小売価格1300万ドルの紅茶を淹れるロボットTeforiaが$5.1Mのシード資金を獲得…紅茶道は奥が深い?

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どんな茶葉からも完璧な紅茶*を淹れる、と称するTeforiaが、510万ドルの資金を獲得して、その市場をさらに拡大しようとしている。〔*: もっと広く、あらゆる“お茶”かもしれない。〕

同社は、この比較的お高い製品の最初の予約販売に成功し、一台649ドルのクラウドファンディングキャンペーンで30万ドルを集めた。似たような製品にワンタッチティーメーカーBrevilleがあるが、こちらは慎ましく、Amazonで242ドルだ。

ファウンダのAllen Hanによると、Teforiaは他とまったく違う。“Teforiaはきわめて科学的であると同時にきわめて芸術的だ”、と彼は主張する。自分の企業を創業する前にXBOX 360やKindle Fireのデザインも手がけたことのあるHanは、Teforiaでは紅茶の浸出過程を眺(なが)めるのが楽しい、とも言う。“しかも紅茶の種類等によって自動的に淹れ方を変えるSIPシステムにより、紅茶のさまざまな成分を抽出できる”。

SIPはSelective Infusion Profile System(浸出方式の性格を選択できるシステム)の頭字語で、HanがTeforiaのために開発した独自の技術だ。彼によると、この特殊なシステムにより、マシンはさまざまな茶葉に対して正しい淹れ方を直観的に推量し、個々の品種の最良のものを取り出す。

Hanによると、Teforiaは最初の500台が、メディアキャンペーンの成功と、シリコンバレーのテク企業の役員に売るというマーケティングが功を奏して、すぐに売れた。現在同社は、このデバイスの第二回目のバッチを計画している。その計画によると、最初の250台を699ドルで売り、それ以降は通常小売価格の1299ドルで売る。発売は2016年の春だ。

この二度目のバッチでは、予約販売の売上が製造の資金に回ることはない。調達した資金がすでにある。製造だけでなく、研究開発と成長戦略にも資金を回せる。

今回の510万ドルのシードラウンドはUpfront Venturesがリードし、Lemnos Labs、PreAngel、InnoSpringなどが参加した。

それは良い賭けだろうか? 平均的な紅茶好きが700〜1300ドルの道具を買うとは思えない。でもStatistaによると、お茶を飲ませるビジネスは今370億ドルの産業であり、2021年には440億ドルに成長すると予想されている。伝統的にコーヒーが支配している合衆国ですら、最近は健康志向から、紅茶の愛好家が増えている。お茶の出し方淹れ方に非常にこだわりたい人なら、良い道具に1000ドルぐらいは平気だろう。

Upfront VenturesのパートナーYves Sisteronは、自分自身が自称“熱心な紅茶党員”なので、今回の投資を決めた、という。“Teforiaにできることと、グローバルな紅茶市場の巨大さを考え合わせると、この会社を早急に支援することは当然だ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。