ゲームのトレーニングプラットフォームを提供するStatespaceが16億円を調達

米国時間5月22日、StatespaceはKhosla Venturesが率いるシリーズAのラウンドで1500万ドル(約16億1000万円)を調達した。これによりKhoslaのパートナーであるSamir Kaul(サミル・カウル)氏が同社の取締役会に加わる。既存の投資家であるFirstMark CapitalやLux and Expaらとともに、June Fundが新たに参加した。

Statespaceは2017年にステルスを脱した。そのプロダクトであるAim Labは、人気のFPSゲームの物理シミュレーションを再現しプレーヤーの上達を助けるというものだ。ニューヨーク大学の神経科学者たちが設立したStatespaceは、ゲームの狙いを定める仕組みを提供するだけでなく、画面上の位置によるプレーヤーの視力や反応時間など、ゲーマーとしての特徴や問題点を理解、測定する。

平均的なゲーマーからプロゲーマーまで、誰でもAim Labを使って腕を磨くことができる。また、同社が2020年の第3四半期にローンチ予定のAcademyは、MasterClassおよび有名ストリーマーたちと協力して高度なチュートリアルを提供する。ちなみに主なストリーマーとそのゲームタイトルは、KingGeorge「Rainbox Six Siege」、SypherPK「Fortnite)」、Valkia「Overwatch」、Drift0r「Call of Duty」、Launders「Counter-Strike: Global Offensive」となる。

またStatespaceは、Pro Football Hall of Fame(プロフットボールの殿堂)と強直して「Cognitive Combine」を開発している。これは本物のNFL Combine(ドラフト候補選別評価大会)が選手の運動能力を測定するのと同じように、ゲームにとらわれない方法でに選手の能力を総合的に評価する。

 

 

同社はさらに、100 ThievesやPhiladelphia Fusionのようなeスポーツのサイトと協力してカスタムデータのダッシュボードやプロダクトを作ることで、チームのデータ分析能力と、弱点克服のための練習を助けている。

現在、StatespaceはAim LabのモバイルバージョンやXbox上のバージョンなどによりユーザー層の拡大に取り組んでおり、近くPlayStationのサポートする予定だ。2020年7月には400本のゲームをサポートする計画だという。

Statespaceを支える技術は一般的な認知科学の応用なので、ゲームの成績評価以外にもいろんなアプリケーションがありえる。現在、同社は脳卒中のリハビリを助けるアプリケーションで、複数の大学に補助金を申請している。

またStatespaceは、2019年8月に250万ドル(約2億7000万円)を調達してチームの人数を倍増したが、今回の資金もチームの増員に充てたいとのことだ。有能な人材の引き抜くことにも熱心で、これまでスカウトしてきたエンジニアリング担当副社長のScott Raymond(スコット・レイモンド)氏は元Gowalla、Facebook、Airbnb、マーケティング担当副社長であるJenna Hannon(ジェナ・ハノン)氏は元Uber、Uber Eats、成長担当副社長のPhil Charm(フィル・チャーム)氏は元Checkr、Gainsightだ。

創業者でCEOのWayne Mackey(ウェイン・マッケイ)氏によると、Statespaceの現在の登録ユーザー数は200万で、月間アクティブユーザーは50万、2020年1月以降400%増加したとのことだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa