名刺管理「Wantedly People」で紙の年賀状を無料で送れる新サービス

ビジネスSNSを手がけるウォンテッドリーの名刺管理アプリ「Wantedly People」に新機能が登場した。読み込んだ名刺情報から紙の年賀状を無料で遅れるサービス「Wantedly 年賀状」だ。同社はこのサービスの運営にあたり日本郵便と連携する。

サービスの利用方法は簡単で、Wantedly Peopleを起動して年賀状作成アイコンをタップ。合計18種類用意されたテンプレートを選び、名刺情報の中から年賀状の受取人を選ぶだけだ。受取人には前もって住所確認メールが送られるため、希望すれば会社宛ではなく自宅宛に受け取り住所を指定することもできる。

ウォンテッドリーはこのサービスをWantedly Peopleのマーケティング施策として行う。そのため、ユーザーは無料でこのサービスを利用できるというわけだ。先述した住所確認フローでは、受取人側に「あなたもWantedly Peopleで年賀状を送ってみませんか」といったリコメンドが表示され、それによりユーザー拡大を目指すという。

Wantedly年賀状で選べるデザイン

Wantedly Peopleとの連携について、日本郵便デジタルビジネス戦略部長の西村哲氏は「法人の利用については従来の挨拶目的の利用だけでなく、販促目的の利用といったニーズも高まっている。名刺管理ツールとの連携により、手軽に紙の年賀状が差し出すことが可能になり、年賀状自体が新しいビジネスツールになるものと期待している」と話す。

Wantedly Peopleは2016年11月のリリース。これまでに300万人のユーザーを獲得している。年賀状の作成期間は2018年11月1日から2019年1月11日までで、2018年12月22日中に作成を行えば元日に届けることが可能だという。

写真左よりWantedly CEOの仲暁子氏、日本郵便執行役員の小池信也氏

名刺管理アプリ「Wantedly People」に新機能――取引先との話題作りをAIがサポート

ビジネスSNS「Wantedly」を展開するウォンテッドリー。同社が2016年11月から提供開始した名刺管理アプリ「Wantedly People」に新機能が登場した。

同社は7月19日から新機能の提供を開始するとともに、同日、記者会見を開催した。

Wantedly Peopleは、複数枚の名刺をスマートフォンのカメラで同時に読み取り、データ化できる無料の名刺管理アプリ。読み込んだ名刺の持ち主がビジネスSNSのWantedlyにアカウントを持っている場合、そのプロフィール情報と連絡先の情報とを同期できる機能などが特徴だ。

今回発表された新機能は、名刺をスキャンした相手との話題を提供する「Wantedly People Updates」と、そこに広告を掲載する「Wantedly Pepole Ads」だ。

Updatesは、名刺をスキャンした相手との話題になりそうなニュースをWantedly Peopleのアプリ内に表示する機能。スキャンした相手が所属する企業や業界に関わるニュースを配信するほか、その人が受けたインタビュー記事なども自動で表示する仕組みだ。

ウォンテッドリーはこの新機能をリリースするにあたり、毎日新聞、朝日新聞デジタル、ハフポスト日本版、CNET Japanなど20媒体と提携。これらのメディアが公開したニュースを人工知能がピックアップして配信する。ただ、逆瀬川光人氏は「著作権を侵害しないかたちで、提携先以外の媒体からニュースを収集する場合もある」としている。

もう一方の新機能のAdsは、Updatesが表示するニュースフィードや“関連記事”スペース内に広告を表示する機能。逆瀬川氏によれば、基本的に広告の作成は同社が抱えるクリエイティブ・チームが行うという。

Adsで配信される広告のフォーマットは、アニメーション・インフォグラフィック広告、記事広告、ビデオ広告の3つ。ウォンテッドリーが公開した資料によれば、Wantedly Peopleは現在100万人のユーザーを獲得しており、経営層や決裁権をもつユーザーにリーチしていることが特徴だという。

具体的な広告掲載料は開示されていないが、逆瀬川氏は「これらの数字と同等の規模をもつ報道メディアと同じくらいの価格で広告を提供する」と話す。ウォンテッドリーは7月19日より広告の販売を開始する。

アニメーション・インフォグラフィック広告の例

Wantely Peopleはサービス開始から8ヶ月あまりでユーザー数100万人を突破。これまでに約2000万枚の名刺をスキャンした。Wantedly代表の仲暁子氏は「名刺を交換しても、その後に実際に連絡をとるにいたるケースは全体数の1/4程度しかない。今日発表した新機能は、“名刺という資産を活用する”もの」と語る。

今回の機能追加でWantedly Peopleに名刺を活用する手段が加わっただけでなく、より重要なことに、ユーザーベースが広がりつつあるWantedly Peopleに新たなマネタイズ方法が加わったことになる。

