すべてがセットアップ済みのZoom専用コミュニケーション機器が約6.4万円で登場

Zoomは、新型コロナウイルスのパンデミックの間のオンラインコミュニケーションのデファクトスタンダードになっているが、同社が気づいたのは企業の多くの社員にとってミーティングを効果的に行うための機器やソフトのセットアップが難しいことだ。この問題に対する同社の回答は、Zoomがすでにインストールされていて簡単なタッチインタフェイスで使えるようになっているオールインワンのコミュニケーション機器だ。

Zoom for Home – DTEN ME」と呼ばれるそのデバイスは、パートナーのDTENが作っている。ほかに接続インターフェイスのないスタンドアローンの27インチディスプレイで、高解像度のビデオ用に3つの広角カメラと8つのマイクロフォンがある大きなタブレットだ。Zoomのソフトはデバイス上にインストール済みで、Zoomのよく使われる機能にアクセスしやすいインタフェイスになっている。

画面共有をしているZoom for Home – DTEN ME

Zoom RoomsのトップであるJeff Smith(ジェフ・スミス)氏によると、箱から出したらすぐに使える機器が狙いだ。TechCrunchの取材に対して「Zoom for Homeは、Zoomのユーザーなら誰でも、ビデオ会議や電話の通話や、対話的なホワイトボードへの書き込みができるための、パーソナルなコラボレーションデバイスをセットアップできる。つまりZoomでやりたいことはすべてできるし、目的を限定した専用機としても使える」と説明した。

スミス氏によると、単純な設計を心がけたから箱から出したらすぐに立ち上がる。そのためにはウェブサイトやスマートフォンでペアリングコードを入力するだけだ。インタフェイスが現れたら、電話をする、会議を始めるなど、希望する機能をタッチする。ネットへの接続は自動的に行われる。

自分のカレンダーにリンクすると、サイドバーに会議の予定がすべて出る。これから始まる会議をタッチすると、それに接続される。この器具の画面をラップトップやスマホなどで共有することもできる。両者間の通信には超音波を使っている。Bluetoothに似ているが、電波ではなく人には聞こえない18〜22kHzの音波を使用する。

スミス氏によると、今後のZoomにはNeat BarおよびPoly Studio X Seriesという2つのパートナーが加わる。DTEN製のこの機器は599ドル(約6万4200円)で、Zoomの既存のライセンスで使える。予約販受け付け中で発売は来月の予定だ。

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画像クレジット: Zoom

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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