleのE-A-Tの理解を助けるという内容になります。

適切に実施するにはそれなりの工数がかかるものの、実施すべき価値がある内容となっており、ぜひ参考としていただければと思います。

Googleの提唱する概念であるE-A-T(専門性・権威性・信頼性)は、近年のSEO界隈で話題になり、多くの神話や誤解の源となっている。

E-A-Tを取り巻く最も顕著な疑問と怪奇のひとつは、「E-A-TがGoogleのアルゴリズムにおける直接的なランキング要素かどうか」、そしてその程度である。

しかし、Googleは、E-A-Tがアルゴリズム内で果たす役割と、それが「検索品質評価者によってどのように使用されるか」については一貫しており、E-A-T自体が定量化できることとは対照的に、「Googleのアルゴリズムは、ページの権威性及び信頼性に関連するシグナルを識別する」と述べている。

この点について明確にするために、Googleは最近この疑問に対しての回答を更新した。
参考:Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと

この回答では、E-A-T自体は直接のランキング要素ではなく、Googleが優れたコンテンツを評価し、順位付けするために使用する多くのシグナルを含むフレームワークであることが示されている。

2020年3月のアップデートでは、Googleは次のように述べている。

E-A-Tを基準とした観点から自身のコンテンツを評価することは、アルゴリズムがコンテンツの順位付けに使用するシグナルと概念的に一致させるのに役立つ場合がある。

GoogleのE-A-Tに関するメッセージには、解釈と議論の余地が多く残されている。その結果、多くのSEO担当者の間で、ひとつの共通する質問が生じる傾向がある。

「E-A-Tが非常に重要である場合、E-A-Tを改善するためにコンテンツをどのように最適化できるのだろうか?」

E-A-Tに関連する質問に対するGoogle公式の回答では、次に何をすべきかを多くのSEO担当者が悩んでいる。

しかし、E-A-Tだけでなく、全体的な検索パフォーマンスを改善するために使用できる方法が1つある。

それは構造化データ(Schema.org)を最大限活用することである。

構造化データはE-A-Tの改善にどう役立つか

構造化データの適切な使用は、いくつかの理由でE-A-Tの改善に役立つ。

まず、構造化データはエンティティ間の関係を確立し、固めるのに有効だ。特にオンラインで言及されているものの関係を確立する上で機能する。

Google独自の言葉で言い換えると、こうだ。

「ページに構造化データを含めて、ページの内容についての明確な判断材料を提供すると、Google でそのページをより正確に理解できるようになります。」
引用:構造化データの仕組みについて

構造化データを利用して、エンティティ間の関係を確立すると、特定のページ・Webサイト、またはエンティティのE-A-Tを評価するGoogleの働きを合理化することができる。

  • エンティティ間の繋がりの曖昧さを減らす
  • Googleがナレッジグラフで作成しなかった新しいコネクションを作成する
  • 構造化データなしでは、Googleが取得できなかった可能性のあるエンティティに関する追加情報を提供する

ナレッジグラフとGoogleの特許専門家であるビル・スロースキ氏は、次のように述べている。

構造化データは、検索エンジンが人間の常識を持っていないがために把握できなかったことで必要としている正確さのレベルを補う

検索エンジンがページに含まれているエンティティについて確固たる情報を持ちえない場合、検索エンジンがそれらのエンティティの専門性・権威性・信頼性を正確に評価することは困難な場合がある。

構造化データは、同じ名称を持つエンティティを明確にするためにも役立つ。そして、これはE-A-Tを評価するにあたって間違いなく重要だ。

スロースキ氏は、構造化データがどのように機能するかについて、いくつかの興味深い例を提供してくれた。

ページの主体となる人物がいたとして、その人物が他の誰かと同姓同名だった場合、sameAsプロパティを使用して、Wikipediaなどのナレッジベースでその人物に関するページをマークし、参照する場合に明確にすることができる。

例えば、一般的にマイケルジャクソンは元国土安全保障局長ではなく、Popの王を意味する。彼らはまったく異なる人物だ。

バンドボストンのように、企業は都市や他の人物と共通する名前を持っているケースがある。

構造化データは、基本的にサイトのトピックやトピックに貢献した個人に関するGoogleの重要な情報を補う方法として機能する。

これはGoogleがページを認識するにあたって重要なファーストステップであり、次にサイトとそのコンテンツ作成者の権威性と信頼性を正確に評価できるようになる。

E-A-Tの構造化データの実装

構造化データを実装する方法はいくつかある。

Googleが推奨しているJSON-LD、Microdata、RDFaだ。

Googleは最近、JavaScriptとGoogleタグマネージャーを使用して、動的に構造化データを追加することに関するドキュメントをリリースした(JavaScript を使用して構造化データを生成する)。

WordPressで作られたWebサイトの場合、ポピュラーなSEOプラグインであるYoastには、多くのスキーマ組み込み機能があり、ここ数ヶ月で新しいスキーマタイプと機能を積極的に拡張している。

E-A-Tを改善するために構造化データを実装する方法は、Webサイトでマークアップされたスキーマのタイプほど重要ではない(スキーマタイプ>実装方法)。

E-A-Tを改善するには、Webサイトにコンテンツを提供して会社を構成している著者や専門家の信用、評判、信頼性に関する情報を検索エンジンに提供する必要がある。

またE-A-Tは、ブランドの評判と、ユーザーがWebサイト・製品・サービスを使用する際に体験することを網羅している。

これらの側面は、可能な限りスキーマでマークアップを施すためには特に重要だ。

スキーマを適切に構造化することも重要だ。適切に構造化することで、検索エンジンは、特定のエンティティの様々な属性と、他のエンティティとの関係を理解できる。

アレクシス・サンダース氏が、JSON-LDに関する記事で、スキーマのネストの利点とそれを正しく行う方法に関する素晴らしい説明を提供してくれている(A Guide to JSON-LD for Beginners)。

例えば、以下に示すスキーマは私の個人サイトのトップページからのものであり、正しく行われた場合のネストの様子を示している。

(以下は、Yoastプラグインを使用して、サイト設定を「個人」に設定し、プロフィールのすべての関連フィールドに入力することによって行われたものである)

スキーマを適切にネストすることで、次のことが可能になる。

  • 構造化データテストツールから、本質的な結果のスキーマを読み上げる
  • ページ上の主要なエンティティと、他のエンティティ間における関係を把握する

また、ネストにより、同じページに複数の冗長または競合するスキーマタイプが存在するという問題が解消される(多くの場合、複数のプラグインが同時にスキーマを挿入するため)。

例えば、製品ページにおいては、Webサイトの運営者と製品の製造者を明確に区別することが重要だ。

それらを入れ子構造として正しく配置することで、両方が「ページ上に存在すること」だけでなく、役割の違いを明確に説明できる。

E-A-Tを改善するために使用するスキーマタイプ

組織のE-A-Tについて、検索エンジンに適切なシグナルを送るためには、Webサイトへの提示が重要である様々なスキーマタイプとプロパティがある。

以下は、スキーマを使用して適切なE-A-Tを通知するために最も優先度の高い5つの例だが、これらは多くの要素から成り立っている。

①人物スキーマ

品質評価ガイドラインでGoogleがE-A-Tについて最初に言及したのは、評価者に「専門知識」と「コンテンツ作成者の信頼性」について検討するように求めることだ。

この情報は、人物スキーマを使用して検索エンジンに伝達することができる。

  • affiliation(所属機関名)
  • alumniOf(出身組織)
  • award(賞)
  • brand(ブランド)
  • hasCredential(資格)
  • hasOccupation(職業)
  • honorificPrefix(敬称)
  • honorificSuffix(学位)
  • jobTitle(役職)
  • sameAs(参照URL)

サイト上で創設者・コンテンツ作成者・専門家などの貢献者が記載されている場所に、上記のプロパティを持つ人物スキーマを少なくとも1回含めることを検討してほしい。
(これらの情報がページにも表示されている場合。これは構造化データコンプライアンスの前提条件である)

著者の経歴ページは、このスキーマタイプを掲載するのに適した候補である。

Googleによるガイドライン違反通知を避けるために、スキーマでマークアップされたコンテンツをページに表示する必要があることに注意してほしい(構造化データに関するガイドラインに準拠する)。

人物スキーマの仕様を拡張するもうひとつの方法は、人物スキーマを使用して、Googleのナレッジグラフ上、同姓同名間の人物間における個人の名前を明確にすることだ。

その個人がナレッジグラフに掲載されている場合、sameAsプロパティを使用して、ナレッジグラフのURLにリンクすることを検討してほしい。
(ナレッジグラフに掲載されているかどうかは、Knowledge Graph Searchで確認できる)

適切に構造化データをマークアップすることで、適切な個人のナレッジパネルが特定のクエリに対して確実に表示されるようにするために必要な根拠をGoogleに与えることができる。

ソーシャルプロフィールとして、ふさわしくないsameAsマークアップがあることをGoogleがアナウンスしているにもかかわらず、本来の用途ではない形でsameAsプロパティが使われているケースが存在する。

  • 個人のナレッジグラフURL
  • 彼らのWikipediaページ・freebase・Crunchbaseプロフィール
  • オンラインで言及されている他の信頼できる情報源

さらに、Googleに限らず、スキーマを使用する検索エンジンは多いため、sameAsを使用してソーシャルプロフィールを表示することも、おそらく良いアプローチであることを覚えておく価値はある。

②組織スキーマ

組織スキーマは、E-A-T向上の取り組みをサポートするための最良のスキーマタイプのひとつだ。

このスキーマタイプは、会社やブランドに関する追加のコンテキストを追加できる様々なプロパティを提供する。以下に例を示す。

  • address(所在地)
  • duns(認可)
  • founder(創設者)
  • foundingDate(設立年月日)
  • hasCredential(資格)
  • knowsAbout(専門性の表示)
  • memberOf(所属組織)
  • parentOrganization(親組織)

多くの企業は、これらのフィールドや、このスキーマタイプを使用して他の多くのプロパティを活用せずに組織スキーマを実装している。

このすべての情報を組織に関する最も関連性の高いページ(aboutページやコンタクトページ)に組み込み、それに応じてページのマークアップを検討しよう。

③著者(スキーマプロパティ)

著者(Author)スキーマは、ArticleやNewsArticleなど、CreativeWorkまたはReview分類に該当するスキーマタイプに使用できるスキーマプロパティだ。

このプロパティは、コンテンツの一部に対する著者の署名欄のマークアップとして使用する必要がある。

著者プロパティが該当するタイプは、個人または組織のいずれかであるため、サイトが会社に代わってコンテンツを公開する場合は、個人として著者を掲載することが重要だ。

④監修者(スキーマプロパティ)

監修者プロパティ(reviewedBy)は、Webサイトの優れたE-A-Tをアピールする絶好の機会だ。

医療や法律記事のレビュアーなど、コンテンツに専門のレビュアーを使用している場合は、コンテンツの正確さを確認した個人として、ページにその名前を表示することを検討しよう。

次に、reviewedByプロパティを利用して、その人(または組織)の名前を一覧表示できる。

これは、作成者がE-A-Tやオンラインでの存在感を欠いている可能性がある一方で、レビュアーがオンラインでの存在感がある真の専門家である場合に使用する優れたアプローチだ。

Yoastを使用しているWordPressのWebサイトのreviewBy機能は、現在ロードマップ内で検討されている。これにより、WordPress内で著者を選択し、コンテンツをレビューした個人を示すことができる。

⑤引用(スキーマプロパティ)

引用スキーマプロパティ(citation)を使用して、コンテンツが引用またはリンクしている他の出版物、記事、または作品を掲載できる。

これは、信頼できる情報源を参照していることを検索エンジンに示すのに最適な方法だ。これはE-A-T向上における優れた戦略である。

さらに、スキーママークアップに引用を掲載すると、関連付ける他のブランドとの間でブランドを位置付けるのに役立ち、Googleへ信頼性に関する定性的な情報を提供できる可能性がある。

構造化データを使用して、E-A-Tの理解を助ける

Schema.orgライブラリは、継続的に拡張されている。

また、構造化されたデータ自体は直接のランキング要素ではないが、Googleは一貫して採用しており、検索エンジンがサイトを理解するのに役立つよう、可能な限り多くのデータを使用することを推奨している。

構造化データを通じてコンテンツとサイトに含まれるエンティティをGoogleがよりよく理解できるようにすることで、Webサイトの品質とE-A-Tを評価するための取り組みを合理化し、改善することができるだろう。

進化し続けるSchema.orgライブラリに注意を払い、そこに掲載されている多くのスキーマタイプとプロパティを、コンテンツを構造化する上でのガイドとして採用しよう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「How to Use Structured Data to Support E-A-T」を翻訳した内容です。
構造化データを活用したE-A-Tのサポート方法について、根拠から具体的な方法までがわかりやすくまとめられた記事でした。

サイトのE-A-Tを担保するためには、その情報をユーザーにわかりやすく提示することも重要ですが、検索エンジンに伝えることも同様に重要です。

現状構造化データは、直接的なランキング要因とはされていないものの、その重要性が今後増していく可能性もあり、可能ならば対応しておきたいところです。

構造化データに関する情報はGoogleからも数多く提供されているため、一度公式ドキュメントを見ておくことを推奨します(https://developers.google.com/search?hl=ja)。

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Googleは記事の著者をどのように特定しているのか?オーサーベクトルと特許について

何らかの情報を得るために記事を読む際、「記事を書いている人は誰か」ということは、マーケティングとしても情報の信頼性の担保としても非常に重要だと思います。かつて、Googleはオーサーシップ・マークアップを用い、それを特定することを試みていました。

しかし、すでにオーサーシップ・マークアップは廃止となっています。それでは、Googleはどのようにして、コンテンツの著者を特定しているのでしょうか?

