お金の専門家に無料で質問できる「おかねアンサー」運営が1.6億円を資金調達

写真左から、SMBCベンチャーキャピタル次長 西田光佑氏、KVPパートナー 御林洋志氏、セオリア取締役CTO 造田知宏氏、代表取締役 堤健正氏、W ventures代表パートナー 東明宏氏、三菱UFJキャピタル主任 山本弘樹氏

お金に関する専門家への無料Q&Aサービス「おかねアンサー」を運営するセオリアは2月26日、プレシリーズAラウンドで総額約1.6億円の資金調達を実施したことを明らかにした。第三者割当増資の引受先はW ventures、KVP、SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタルの各社で、実施日は2月17日。今回の調達により、同社の累計調達額は約2億円となった。

お金の悩みや疑問について相談する相手を誰にするか、というのは意外に難しい問題だ。知識のある人に聞きたいのはやまやまだが、専門家に相談すると費用がかかるのではないか、あるいは手数料などの儲けを目的に都合の良いサービスや商品を売りつけられるのではないか、といった心配も付きまとう。また、あまり生々しいお金の話は身近な人には相談しにくいが、かといって、匿名掲示板で正確かどうか分からない回答を得るのも避けたいところだ。

2018年9月に正式リリースされたおかねアンサーは、一般消費者がお金に関する悩みを専門家に相談できるサービスだ。お金の管理や資産運用・投資、保険や税金、年金、相続、暗号資産など、多様なカテゴリについて、無料で質問を受け付けている。また他の人の質問と専門家の回答を閲覧して、参考にすることもできる。

回答者として参加する専門家はファイナンシャルプランナー、社会保険労務士、税理士や、相続アドバイザー、保険アドバイザー、司法書士、宅地建物取引士など。さまざまな角度から質問に対応することが可能だ。

幅広い専門家が質問をカバーするスタイルとなっているのは、セオリア代表取締役の堤健正氏の会社設立時の原体験から着想されたもの。社会保険労務士への相談で悩みが即解決したことから、専門家といってもどの分野でも良いわけではないこと、「適切な専門家に相談すれば早く解決する」という知見が、おかねアンサーには反映されている。

おかねアンサーは、正式リリースから約1年で月間ユーザー数が数十万人規模となったという。前回取材時、収益化については「アスクドクターズや弁護士ドットコムのような個人課金(既存のQ&A閲覧への課金)や事業者への広告、ユーザーと専門家との面談のマッチング手数料など、いくつか検討している」としていた堤氏。マネタイズ手段についての具体的な発表はまだないが、「現在はサービスグロースに注力している」(堤氏)とのことだ。

セオリアは今回の調達により、おかねアンサーの人材採用、プロモーション、コンテンツ制作への投資を強化を図る。また今後、日本の生活者のお金に関する動向・データを蓄積し、データをもとにした解決策としてのサービス展開を検討。Q&Aサービスにとどまらず、国内一の「お金の悩み解決プラットフォーム」を目指すとしている。

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TechCrunch Japan

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