今日(米国時間3/31)、MicrosoftはタブレットとノートのハイブリッドであるSurfaceシリーズの新機種、Surface 3を発表した。Surface 3の特徴を要約するなら、Surface Pro 3より薄く、小さく、軽く、ただし非力なモデルといえる。
Surface 3は価格も安く499だが、10.8インチのスクリーンで一回の充電で10時間のビデオ再生が可能だという。またフル機能のWindowsがインストールされており、Office 365が1年間無料で利用できる。〔CPUはIntelのクアドコアAtom x7、3.5メガピクセルのフロントカメラ、8メガピクセルのりあカメラを内蔵するという。 〕
499ドルのSurface 3は64GBのストレージ、2GBのRAMが内蔵されるが、無料のアクセサリは付属しない。Microsoftによれば、あと100ドルの追加でストレージとRAMを倍増できるとう。Surface 3のタイプカバーはPro 3同様129ドルで別売だ。
Surface 3は正式発売は5月5日が予定されている。Microsoftの決算に影響を与えるのは2015年第2四半期からということになるだろう。
外観も取り外しできるキーボードやスタイラスのサポートなどもSurface 3はProとほとんど同一だ。しかし当然ながら多少の違いがある。ためしてに両者を比較してみよう。下はMicrosoftから公開されたSurface 3の写真だ。
こちらはTechCrunchがレビューしたときに撮影したSurface Pro 3だ。
違いがわかっただろうか? 難しかったかもしれない。Surface 3のType Coverにはキーと端の間にベゼルがない。これはSurface 3の方がスクリーンが小さく、薄いためだ。
こちらがSurface 3用キーボードの資料写真だが、キーがデバイスの幅いっぱいに設けられているところは新しいMacBookのキーボードにやや似ている。
小型化、低価格化で普及を狙う
MicrosoftがSurface Pro 3の小型版を作ったのは価格を下げる努力の一環だろう。Surface 3のベース価格はPro版の62.4%にあたる。平均的なノートパソコン・ユーザーを対象にした場合、価格に反比例して販売台数が伸びる傾向があるからこれは理にかなっている。
MicrosoftはSurface 3の利益率を明かしていないが、 取材中に私が「利益は129ドルのType Coverから得て、本体はブレークイーブンだろう」とジョークを飛ばしたのを正面から否定もしなかった。とはいえ、プロジェクトのスタート当初からMicrosoftはSurfaceを最終的には収益の柱の一つにしようと計画している。
最近の四半期決算でMicrosoftはSurface Pro 3の売上が増大し、ハードウェア事業の利益率が改善していると報告している。Surface 3が財務上どのような影響を与えるか興味がもたれるところだ。
Surface RTに似ているが、あの失敗はくりかえしていない
MicrosoftはこれまでProとノンProの2シリーズのSurfaceを販売してきた。前者はIntelプロセッサーにフル機能のWindowsをインストールしたモデルで、後者のWindowsはフル機能版ではなかった。失敗したWindows RTはデスクトップというWindowsの過去とアプリ・ベースのWindowsの未来の間に引き裂かれた中途半端なモデルだった。これに対してSurface 3はフル機能のWindows 8.1を搭載しており、RTの根本的な欠陥を繰り返さないようにしている。
とはいえ、Surface 3がビジネス的にどの程度成功するかはまだ不明だ。Microsoftは主要26ヵ国の市場でSurface 3の予約受け付けを開始した。 広い範囲でのリリースは販売台数の増加に役立つだろう。
実機を入手しだいファーストインプレッションをお届ける。
〔日本版〕 日本のMicrosoftストアにはSurface 3についての情報はまだ掲載されていない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)