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Dropboxでのウェブページ共有が便利になった(ドラッグアンドドロップでURLが保存できる)
Dropboxがちょっと便利な機能をアナウンスした。URLをドラッグ&ドロップで共有できるようにするものだ。ブラウザやデバイスに依存しないブックマークとして活用することができるようになったわけだ。
Dropboxで共有してきた他のアイテムと同様、特定のグループや仕事仲間など、必要とする人たちと共有することができる。
Dropboxチームの話を引いておこう。
ウェブ版ないしデスクトップ版にて、URLをドラッグ&ドロップで保存しておくことができるようになりました。情報を共有しているどのデバイスからでも、かんたんにURLにアクセスできるようになったわけです。ブラウザのブックマーク機能を使うのではなく、より広い範囲でURL情報を活用できるようになるわけです。これからはファイルだけでなく、必要な情報へのアクセスが、一層かんたんに行えるようになります。「情報ハブ」としてのDropboxが、さらに便利に活用していただけるようになったと思います。
URLをメッセージで送ったり、あるいはウェブ画面をPDF化して保存するような必要もなくなったわけだ。大きな進化というわけではないが、DropboxでURLのドラッグ&ドロップができるようになったのは確かに便利だ。なお、今回リリースされた機能は単純にURLリンクを保存しておくものであり、ウェブのキャッシュなどをとっておくためのものではない(そうしたことができるサードパーティーツールも存在するが)。そうした機能についても、そのうちに実装されるのではないかと思う。
[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)
『HTTPSをSEOで優遇』 SSL化を推奨するアルゴリズム導入をGoogleが公式発表
昨日、SEOやWeb周りの方々が少しざわめいておりました。話題となっているのがこちらです。
Google ウェブマスター向け公式ブログ: HTTPS をランキング シグナルに使用します
本件につきましてはきっと多くの方からお問い合わせを頂くことが増えるでしょう、ということが明確ですので、あらかじめ記事にまとめさせて頂く次第でございます。
Q: まず、これは一体何の話ですか?
概要としては、SSL化されたWebサイトをSEOの評価として優遇します(=HTTPSであることが、SEO上のプラスになります)、といったものです。
こうした方針を検討している、という旨をGoogleが初めて発表したのが2014年の初頭に行われたイベントにおいてでした。( 参考:Google、安全なSSL導入サイトの検索順位を優遇したい? 実現は難しそうだが・・・ SMX West 2014 )
関係者の間では、当時から変わらず導入の賛否は分かれているように見えます。どちらかというとサイト全体へのSSL対応についても慎重派がマジョリティな印象です。
Q: 影響度はどれくらいあるのですか?
冒頭のGoogleの公式記事をそのまま拝借しますが、
全体的に見ると、このシグナルは良質なコンテンツであるといった、その他のシグナルほどウェイトは大きくありません。HTTPS は、優れたユーザー エクスペリエンスを生み出す多くの要素のうちの 1 つです。
ということですのでそこまで大げさなものではなく、実際に公式にも検索の全体のうち1%未満にしか影響しません、と言っていますので、数字だけ見れば、決して日常的な変動に比べて「とても大きな変動」という規模ではありません。ですが、
これから長い期間をかけて強化していきます。
とあるように、これからどの程度この流れが加速していくかについては不明です。今すぐに導入せずとも、いずれどこかのタイミングで検討するかもしれない、ということは頭の片隅に置いておいて良いでしょう。
Q: この件について、何か懸念事項はありますか?
例えば、規模にもよりますが導入コストはもちろんですが、SEO的な課題では、URLが変更する問題(全て正しくHTTPSに評価を引き継げるか?とか正規化処理ミスは発生しないか?など)が一般的な問題でしょう。そのほかにも、関係者の皆さんの意見として色々あがっておりまして、
refererを渡す事に意味があるメディアサイト等は、世の中の多くのサイトがSSL化するまではSSL化は難しいですねえ…… このことと、サーバリソース関連と、若干のコストと、移行で失敗したら逆効果、ということ以外にマイナスはあるかな?
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2014, 8月 7
とか、同じくリファラー関連の話では
httpsのサイトが増えると自分もhttpsにしておかないとGoogle アナリティクスでdirectが増えるってことになるのが面倒な感じです。 #fb
— 森野誠之 (@uneidou) 2014, 8月 7
などの懸念も早速上がっていたり。direct増えるというのは確かに解析を専門としている人にとっては結構厄介な話でしょうね。また、
Googleさんの発表を受けて、予算もないし全ページ共用SSLに入れましょう!って話がでてきそうで怖い・・・。 #fb
— 森野誠之 (@uneidou) 2014, 8月 7
とか、同じような切り口で
SSLがSEOに効きますという営業トークに乗っかったのにURL処理が適切にできてなくて、むしろトラフィック下がるというトラブルが頻発しそう
— Tomohiko Kezuka (@tomohiko11) 2014, 8月 7
とかっていう、無責任な提案も増えそうで(しかもそのとおりになってしまう事案が本当に多そうで)怖いなというのも思います。更に、
SEOのためにSSL証明販売されるのか
— Takahiro Watanabe (@takahwata) 2014, 8月 7
これはもう過去にもありましたし本当に色々想像に難くないのですが、「Googleも公認、SEOに絶大な効果」的な宣伝文句でSSL証明書が販売されるということが絶対にあるでしょうね。
結果としてセキュアなWebサイトが増えるというのは悪いことではないのかもしれませんが、きちんとした意味や背景を理解した上で導入するのと、間違った認識で導入するのではやはり意味は違うかなと思います。
Q: なぜGoogleがSSL化されたHTTPSを優遇するのですか?