あくまで、Googleが申請した特許の内容の紹介であり、実装しているかどうかは不明ではありますが、非常に興味深い記事を紹介させていただきます。

GoogleはWeb上の特定のコンテンツを誰が作成したか、気にかけているのだろうか?

また、そのような情報を検索結果の順位付けに使用しているのだろうか?

我々にそれを知る術はない。

しかし、Googleはコンテンツの著者についての特許を出願しており、そこには、コンテンツの作成者が何かをどこかで公開したことを指し示す方法について書かれている。

私自身の”著者”への興味

私はSEOに関わる以前からずっと、著者に対しての興味があった。検索関連の特許も多く目にしている。

最も有名であり、私が最も好きな英語の物書きは、ウィリアム・シェイクスピアである。彼は有名な舞台劇を多く書き、今日においてもそれらは上演されている。ハムレット、マクベス、テンペストなどが有名だろう。

シェイクスピアは英語という言語の一部となるようなフレーズを多く生み出した。例えば、「光るものすべて金ならず」のように。

しかし、彼を有名たらしめたそうした舞台劇や詩の作者が本当にウィリアム・シェイクスピアであったかどうか、それを示す確固とした資料は存在しない。

そのため、脚本家のクリストファー・マーロウなど、「シェイクスピアが書いたとされる作品の本当の作者が別にいるのではないか」という疑惑は何度も発生している。

私が大学で英語学を専攻していた頃、我々は多くの著者と、彼らが物を書くうえでのスタイルを研究してきた。

学生としての我々の役割は、各作者の癖を知ることだった。その癖をよく知るようになれば、とある作者が書いた作品を読むだけで、その著者の情報がなくとも、誰が書いたかを特定できるのだ。

その著者の作品を十分に読み込むことで、だんだんと特定できるようになる。

英語学の授業で我々が学んだ作者とその作品例をいくつか挙げてみよう。

トーマス・カーライル

イギリスのルネッサンス時代の著者だ。哲学や歴史について書き、「衣装哲学」という本が有名だ。

この国の文化の現状、そして、科学の灯火が2千5百年以上も、誇示されながら一定の効果がでていること、特に最近は、その灯火が、変わることなく、猛々しく燃えさかっているだけでなく、そこから火を与えられた無数の灯心草ろうそくや硫黄のマッチも、あらゆる方向で閃めき、自然界や芸術の世界のどれほど小さなすき間や小穴も、光の届かない場所がないことを考える際、衣装の題目について、哲学でも歴史の観点からでも、基本となる書物が今でさえほとんど書かれていないことは、分別のある人にとっては、多少不思議に感じるのは当然のことだ

アーネスト・ヘミングウェイ

アメリカの小説家であり、読みやすいコンテンツで知られている。「老人と海」という本が有名だ。

彼は年老いた男で、メキシコ湾流にて、小型船で釣りをしていた。一匹も魚が釣れないまま、84日が経っていた。最初の40日間は、小さな少年が彼と一緒にいた。

しかし、魚が釣れないまま40日が経過した後、その少年の両親は、その年老いた男は確実に”サラオ”であると、少年に伝えた。

”サラオ”は最大級の不幸であり、そして少年は他の船に乗り込んだ。そこでは、最初の1週間で3匹の素晴らしい魚を釣り上げた。

ウィリアム・フォークナー

アメリカの小説家であり、意識の流れのスタイルで書かれた、長いセンテンスで知られている。「響きと怒り」という本が有名だ。

7時から8時に間に、サッシの影がカーテンにあらわれると、私はやがて、時計の音を再び耳にする。それは祖父のものであり、父がそれを私に与えた際、彼は私に「あらゆる希望と願いの霊標を与える」と私に伝えた。これを使うことで、自身が求めるものと同じである全ての人間の経験を、彼や彼の父親のものと同じくらいに素晴らしいものにするのは非常に耐え難い。

私がこれを与えるのは、時間を忘れないようにするのではなく、時間を征服することに時間を使わないために、たまには時間を忘れるようにするためである。

なぜなら、そこには、勝利に値する戦いはないのだから。と彼は言った。彼らは戦ってすらいない。そのフィールドは彼自身の愚かさと絶望を人々の目にさらすだけであり、そして勝利とは、哲学者と愚者の幻想に過ぎないのだ。

Googleの”著者”への興味

私は2007年に、エージェント・ランクの特許についての記事を書いた。

エージェント・ランクは、そのページの著者、編集者、コメンテーター、批評家の身元に基づき、ランキングを上昇させる可能性があるレピュテーション・スコアについて述べている。

その後、ソーシャルネットワークのGoogle+が登場した際、コンテンツとGoogle+のプロフィールを結びつけることができる、オーサーマークアップをGoogleは導入した。

私がSEOに初めて出会った頃、Googleが私ほどの著者への興味があるとは思ってもなかった。しかし、Googleが申請した特許を見ることで、彼らも著者への興味があることを知った。

Googleがコンテンツの著者を見る際に用いるプロセスやアルゴリズムの簡単な変遷を振り返ってみよう。

ページに関連付けられたエージェントに基づき、ランキングに寄与するエージェント・ランクとレピュテーション・スコア

2007年、私はエージェント・ランクの特許についての記事をSearch Engine Landで公開した。

エージェント・ランクの原案では、ページ内のコンテンツの作成に関わった全ての人々(著者、パブリッシャー、編集者、批評家)は、そのページのコンテンツにデジタルの署名を残すことができた。

それらエージェントのレピュテーション・スコアは、そのコンテンツのランキングに寄与する。

エージェント・ランクの特許は何回か更新されたが、実際にリリースや実装された形跡はない。

その特許の考案者は、今でもGoogleにいる。

エージェント・ランクがオーサーシップ・マークアップの実装に影響を与えた可能性はあるだろう。

もちろん、それを知る術を我々は持っていないが。

Google+のオーサーシップ・マークアップ

オーサーシップ・マークアップは、Google+のプロフィールを用いる形で実装された。Google+であなたとつながっている誰かによって作成されたコンテンツのランキングに影響を与える可能性があった。

Googleはオーサーシップ・マークアップに関連したいくつかの特許を申請している。

それらについては、「申請されたオーサーシップ・マークアップの特許」、という記事を私は書いている。

オーサーシップ・マークアップの詳細、その使われ方、そして、その終焉については「Googleのオーサーシップ・マークアップの終焉」という記事をSearch Engine Landで公開している。

オーサーシップ・マークアップの代わりは何か?という疑問

Googleがオーサーシップ・マークアップの使用をやめるとアナウンスした数年後、とある発表がGoogleのスポークスパーソン達から告げられた。

彼らは、オーサーシップ・マークアップを削除することは問題ないと告げ、その理由を下記とした。

我々はもうこれ以上、オーサーシップ・マークアップを使用しない。それを上回るアルゴリズムを持っている

これ以上の情報を、我々は伝えられていない。

このことについては、「オーサーシップ・マークアップの削除は問題ない。Googleはもうこれ以上使用しないのだから」という記事を読んでいただきたい。

オーサーシップ・マークアップの正当な後継者は何なのだろうか?

Googleの品質評価ガイドラインにはコンテンツの作成者の評判に言及している

Googleは品質評価ガイドラインを公開しており、度々更新されている。

Googleは人間の評価者へ、Googleが評価するコンテンツについての情報を提供しており、我々は品質評価ガイドラインを通して、その考えに触れることができる。

品質評価ガイドラインには作成者の評価について書かれたセクションがある。それは、前述のエージェント・ランクの特許で言及されているレピュテーション・スコアを私に思い起こさせる。

こちらについての詳細は、「Googleの品質評価ガイドライン:新しいGoogleによる作成者への評価:サイトオーナーと作成者のためのガイド」、という記事を参照いただきたい。

この記事と品質評価ガイドラインを読む限り、「コンテンツの作成者」とは、どうやらGoogleが理解しようという興味の対象であるようだ。

Googleでのオーサー・レピュテーション

この記事内で紹介したいくつかの記事やGoogleが申請した特許の中で、Googleは著者情報について言及している。

この記事は、新しいトピックを追加することを目的としているため、その歴史についての情報を扱っている記事をいくつか紹介したい。

著者情報の歴史についての情報、また、それはGoogleがランキングに使用しているものではないと伝えるいくつかの記事を追記しよう。

こうした記事を紹介することで、明らかにしたいことがある。

Googleによる著者情報はSEO業界で頻繁に議論されているトピックであり、多くの見解が存在するということだ。いくつか見てみよう。

なぜ、オーサー・レピュテーションは検索にとってかつてないほど重要なのか(英語)
SEOの3本柱:権威性、関連性、信頼(英語)
Google:我々はオーサー・レピュテーションをベースにWebサイトを順位づけしない(英語)

誰が何を書いたのかを理解するためのオーサー・ベクトルについての新しいGoogleの特許

Googleはこの3月、ニューラルネットワークのアプローチを用いた、テキスト分類のトピックについての特許を与えられた。

これは、「専門性と権威性を分類するためにWebサイトの表現ベクトルをGoogleは用いる」という記事で言及した特許を私に思い起こさせる。

表現ベクトルの特許は、ニューラルネットワークを用い、該当のサイトで発見された特徴をもとに、複数の業界や専門性のレベルに分類するというものだ。

オーサー・ベクトルの特許は、どのようにWebサイトを分類するかについて書かれている。

テキスト分類システムは、電子テキスト(例:電子ドキュメント)の一部を分類することが可能だ。例えば、テキスト分類システムは、テキストの一部を、予め定められたトピックのセットや特定のトピックに関連するものとして分類することができる。

テキスト分類システムの中には、テキストの一部の特徴をインプットとして受け取り、その特徴を用いてテキストの一部の分類を生成する。

また、この特許では、ニューラルネットワークの作用についての言及もある。

ニューラルネットワークは機械学習モデルであり、1つ、または複数のモデルのレイヤーを使用し、アウトプットを生成する。例えば、インプットとして受け取ったものに対する分類だ。

アウトプットのレイヤーに加え、1つ、または複数の隠れたレイヤーを含むニューラルネットワークもある。それら隠れたレイヤーのアウトプットはネットワーク内の次のレイヤーのインプットとして使用される。

例えば、次の隠れたレイヤーやネットワークのアウトプットレイヤーである。ネットワークの各レイヤーは各パラメーターの現在のバリューと一致したインプットからアウトプットを生成する。

この特許のプロセスはどう作用するのか?

