資産管理は、テクノロジーと顧客サービスと透明性の点で、合衆国経済の中では遅れている業界のひとつだ。
Y Combinatorの2016冬季クラスから巣立ったCastleは、同社の自動化資産管理プラットホームで、この業界を近代化/現代化しようとしている。
このサイトは、資産管理の難しい部分のすべてを、まとめて面倒見る。物件リスティング、マーケティング(土地、貸家、アパートなどの)、テナントの選別、賃貸料徴収、そして資産のメンテナンスなど。それらを使いやすいインタフェイスにまとめ、しかも1990年代ふうの古臭いデザインにはしない。
資産管理という仕事を構成するすべてのサービスを、Castleはどうやって、一つのプラットホームにまとめることができるのか? それは主に、テクノロジーとオンデマンドの人力を組み合わせることによって、だ。
たとえば、Castleに新たな資産が加わると、それは自動的に40あまりのリスティングサイト(不動産仲介物件リスト)に載る。そしてそれをいよいよ、借り手に対して開示することになると、オンデマンドで時給制の財産管理人たちが、物件を借り手に見せる、最終的に鍵を渡す、などの対人業務を担当する。
Castleは、収益化の方法も独特だ。これまでの資産管理企業は賃貸料のパーセンテージを取っていたが、Castleの利用料金は物件一件につき月額79ドルという定額制だ。
同社はデトロイトでローンチし、ファウンダーのMax Nussenbaum, Scott Lowe, Tim Dingmannの三人は、Venture for Americaというフェローシップ事業により抵当流れのマンションを買った。
そのとき彼らは、入手したマンションという資産の管理やマーケティングを、既存の資産管理企業に安心して任せられない、と感じた。そこで、Castleが生まれた。
Castleプラットホームは今ではデトロイトの資産保有者たちを顧客にして、事業を展開している。もうじき、合衆国のそのほかの都市にも進出したい、と彼らは言っている。