基本的に、Googleは「ユーザーがより良質なコンテンツに到達できるように」を基本として検索アルゴリズムを改良しています。
しかし、HTTPSであるかどうかはコンテンツの内容そのものの改善ではなく、通信環境の問題です。少なくとも大部分のユーザーが普段から求めていることではないでしょう。
では、これをなぜGoogleがSSL化を大々的に推奨し、ランキングにまで反映させるのか?というのは実際僕もそんなに腑に落ちていないこともありました。が、
SSL・非SSLで情報の有益さが違うはずはないのにこんな発表があるとお金やリソースに余裕があるところだけが(現状微細ではあるものの)有利になるわけで検索だけを考えると良いとは思えないのですが、検索だけでなく「インターネットがどうあるべきか」とかの考えなんでしょうねえ。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2014, 8月 7
と言えば確かにそれなりに納得できますね。また、
サイト運営会社はグーグルの検索結果で上位に入りたいと考えている。このため、グーグルは検索アルゴリズムで開発者の慣行を促進したり阻止したりできる。例えば、読み込みの遅いサイトは検索結果で不利な扱いを受ける一方、質の高いサイトは上位に表示される。
とあるように、インターネット全体をSSL化の動きに促進するのであれば、Googleが自らのランキングアルゴリズムへの反映というのはサイト管理者の大きなモチベーションになりうる、という理屈も理解できます。
Q: この動きに対して、どう対応するべきですか?
SSL化することで検索結果においてどれだけ優位になるのか?が不明確なこと(少なくとも今は微小)、その中でコストやリスクを負うことになるというのはあまり手放しで推奨しにくいものです。
個人的な見解としては、皆さんがこぞって「SEOの目的で」ワサワサと導入する必要はないんじゃないでしょうかとは思っています。
ですので僕からは現時点では積極提案することはありませんが、いやいや、でもせっかくだからこれを期にSSL化しようよ!という意向であればそれはGoogleも本意でしょうし早速導入されて良いと思います。ただしURL引き継ぎの処理などに漏れのないよう、慎重に進められることをお勧めします。
読み返してみたら引用だらけですみません。また追加情報などございましたら追記いたします。
※8/8追記
こちらにより具体的なQ&Aが紹介されています。
HTTPからHTTPSへの移行で出てきた質問に回答 | 海外SEO情報ブログ
URL正規化の方法、、の前に考えるべきこと
主に制作とか開発の仕事をされている方と話していて、URL正規化についての考え方、についてちょっと違うんじゃないのと思うことがあるので書きます。すごく基本的なことなのですが、あまり話題として触れられていないように思ったので。
URLの正規化とは何ぞ、という方にまず解説
検索すればそういう記事はとてもたくさん出てきますが、サッパリでピンと来ませんという人のために、かなり粗いんですけど例えを入れておきますね。まずはイメージから。
例えばSalesforceみたいな基幹システムを色んな人が好き勝手触ってると、いつの間にかどんどんデータが乱れてくることってありますよね。その中でも結構やっかいなのがこういうデータの重複登録問題。
例えばですが、こういう感じですね。こうなってしまうと企業データを検索して新しいデータ入力しようとしたりするときに無駄な確認とか処理が発生しますよね。もちろんトラブルの原因にもなるのでこれはよろしくないです。
で、こういう風に「複数存在してしまっているけど実質同じものはひとつにまとめた方が良いよね」というのがいわゆるSEOの正規化のイメージです。
(補足)
もともと正規化って「”名寄せ”みたいな感じ」って言ったほうが近いものがあるかもしれませんが、SEOの話題としては必ずしも名寄せとは感覚が同じでない場合とかもあるのでそういうことにしておきます。
どっちにしても「1つであるべきデータがバラバラになっていたら管理とか処理にあたって色々不都合ありますよね」ということだと思っていて下さい。
SEOでいうところの正規化について
SEOでいうところの正規化のイメージは、「複数の異なるURLに同じコンテンツが存在する場合、どのURLを検索エンジンが評価すれば良いのかを1つ定めてそこに評価をまとめる」ということです。
検索エンジンも、同じコンテンツなのに別々のURLでそれが返されてしまうと、「どれを見ればいいんだろ?」ということになって正しい処理が行われなかったり、少なくとも無駄な処理をさせることにはなってしまうわけですね。
規模や内容によりますが、あまりにこうした問題がサイト全体で好き勝手に発生しまくっているという状況はSEO上かなりネガティブになり得ることですので、きちんと整備しておくことに越したことはありません。
さてようやく本題です。
まず最初に考えるべきは「重複させないための仕組み」