まずは、単語のシーケンスのセットの取得から始まる。この単語のシーケンスのセットは、複数の第1の単語シーケンスを構成する。

これら第1の単語シーケンスに対し、第2の単語シーケンスは第1の単語シーケンスに続く。

それら第1と第2の単語シーケンスは、特定の著者によって書かれたものであると分類される。

ニューラルネットワークのシステムは特定の著者を判断するためにこれらの単語のセットで訓練され、オーサーベクトルは特定の著者を特徴づけるために使用される。

特許の内容は、そのプロセスに従うことの利点を説明している。

特定の著者を効果的に特徴づけるオーサーベクトルは、そのテキストが誰によって書かれたかというラベルが無くとも、その著者によって書かれたテキストから生成される。

一度生成されれば、オーサーベクトルは、その利用の文脈によって、その著者の異なるプロパティを特徴づけることができる。

オーサーベクトルをクラスタリングすることで、似通ったコミュニケーションスタイルと個性を持つ著者のクラスタが、効果的に生成される。

一度生成されれば、オーサーベクトルと、副次的にそのクラスタは、複数の目的で効果的に使用される。

この特許の情報を記載しよう。

  • Generating author vectors
  • Inventors(発案者): Brian Patrick Strope and Quoc V. Le
  • Assignee(受託者): Google LLC
  • US Patent(米国特許): 10,599,770
  • Granted(付与日): March 24, 2020
  • Filed(出願日): May 29, 2018

概要

オーサーベクトルを生成するための、コンピューターのストレージメディアに保管されているコンピュータープログラムを含む、手法、システム、装置。

手法の中には、単語のシーケンスのセットの獲得方法を含み、単語のシーケンスのセットは複数の第1の単語シーケンスと、それぞれの第1の単語シーケンスに続く第2の単語シーケンスから成り、ここで、各第1と第2の単語シーケンスは第1の著者によって書かれたものとして分類される。そして、第1の著者用のオーサーベクトルを決定するために第1と第2の単語シーケンスをもとに、ニューラルネットワークのシステムを訓練し、ここで、オーサーベクトルは最初の著者を特徴づける。

前述したトーマス・カーライル、アーネスト・ヘミングウェイ、ウィリアム・フォークナーの例では、どの文章を誰が書いたかを特定することは、比較的容易であった。また、彼らが書いた他の作品も同様だ。

ある程度は、この特許のポイントもここになる。

Googleは、著者のスタイルを学び、理解し、それらを区別できるようになるため、ニューラルネットワークを活用している。

この特許には下記の内容が書かれている。

特定の著者のためのオーサーベクトルのシステムから生成されたオーサーベクトルは、著者を特定する数的価値のベクトルである。

特に、オーサーベクトルの使用の文脈によっては、オーサーベクトルは、著者の1つ、またはそれ以上のコミュニケーションのスタイル、著者の個性、その著者が選択する特定の表現の可能性、また、それら以外のその著者の特徴を特定する。

この特許は特定の著者によって書かれたコンテンツのうち、下記の項目を見ている可能性がある。

  • センテンス
  • パラグラフ
  • 複数のパラグラフの集積
  • 検索クエリ
  • その他、複数の自然言語の集積

オーサーベクトルの観点からのアドバイス

Googleはコンテンツを作成した著者についてのデータを収集している。

それらは下記の複数のアプローチを含む可能性がある。

・レピュテーションスコアなどの生成

・Google+のようなソーシャルネットワークで他の人と結びついているかもしれない人々によって構成されたオーサーシップのようなアプローチをベースとした、コンテンツの順位付けへの寄与

また、Googleは下記のアプローチを発達させるためにニューラルネットワークの活用を模索している可能性がある。

  • クエリ内の言葉の文脈をよりよく理解する
  • Webサイトをより良く分類する
  • コンテンツの著者が誰であるかを理解するのを容易にする

全ての著者がウィリアム・シェイクスピアではないが、我々はウィリアム・シェイクスピアが誰であるかを本当に知っているわけではない。

それぞれの著者が異なるライティングスタイルを持ち、専門性のレベルも異なり、トピックへの興味も異なる。

Googleはこの特許によって、彼らがラベル付けされていない著者を特定できる可能性があることを、我々に伝えている。

この新しいアプローチが、オーサーマークアップの代替となるのだろうか?

少なくとも、とあるGoogleの社員は、「オーサーシップのマークアップは不要であり、Googleはどの著者が何のコンテンツを書いているかを十分に理解するほど賢い」と我々に伝えている。

これは、2016年の話だ。

オーサーベクトルの特許は、2018年に米国特許商標局へ出願されている。

それがいつ開発されたものなのか、我々が知るすべはない。

Googleがどの程度オーサーベクトルを用いているのか、それについての確証もない。

しかし、「Googleはコンテンツの著者が誰であるかをより良く特定できるようになっているのかもしれない」ということを我々は知ってしまっているのである。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Author Vectors: Google Knows Who Wrote Which Articles」を翻訳した内容です。
コンテンツの著者を特定する方法をGoogleが試みているようだ、という記事でしたが、非常にGoogleライクなアプローチだと思いました。とても難解なプロセスを経ているという感覚ですが、あくまでも特許の内容であることは心に留めておこうと思います。

検索とは別の話になりますが、記事中にもあったシェイクスピアの件に関して、なんらかの証明ができたとすれば、それはそれで非常にワクワクしますね。

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SEOの課題を特定し解決する4つのフレームワーク

サイトへの自然検索流入が増減する理由は多々あるため、「何が課題なのか」を特定するのに苦労しているWeb担当者は多いでしょう。

言い換えると、「SEOには変数が多い」ともいえますが、その変数を一つ一つ紐解いていくのは骨が折れる作業です。

今回の記事は、SEOの課題を4つに分類し、分析から解決策までをまとめたフレームワークについての記事となります。

チェックすべきポイントがわかりやすく抑えられているため、多くの方に参考になる内容かと思います。

最近、サイトへの自然検索流入が減少、または上昇した際、あなたはどのように感じただろうか。

よくあるケースとしては、Googleのアルゴリズムが誤っているという結論をすぐ出すことだろう。

しかし、Googleが誤っているという結論をすぐに出してしまうと、SEOにおける成功を獲得できなくなる。さらに悪いケースでは、過ちを繰り返すことになる。

この記事で紹介するSEOの問題を特定するための体系的なフレームワークは、SEOの4要因のうち、どれが実際にパフォーマンスへ影響を与えているのかを特定し、主となる問題と迅速に特定して解決するのに役立つはずだ。

SEOの4つの要因

これらの要因は、検索トラフィックに影響を与える主なものを指している。

以下の各要因について、定義・原因・診断ツール、および主要な問題を解決する方法について解説しよう。

①アルゴリズム

定義:検索アルゴリズムの変更が、検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • Googleのアルゴリズムに対する大規模または小規模なアップデート
  • 検索エンジンの結果(SERPs)の表示に影響を与える協調スニペットの増加
  • 特定のトピックにおけるSERPsの広告割合の増加

アルゴリズムの問題の診断

1.トラフィックが増加、または減少した日付を特定しよう。タイムラインはアルゴリズムアップデートと一致しているだろうか。

以下は、MozとSEMrushのタイムラインの例だ。

2.アップデートがない場合は、Googleサーチコンソールで手動による対策(ガイドライン違反)を検討しよう。

3.手動による対策がない場合、トラフィックはSERPsの機能変更と同時に発生してはいないだろうか。

アルゴリズムの問題を解決する

1.ランキングまたは自然検索流入が急に減少/増加したタイミングを特定する。

2.日付をアルゴリズムの変更と紐づける。相関関係がある場合は、問題の規模・詳細・重大さを確かめる。

GoogleWebマスターのYouTubeチャンネル、業界の記事、または親密なSEOerから情報を収集して、最適な解決策を特定しよう。

残念ながら、アルゴリズムのアップデートに対応するための特効薬は存在しない。

ファーストアクションとして最善なのは、アップデートがページの内外、どちらに主として影響するかを理解することだ。

3.相関関係が存在しない場合は、Googleサーチコンソールで手動による対策のペナルティを確認するか、MozCastでSERPsの機能に動きがないかどうかを確認しよう。

②技術的課題

定義:Webサイトへの変更が検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • コンテンツに新しいセクションを追加した
  • 2つのWebサイトを1つのドメインに統合した
  • 安全でないホスティングから、安全なホスティングに移行した

技術的課題の診断

サイトの技術的な変更のタイミングを特定しよう(フロントエンドorバックエンド)。

Googleアナリティクスの注釈や、CMS内のチェンジログは分析に役立つ。

これらの課題は、少なくとも定期的にトラッキングする必要がある。

  • 再設計(Redesign)
  • ドメインの統合
  • 大規模なコンテンツの追加、または削除
  • CMSの移行
  • ホスティングの切り替え
  • 大規模なマーケティングキャンペーン

サイトに大規模な変更が実装された時から、検索パフォーマンスに突然の変化が起こるまで、どのような相関関係を描くことができるだろうか。

技術的課題を解決する

技術的課題は、様々な原因から生じる。

テクニカルSEOの監査は、課題を解決するための最高の解決策になるだろう。

監査を行うためには、Screaming Frog、またはお気に入りのクロールツールを使用して、サイトのフルクロールを実行する。

すべてのSEOツールが完全にクロールできるわけではないことに注意してほしい。一部のツールは、クロールするURLの量やタイプを適切に制限する。

クロールの結果を出力したら、次のチェックリストに従ってサイトの各URLを確認しよう。

1.リンク切れの監査(404)

404エラーは時間の経過と共に自然に発生するが、サイトの大部分が「壊れている」場合は、その修復に時間をかけるべきだ。

2.一時的な302リダイレクト、または長いリダイレクトチェーンを特定する。

3.低品質、または内容が薄いページを特定する。

順位がついていない・流入がない・コンバージョンに繋がらないページがある場合は、他のページにリダイレクトするか、統合しよう。

4.重複するページを特定し、canonicalまたはnoindexを設定する。

重複を解消し、1つのページに評価が向けられるようにしよう。これは、重複する要素を複数持つサイトにおいて有効だ。

5.robots.txtによって、サイト内の重要なページがクローラーを弾いていないかどうかを確認する。

6.クロール深度の高いページを監査する。

クロールの深さとは、特定のページがトップページからどれだけ離れているかを計測したものである。トップページから4~5クリック以上離れているページは、クロール頻度が低い可能性がある。

これらのページがビジネスにおいて重要である場合、情報構造の再設計が必要になることがある。

繰り返しになるが、これらはテクニカルSEOの監査の始まりに過ぎない。

ただし、SEOのテクニカルな課題の70~80%は、Webサイトをフルクロールすることで見つけることができるだろう。

③季節性要因

定義:季節性要因が検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • 年末年始
  • 祝日
  • 季節性要因(需要期・閑散期)
  • 景気(経済サイクル)

季節性要因の診断

Googleトレンドは、ターゲットとなるトピックの季節的な検索トレンドを特定するのに役立つ。

主要な製品、またはサービスについて、過去5年間の(対象地域における)検索トレンドを引き出すことができる。

次に、業界の検索需要と自然検索流入の相関関係を特定する。

以下の例では、「テラスの家具」に関連するキーワードの年間の検索パターンを示している。

季節性要因を解決する

社内のマーケティングスケジュールと休日によって、季節性のあるキーワードをスケジューリングしよう。

1年を通じてトラフィックの大規模な変動に悩まされている場合は、購入者となるペルソナが検索するキーワードのうち、閑散期でもビジネスと近接しているキーワードを特定することだ。

上の例では、暖かい季節にニーズのある商品を扱っている家具店は、季節ごとのキーワードに合わせたコンテンツを制作する必要があるだろう。

顧客が製品を購入するタイミングは周期的かもしれないが、それでも顧客と繋がるためのきっかけを見つけることができる。

例えば、人々は涼しい時期でも屋外でバーベキューをすることをやめない。

1年を通じて、顧客の季節的な興味関心に合わせに行こう。

④競合的課題

定義:競合の取り組みが検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • 市場に参入する新しい競争相手・合併・吸収
  • キーワード単位で競合する火競合サイト
  • 有料広告の増加

