Twitterは新しい会話機能を2020年に公開予定

Twitterが今年3月に公開したプロトタイプのtwttrアプリでは、返信をスレッドにしたり、目印を付けたりするなど、会話の新しい表示方法がテストされてきた。こうした機能がTwitter.comで発見され、メッセージボード風のサービスが提供されている。返信が元のツイートをした人に連結され、スレッド内のその他の人々は薄いグレーの線でつながっている。

twttrの目的は、Twitterのユーザーインターフェイスの大幅な変更を大規模なユーザーベースに公開する前に、Twitterのメインのアプリとは別のところで広く実験し、フィードバックを得て、必要に応じて反復することだったと思い出す人もいるかもしれない。プロトタイプのtwttrアプリでは3月の公開以降、主に会話のスレッド化がどのように機能するかが試されてきた。スレッド内で投稿者をラベル付けする方法もいくつかあった。

例えば現時点では、twttrでは元の投稿者、つまり会話を始めた人に小さなマイクのアイコンが付く。Redditと似た感じだ。タップするとカードのようなレイアウトでツイートの詳細が表示されるという方法もテストされている。

しかしメインの実験テーマは、今もスレッドそのものの表示だ。twttrが公開された後、限定された招待者のみが体験できた興奮が冷めて動きは遅くなった。twttは新しいアイデアを次々にテストするプラットフォームではなくなり、スレッドに関する細かな調整が主に導入されるようになった。会話の再デザインを超えたまったく新しい機能、例えば最近Twitterが導入した「トピック」のようなものがテストされることはなかった。

8月に、Twitterの会話デザインの責任者でtwttrの運営も担当していたSara Haider(サラ・ハイダー)氏が社内の新しいチームに異動すると発表された。代わって、Lightwellの買収でTwitterに加わったSuzanne Xie(スザンヌ・シャ)氏が会話デザインの責任者になった。シャ氏はその時点で、自分の役割のひとつはtwttrチームと協力してメインのTwitterアプリにtwttrの最も良い部分を取り入れることだと認めた。この取り組みは進行中のようだ。

有名リバースエンジニアのJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏は、twttrとまったく同じ会話のツリーレイアウトがTwitter.comで開発されているのを見つけた。

そして今週、この機能が調整され、パーマリンクからでも特定のツイートに注目できる機能が追加された。スレッド内でツイートをタップすると表示される、twttrにあったカード型のレイアウトも発見された。

ウォン氏はこの機能を表示するTwitter.comのA/Bテストには参加していない。調査能力を発揮して見つけたようだ。

Twitterは、ウォン氏の発見はtwttrの機能をTwitterに取り入れる幅広い計画の一部であることを認め、これは来年公開される予定だと広報担当者は述べた。ただし、ウォン氏の発見がすべて公開されるわけではなく、twttrの「最も良い部分」だけが取り入れられるのだろう(つまり、会話のスレッドは取り入れられるだろうが、ほかの変更についてはわからない)。Twitterは、twttrアプリを使ってさらに別の機能をどう実験するかを検討中だとも述べた。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Twitterがデスクトップ版の3コラムデザインをテスト中

Twitterが、よりシンプルにデザインし直されたデスクトップ版をリリースする予定だと発表したのは今年の1月だった。幸いなことに、それを今か今かと楽しみに待っていた人は、誰もいなかったようだ。それから6ヵ月後、Twitterがまだテスト中であることが確認できる。今だにTwitter.comのデスクトップ版の見た目をいじり続けているのだ。

最新のバージョンでは、Twitterのデスクトップは3分割されたコラムに表示され、トレンドは右側に、以前は上部にあったメニューとナビゲーション、それに自分のプロフィールへのリンクは、左側のコラムに配置されている。タイムラインは正面、真ん中のままだ。このような新バージョンは、今年のはじめにも限定的に公開されたらしいが、今ではより多くの人に展開されているようだ。ここここここに、カナダや、その他からスクリーンショットを送ってくれた人のツイートがある。

1月に限定公開されたバージョンは、2コラムのレイアウトだったが、範囲が限られていたため、多くの人は目にしていないはずだ。

Twitterの広報担当者は、Twitter.comに導入しようと考えている新たなインターフェースに対するフィードバックを得るために、現在、少人数のユーザーでテストしていることを認めた。それを、いつから広範囲に展開するかについては明らかにしてくれなかったが、「お楽しみに」ということだった。

スクリーンショットを見ればわかるように、現在テスト中の新しいインターフェースには、3つのコラムがある。この点はいつも不変だが、中央にはメインタイムラインが配置されている。その他の変更は、切り貼りして、その周囲に再配置したという感じだ。

今回、トレンドに関するすべてのアイテムは、以前の左側から右側に移動している。

そして「Home」、「Explore」、「Notifications」、「Messages」、「Bookmarks」、「Lists」、「Profile」、そしてもっと多くのオプションを表示する「More」が、1つのコラムにまとめられ、左側に配置された。

すでに数ヶ月前から、iOS版でも優先順位が下げられていた「Mentions」は、ここでも「More」の中に追いやられている。iOS版では、利用頻度が低いとして「Moments」の作成機能が削除された際に、Mentionsも目立たなくさせられていた。ここでMentionsの扱いを変える意味がわからないという人のために付け加えれば、Twitterの広報担当者は、それがなくなってしまうことはないと明言した。