冒頭の例に戻りますが、ああいう形での重複データがあると、検索して最新状況確認する際に色んなとこに情報が散らばってたりしていて、「誰だよこっち書いた奴、こっちにまとめろよ」みたいなことになるわけですね。
この状態は間違いなく色々不便かつ正しくない状態なので、避けるべきことです。
1つ2つあるだけならまだしも、これが数百とかに渡って大量の重複データがシステム内に存在する、あちこちに情報が散乱してまとまってない、みたいな状態になっていたらもうカオスですよね。
で、この時にその部署の管理者が真っ先に考えるべきことって、「重複が原因で顧客データに不備があってで何かトラブルが発生したときの対応策」とか「重複データをどのデータにまとめるかのルール」ではなくて「重複データが発生しないための仕組み」ですよね。
予めシステム側で上手く照合されるように良い塩梅の条件決めておくとか、オペレーター側での指導や管理の徹底だったりとか、そういうことで問題が起こらないように仕組みを作っておくわけです。
最近LINEマンガでROOKIESを久々に読んだのですが、
「あらかじめ打球を予測していとも簡単に捕る。それが本当のファインプレーだ」
と池辺教頭もおっしゃっていまして、それと同じ理屈です。
コンテンツに対してURLが一意であることが理想
SEOに話を戻します。前の話をURL正規化の話に無理やり帰着させて、「URLがばらけるから正規化しよう」ではなくて「URLがばらけないように作ろう」が先にあるべきだ、という話ですね。
テクニカルに「こうすればいいんです!」みたいな応急処置を積み重ねていくと、後々どこでどんな処理をしていたかとか分からなくなったりリニューアルの際に抜け漏れが発生したり、あまり良いことはありません。
もちろん、www.とか拡張子とか「/」有無とかutm系のパラメータとかそういう当たり前に発生するものはいつも通りの転送やcanonicalなどで正規化処理をする必要がありますので(今回は解説割愛)、そういうもの以外での不要な正規化処理を避けようとすることが大事ということです。
分かりやすい例で言えばクロスカテゴリ(財布(アイテム)×シャネル(ブランド)みたいにあるカテゴリと別のカテゴリとの掛け合わせ)が発生するようなサイトでこういう形を稀に見ます。
こういう仕様でガッチリとシステムを固めてしまうとあまり簡単にはいじれなくなりますので無理やりcanonicalで対応するような処理をする必要が出てきます。
この場合は、複数の可能性が考えられる経路やカテゴリに、クロスカテゴリのURLや商品ページのURLが依存してしまってるのが問題ですね。
これは一例ですが、このように商品のURLはカテゴリや経路に依存しない仕様にしておかないと、というような配慮があれば正規化処理などここではもともと考える必要もなかったわけです。
よほど大規模だったり複雑なサイトでなければ、最初にURLについて考えておけば大抵の問題は回避できるんじゃないかなと思います。それなのに「URLもちゃんと考えておかないと」って考えて設計しようとしている方って意外に少ない気がします。
あるコンテンツに対してURLは一意、が基本
「ひとつのコンテンツに対してURLがひとつ」であるべきで、余計な正規化処理をしなくてよいURLの設計を心がけてみてください。
SEOってサイトとかページとかではなく本質的にはURL単位でクロールされ、URL単位でインデックスに格納され、URL単位で評価が付きます。そういう意味ではURL設計を考慮することは基本的なSEOのひとつです。
仕事柄、色んなエンジニアの方と話す機会ありますが、「URLをどう吐きだすかとか深く考えたことなかったッスねー」という感じの人は (受託開発してるとかメディア運営してるとか関わらず)多かったりします。
特に幅広いコンテンツを扱うとか大量のコンテンツを扱う、とかの場合、このあたりのURLの考慮の有無によって後々余分な処理をするための工期が削減できる、改修や拡張が入った時にも変更が少なくて済む、変更が少なくて済むということは実装ミスによる検索トラフィック損失などのリスクが減らせる、というわけです。
補足:検索エンジンが進化しても機械への配慮はしておく
「Googleも上手く対処できるようになってるから細かいことはあんまり気にしなくていいよ」とはGoogleがよく言っていることで、確かにそうなってきています。しかしここは受け手としては「検索エンジンの技術に合わせることに躍起になってコストかけなくていいよ(Googleが頑張るからさ)」と捉えたいところ。
サイトを作る方は、「それでもサイトを制作する時には(検索エンジンに限らず)機械への配慮を怠らない」と考えるべきと思います。SEOに限って言えば、そうすることで防げる損失がかなり大きい場合も珍しくありません。
ということで、この記事を読んで「へぇそういうこともあるのか」と感じた方は、是非参考にしてみてください。
ヴォラーレ株式会社 土居