競合的課題の診断

SEOに競合的な課題があるかどうかを理解するための鍵は、ビジネスに影響を与えるマクロの傾向や、補完または代替製品、そして顧客となるペルソナの購買行動への知識を深めることだ。

競合が発生することで、自然検索の伸びに影響を与えている2つの指標は次のとおりだ。

  • 複数月/年のGoogleトレンドのデータ
  • 自己解析によって得られたデータ

以下の例は、過去5年間の「食事キット」の人気の高まりを示している。

トピックが右肩上がりに成長していることは、より多くのプレイヤーが参入していることを示している。

さらに、Googleトレンドのデータが全体の自然検索流入のデータと一致している場合は、この仮説を検証することができる。

最後に、自社と競合他社による有料広告への取り組みは、自然検索への流入を奪い合うという意味も持つ。

もし、他社と競合していると感じられる場合は、自社の置かれている業界における有料広告への投資が増えたことによるものなのか、それともSEOに投資する競合他社の増加によるものなのかを特定しよう。

競合的課題の解決

1.キーワードの競合調査を実施する

競合他社に勝っているキーワードと負けているキーワードをリサーチすることで、サイトにおける個別ページの課題を詳しく分析することができる。

競合他社が自社より秀でている最大の要因は、他社のサイトにより多く、より洗練されたコンテンツがあるためだ。

以下の例は、キーワード分析の一例だ。最初にすべてのランキングキーワードを分類してから、それらをピポットテーブルに入れると、キーワードごとの勝ち負けが確認できる。

この例は、代理店の「カスタマージャーニー」に関連するキーワードと、他のMartechソリューションの結果を示したものである。

すべてのキーワードをタグ付け、または分類した後、これらのリストをピボットテーブルにかけることで、1~3ページ目におけるランキングしているキーワードや、ほぼ圏外にあるキーワードの量を把握できる。

以下のサンプルレポートは、上記のシンプルなピボットテーブルから収集できる「ブログ」関連キーワードの強さを示している。

コンテンツの品質に次いで、情報構造は競合他社をしのぐために重要な要素である。

Screaming FrogのForce Directed Crawl Diagramレポートは、サイトの情報構造を視覚化して、コンテンツがキーワードとユーザーの意図によって整理され、どのページにも簡単にアクセスできることを確認するのに役立つ。

2.競合のバックリンクを分析する

コンテンツと情報構造の要素を検討した後、バックリンクの状況を競合他社と比較する必要がある。

これにより、検索結果における競争力を高めるために取得する必要のあるリンク元ドメインの量と質を確認できる。

まとめ

アルゴリズム・技術的課題・季節性要因、そして競合的課題が自然検索流入に変動を及ぼす原動力となっている。

この記事で紹介した体系的なアプローチを使用してSEOの課題を診断することで、SEOの課題を迅速に特定し、組織のマーケティング活動における優先度付けを支援できることだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「A 4-Part Framework for Diagnosing & Solving SEO Problems」を翻訳した内容です。

フレームワークというだけあって、順位変動や流入数の増減に関して、わかりやすくまとめられた記事でした。

このフレームワークをそのまま活用するのもよいですが、自分なりにカスタマイズして持っておくと、使い勝手が良くなるでしょう。

SEOに関する情報は、普遍的なものとトレンド的なものがありますが、普遍的な内容を抑えておくと溢れる情報に右往左往せずに済みます。

SEOを体系的に理解するためにも、まずは基本的な内容から抑えてみてはいかがでしょうか。

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投稿 SEOの課題を特定し解決する4つのフレームワークSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

Google Discoverへの最適化と、注力すべき領域

すでに無視できないほどの流入獲得を見込めるGoogle Discover。

SEO Japanでも何度か取り上げていますが、まだまだ解明されていない要素も多いです。そのため、最適化を行える箇所は、通常のSEOと比較すると、少ないと言わざるを得ません。

もちろん、従来の最適化は確実に必要なのですが、Google Discoverに焦点をあてると、どの部分の最適化が重要なのでしょうか。今回紹介するSearch Engine Journalの記事が1つの参考になればと思います。

Google Discoverは最新の機能ではない。

しかし、SEOの新しい時代(検索が発生しない検索)の始まりとして認識すべきだ。

2018年に導入されたDiscover(以前はFeedとして知られていた)はChromeのモバイルアプリケーションで注目の機能となり、Androidデバイスのみの機能であった。

Discoverのフィードは、「Interesting finds」という特別枠として、自然検索結果にも表示される。

しかし、他のリッチリザルトと比べ、「Interesting finds」は非常に珍しい。

Discoverのフィードの対象となる情報は下記だ。

  • ニュース
  • 記事
  • 動画
  • 広告
  • ライブスポーツのスコアなどの特別なリッチリザルト

Google Discoverはソーシャルメディアのフィードと似ており、ユーザーの検索履歴(通常の検索)や視聴したYouTubeのデータなどによって、かなりパーソナライズされている。

GoogleのAIと組み合わせることで、ユーザーの嗜好と関連性が高く、興味関心を持つであろうコンテンツが提供されている。

これは、Facebookがニュースフィードを非時系列で表示させる仕組みと非常によく似ている。

また、Google DiscoverはSEO担当者へ新しい課題を突きつけている。

通常、SEMの多くは何らかの起点(キーワードやキーワード群が一般的)が存在する。

あなたは、「リバースエンジニアリングをしてコンテンツを作成し、キーワードの背後にある検索意図を満たすためにユーザー体験にあわせて調整する」という作業を行ってきたはずだ。

Google Discoverでは、その起点は存在しない。

Google Discoverの戦略を正しく立てれば、大きなトラフィック獲得が期待できる

様々な業界(フィンテック企業からメディア企業まで)のWebサイトで試行錯誤した結果、よく知られていない要素も多いが、Google Discoverとの相関がある要素もわかってきた。

その中でも、Discoverのパフォーマンス改善と強い相関が見られた最適化の方法をご紹介しよう。

Discoverに対するテクニカルSEO

Discoverのパフォーマンスと相関するテクニカルなSEOにおいては、新しい発見や驚愕の事実というものは存在しない。

見落としがちな領域の再確認と言った意味合いが強いだろう。

モバイルフレンドリー

Discoverがスマートフォンとタブレットのみで利用可能であることからも、モバイルからのアクセスを可能にすることはとても重要だ。

何年もの間、Googleはモバイルでの検索に重点を置いているにもかかわらず、レスポンシブデザインになっていない、セパレートされたモバイルぺージのないサイトが多いことは非常に驚きだ。

Discoverでの認知度獲得を目指すのであれば、デスクトップと同様、モバイルの体験も良いものにする必要がある。それは、下記の項目を満たすということだ。

  • 煩わしい広告やポップアップで埋め尽くされたモバイル体験であってはならない
  • 記事内で使用されるあらゆる画像は、アクセス可能ができ、読み取れるものとする。ユーザーが画像をクリックすると拡大画像が表示され、ズームも行えることを確認しよう。

モバイルデバイスでコンテンツをアクセス可能にし、利用できる状態にすることは、モバイルフレンドリー全体の一部分に過ぎない。

他の領域としては、ページスピードが挙げられる。

コンテンツの読み込みの速さとDiscoverのフィードへの採用は強く相関している。また、AMPを活用しているニュースやマガジンのサイトとも相関がある。

画像の最適化

ブローディ・クラーク氏が調査で裏付けたとおり、Discoverからトラフィックを得るために、画像は重要な役割を果たしている。また、品質の高い画像はフィード内での訴求にも相関する。

コンテンツと関連したユニークな画像を作成し、用いることは、コンテンツのパフォーマンス(またDiscoverのフィード内でのアピール機会において)にも影響があることも、彼の調査は指し示している。

そのため、下記に挙げる画像SEOのベストプラクティスを行うことはとても重要なのだ。

  • 画像のファイルサイズは、劣化しない範囲で可能な限り圧縮する(サイトスピードの改善のためにCDNに依存するのはよくない)
  • 画像に適したファイル名を記載する
  • 適切なAlt属性を付与する
  • 画像を端的に説明するキャプションをつける

コンテンツ戦略:複数タイプのコンテンツや新旧のコンテンツ

Googleが保有する特別なコンテンツ(ライブスポーツのスコアや情報など)に加え、YouTubeもDiscoverに採用される。

コンテンツ戦略においては、メデイアとアプローチの両方の意味で、複数のタイプのコンテンツを意味する。

ユーザーがGoogleで検索し、Discoverを利用する度に、Googleはあなたの興味について学習し、あなたがまだ出会っていないと思われるコンテンツを提供する。

この学習には時間を要する。

例えば、私は様々なスポーツチームの試合結果や名簿をよく検索する。

Googleはこうした私の行動から、私がこれらのチームに興味があると解釈する。

それを確かめるために、ライブスコアや数週間先の試合スケジュールなどを私に提供するのだ。

Discoverでの戦略に置き換えれば、あなたは下記の内容を組み合わせる必要があるということだ。

  • エバーグリーンな情報(正確な情報を反映するために更新は行う)
  • 最新の業界のトレンドを載せる
  • 関連トピックのニュースを載せ、それに対する意見も載せる

Discoverのフィードにはペイウォールのコンテンツも採用されることも覚えておこう。

リアルタイムな時間感度の高いコンテンツ

重要なことがある。リアルタイムのイベントや時間感度の高いコンテンツをDiscoverは採用するということだ。

ユーザーは複数の趣味や興味があることから、ニュース性のあるコンテンツを戦略に組み込むことは非常に重要だ。

ユーザーの興味とあなたのコンテンツの内容が重複する箇所は、彼らの興味範囲のほんの一部に過ぎない。

つまり、あなたのオーディエンスを理解すること(彼らの広い興味範囲は何なのか)はとても重要と言える。

顧客に期待を抱かせる

Discoverからのトラフィックを得たいのであれば、顧客に期待を抱かせることはとても重要だ。

他のマーケティング手法と同様、確実に成果が得られるというものではない。

この記事の最初に掲載したグラフを見ても分かる通り、Discoverのインプレッションとクリック数は非常に不安定であり、通常のSEO、広告、ソーシャルメディアと異なり、安定した成長曲線を描くものではない。

私の分析によれば、Discoverに掲載された記事の寿命は、2~3日間である。この数字は、ブローディ・クラーク氏の調査とも合致する数字だ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Optimizing for Google Discover: Key Areas to Focus On」を翻訳した内容です。

記事中でもある通り、画像はGoogle Discoverにとってとても重要だと感じます。

実際に、1ユーザーとしてGoogle Discoverを使用していても、きれいな画像にはついつい目を向けてしまいます。さらに、「自分が興味のあるトピックについて書かれているはずだ」と画像から判断できる場合はクリックしてしまう機会も多いと思います。

「ユーザーのためのサイトを作る」をベースとしながらも、「Google Discoverでの見られ方」も意識していきたいですね。

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投稿 Google Discoverへの最適化と、注力すべき領域SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

SEOや広告を活用することなく、18,800ユーザーをGoogleから獲得する方法

かつて、Web集客と言えば自然検索か広告、どちらかといった時代もありました。

ソーシャルの台頭に代表されるように、Webサイトへの流入経路として重視すべきものは、SEO担当者として注力していきたいところです。

近年の代表格で言えば、Google Discoverではないでしょうか。全てのWebサイトが対象というわけではありませんが、無視できないWebサイトの数も増えていると思われます。