その下には、プロモーションや広告、アナリティクス、TwitterのMedia Studio、設定とプライバシー、これまでのTwitterのインターフェースに戻す、といった機能へのリンクに加えて、ダークモードに切り替えるスイッチがある。

これまでのところ、この新しいデザインについて目にした反応には、あまり熱狂的なものは見当たらなかった。

「何が起きているんだ?という疑問に答えてもらいたい。この#NewTwitterのデザインについて!」と、ハッシュタグのコンセプトを創出したとされているプロダクトデザイナー、Chris Messina氏は書いている。そして「何だこれ?Google+なの?」と続けている。

「Twitter殿、私はこのウェブの新しい新しい新しい新しい新しい新しい新しい新しい新しい新しい新しいUIが好きではありません。元に戻してください」と書いているのは、Flipboardの編集者、Ken Yeung氏だ。

進行中のTwitterのテストモードは、プロトタイプのアプリtwttrによって、モバイルでも遂行されている。こうした動きは、Twitterを誰にでも使えるものにしようという大きな努力の一貫なのだ。少なくとも、より多くの人が、より多くの時間、Twitterを使ってくれるようにしようと考えている。

Twitterのユーザーインターフェースに関するさまざまな実験のポイントは、新しいユーザーにとってサイトを使いやすいものにすることが難しい、という長年の課題を解決することにある。もちろん、すでにユーザーとなっている人にとっても、より親しみやすいものにしなければならない。たとえば、スレッドまわりを改良して会話をたどりやすくするとか、ダークモードの導入に見られるように目に優しいものにするとか、荒らしに対処しやすくするとか、いろいろな方策が考えられる。

そうする理由は、単に使いやすいツールを提供するためだけではない。Twitterのさらなる成長を促すためだ。

Twitterの財務状況は、最近は割と好調だ。前四半期には収入も、1株当たり利益も、事前の予想を上回った。しかし、月間のアクティブユーザー数は減り続けている。これは同社にとって長年の課題となっている。しかし、他の指標に注目すると、収益化可能な日間のアクティブユーザー数は上昇している。これは一種の数字のマジックかもしれない。

今後のアップデートについてもフォローしていくつもりだが、読者の意見も聞いてみたいところだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Twitterが「会話を購読」機能の開発を認める、Androidアプリ内で発見

Twitterは「twttr」と呼ばれているプロトタイプアプリ内で会話の新しいフォーマットや「ツイートを隠す」ボタンなどの機能をテストしているが、これらに加えて、Twitter上の個別の会話をユーザーが購読できる機能も開発中である。このことを同社は米国時間3月15日に認めた。

新しい「会話を購読」オプションを最初に発見したのはJane Manchun Wong氏だ。彼女は人気アプリをリバースエンジニアリングして、まだ発表されていない機能や変更箇所をよく見つけている。

Wong氏がTechCrunchに語ったところによると、「Subscribe to conversation(会話を購読)」機能は、現時点ではユーザーインターフェイスのプロトタイプであるTwitterのAndroidアプリ内にあったという。ツイートの右上に「Subscribe to conversation」とだけ書かれたボタンがあるとのことだ。

Twitterにコメントを求めたが、同社はこの機能のリリースに関して詳細を明らかにしていない。同社はこの機能を開発中であることには言及し、TechCrunchに対しこれを認めるツイートを示した。この短いツイートで同社は「Twitterでの会話のために私たちが取り組んでいることの一環である」と述べている。

現在Twitterは、使いやすく悪用されにくいアプリを作って、健全で構造的な会話を実現しようとしている。これは同社の最大の目的のひとつだ。

新たに追加される購読機能を使うと、関心を直接示したり会話に参加したりしなくてもスレッドをフォローできる。ボタンをクリックすると、会話に新しいツイートが追加されたときに通知を受けるかどうかを選択できる。

お気に入りのメカニズムは、Twitterの開発に波及効果を与えてきた。それはお気に入りが星からハートに変更されたことに見てとれるが、今回の会話の購読もその波及効果の一例と言えるかもしれない。星には関心の意味があったが、感情を伝えてはいない。Twitterはもっとポジティブな感情を起こさせるべく、数年前にハートに変更したのだ。しかしその結果、デフォルトのエンゲージメントのメカニズムでは気になるツイートを保存しておくことはできないとユーザーは感じるようになった(そして、ユーザーは保存しているツイートをすべて支持しているとは限らない)。

その後Twitterは、ツイートを保存する別の機能、ブックマークでこの問題を解決した。

「会話を購読」によって、ツイートを追跡する方法がもうひとつ増えることになる。こちらの方法なら、ツイートから生じる会話も追跡できる。

Twitterが星を使い続けていたら、ツイートの保存などをまとめる「お気に入り」ページが実装されたかもしれない。そのページには、通知のオン/オフを設定したり、あとは保存したツイートのキーワード検索とか、タグをつけるとか、公開/非公開の掲示板とか、「モーメント」のようなコレクションとか、そういった機能が追加されたかもしれない。しかしブックマークのコレクションをこのように利用するのは難しいだろう。

こうした機能を1カ所に集約できていれば、Twitterは有益なリファレンスに、またPocketやInstapaperに対抗する「後で読む」ツールに、さらにはブラウザのブックマークの代わりにさえなり得たかもしれない。

しかしTwitterはその道を選ばなかった。ユーザーは今後、お気に入り(ハート)、ブックマーク、会話の購読を使っていくことになるようだ。

Twitterは「会話の購読」機能のリリース時期について明言していない。

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(翻訳:Kaori Koyama)