MicrosoftがSyntaxTreeを買収してUnity用プラグインUnityVSをVisual Studioに統合

Microsoftが今日(米国時間7/2)、フランスのSyntaxTree社を買収したことを発表した。SyntaxTreeが作っているVisual StudioプラグインUnityVSはとても人気があり、クロスプラットホームなゲームエンジンUnityを使ってVisual Studio上でゲームを作る場合には、欠かせないツールだ。

MicrosoftのDeveloper Divisionの企業担当VP S. “Soma” Somasegarによると、同社はUnityVSをVisual Studioに統合することによって、Visual Studioのゲームデベロッパ向けのサポートを強化する動きを、今後も継続していく、ということだ。

UnityVSを使用するとデベロッパはUnityスクリプトのデバッグがやりやすくなり、また サンプルコード集やウィザードなどのツールも併せて提供される。さらにUnityのコンソールとVisual Studioが統合される。Unity自身はデフォルトでVisual StudioのC#の統合をある程度サポートしているが、UnityVSのそれは、もっと本格的だ。

これまでこのプラグインは、パーソナルライセンス99ドル、プロフェッショナルライセンス249ドルというお値段だったが、今後はMicrosoftのダウンロードサイトで無料で提供される。SyntaxTreeによると、既存の顧客のサポートをどうするか、などについては近日中に詳細を発表するそうだ。UnityVSの現在の企業ユーザには、Microsoft Studios、Electronic Arts(EA)、 Blizzard、Valve、Rovioなどがいる。

Unityのユーザ数(デベロッパ数)は現在200万あまりだが、その多くはVisual Studioのユーザでもある。そこでMicrosoftは、買収に踏み切ったわけだ。Unityゲームエンジンは主なデスクトッププラットホームのすべてと、モバイルやゲーム専用機のプラットホームまでサポートしているが、Microsoftとして関心があるのは当然ながら、 Windows、Windows Store、そしてWindows Phoneのアプリだ

今日の買収はVisual StudioでUnityをサポートすることにMicrosoftが相当本気であることを、示している。しかしUnityと競合するUnrealにも独自のVisual Studioプラグインがあり、またCryTekのCryEngineは、ユーザがIDEとしてVisual Studioを使っていることを、最初から意識した作りになっている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))