そこで、今回はニール・パテル氏によるGoogle Discoverに関する記事を紹介いたします。

Googleからトラフィックを得たいのであれば、どうすべきだろうか。

真っ先にSEOの強化や広告出稿という手が浮かぶはずだ。

しかし、その他の方法があるとしたらどうだろうか。

SEOほど時間がかからず、広告ほど費用も発生しない。私はGoogle Newsの話をしているわけではない。より簡単な方法が実在する。

私のサイトへ3ヶ月で18,800もの訪問客を運んでくれる、効果的な方法だ。上記のスクリーンショットを見てほしい。

そして、その方法とは何なのか。

Google Discover

Facebook、Instagram、Twitterのようなフィード機能をGoogleが提供していることをご存知だろうか。

Googleの場合、そのフィード機能は、Google Discoverと呼ばれている。

ノートパソコンやデスクトップ型のパソコンをメインに使用しているのであれば、普段はお目にかからないかもしれない。しかし、GoogleやChromeのモバイルアプリを使用しているのであれば、あなたはきっと目撃したことがあるはずだ。

iPhoneでは下記のように表示される。

これは、Google版のソーシャルフィードなのである。

Google Discoverの仕組みを説明しよう。

GoogleとChromeのモバイルアプリの検索ボックスの下記に表示されるGoogle Discoverでは、Webページのサマリがカード形式で表示される。

これらのカードは、ちょうどソーシャルフィードのように、スクロール可能なトピックであり、モバイルデバイスでブラウジングすることができる。

Google検索のホーム画面から、いずれかのカードをタップすると、そのページへ直接遷移する。

他の人には表示されないページがあなたには表示されているかもしれない。それは、あなたの検索履歴、Googleプロダクトの使用法、Google Discover経由でフォローを選んだ人、などによって決定されるからだ。

しかし、さらに興味深い事実がある。

Google Discoverはいたるところにある

Discoverでの結果は、通常の検索結果の下部に、「Interesting finds」というラベルで表示されている。

いずれかをクリックすると、そのページに直接遷移する。また、「Interesting finds」の下部にある「more stories」をクリックすると、新たなGoogle Discoverのインターフェースに遷移し、そのトピックのフォロー、関連トピックのフォロー、関連するDiscoverの結果の探索、などが行える。

Pixel Phoneを使用しているのであれば、さらに多くのDiscoverを発見するだろう。しかし、あなたはそれに気がついていないかもしれない。

Pixel Phoneのホーム画面で右にスワイプすれば、カスタムされ、パーソナル化された上記の画像のようなフィードを閲覧できる。

「Google Newsとどう違うのか」と思う方もいるだろう。なぜなら、Google Newsにはトップストーリーがあり、それはフィードのようなものだからだ。

トップストーリーと異なり、Discoverは、直近に公開されたページという順位における制限はない。

ユーザーが以前に興味を持ったコンテンツであるとGoogleが判断した場合、それらはDiscoverに表示される。

また、Discoverは動画、スポーツのスコア、映画のようなエンターテイメントの最新情報、株価、ミュージックフェスティバルのようなイベント情報、なども表示させる。

ちょうどFacebookがフィードに対してそれを行っているように、GoogleもDiscoverをあなたが興味のある全てのコンテンツのハブとして位置づけている。

言い換えれば、DiscoverはGoogle版のFacebookフィードなのだ。

Instagramでハッシュタグをフォローするのと同様に、Discoverでも興味のあるトピックをフォローできる。

また、Instagramの「発見」ページのように、あなたが好きなコンテンツを得るために何かをフォローする必要はない。Discoverは、あなたがそれを見たいと思う前に、あなたの興味のあるコンテンツを提供することを目指している。

キーワードは、「あなたがそれについて知る前に」である。これは、FacebookもInstagramも試みていることである。

なぜGoogle Discoverを気にすべきなのか

なぜなら、Google Discoverは多くのトラフィックをあなたにもたらすからだ。

私が経営する広告エージェントのNeil Patel Digitalのクライアントの例を見てみよう。下記はそのクライアントのDiscoverのトラフィックである。

28日間で364万のインプレッション、7万9千のクリックが発生している。

非常に多くのトラフィックだ。加えて、インプレッションの全てが彼らのブランディングに貢献している。

あなたはブランディングを気にしていないかもしれないが、あなたのブランドが大きくなればなるほど、Googleで上位表示しやすくなる。ブランド名での検索ボリュームは、リンク数やドメインオーソリティ以上に、ランキングと相関関係がある。
(参考:「SEOは死んだのか?」、データから考えるSEOの滅亡論

また、かつてのGoogleのCEOはこう述べている。

ブランドはソリューションであり、課題ではない。ブランドは不潔な場所を整理する手段だ。(ソース

Discoverから発生したインプレッションは、あなたのブランドを露出させるため、非常に効果的だ。

7のルールと呼ばれるコンセプトがある。誰かがあなたのブランドを7回見たり、接触したりすると、ロイヤルカスタマーになる可能性が大きく高まるのだ。

また、GoogleのE-A-Tアルゴリズムの助けにもなるだろう。コンテンツの著者として、専門性と信頼性を高めたいのであれば、Discoverはうってつけの方法となる。

では、Discoverからより多くのトラフィックを獲得するためには、どうすればよいだろうか。

Google Discoverに最適化する

幸運にも、Discoverへの最適化はSEOほど複雑ではなく、結果が出るのも早い。

もちろん、即時というわけにはいかないが、時間が経つにつれ、Discoverからのトラフィックが上昇していくだろう。

そのための方法を3つ紹介しよう。

1.高品質な画像を使用する

画像は全てのDiscoverの結果に表示される。そのため、あなたのコンテンツと関連性があり、高品質な画像を使用することはとても重要だ。

見出しやタイトルと同様、よりクリックを促しそうな画像を選んでみよう。驚きを与える画像や好奇心を引き起こす画像は、非常に効果的だろう。

2.コンテンツは重要だが、適した内容でなければ、Discoverで表示されない

そのトピックがあなたのWebサイトの内容に沿っているかどうか判断するため、どのようなトピックをGoogleがDiscoverで選んでいるか、確認しよう。

人々が興味を持っているトピックを考える参考材料として、そうしたサジェストを使用し、同様のコンテンツを作成しよう。

もちろん、他サイトのコピーは厳禁である。他サイトのコンテンツを凌駕する内容にし、抜きん出た存在となろう。ブライアン・ディーン氏のスカイスクレイパーテクニックは有用だ。
(参考:スカイスクレイパー・テクニック。14日間で検索トラフィックを110%増加させた、リンクビルディングのケーススタディ。

3.コンテンツを作成する上では、その最大限の活用を考えなければならない

コンテンツの最大化とは、あなたのWebサイトをそのコンテンツのためのAPIとして考えるということである。

つまり、そのコンテンツをWebサイト上にただ存在させるのではなく、他の関連性のあるチャネルにて、被リンクやソーシャルシグナルをひきつけるために、どのようなプロモーションやコンテンツの配置が効果的かを考えることである。そのためには、トピックの共有性を考えることだ。

トレンドのトピックや関心が高まっているトピックと選び、クリックを促すタイトルや見出しを考えることである。Google Discoverはソーシャルフィードのようなものだ。Webサイトのことだけを考えてしまうと、十分な効果は期待できないだろう。

Discoverに対する十分な努力を行った後は、その効果を測定しよう。

トラフィックを分析する

「Discoverの分析にはGoogle Analyticsを使用する」と考えてしまうかもしれないが、Google Search Consoleを使用するほうがずっと簡単だ。

Search Consoleにアクセスし、ログインしよう。

画面左側にナビゲーションメニューがある。

メニュー内の「Discover」をクリックしよう(Discoverからのトラフィックが一定量なければ、これは表示されていない)。

すると、下記のレポートが表示される。

前述のスクリーンショットと比べると、Discoverからのトラフィックは僅かだ。

なぜだろうか。

このチャートにはとある傾向がある。私は大体木曜日にコンテンツを公開しており、その日にDiscoverからのトラフィックを得ている。

他のソーシャルネットワークと同様(そして、通常のSEOとは異なり)、Discoverからのトラフィックは主に新しい記事を投稿した時に発生している。長期間継続して発生するトラフィックではないが、即時的なトラフィックの急増を得続けることができる。

私は、週に1回しかブログ記事を投稿しない。しかし、複数の記事をその日に投稿すれば、Discoverからのトラフィックは急増する。

結論

あなたがDiscoverを好んでいるかどうかは問題ではない。マーケター観点から、1つのチャネルとして認識すべきだ。

Discoverの人気ぶりはデータが示している。また、GoogleがDiscoverを注力し続ければ、より多くの人が利用するようになるだろう。

そのため、あなたのWebサイトへのトラフィックと売上を伸ばすために、このアドバンテージを利用しない手はないのだ。

加えて、たった1つのチャネルに依存するべきではない。アルゴリズムの変更が起こった際、トラフィック全体が影響を受けてしまうからだ。

これが、オムニチャネルのアプローチを選択すべき理由であり、関連するチャネルへの注力が必要となる理由だ。

Discoverについて、あなたはどのような考えを持つだろうか。自身で使用しているだろうか。

あなたのWebサイトへのトラフィックを伸ばす手段として考えたことはあるだろうか。

SEOとは異なり、Discoverの最適化は対応箇所が少なく、逆にそれが難しさとなっていると思います。本質的には、「高品質なコンテンツを正しいユーザーに届ける」になるため、SEOが目指すところと差異はないかもしれません。

記事内にもありましたが、チャネルの依存を解消するという目的でも、Discoverには積極的にチャレンジしていきたいですね。

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ECサイトのSEOにおいて、情報提供型コンテンツが持つ真の価値とは?

全てのWebサイトには目的があり、ECサイトの場合は「商品を売ること」が目的となるでしょう。

そのため、ユーザーに情報を提供するようなページは、ECサイトの最大の目的とは直接関係していないと考えることもできます。

もちろん、ユーザー体験等を考えるとそうした情報提供のページは必要だと思われますが、「購買を目的としたキーワードでの上位表示にどれだけ寄与しているか」を証明するのは困難です。

以前、Web担当者フォーラムでも紹介されましたが(※)、実際に起こったケースを解説してくれている、Search Engine Landの記事を紹介いたします。
【悲劇】CV貢献してない記事ページを整理 → ECサイト全体の売上が減少【ありがち】【SEO情報まとめ】

データによると、情報提供型のコンテンツは、商業的な検索意図のある検索キーワードの順位にも良い影響を与える。

ECサイトのSEOにおける、情報提供型のコンテンツの真の価値を計ることは難しい。情報提供型のコンテンツは他のWebサイトからの自然リンクの獲得に寄与すると考えるコンテンツマーケターやSEO担当者がいる。そうしたリンクはオンラインショップ全体のSEOパフォーマンスの改善の助けとなると思われる。

しかし、全体のSEOパフォーマンスに貢献したのは、情報提供型のコンテンツなのか、他の施策や開発によるものなのか、どのように区別すればよいだろうか。

そこで、この記事では、情報提供型のコンテンツが商業目的のページの順位上昇に寄与し、売上増に貢献するという考えを紹介したいと思う。

背景:SEOの戦略とパフォーマンス

今回のケーススタディで用いたECサイトは2011年にローンチされたが、SEOの戦略が最後に実施されたのは2017年のみであった。状況をまとめると、下記となる。

テクニカルSEO

  • Webサイトのコンテンツ(60,000の商品ページ、80のカテゴリページ)は検索エンジンによってクロールされ、インデックスされている
  • ユーザーと検索エンジンの両方に対し、ページスピードを上昇させることに非常に注力している

コンテンツ

  • 既存の情報提供型のコンテンツを整理し、新規のコンテンツを追加している
  • 情報提供型のコンテンツから、関連性のある内部リンクを、カテゴリページに貼っている

積極的なリンク構築の施策は行われていない。現在の被リンクの全ては、他のマーケティング施策やパートナーシップの副産物、ユーザーによって自然に貼られたリンクである。

これらのアプローチは、直近2年半に渡り、ビジネス上の大きな結果をもたらしている。SEOの戦略を実施して以降、Sistrixで計測されたGoogleの検索結果におけるビジビリティは大きく増加している。2018年の夏に起こったメディック・アップデートにより減少したが、2019年3月のコアアップデートで回復している。

ビジビリティの増加は、売上の増加を導いている。自然検索経由での売上は、SEO戦略が実施される1年前の2016年は359,000ユーロ(約4,260万円)であったが、2019年には914,000ユーロ(約1億800万円)へと増加している。

自然検索のトラフィックからの収益はGoogle Analyticsで計測している。また、カスタム属性を用い、売上が発生した直前のインタラクションだけでなく、それ以前のインタラクションの要素も算出されている。