左から、新規事業戦略室の逆瀬川光人氏、CEOの仲暁子氏、開発リーダーの相川直視氏

名刺管理アプリ「Wantedly People」にPC版登場、CSVファイルのダウンロードが可能に

ビジネスSNS「Wantedly」を手がけるウォンテッドリーは4月10日、名刺管理アプリ「Wantedly People」のPC版提供を開始した。スマートフォンで取り込んだ名刺データをPCのブラウザ上で編集できるほか、CSVファイルとしてダウンロードが可能になった。

2016年11月にリリースされたWantedly Peopleは、人工知能搭載のOCRを利用した名刺管理アプリ。複数枚の名刺の情報を同時に読み取り、OCRでその場でデータ化ができる。人工知能と機械学習を利用して画像の認識精度を高めたことによる、読み取りの早さと正確さが特徴で、リリースから約4カ月で登録名刺枚数が1000万枚を超えたという。2月には海外版をリリースしていて、50言語以上に対応している。

ウォンテッドリーでは定期的に実施するユーザーアンケートの結果に基づき、スマホで読み込んだ名刺情報をPC上でも活用できれば、ビジネスでの利用がより広がる、として、今回のPC版提供に踏み切った。

Wantedly Peopleのスマホアプリで取り込んだ名刺情報は、即時に反映され、PC版で編集できる。また、PCからメールを送信したい場合、メールアドレスを手打ちする必要はなく、ワンクリックでメールソフトを開き、アドレスの入力が完了する。さらにCSVファイルでのデータエクスポートに対応したことで、名刺から住所入りのリストを簡単に作成できるようになった。年賀状など、郵送リスト作成に力を発揮しそうだ。

ウォンテッドリーでは、PC版の提供について「今後も、名刺からビジネスパーソンがより繋がりやすくなることで、ユーザーにとって名刺管理以上の価値を提供し、サービスの成長に努める」とリリースでコメントしている。

名刺管理アプリでは、先行するSansanの「Eight」がユーザー100万人を数えるが、Eightで名刺データのダウンロードを行うには、iPhoneアプリで月額480円または年額4800円、Androidアプリで月額400円または年額4000円のEightプレミアムへの登録が必要となる。Wantedly Peopleの利用はCSVダウンロードも含めて無料だ。

Wantedly PeopleのPC版はこちらから利用できる。PC版単体での名刺情報管理には対応していないので、一度スマホアプリを使って名刺データを取り込む必要がある。ウォンテッドリーによれば「名刺管理はスマホで行う、というユーザーが多いため、PC単体で利用できるようにする予定は現在はない」ということだ。

名刺管理アプリ「Wantedly People」海外版の提供を開始——50言語以上に対応

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ウォンテッドリーは2月6日、名刺管理アプリ「Wantedly People」海外版をリリースした。海外版では50言語以上、244の国と地域の名刺に対応する。アプリ上で読み取る名刺の言語を設定することで、これまで以上に高精度な名刺の読み取りが可能になったという。またスマートフォン本体の言語設定を変更することで従来の日本語インターフェースに加え、iOS版では英語と中国語、Android版では英語での利用が可能だ。

wantedly-people-count11月11日に日本版が公開されたWantedly Peopleは、AI搭載のOCRを利用して名刺10枚までを同時に取り込むことができるアプリだ。ウォンテッドリーによれば、公開から現在までにスキャンされた名刺の数は400万枚を超え、ビジネスパーソンを中心に利用者を増やしているそうだ。

「日本に限らず、特にアジア圏では名刺が広く利用される文化があり、日本版の公開時にも海外からのダウンロードが一定量あった。そこで12月初めから海外向けのアルファ版を一部のユーザーへ提供したところ、反応もよかったため、正式にリリースすることとなった」(ウォンテッドリー)

Wantedly Peopleでは名刺画像の読み取りとデータ化はAIにより自動可しており、現状でも多言語に対応すること自体は可能だが、さらに多くのユーザーにスキャンしてもらうことで、機械学習による精度がさらに向上すると考えているという。「アジア圏のユーザーの多さを考慮して、いったんは英語・中国語にフォーカスした。ユーザー分析した上で、ドイツ語・フランス語といった欧州の言語や、アジアの他の地域の言語をインターフェースとすることも検討していく」(ウォンテッドリー)

ウォンテッドリーがブランドを刷新——高速・10枚同時スキャンの名刺管理アプリ「Wantedly People」も公開

ウォンテッドリー代表取締役CEOの仲暁子氏

ウォンテッドリー代表取締役CEOの仲暁子氏

ビジネスSNS「Wantedly」を手がけるウォンテッドリー。主力事業のWantedlyに加え、「人と人とのつながり」をテーマに、ビジネスメッセンジャーの「Sync」などを展開してきた同社が、また新たなサービスをリリースした。

同社は11月11日、名刺管理アプリ「Wantedly People」の提供を開始した。サービスの利用は無料。また同社は、この発表に併せて各サービスのリブランディングも実施。これまでWantedlyの名称で提供してきたビジネスSNSは「Wantedly Visit」に、メッセンジャーのSyncは「Wantedly Chat」に、それぞれ名称を変更した。

