香港のRealMaxはCESに、同社がすべての人の顔に取り付けたいと願っている拡張現実ヘッドセットを展示した。ちょっと粗い仕上げのプロトタイプだが、これまでに見たどんなARデバイスよりも広い範囲を、デジタル画像で満たす。
そのプロトタイプは、どんなARヘッドセットよりも視界が広い。MicrosoftのHoloLensは視野角40度足らずだが、RealMaxは100度以上の視界を満たす。
光学系はそれほど高度な技術を使っていないし、解像度もあまりシャープでない。でも、オールインワンタイプで広い視界が欲しければ、RealMaxで決まりだろう。海中シーンのデモを数分見てみたが、そこには人魚がいるだけでなく、ぼくのまわりじゅう全体に、すごい数の魚が泳いでいるのだ。
家庭用のデバイスなら、すっきりコンパクトは優先課題にならない。あの高度な光学技術を持つMagic Leapも、まだかなりでかいから、外ではあまり使われないだろう。しかし視界の広さは、ユーザー体験にとってきわめて重要だ。その視野はOculus RiftやHTC Viveを装着しているときのそれに近い。位置追跡機能があり、Leap Motionセンサーもあるから、ユーザーの手の動きとの対話がユーザー体験に加わる。
しかし名もなき小さな企業が、今同社が考えているように、デバイスとコンテンツを作って売るまでのすべてを自社だけでやるのはきついだろう。開発キットは今年後半に1500ドルで出すというが、しかし消費者向けには、ヘッドセットの価格をハイエンドのスマートフォンより安くしたい、と言っている。