同様の属性を使用し、ランディングページの内、どのタイプのページが、自然検索経由で発生している売上に貢献しているかも算出している。2019年、情報提供型のコンテンツは、SEO収益のたった2.36%に値するトラフィックしか生んでいない。

情報提供型のコンテンツが素晴らしいパフォーマンスを見せた領域は、被リンクの獲得である。他のドメインからのリンクを最も獲得した10ページのうち、5ページが情報提供型のコンテンツ、4ページがカテゴリページ、1ページがトップページであった。

こうしたデータを確認しても、情報提供型のコンテンツがSEO全体のパフォーマンスにおいて、どのような役割を果たしていたかを理解することは難しい。また、売上に対する直接の貢献は低い。

しかし、十分な量の被リンクを獲得している。こうした被リンクは、商業目的のページの順位上昇と、自然検索経由での売上増加に寄与しているのだろうか。

全ての情報提供型のコンテンツのページを削除する

2019年後半、重大な経営判断がこの会社を大きく変化させた。

近年の素晴らしいパフォーマンスにもかかわらず、このショップは大きな組織内では相対的に小さなプレイヤーに過ぎなかった。

この会社は、このショップの競合相手となるサイトを保持している、より大きな企業に属している。経費削減を目的とし、このショップはより大きな競合サイトによって運営されることになった。

新しいオーナーはショップ全体を自身のシステムにリプレイスすることを計画し、ドメイン名とロゴのみを現状のままにしようとした。過去数年で作成した情報提供型のコンテンツを使用する予定が無いことは明らかだった。

そのため、このショップを運営している現在の会社は、こうしたコンテンツを削除し、将来の別のプロジェクトのために保管することを決意した。

約25の情報提供型のコンテンツが削除され、トップページへとリダイレクトされた。このリダイレクトは、トップページの順位上昇を目的とした措置ではなかった。404や410の設定ではなく、リダイレクトを選択したことは、悲観的な状況の中で下された選択であり、特別な理由はなかった。

情報提供型のコンテンツを削除したこと以外の変化はなく、数週間が経過した。

Webサイトのランキングへの影響

情報提供型のコンテンツが削除された後の最初の数日間は、Googleの評価は特に変わりはなかった。

そのショップのトップページへとリダイレクトされているのにもかかわらず、削除されたページのいくつかは、順位を維持していた。これは、Googleがすぐにクロールをしなかったからかもしれない。

Googleがサイトの変更を検知し、ランキングへと反映させる処理を行うのには多少の時間がかかる。

コンテンツが削除された10日後、かつて情報提供型のコンテンツを含んでいたディレクトリページの全ての順位が完全に失われた。

上記のスクリーンショットにあるデイリーのビジビリティの推移は、この下落を完全に反映していない可能性を考慮してほしい。

Sistrixはデイリーのビジビリティを計測しているが、彼らのデータベース内にある何百万ものキーワードの検索結果を毎日スクレイプしているわけではない。そのため、ランキングの変化は、それが発生した数日後にビジビリティのグラフに反映されることもある。

興味深いことに、このドメインのビジビリティ全体が大きく減少し、それは、削除されたディレクトリが失ったビジビリティよりも大きいものだった。

情報提供型のコンテンツの削除から3週間以内に、そのショップはビジビリティの約1/3を失った。削除されたコンテンツは、かつて、ドメイン全体のビジビリティの約1%しか占めていなかったのにもかかわらずだ。

トップページといくつかのカテゴリページは、検索ボリュームの大きい商業検索意図のあるキーワードで、1ページ目表示の多くを失った。下記のスクリーンショットは、情報提供型のコンテンツが削除された後に失われた、最も重要なランキングの変化を表している。

このショップはサングラスを販売しておらず、英語のサイトでもない。上記のスクリーンショットのキーワードとURLは実際のものとは異なっており、これは、そのショップの特定を避けるための措置である。しかし、検索意図には差異がなく、スクリーンショットに記載されている他の数字(検索ボリューム、CPC、順位など)は実際の数字である。

トップページとカテゴリページの順位下落とビジビリティの減少は、情報提供型のコンテンツの削除に起因しているのだろうか。もしそうだとしたら、どのように関連しているのだろうか。

順位下落の可能性となる理由

情報提供型のコンテンツの削除の後、トップページとカテゴリページの順位が下落した理由として、最も説得力のある理由がリンクである。前述のとおり、削除された情報提供型のコンテンツは、十分な量のリンクを獲得していた。

それらのコンテンツには、関連性のある内部リンクがトップページとカテゴリページに向けて貼られており、情報提供型のコンテンツに向けて貼られた他サイトからのリンクの関連性を渡し、商業的な検索意図のある検索での優位性を与えていたかもしれない。

情報提供型のコンテンツの削除後、そのコンテンツへ貼られていた他サイトからのリンクは、その関連性をすべて失った。加えて、情報提供型のコンテンツから他のページへと貼られていた内部リンクの関連性も、完全に失われている。

しかし、順位下落に影響を与える要素は複数あり、まだ考慮できていない要素もあるかもしれない。

情報提供型のコンテンツのURLはトップページへとリダイレクトされている。その結果、情報提供型のコンテンツに向けて貼られていたリンクの関連性をリダイレクト先のページへ渡せなくなっているかもしれない。

なぜなら、削除されたページは、リダイレクト先のページとコンテンツの内容がまるで異なるからだ。関連性の低いページへリダイレクトされている場合、「ソフト404」としてみなされる可能性があることを、Googleも認めている。
(参考:Proof That 301 Redirects To Less-Relevant Pages Are Seen As Soft 404s To Google [Case Study]

では、トップページへのリダイレクトではなく、情報提供型のコンテンツが404や410を返していた場合、状況は変わっていたのだろうか。

関連性の低いページへのリダイレクトによって生じた「ソフト404」と比べ、404や410を返すページへのバックリンクは、関連性の喪失という意味では少ないのだろうか。

今回の場合、トップページへのリダイレクトと404や410を返す処置の間に差異はないはずだ。関連性を残す唯一の方法は、削除されたページから同様のコンテンツのページへのリダイレクトを設置することであるが、今回の場合、その選択肢はなかった。

今回のケースを、ドメイン全体のトピックの関連性、最近流行りの言葉で言えば「E-A-T」の考えと結びつけたいという誘惑に駆られる。

被リンクや、商業目的のページに関連性を渡す内部リンクということ以上に、情報提供型のコンテンツ自体に価値があると主張する者もいるだろう。こうした考えを捨て去るべきではないが、漠然とした内容であり、証明が困難である。

他の要素としては、Webサイトのランキングに影響を与える可能性がある外的な要因だろう。情報提供型のコンテンツの削除後にランキングが変動したことは偶然であり、直接的な要因でないかもしれない。ランキングが変化した場合、Googleのアルゴリズムの変更を要因から完全に除外することは、いつだって難しい。

次のセクションでは、今回のランキングの変化が偶然の一致ではなく、情報提供型のコンテンツの削除と関連しているという考えを支持する要素について論じたいと思う。

コンテンツを復活させたことによる回復

情報提供型のコンテンツを削除した3週間後、このWebサイトはまだ該当の会社のコントロール下にあったため、全てのコンテンツを一時的に復活させることにした。

この判断は、SEOの研究を目的として下されており、順位の変化が情報提供型のコンテンツの削除に関連しているのかを確かめるためであった。

また、新しいオーナーが情報提供型のコンテンツに対する考えを変えなかったとしても、可能な限り最高の状態で譲渡したいという思いがあった。

下記のスクリーンショットは、Sistrixのデイリーのビジビリティのグラフである。情報提供型のコンテンツを復活させた後、Google検索でのビジビリティがどのように推移したかを表している。

情報提供型のコンテンツを復活させてから3週間後、Webサイト全体のビジビリティは完全に回復し、削除前と同程度の水準となった。トップページやカテゴリページは、商業検索意図のあるキーワードでの上位表示を、情報提供型のコンテンツの削除以前の水準で、再び獲得した。

多少の差異はあったが、6週間という周期を考えると妥当な範囲であり、通常の変動や季節要因によるものと思われる。

今回のケースから我々が学べること

今回のケースから得られる主要な知見は、「トップページやカテゴリページが商業検索意図のあるクエリでの順位を改善するために、情報提供型のコンテンツが助けとなっていることをデータが強力に示している」ということである。

正確な要素を適切に判断することは不明なままであるが、商業ページのSEOのパフォーマンス改善にとって、他のドメインから情報提供型のコンテンツへ貼られている外部リンクと、情報提供型のコンテンツから商業目的のページへ貼られている内部リンクが、非常に大きな役割を果たしていると言えそうだ。

まとめ

・該当のECサイトは、60,000の商品ページ、80のカテゴリページ、25の情報提供型のコンテンツがある。全ての情報提供型のコンテンツは削除され、トップページへとリダイレクトされている。

・削除される前は、情報提供型のコンテンツの自然検索からのトラフィックは2.36%であったが、ドメイン全体の被リンクの内、大きな割合を占めていた。

・情報提供型のコンテンツを削除した後、トップページとカテゴリページの商業検索意図のあるキーワードでの順位が下落したため、このサイト全体のビジビリティの1/3が失われた。

・順位の下落がコンテンツの削除と関連があるかどうかを調べるため、削除から3週間後に、該当のコンテンツを復活させた。

・3週間後、ドメイン全体のビジビリティは完全に回復し、トップページとカテゴリページの商業検索意図のあるキーワードでの順位も回復した。

・情報提供型のコンテンツが、トップページとカテゴリページの商業検索意図のあるキーワードでの順位改善の助けとなっていることを、データは指し示している。

・他のドメインから情報提供型のコンテンツへのリンク、また、情報提供型のコンテンツから商業目的のページへの内部リンクの存在が、今回の状況の説明として最も適切であると考えられる。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Case study: The true value of informational content for e-commerce SEO」を翻訳した内容です。

感想としては、「やはりそうだろうな」と思いました。

しかし、実際にやってみてどうなるか、なぜそのような事が起こるのか、という説明は非常に難しいとも思いました。自分のサイトではなかなか実証することが難しいため、こうしたケースの紹介は非常に助かりますね。

もちろん、Googleからの公式な情報ではないため、完全に正しいという証明も難しいです。とはいえ、ユーザー検索意図を満たすために、広いアプローチでコンテンツを作ることは今後も取り組むべきだと改めて感じさせられる記事でした。

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投稿 ECサイトのSEOにおいて、情報提供型コンテンツが持つ真の価値とは?SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

SEOのエキスパートによる強調スニペットの変更及びコアアップデートへの見解

2020年は年明け早々、コアアップデートと強調スニペットの変更という大きな変化がありました。

Googleはアルゴリズムを変更することも、検索結果を改善することも、常に行っています。こうした変化は常にキャッチアップしたいところですが、どのように認識すればよいか、迷うこともあるのではないでしょうか。

そこで、今回は海外の著名なSEMツールベンダーであるSEMrushから許可をいただき、Googleの変化に対するエキスパート達の見解をまとめた記事を翻訳いたしました。

自身の見解に対する参考材料としてご活用いただければ幸いです。

Googleは、人々が注目せざるを得ないアナウンスを再び行った。

リリー・レイ氏が呼ぶところの「強調スニペットの黙示録」は下記のツイートから始まっている。

あるWebページが強調スニペットとして扱われている場合、ページを再び検索結果に表示させることはしない。この変更は検索結果を整理し、関連性のある情報をユーザーがより発見しやすくなるようにすることが目的だ。強調スニペットは、検索結果に表示される10個のWebページの1つとして扱われる。

このツイートは多くの議論とパニックを巻き起こし、その後24時間経っても質問が止むことはなかった。

Googleは多くの質問に対応せざるを得なくなり、そして、Googleからの回答がさらなる質問、いらだち、そして心配を引き起こした。

強調スニペットの整理はTop StoriesやInteresting Findsなどのその他の機能は該当しません。また、強調スニペットに採用されたURLのみ、検索結果の1ページ目のみが該当します。