10枚まで同時取り込み可能、使うほど賢くなっていく名刺管理アプリ

Wantedly Peopleは人工知能搭載のOCRを利用した名刺管理アプリ。複数枚の名刺の情報を同時に読み取り、OCRを用いて即データ化してくれる。同時に読み取れる名刺の枚数は最大で10 枚。アプリを使ってつながった(名刺を交換した)相手とは電話を掛けたり、メールを送ることができる。

ビジネスSNSのWantedly Visitに登録しているユーザーの名刺であれば、即座に情報が反映。つながった相手がメッセンジャーのWantedly Chatを使っている場合、メッセンジャーでコンタクトを取ることができるという。


「既存の名刺管理アプリは労働集約型な印象が強く、アナログな感じがありました。そんな名刺管理アプリにテクノロジーの力を加えたら、どうなんるんだろうと。誰もが使いやすい名刺管理アプリを作ろうと思い、社内のエースを集めて、開発を進めていきました」(ウォンテッドリー代表取締役CEOの仲暁子氏) 。

社内でのプロジェクト名は「ヤシマ作戦」。もともとはアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する、日本中の電力を集めて使徒(敵)を攻撃する作戦の名称だ。同社では日本中の電力ではなく、社内のエンジニアリソースをこのプロダクトに集中していたのだという。

名刺管理アプリを使うにあたって、最も気になるのは画像認識の精度。名刺の情報をきちんと読み取ってもらえなければ意味がない。Wantedly Peopleを開発する際、仲氏は画像認識にすごくこだわったそうだ。バズワードになりがちな「人工知能」だが、Wantedly Peopleでも人工知能を用いて画像の認識精度を高めている。

「画像の認識精度には特に力を入れました。オープンソースも使用していますが、基本的にはスクラッチ開発で内製しています。”使うほど賢くなっていく”と銘打っているように、撮った画像はクラウドに保存されるので、アプリを使うことで情報は蓄積されていきます。その結果、画像が多少ブレても認識してくれますし、名前もサジェストされるようになります」(仲氏)

複数枚の名刺を同時に認識する「Wantedly People」

複数枚の名刺を同時に認識する「Wantedly People」

「つながり」という資産を持ち続けることが武器になる

名刺管理アプリこれまで数多くのサービスが登場しているが、個人利用に関して言えば現在はSansanの「Eight(エイト)」の名前を聞くことも多くなってきた。なぜ、ウォンテッドリーはこのタイミングで名刺管理アプリをリリースする決断をしたのだろうか? その裏には「働き方の変化」があると仲氏は語る。

「働き方が多様化している今、資産のポータビリティが進んでいくと思っています。スキル、人脈、評判といった自分の資産を持ち歩き続けないと不利になっていく時代がやってくる。アメリカやイギリスはつながりをLinkedInなどでそのまま資産にすることができますが、日本は名刺交換をしたまま(デジタルで)管理しないまま……」

「個人的に既存の名刺管理アプリは使いづらいと思いましたし、何よりWantedlyには月間100万人ものユーザーがいて、国内最大のキャリアプロフィールが溜まっている。これを武器にレバレッジをかけていけば、既存の名刺管理アプリにも勝てる。Wantedly Peopleによって、つながりを資産に変えていくことが、これからの時代を生き抜くインフラになると思ったので、働き方が大きく変わってきているタイミングで開発しました」(仲氏)

今から約3年前、ウォンテッドリーがメールを解析し、自動で連絡帳を作成してくれる「CARD」という名刺管理アプリをリリースしたことを覚えているだろうか? 結果的にサービスが閉じることになったが、「”つながり”を獲りにいきたい」というウォンテッドリーの意思は今も昔も変わらない。

2月末までに100万ダウンロードを目指す

競合が多いレッドオーシャンの市場だが、ウォンテッドリーには勝算もある。将来的には“つながりを資産にする”ためのツールとして活用してもらたいた狙いがあるが、まずは「撮って、溜める」というエクスペリエンスを最大化していくことで、ユーザーが抱えている「面倒くさい」「使いづらい」といった悩みをテクノロジーの力で解決していきたいと考えている。また、ユーザーにとっては全ての機能が無料で使えるのも魅力的だという。

「スタートアップが名刺管理アプリだけでやっていくのは厳しいと思います。でもウォンテッドリーは他にもビジネスがあり、売上が立っているからこそ、新規事業にも投資できる。”人と人や人と企業をつなげ、そこで価値が生まれるコミュニケーションを創造する”ためのエコシステムを作ることがミッションなので、お金はとりません」(仲氏)

登録企業数が2万社を超えるなど、主力事業のWantedly Visitが好調だからこそ、課金目的ではなく、ユーザーの利便性のみを追求した名刺管理アプリが開発できたのだろう。

今後、ウォンテッドリーは2月末までにWantedly Peopleの100万ダウンロードを目指す。またCSVのインポート機能なども実装し、競合サービスからの乗り換えも促していく。