Teslaの新しい100 kWhバッテリーが1回の充電当たり300マイルを超えたことはすばらしい成果だが、Proterraが今日(米国時間9/12)発表した排出ゼロ電動バスは、テスト走行でフル充電600マイルを記録した。実際の走行環境では、Proterraの新型車、Catalyst E2の走行距離は194~350マイル程度になる― しかし、同社によるとこれは米国内のバスが一日に走る平均的距離を十分カバーするという。
つまり2017年にCatalyst E2が路上デビューすれば、初のフル電動公共交通機関として、大きく妥協することなく既存のガソリン車を置き換えることができる。
Proterraはプレスリリースで、現在の商品ラインアップへの関心は既に高まっており、2016年の売上は2015年の220%増で、拡大する需要に答えるために2017年から生産を倍増すると言っている。増産の一部は新型のE2に宛てらる。E2のバッテリー容量は構成によって440から660 kWHまであるが、その大きさはマットレスくらいだとWiredは報じている。これはTeslaやChevyの排出ゼロ車と比べてかなり巨大だ。
もちろんこの追加容量には高額な値札が伴う。80万ドルからという価格は、同じ定員のディーゼルバスが30万ドル程度であることを考えると厳しい競争を強いられるだろう。しかし、補助金が出るケースもあり、また頻繁なメンテナンスの必要な内燃機関エンジンを持たないという利点もあり、燃料コストがかからないため長期的な運用経費は少なくなる。
Proterraの電動車は一般的なバスに取って代ることができるため、短期的な車両置き換え需要に適している。しかし長期的には、Fordが最近買収したChariot等の小型相乗り通勤サービスや、Teslaの電動バンを共有して公共交通機関の代わりにする計画などと、どのように競合していくか興味深い。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)