「強調スニペットとの重複」として整理されたURLは検索結果の2ページ目に表示されていることに気がついた方もいるようだ。

しかし、その状況は保証されたものではなく、そう設計されたものでなく、ずっとその状態が続くとも限らない。重複の整理は、対象のURLを2ページ目に意図的に移動させる趣旨のものではない。

非常に多くの注目を集めているため、我々は、複数のエキスパートに対し、コアアップデートと強調スニペットの変更についてどのように考えているか、尋ねてみることにした。

この2つの変更に対する彼らの考え、対応の仕方は、我々の指針となるはずだ。彼らの意見に耳を傾け、どのような影響があるのか、考えてみよう。

マリエ・ヘイネス氏(Marie Haynes Consulting社 オーナー)

クライアントのサイトのランキングをモニタリングし、レポートしていた者にとっては興味深い機会となるだろう。

Googleによると、コアアップデートは1月13日に開始し、完全にロールアウトするまでに2週間かかっている。そして、1月22日に、強調スニペットの変更が確認できた。

我々が発見する「1~2日前から変化があった」という話もある。そのため、1月にトラフィックに大きな変化があった場合、その原因を特定するためには、深い調査が必要となるだろう。

また、「強調スニペットに採用されることが良いことになるのかどうか」という点を我々はまだ把握していない。

強調スニペットは、検索結果の上位に表示されるため、より多くのクリックが発生する場合はあるだろう。

しかし、強調スニペットはユーザーに答えを提供してしまうため、クリックが発生しない場合もある。さらには、ユーザーが「Googleの所有物」(広告、People Also Ask、強調スニペットなど)をスキップし、自然検索結果を見に行くという習慣が身についてしまうことも考えられる。

この場合、強調スニペットに採用されることで、CTRは大きく減少してしまうだろう。

「eat seo」というキーワードで1位に表示されているが、SEMrushのページが強調スニペットに採用されている。この場合、強調スニペットに採用されていないことが、我々により多くの流入をもたらす結果となっている。

強調スニペットに採用されることが良いことか悪いことかを判断するために、他の誰かが言ったことを信じるのではなく、自身のデータをテストして判断することを勧める。

強調スニペットに採用されているサイトの運営者は、1月の変更以降、クリック数が増加したかどうかを教えてほしい。

クリック数が減少した場合、max-snippetを使用したコンテンツのリライトをテストすることもできる。強調スニペットの採用が取り消されるかどうか、試してみるためだ。

多くの場合、自然検索において以前と同様の順位で表示されるはずだ。強調スニペットで表示されなくなったら、自然検索結果に表示される場合と強調スニペットに採用される場合とで、クリック数の比較を行える。

強調スニペットに採用されるべきか否かの判断は、クエリ、ユーザーインテント、強調スニペットがユーザーの疑問を完全に答えているか、などの複数の要素によって決定される。多くのテストが求められていると言えるのだ。

リリー・レイ氏(Path Interactive社 SEOディレクター)

2020年1月のコアアップデートの規模は大きく、特に、健康・医療系、薬やリハビリ、金融関連のトピック、ニュースや政治関連など、YMYLのWebサイトに影響を与えた。

初期調査では、以前のアップデートで順位が下降した医師運営サイトの順位が回復した例を目撃している。

こうしたWebサイトは、E-A-Tの改善、専門家によるレビュー、ブランドに関するレピュテーション問題の解決など、大きな変更を行っていた。回復したトラフィックの量は、2019年のトラフィックほどではないが、回復したという事実は確かである。

強調スニペットのアップデート

今のところ、強調スニペットについての変更は、SEO業界ではネガティブに受け取られている。

実際、我々のクライアントの中で、最も重要なサービスページのトラフィックが30%下落した例もある。これは、検索結果画面の右側に表示される強調スニペットに採用されており、自然検索結果にも1位で表示されていたページが、1ページ目表示から外されてしまったことが原因だ。

検索結果画面の「乱雑」を整理するというGoogleの考え方自体はよいものである。しかし、多くのブランドが1ページ目表示を獲得できるという結果にはならないだろう。強調スニペットに採用されたURLが再度表示されることも、他のページにも表示されることもなくなったということだ。

このアップデートにおける唯一の希望は、強調スニペットに採用されているキーワードの10位以内に2つ目のURLが表示されると報告しているSEO担当者が何人かいることだ。

つまり、2つのURLが検索結果に表示される可能性はまだあるということだ。

強調スニペットに採用されているキーワードとページのパフォーマンスに注目することが大事だ。

トラフィックの下落が大きい場合は、nosnippet tagを使用し、強調スニペットに採用されることを防ぐのも1つの手段となる。しかし、その後、自然検索結果に表示される順位が、以前と同じ順位となる保証はない。

「強調スニペットの黙示録」について、さらに大きなニュースだ。画面右側に表示されるスニペットは1ヶ月以内にメインコラムに統合される。もし、この強調スニペットに採用されている場合は、(特にデスクトップからの)流入が一時的に大きく減少しているだろう。しかし、その一部はすぐに戻ってくるはずだ。

AJ・コーン氏(Blond Five Year Old社 オーナー)

January 2020 Core Algorithm Update

January 2020 Core Algorithm Updateは、クエリのインテントにより合致したコンテンツを表示させるという、Googleが続けてきたパターンを追随するものだ。

自然言語の理解の進化は、5~9個の単語からなるクエリにさえも、Googleが関連した結果を表示できるようになることを意味している。加えて、該当のコンテンツを含む権威性の高いカテゴリページよりも、トピックに正確に合致したドキュメントが好まれる傾向が増えている。

ロングテールに合致したサイトが勝者であり、17回のスクロールを要するような”ガイドページ”の戦略を採用しているサイトは、トラフィックを失っている。ユーザーがどのように検索しているか(クエリ・シンタックス)を理解し、正確性を伴い、検索者の意図を満たす優れたフォーマットのコンテンツを作成することが、私が与えられる最高のアドバイスだ。

思考をシンプルにし、パンダ・アップデートのことは忘れ、ユーザーの時間を大事にしよう。検索での成功は、ますます、マルチ・セッションのアプローチに依存するようになっている。

強調スニペットのアップデート

強調スニペットの変更は、想定されていたクリック数に大きな影響を与える可能性がある。現時点では、どのくらいの変化になるかを判断するには時期が早すぎる。また、自然検索結果からの除外は、そのWebサイトが何位に表示されているかで大きく異なるだろう。

1位の場合はどうだろうか。髪を切った場合で考えてみよう。「おお、随分と変わったね」といったところだろうか。4位の場合はどうだろうか。髪を切ってはみたが、大きな変化はないため、誰も気が付かないかもしれない。

しかし、私は、強調スニペットへの最適化を中止すべきではないと考えている。検索結果の1番上に表示される強調スニペットからのトラフィックは、通常とても多いものだ。

以前ほどのクリック数は見込めないかもしれないが、競合サイトが強調スニペットに表示されるよりはマシなはずだ。もちろん、特定のバーティカル領域やクエリにおける注意事項は発生する。しかし、競合サイトが強調スニペットへの戦略を諦めようとした場合、私は非常に嬉しく思うだろう。

考えてみよう。もし、強調スニペットの重複排除が検索結果の乱雑さを軽減し、それがユーザーのためになるのであれば、同じことが広告と自然検索結果においても言えるのではないだろうか。

アレイダ・ソリス(Orainti社 創業者兼インターナショナルSEOコンサルタント)

強調スニペットのアップデートについては、下記の項目を考慮した上で、判断すべきだと思う。

あらゆる判断を下す前に、以前(強調スニペットと”通常”の自然検索結果での表示)と以後(強調スニペットのみ)のクリック数と自然検索結果からのトラフィックを比較する。

以前と比べて悪かった場合は、強調スニペットに表示されないという選択が良いかもしれない。また、強調スニペットに表示されなくなった後、自然検索結果のどの順位に表示されるかを確認することも重要だと考える。

アップデート以前の順位はSEMrushを使用して確認できる。もしくは、ケビン・リチャード氏によるこの素敵なツールも使用可能だ。

強調スニペットに表示されるかされないかで、予想される順位からのCTRが有益であるかどうか、確認することができる。

こうした確認を行った後、強調スニペットに採用されず、通常の自然検索結果に表示されたほうがよい(もしくは、そのテストを行いたい)と判断した場合は、小さなグループで、Googleが定める方法でmax-snippetタグを使用し、確認することを勧める。

これにより、自然検索結果での表示を維持しながら、強調スニペットに採用されることを防ぐことができる。テスト結果が好ましければ、より大きなグループにこの施策を適用し、テスト結果が好ましくなければ、施策を中止すればいい。

強調スニペットについてのアナウンスだ。同様のクエリで表示されなくなる可能性もあるため、現在強調スニペットに表示されているページのCTRはよく確認しよう。

ミッシェル・ロビンス氏(Aimclear社 プロダクト・イノベーションVP)

今月にGoogleによってアナウンスされたアップデートに対し、我々のクライアントは、検索結果のビジビリティ(可視率)という観点で、概ね安定した状態を維持している。

コアアップデート以降、自然検索結果のインプレッションが増えた事例もある。我々のクライアントには、複数の業界の医療系やECサイトがあるが、他サイトが報告するような、大きな変化は見られない。

今回のアップデートについての結論を出すことは好ましくないと感じる。それよりも、価値のあるトラフィックへコンバートするという、核となる目標に注力する時間を増やすべきだ。

アップデートの影響を受けないようにするためには、複数のトラフィックプロフィール(Googleの自然検索のみに依存しない状態)を構築することだろう。当たり前のことに思われるだろうが、マルチ・チャネル、統合されたマーケティングプラン、コンテンツへの注力、あなたのWebサイトに訪れた際にその顧客が求めることを提供すること、などが長期間の戦いにおける勝利条件となる。

Googleは、アップデートを行う度(特に、コアアップデートにおいては)検索結果の関連性を改善しようとしている。アップデートの度にあなたの心臓が強く脈打つのであれば、顧客ではなく、Googleのアルゴリズムを追いかけることに時間を費やしすぎているのだろう。

強調スニペットのアップデートについても、我々のクライアントの中では大きな変化は起きていない。また、Googleの考えも、驚くべきことではない。

Googleは、2019年6月に、検索結果の多様性についてアナウンスしている。また、概して、彼らは混雑した検索結果を整理しようと、積極的に活動している。

おそらくは、今後も検索結果に表示される様々な機能は変化し続け、よりコンテキストが重要となり、ユーザーとの関わりによって左右されるようになるだろう。

いつの時代も重要であることは、あなたが持つ全ての卵を、Googleというバスケットに置いておかないでいることだ。

アン・スマーティ(Internet Marketing Ninjas社 ブランド&コミュニティマネージャー)

強調スニペットは説明的である。

そして、検索者が必ずしも求めているものではない。強調スニペットは、即時の答えを提供するために導入されており、その答えはしばしばシンプルすぎているため、クリックを必要としないこともある。

このいずれか、もしくは両方の理由により、強調スニペットは自然検索結果よりも、クリック率は低い。今回のアップデート以降に多くの人々が報告している通りである。

しかし、それは直ちに強調スニペットへの最適化をやめるべきという事を意味しているわけではない。自然検索結果の状況を悪くしてしまうかもしれないからだ。また、私は強調スニペットの「オプトアウト」の施策にも疑問を持っている。各ケースにおけるオプトアウトが、実行の面でも測定の面でも疑わしい。

加えて、順位が3位よりも下である場合、強調スニペットに表示される方が良い(最適化を行えば十分に可能性がある)といった場合も考えられる。

この意味において、我々がすべきことを判断するにはまだ早すぎると考えている。すぐに行うべきことは下記となるだろう。

  • 強調スニペットに現在採用されているページのレビュー(ツールが役立つはずだ)
  • それらのページの自然検索からのトラフィックが減少しているかどうかの確認

検索流入が減少している場合でも、まずすべきことは、強調スニペットをオプトアウトするのではなく、タイトルを調整しより多くのクリックを得られるかどうか試してみることだ。

