充電に「電気」が使えないのなら「火」を使ったらどうなの?! 炎の力で充電を行うFlameStower

ついにガジェットの充電にも火力を用いる時代がやってきた。Stanford’s StartX Summer 2013クラス発のスタートアップであるFlameStowerがKickstarterにて「火」のを用いた充電器のクラウドファンディングを開始したのだ。

この仕掛けを使えば、キャンプファイア、ガスコンロ、あるいは焚き火の熱をエネルギーに、スマートフォンなどのUSB充電デバイスにエネルギーを送り込むことができる。最大出力は3Wで、平均では2Wとなっている。大雑把に換算すると1分辺りで2分ないし4分程度の通話時間分をチャージすることができる。

FlameStowerは主要用途をアウトドアに想定しているが、もちろん停電時や嵐などに襲われたときのためのバックアップとしても利用できるだろう。

キャンプ用品と一緒に持ち運べるように、FlameStowerは非常にコンパクトな形状となっている。バックパックに簡単に収められるはずだ。

アウトドアで充電するなら太陽光方式の方が便利だと思う人もいるかもしれない。しかし太陽光方式は、当然ながら昼間しか利用できない。火力方式ならばいつ何時でも利用できるわけだ。

動作の仕組みはどうなっているのだろうか。Thermoelectric Generatorを使って、温度差を利用して電気を生み出すようになっている。金属製のブレードを火で熱し、もう一方のブレードを水を入れたタンクに入れて冷やす。つまり、正確にいえば発電するのには火だけではなく、水も必要だということになる。もちろん火を燃やすには空気も必要だ。火、水、そして空気。四大基本元素のうちの3つを利用するわけだ。

火の温度が高くなればなるほど、多くの電力を生み出すことができるようになっている。但し、コンセントから得られるようなレベルでの充電能力は期待しないで欲しい。FlameStowerは、自らの仕組みをラップトップのUSBから行う充電に例えている。すなわち充電にかなりの時間がかかるということだ。電子デバイスに関わらず自然を楽しむ時間ができるわけで、もしかするとそれも狙いかもしれない。

Kickstarterでの調達希望額は1万5000ドルだ。この資金でぜひとも充電装置を製品化したい考えだ。期限まで28日ほどを残した現在、半分ほどの額が集まっている。

尚、今ならまだ初期割引の70ドル(通常よりも10ドル安い)でFlameStowerを入手することができる。出荷予定は12月となっている。

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(翻訳:Maeda, H)