フランス家電修理会社SOS Accessoireが約13億円調達、消費者の節約だけでなく環境への貢献を目指す

家電製品の診断・修理を支援するフランスのスタートアップSOS Accessoireは、ETF Partnersが主導する資金調達ラウンドで1000万ユーロ(約13億円)を調達した。このラウンドにはQuadia、Starquest、Seed for Goodが参加した。

現在、このようなスタートアップ企業が提供する家電修理市場が成長しており、人々はお金を節約できるだけでなく、廃棄物を減らし、最終的には環境にも貢献できるようになる。

家電製品の約80%が修理されずに買い替えられており、環境問題が深刻化している。一方でSOS Accessoireによると、スペアパーツ市場はEUだけでも41億ユーロ(約5400億円)の価値があるという。そのような消費者の欲求を利用しない手はあるのだろうか。

しかしスペアパーツを調達するのは容易ではなく、何百ものサプライヤーが存在し、マニュアルはアマチュア修理業者ではなくプロを対象としている。

SOS Accessoireは家電製品の故障を診断したり、スペアパーツを入手したり、修理手順のビデオチュートリアルを提供したりしている。

SOS Accessoireによると、2020年には50万台の家電製品が廃棄されなかったと推定されており、これは2万トンの二酸化炭素排出量に相当する。また、これは4375人のフランス人が1年間に排出する二酸化炭素に相当する量が削減されたと推測される。

SOS Accessoireの創設者であるOlivier de Montlivault(オリビエ・ド・モンリヴォー)氏は「私達には家電製品の廃棄量を削減し、壊れたら交換しなければならないという常識を覆す大きなチャンスがあります」と述べている。

SOS Accessoireの直接の競合相手はSparekaやAdepemなど、小売店の顧客に焦点を当てた他のデジタルプレイヤーだ。しかし同社によると、規模の大きさやスペアパーツの入手のしやすさ、カタログやデータベースの充実度などが競争上の優位性だとしている。

ETF PartnersのパートナーであるRemy de Tonnac(レミー・ド・トナック)氏は「消費者が家電製品を捨てるのではなく、メンテナンスしたいと考えるようになってきている。SOS Accessoireはそのようなニーズに応えるための理想的な場所にあります。市場を深く理解している経営陣と、eコマース部門の中でこのニッチな分野を支配するだけでなく、より広く市場自体を破壊するビジネスモデルを持っています」と述べた。

カテゴリー:EnviroTech
タグ:SOS Accessoire資金調達フランス家電修理

画像クレジット:SOS Accessoire

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(文:Mike Butcher、翻訳:塚本直樹 / Twitter