何らかのコール・トゥ・アクション(「ここをクリック!」や「ダウンロード!」など)を追加して、変化があるかどうかしばらく待とう。同様に、強調スニペットに採用されているコンテンツの調整を行ってもよいかもしれない。

強調スニペットはパブリッシャーにもユーザーにも価値を提供していると考えている。そのため、今すぐに拒否するものではないはずだ。

アン氏の最新の記事を確認しよう:Googleの強調スニペットの重複問題:パブリッシャーにとって、何を意味するのか?(英語)

ビル・スラウスキ氏(Go Fish Digital社 SEOリサーチ・ダイレクター)

強調スニペット関連のGoogleの最も新しい特許について、「Googleは強調スニペット用の回答を作成するために、Schemaを使用するのか?」という記事を書いている。その特許によると、Googleは質問に対する(さらに詳細な)答えや検索される情報の定義の作成のためのテキスト情報を求めているようだ。

さらに、Googleは構造化データを伴ったテキストに注目しているようであり、スキーマやテーブルからのデータを含むものが対象となるようだ。

強調スニペットを目撃した多くの人々が、そのテキスト情報のソースへの属性が提供されていない場合、その答えはパブリックなドメイン以上の情報であるとコメントしている。そして、Googleはリンクという形でソースへの属性を提供している。

Googleは強調スニペットのソースを、検索結果の1ページ目に表示されている、権威の有るページから選んでいる。そして、検索結果の上部に表示させることで、GoogleによるQ&Aのような形を取っている。

また、Googleによる定義としても機能しており、自然検索結果の上部に表示される追加情報としての歴史も長いことから、0位に表示される検索結果として認識されている。

アナウンスメント

昨日、ダニー・サリバン氏からのアナウンスがあった。Googleが強調スニペットの扱いを変更するという内容だ。(明らかに検索結果の1ページ目から選ばれている)スニペットのソースを自然検索結果の上部に移動させ、テキスト情報をリンクと共に表示させる。

強調スニペットに選ばれたページが、検索結果の1ページ目に再度表示されることはない。

バグであるようにも思われるが、検索結果の上部に強調スニペットとして表示されたページは、2ページ目の上部にも表示されていることがある。我々は、2ページ目に表示されなくなるとも考えている。多くの質問がダニー・サリバン氏の元に届き、それらに対する回答もされている。

「強調スニペットとの重複」として整理されたURLは検索結果の2ページ目に表示されていることに気がついた方もいるようだ。

しかし、その状況は保証されたものではなく、そう設計されたものでなく、ずっとその状態が続くとも限らない。重複の整理は、対象のURLを2ページ目に意図的に移動させる趣旨のものではない。

人々の間で議論されている内容

トラフィックの減少を危惧している人々もおり、彼らは、通常の検索結果で表示されるよりも、強調スニペットから得られるクリック数は少ないと考えているようだ。

強調スニペットに表示される画像について尋ねている人もいる。テキストとリンクが表示されているページとは別のページからの画像となっている場合だ。「画像が強調スニペットに採用された場合にも、1ページ目に表示されることはなくなってしまうのか」という点について興味があるようだ。

実際は、画像のみが強調スニペットに採用されている場合、1ページ目に表示されなくなることはない。

”Top results”などの特殊な場合は、自然検索結果の1ページ目に引き続き表示されていることに気がついた人々もいる。

強調スニペットと自然検索結果の両方に表示されていたページの場合、仮に1ページ目の強調スニペットから除外された場合でも、2ページ目には表示され続けると考えている。

今回の変更に対するGoogleの回答の1つに、検索結果の1ページ目の表示から除外されたとしても、検索結果の最上部に表示されることになり、それは多くのSEO担当者が望む状況だろう。私個人、また同様の関心をTwitterでも見かけるが、クリック数の減少がどうなるかについて興味がある。

今回の変更は、検索結果の「整理整頓」を目的としたものである。近藤麻理恵氏が、自身の保有物を整理し、喜ばしい状況を保ち続けようと唱えているように。

強調スニペットに採用された場合、検索結果の1ページ目に再び表示されることはない。今回の変更は検索結果を整理することになり、ユーザーが関連する情報へ、より簡単にたどり着けるようになるものだ。強調スニペットは、自然検索結果の一部としてみなされるようになる。

今回の変更も、Googleが以前より求めている、多用な検索結果の提供という試みの線上にある。

今回の変更は、ローカルの検索結果を優遇し、自然検索結果を除去することで、ローカル検索結果の上位と自然検索結果を統合するというかつての取り組みに似ている。それについては、「Googleは、ローカルと自然検索の結果を統合することにより、どのようにして検索結果の多様性を作ろとしているのか?」という記事を書いている。こうした統合がかつても行われてるが、長い間続かないこともあった。

強調スニペットに採用された場合、1ページ目に表示されなくなるという今回の変更をGoogleがロールバックすることは無いように思える。

ドーン・アンダーソン氏 BeBertey社 マネージング・ダイレクター

今回の変更に関して全てを知っていたといえば嘘になる。

しかし、少数のキーワードに注力するのではなく、全体的なアプローチであるため、私の戦略はアルゴリズムの変更を重視しているものではないと言うことができる。

今回の強調スニペットの変更は、ユーザー体験の向上を目的としている変更であることは疑いがない。そして、リアルなユーザーのフィードバックに基づいているものだろう。

強調スニペットに採用され、0位を獲得し、また、自然検索結果の10本の青いリンクの1位に表示されていたブランドからは悲観的な声が生まれれるだろうが、答えを探しているユーザーの体験としては、必ずしも合致はしない。

さらに、特に一般ワードにおいては、検索結果の多様性は重要である。検索結果画面の領域を「保有」することは、どのブランドでも約束されたものではない。

私のアドバイスは、「あなたのオーディエンスが求めている情報を特定し、それらの情報に合致するメディアの形式を複数考え、ユーザーを優遇し、個々のページにも注力しながらプロジェクト全体の改善を試みる」といったものだ。

検索意図のニュアンスの差異へ、複数のページで対応しよう(強調スニペットに採用されながらも、別のURLで1ページ目に表示される可能性が考えられるからである)。

あなたの戦略がSEOにおける勝利を導くことが明らかにならない限り、アルゴリズムアップデートの分析に心血を注ぐことはやめよう。

大規模なコアアップデートでは、YMYLのトピックが強化されるため、そのトピックについてあなたがしっかりと語れるだけの品質があるかどうか、また、いくつかのローカル検索において、十分な品質があるかどうかについては着目しよう。

新しいファビコン

モバイルとデスクトップでの新しいファビコンについては、広告がより自然検索に見えるようになったと感じている。

あるクライアントは、彼らのブランド名での検索で順位が4つ下がったと、数日前にメールで連絡をくれた。私が確認したところ、順位は全く下がってなかった。そのクライアントのブランド名で入札している3つの他サイトの下に表示されていたのだ。

彼らは、それらが広告であると認識していなかったのだ(連絡をくれたクライアントはECサイトのマネージャーである)。

通常のユーザーであれば、広告と自然検索の区別がつかないのではないかと推測する。しかし、時間がたつにつれ、彼らも広告として認識するようになり、以前と同様に広告をスキップするようになるのではと考えている。

協力してくれた全ての方々に感謝する

この記事で紹介したエキスパート達の考えは、業界全体の大きな助けとなるはずだ。

読者に対して述べたいことは、この記事で紹介したエキスパート達は、最新のGoogleのアップデートやSEOをキャッチアップするために、ぜひフォローしていただきたい人達であるということだ。

TwitterとLinkedInへのリンクも記載しているので、彼らの発言をキャッチアップできるはずだ。彼らは皆忙しい日々を過ごしているだろうが、今回の記事に協力してくれたことに、大きく感謝したい。

最後に、ツイートを1つ紹介したい。下記の一連のツイートを確認いただければ、より多くの情報を得られるだろう。

今回の変更による、Search Consoleのレポートの変化はない。我々は、最上位に表示されているURLの順位を計測している。

強調スニペットはすでにその中に含まれていたため、それより下位に表示されているURLはもともと対象外となる。

この記事は、SEMrushに掲載された「Google Featured Snippet and Core Updates in January 2020: Expert Roundup」を翻訳した内容です。
コアアップデートはもちろんそうですが、強調スニペットの変更については、多くのSEO担当者の興味を引きつけたと思います。

検索ユーザー全体のためと考えれば納得できますが、Web担当者としては、自サイトへの流入は気になるところではあります。記事内でも触れられていますが、まだ結論を出すには、時期尚早かもしれません。

まずはしっかりとデータを集め、なるべく正確に捉え、適切な判断を下していきましょう。

なお、今回の記事の翻訳元であるSEMrushは弊社でも導入しており、日々活用しています。
キーワードの順位計測やレポーティングなど、幅広い用途に対応していますので、ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

SEMrush公式サイト
SEMrush導入企業インタビュー|アイオイクス株式会社

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Googleの強調スニペットへの変更は、検索流入にどう影響するか【調査データ】

2020年1月に「強調スニペットに表示されたページは、1ページ目の自然検索結果に並ばなくなる」といったアップデートが行われました。

強調スニペットと自然検索結果のいわゆる両取りができなくなったわけですが、サイトへの流入数の影響が気になるところです。

今回はそのアップデートの影響を調査した記事となります。短い記事ですが、概要と結果を確認するのに適した記事といえるでしょう。

seoClarityの新しい調査では、1/22にGoogleが取り上げた強調スニペットのアップデートによる自然検索への影響を取り上げている。

1/22に、Googleは検索結果の1ページ目において、重要なアップデートを行った。

このアップデートによって、強調スニペットの位置にあるページは、1ページ目に再度表示されることがなくなった。

以前は、あるページが強調スニペットに表示されている場合でも、検索結果の1ページ目に再度表示されることが多々あった。多くのページでは、検索結果における1番目(強調スニペット)と2番目(自然検索の1位)に表示されていた。

seoClarityのデータによると、今回のGoogleのアップデート前においては、強調スニペットと1位の両方を獲得していたのは全体の28%であったとのことだ。

以下の図は、1/22に強調スニペットに表示されていた250,000個以内のキーワードのランキング位置を示したものである。

study-data-of-snippet-update

Googleが検索結果の1ページ目における重複を排除したことから、SEO担当者とサイトの運営者は、結果として検索流入が減少するのかどうかが気になっていることだろう。

このような懸念に対処するために、seoClarityは、1/10から1/23の14日間で、強調スニペットに表示されて続けていたURLの流入数の状況を調査した。結果は以下のとおりである。

強調スニペットへのアップデート後、対象となったページへの検索流入はどう変化したのか

結論を言うと、SEO担当者とサイト運営者にとって、安心できる結果となった。

seoClarityのプロダクトマーケティング及びトレーニング担当兼副社長であるマーク・トラファゲンは、Search Engine Journalに次のように語った。

複数の業界において、強調スニペットに表示されていたURLへの流入状況を分析したところ、アップデートの前後で、自然検索流入の増減に統計的な有意差は見られなかった。

一部の業界では、わずかな流入数の変動が検出されたことは注目すべきだが、この現象はアップデートに関係なく、日別の変動によるものだろう。

  • 自動車産業(Knowクエリ):1/22から1/23にかけて、流入数が10%増加した
  • 自動車産業(Buyクエリ等):1/22から1/23にかけて、流入数が15%減少した。
  • 金融業界(Knowクエリ):1/22から1/23にかけて、流入数が4%増加した。

繰り返すが、これらはアップデート直後における変化の状況である。

アップデートによる大きな影響がないことはサイト運営者にとって喜ばしいことだが、今後数か月にわたって重要でないかどうかを確認することも考慮して良いだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Google’s Featured Snippet Changes & Impact on Organic Traffic [STUDY]」を翻訳した内容です。

アップデートの前後で、特に大きな影響はないとのことでした。

ただ、最後に触れられていましたが、これはあくまでもアップデート直後の分析データです。

今後もユーザー行動が変化したり、検索結果画面の変動が繰り返されたりするといった可能性は高いでしょう。

SEOに取り組む上では、こういった変動リスクも考慮に入れなければなりません。SEOに取り組みつつ、チャネルの分散化も意識すべき必要があります。

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