新しいAdidasのシューズはBiosteel繊維で出来ている。クモの糸に似せて作られた材質でドイツのバイオテック会社が開発した。他の合成繊維よりも軽くて非常に丈夫だ。さらに、恐らく最も注目すべきことに、100%生分解性だ。
その場もふさわしくマンハッタンのバーソンズ美術大学で行われたBiofabricateカンファレンスで発表されたこのコンセプトシューズは、最近発売された95%海洋廃棄物から作られたParleyシューズ限定エディションと同じく持続可能性の強化を目指したものだ。最初の出荷は限定7000足で、本格的な量産は来年になる。
イベントの壇上でJames Carnes副社長がミュンヘンのバイオテック会社AMSilkとの提携について語った。Adidasの先進的なFuturecraftシリーズの最新作となるこのシューズはまだプロトタイプだが、サステナビリティーの新たな段階への試みとして、材料リサイクルを超えた地球に還る人工素材による製品を目指している。
この材質はクモの糸にヒントを得た一緒の生物模倣だ。”BioSteel” と呼ばれるこの糸は天然由来の炭素を白い粉末に変化させた材料で作られている。既にインプラントや手術用メッシュ等様々な形で医療現場に使われており、美容製品にも利用されている。同社の第3の部門は繊維製品に特化しており、Adidasとの提携に致った。
クモの糸からアイデアを得たこの生地は100%生分解性で生物由来だ。またシューズの製造に使用される他の素材(皮革等)と異なり、完全菜食主義だ。発表の後同社は、少し芝居がかった演出で新しいシューズを披露した。スニーカーはこれまでのFuturecraftシリーズと似た美観を備えている。
タンパク質ベースのBiotsteel糸で作られたニット地のトップ ― 展示されたシューズはベージュ色 ― に、織り加工された白い靴底が組み合わされていた。材質自身は初めて見たり触れたりしただけでは、他の合成繊維と容易には区別できない。柔軟でクッション性も十分なのでランニングに最適だ。引っ張りに強く多孔質構造によって通気性もある。
発売は2017年のいつか。価格について言及はなかったが、Parleyと同じく高価な限定エディションの後に一般モデルを出してくる可能性が高い。同社が米国とヨーロッパに設立した工場、Speed Factoryで製造される。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)