世界初の3Dプリントによる本物の銃が完成–ただしプリンタのお値段は50万ドル

あれほど騒がれたLiberatorは、本当の銃ではなかった。しかし、この(左図)3Dプリントで作った小火器は、まさしく銃だ。1911のコピーで、パブリックドメインの図面から型を起こし、レーザー焼結で金属粉を固化している。本物のセミオートマチックと同じように、実弾を撃てる。

Solid Conceptsが製作したこの銃は、完全に合法的だ。同社には国の許可証Federal Firearms Licenseがあり、またネット上で青写真を見つけるのは簡単だ。同社は1911の3Dモデルを作り、それに金属粉を吹き付け、加熱して、堅固な、実射可能な銃を作った。いちばんたいへんだった工程は、補強材の削除や薬室の加工などの仕上げ工程だった。グリップはナイロン樹脂をレーザー焼結して作ったが、ばねや弾倉は一般市販品を使った。これまでに、実弾50あまりを発射している。

マーケティング担当VPのScott McGowanは曰く、“これを作ったのは、わが社の金属レーザー焼結技術を実証することだ。Liberatorからの決別にもなるだろう。ホビイスト用の3Dプリンタで作ったものではない。誰かが自分ちのガレージで作る、というレベルのものではないね”。

McGowanは、銃職人たちが難しい部品をこの技術を利用して作るようになることを期待している。合衆国では、個人の銃職人もその顧客も、両方が有資格者でなければならない。使用した3Dプリンタは1台50万ドル以上する。“あくまでも、プロの技術者がプロのクライアントのために使用するプロ級のマシンだ”、とMcGowanは言った。

“技術の実証には成功したから、これからは3D金属プリントで銃を製造できる”、Solid Conceptsの付属品担当VP Kent Firestoneがそう言う。“これからは、免状を持った顧客が、特殊な銃の部品を5日で作ってくれと言ったら、できます、と言えるね”。

とにかくこれが記事になるのは、本物の初めて、初めての本物だからだ。

“これは世界初の、3Dプリントで作られた金属製の銃だと思うね”、とMcGowanも言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))