Facebookがインド教育スタートアップのUnacademyを支援

インドで最も急速に成長している教育スタートアップの1つであるUnacademyが、Facebook(フェイスブック)から支援を受けた。

この件に詳しい情報筋がTechCrunchに語ったところによると、Facebookは創業4年のUnacademyにおける、シリーズEの資金調達ラウンドに参加したという。

ラウンドはGeneral Atlanticがリードし、情報筋によればその規模は約1億ドル(約110億円)だという。Facebookがどの程度の金額を出資したのかは今のところ不明だが、2000万ドル(約22億円)以下だとの情報がある。Unacademyは以前に9000万ドル(約100億円)を調達しており、今回のラウンドによって評価額は4億ドル(約440億円)を超えるという。

Unacademyは大学入試の準備している学生と、卒業に向けたコースを目指す学生を対象としている。これにより、学生は教師のライブ授業を見たり、後でセッションに参加して、トピックをより詳細にレビューすることができる。

1年前、Unacademyは学生にすべてのライブクラスへのアクセスを提供する、サブスクリプションサービスをローンチした。Unacademyの共同設立者でCEOのGaurav Munjal(ガウラフ・ムンヤル)氏は今月、サブスクリプションサービスが3000万ドル(33億円)のARRビジネスになったとツイートした。

Facebookがインドのスタートアップに投資するのは、これで2回目だ。2019年に同社はProsus Ventures主導のソーシャルコマースことMeeshoによる1億2500万ドル(約140億円)の資金調達ラウンドに参加した。

FacebookとUnacademyは今回の資金調達に関する質問に回答していない。

Facebook IndiaのVP兼マネージングディレクターのAjit Mohan(アジット・モハン)氏は、2019年のTechCrunchとのインタビューで、同社はインド市場のためのソリューションを構築しているスタートアップに門戸を開いていると語った。

「現在のビジネス以外にも機会がれば、さらなる投資を模索する用意がある」と、モハン氏は語っている。

インド紙のMintが2019年12月に報じたところによると、UnacademyはGeneral AtlanticおよびGGV Capitalと、1億ドル(約110億円)の資金調達について交渉中だという。また、2月初めにエデュテックスタートアップのVedantuに投資したGGV Capitalは、Unacademyの資金調達ラウンドに参加していない。

VedantuとUnacademyは、General Atlanticから投資を受け80億ドル(約8800億円)の評価額を持つ、インドのスタートアップのByjuと競合する。Chan Zuckerberg InitiativeはByjuに投資しているが、少なくとも株式の一部を売却していることがEntrackrの報告書で明かされている。

インドのスタートアップエコシステムが成熟し始めるにつれて、同国は大企業を惹きつけ始めた。Google(グーグル)、Amazon(アマゾン)、Twitter(ツイッター)もインドのスタートアップに投資している。TwitterはソーシャルプラットフォームのShareChatを支援している一方、GoogleはハイパーローカルコンシェルジュアプリのDunzoに投資している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

インドの教育系スタートアップ「Byju’s」が160億円調達し海外へ

インドで最も評価の高いEdtech(教育テック)のスタートアップ、Byju’sは、国内と海外のマーケットに学習アプリを拡大していくために1億5000万ドル(約160億円)を調達した。

資金調達ラウンドを主導したのは、カタールの政府系ファンドのカタール投資庁(Qatar Investment Authority、QIA)で、Edtechスタートアップに多く投資しているOwl Venturesも参加した。Owl Venturesにとってはこれがインドのスタートアップに対する初めての投資だ。関係筋によると、Byju’sの評価額は昨年の約40億ドル(約4300億円)から、この新規ラウンドで57億5000万ドル(約6200億円)に上昇したとという。

Byju’sはこれまでに約9億2500万ドル(約1000億円)を調達した。新たに得た資金では積極的に国際市場を開拓していくという。同社は米国、英国、オーストラリア、ニュージーランドに進出する計画を明らかにしていた。

Byju’sは今年1月にOsmoを1億2000万ドル(約130億円)で買収した。Osmoは米国の学習スタートアップで5〜12歳の子供に人気がある。Osmoは先月、就学前の幼児に向けた新製品を発表した。

Byju’sは、すべての児童・生徒が複雑な単元を理解できるよう、チューターがピザやケーキなどの実物を使って説明するアプリを提供している。大学や大卒レベルのコースもある。Byju’sは数年にわたってアプリで使われる英語のアクセントを微調整し、さまざまな教育システムに対応してきた。登録ユーザーは3500万人以上で、そのうち約240万人は有料のユーザーだ。

Byju’sの設立者でCEOのByju Raveendran氏は声明の中で次のように述べている。「傑出した政府系ファンドと投資ファンドからの資金提供は、我々のビジネスの強固な基盤の証明だ。インドのEdtech企業は有力な投資家から注目を集めている。インドがデジタル学習の分野をグローバルに開拓しているからだ」。

インドでは、Byju’sはバンガロールに拠点を置くUnacademyなどと競合している。Unacademyは大卒レベルの試験準備をする学生を対象としており、先月5000万ドル(約54億円)を調達した

5〜24歳の人口では、インドが世界一だ。コンサルティング会社のKPMGとGoogleの2017年の報告によると、インドのオンライン教育市場の売上は2021年までに19億6000万ドル(約2100億円)に成長すると見込まれている。

Byju’sは3月までの前会計年度で約2億500万ドル(約220億円)の収益を上げた。 今年度はこれを4億3000万ドル(約460億円)以上にする計画だ。CEOのRaveendran氏は、同社を今後2、3年以内に株式公開する予定であると述べている。

画像:MANJUNATH KIRAN/AFP / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)