ソラコムは7月1日、IoTデバイスの無料貸し出しやIoT開発手順書「SORACOM IoT DIY レシピ」の提供を行いIoTの学習をサポートする「自分で学べるIoT通信講座」を開始した。開催期間は7月1日から8月31日まで。
昨今IoT活用に精通したDX人材のニーズが高まっている一方、IoT活用にはデバイス・通信・インフラ・アプリケーションなど複数領域の専門知識が必要となることから、初心者にとっては学習ハードルが高いという声があるという。
そこでソラコムでは、「自分で学べるIoT通信講座」において、初心者でも比較的始めやすいデバイスを申し込んだ者に約2週間無料で貸し出すとともに、ステップごとにわかりやすく開発方法を解説した手順書「SORACOM IoT DIY レシピ」を提供し、IoT学習のサポートを行うことにした。また講座の開催期間中は、専門家に質問ができる「IoT相談室」も開催する。
「自分で学べるIoT通信講座」概要
- 参加条件など:事前登録制。SORACOMアカウントの作成が済んでいること
- 参加費:無料(SORACOM IoT SIM通信料1日11円〜が別途発生)
- 開催期間:2021年7月1日〜8月31日
- 申し込み:「自分で学べるIoT通信講座とは」の応募フォームより行う
IoTデバイス貸し出し期間(PCはユーザーが各自用意)
- 7月1日〜7月14日
- 7月16日〜7月31日
- 8月3日〜8月17日
- 8月20日〜8月31日
- SORACOM IoT SIM通信料1日11円〜が発生する
- 貸出期間の開始日に発送(翌日、翌々日に到着予定)。貸出期間終了日までに返却する必要がある
- 返送用着払い伝票を同梱しているので、その伝票を使い返却する
「IoT相談室」日程(Zoom利用)
- 7月12日17時~19時
- 7月26日17時~19時
- 8月10日17時~19時
- 8月23日17時~19時
- 各日程の参加用URLは、申し込み後のメールに記載
貸出IoTデバイスおよびIoT DIY レシピの内容
貸し出しデバイスとしては、初心者から経験者まで役立つIoT機器を用意。電源を入れるとすぐに使えるスターターキット、Raspberry Piを用いて簡易監視カメラを開発できるキット、Arduino互換のマイコンボードWio LTEと7種類のセンサーのキットから1つ選択できる。
GPSマルチユニットSORACOM Edition(バッテリー内蔵タイプ)スターターキット
「GPSマルチユニットSORACOM Edition(バッテリー内蔵タイプ)スターターキット」では、ウェブブラウザーの操作のみで、温度・湿度・位置情報・加速度の4つのセンサーからのデータの収集から可視化までを行える。充電式のバッテリーを内蔵しており、電源を入れるだけで利用可能。
IoT DIY レシピ例
- IoTで温湿度の可視化:GPSマルチユニットを活用し、室内の温湿度をモニタリング。データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest Data」、ダッシュボード作成・共有サービス「SORACOM Lagoon」を利用
- IoTでアイスの食べ時をお知らせ:GPSマルチユニットを活用し、温度センサーで計測。任意のメールアドレスにメールで通知する。SORACOM Harvest Data、SORACOM Lagoonを利用
- IoTで在席状況の自動更新:加速度センサーのデータを取得して活用。SORACOM IoT SIMによる通信管理、SORACOM Harvest、クラウドファンクションアダプター「SORACOM Funk」を使ったSlackへの通知連携設定(AWS Lambdaの機能を利用)などを学べる
IoT 体験キット 〜簡易監視カメラ〜
「IoT 体験キット 〜簡易監視カメラ〜」は、「Raspberry Pi 3 Model B+」、3G USBドングル AK-020、USBカメラをセットにした簡易監視カメラキット。同梱のウェブカメラと温度センサー、データ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest Data」により観察したいものを定点観測し、撮影データの蓄積や温度データの可視化を行える。
IoT DIY レシピ例
- IoTで手軽な監視カメラシステム:Raspberry PiとUSBカメラで定点カメラデバイスを作成。SORACOM Harvest Data、SORACOM Lagoonを利用
Grove IoT スターターキット for SORACOM
はんだ付けが不要なGroveコネクターとマイコン、LTEモジュール搭載のArduino互換開発ボード「Wio LTE JP Version」(日本仕様モデル)、IoT用途でよく使われる7種類のGroveセンサーを同梱。
IoT DIY レシピ例
- IoTでジェスチャーシステム:Wio LTE JP VersionとGrove超音波距離センサーモジュールを活用。SORACOM Harvest Dataでジェスチャー結果を蓄積することで可視化する
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