Foursquareは消費者向けソーシャルアプリの会社ではない。データ企業だ。そして、会社自身がそれを認めて再評価したおかげで、追加の資金を調達し走り続けることができた。今日(米国時間2/4)ロサンゼルスで行われたUpfront Summitで、Foursqureの主要投資家であるUnion Square VenturesのFred Wilsonは、同スタートアップを支持しつつ、この会社がどう変わったについて人々に理解させようとした。
「Instagramというよりも、comScoreのようなものだと考えてほしい」とWilsonは強調した。
要するにFoursquareは、comScoreがウェブトラフィックのデータプロバーダーであるように、現実世界のデータプロバイダーだ。現実世界のおすすめスポットや来客のトレンド、位置ベースの広告ターゲティング・測定値等の信頼あるデータを企業に提供している。
消費者に関して競争力を失ったFoursquareにとってこれは決定的に重要だ。位置情報はFacebook投稿やInstagramやツイートに簡単に埋め込まれるようになり、それ自身を投稿するものではなくなった。
そして2014年、Foursquareはアプリを2つに分け、チェックインから地域情報を分離してSwarmを作った。Foursquareは、メイヤー制度等の最人気機能を廃止したが、後に復活させた。そして、忠誠心の強いなユーザーの中には、今までできたことをするために2つ目のアプリをダウンロードしろと言われたことを、ないがしろにされたように感じた人たちもいた。
しかし、それはFoursqureの消費者ユーザーを増やす上ではマイナスだったかもしれないが、必要なデータを生成するための既存データと忠実な会員はまだ十分に持っていた。
Fortune誌のDan Primackとの対談でWilsonは、なぜそれが重要かを説明した。
Foursqureはデータ会社になった。彼らには人気のモバイルアプリが2つあり…世界中で毎月1000万人以上が使っている。しかしビジネスの本質は、このITプラットフォームで作られたデータ、ユーザーデータ、および、ユーザーたちが作成・編集した現場データを集め、フリーミアムAPIとしてデベロッパーに提供することだ。多くの大企業がそのAPIに多くの金額を支払っている。会社には他にも山ほどのデータ製品がある。代表サンプルを得るために、5億人にデータを提供してもらう必要はない。
それでも、Foursquareは認識の調整に失敗し、同社のソーシャルアプリが遍在し直接収益化できるという発想で資金を調達することができなかった。幹部らは逃げだした。
しかしWilsonはスタートアップに道理を言い聞かせようとした。「われわれは何年も前から、資金を調達できない理由は自分たちを正しく評価しなかったからだと、この会社に言ってきた。ようやく、自身を正当に評価するよう説得することに成功し、彼らは直ちに5000万ドルを調達した」。
先月発表されたこのシリーズEラウンドは、Union Square Ventureがリードし、Foursqureの評価額は以前の6.5億ドルからおよそ半分に下がったと報じられている。残念かもしれないが、蒸発するよりはよい。
その現金は壊れかけた会社に新たな命を吹き込んだ。文化団体やティーンのトレンドへと登りつめることはないだろうが、Foursquareは今後も健全な企業であり続けるだろう。この野望と生まれつきの才能の再調整は、悩めるユニコーン企業が考慮すべき教訓かもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)