LAに拠点を置くゲームスタジオSingularity 6は、規模の拡大とデビュータイトルの発売に向けて、さらなる資金調達を行った。
同社はTechCrunchの取材に対し、今回の3000万ドル(約33億円)のシリーズB資金調達ラウンドはFunPlus Venturesが主導し、それに加えAndreessen Horowitz(a16z、アンドリーセン・ホロウィッツ)、LVP、Transcend、Anthos Capital、Mitch Laskyが参加したと語った。これまでに開示されているSingularity 6の調達金額の合計は約4900万ドル(約54億円)に上る。これはかなりの額だが、Roblox(ロブロックス)のモンスター級IPOを受けて、投資家がゲームプラットフォームに対する賭けにどれだけ関心を持っているかを示すものだ。
2019年、Singularity 6はAndreessen Horowitzがリードして1650万ドル(約18億円)のシリーズAを調達した。当時、同スタジオは来るべきデビュータイトルの詳細については口を閉ざしていたが、その後、より多くのことがわかってきた。
このタイトル「Palia」は、コミュニティシミュレーションゲームで、エンドレスバトルではなく、MMO環境における「どうぶつの森」のようなコミュニティの仕組みに焦点を当てているようだ。2021年6月、Singularity 6は同タイトルのローンチトレーラーを公開し、ゲームプレイの多くを示唆していた。それを見ると「Palia」では中世のゼルダのような環境で、ユーザーはオープンワールドの環境で町を移動しながら、作物を育てたり資源の収集を行い、共有の世界で構造物を作ることができるらしい。
マーケティング資料の中で同社は、このタイトルが「コミュニティ、フレンドシップ、そして本当の意味での帰属感を生み出すようにデザインされている」と述べている。a16zのパートナーであるJonathan Lai(ジョナサン・ライ)氏は声明の中で、近日発売予定のタイトルを「温かくてダイナミック」だと評した。
このタイトルについてはまだ不明な点が多く、現在公式サイトではプレアルファ版へのアクセスを通知するサインアップを受け付けている。しかし多くのVCが、このマルチプレイヤータイトルがビッグになる可能性に数百万ドル(数億円)を賭けていることは確かだ。
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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Singularity 6、資金調達
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(文:Lucas Matney、翻訳:Aya Nakazato)